2022.03.23
畿央大学付属広陵こども園の園児のためのスツール(椅子)完成!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」
人間環境デザイン学科の1回生対象「立体表現Ⅱ」の授業では、2009年から本格的な家具づくりに取り組んでいます。
今年度からは、2023年4月に開設される「畿央大学付属広陵こども園」に入園する子どもたちのために、小さなスツールを製作しています。
前回のブログでは本番の加工に挑むまでの練習風景をご紹介しましたが、今回は完成までの全過程をご紹介します。
▶畿央大学付属広陵こども園の園児のためにスツールを製作!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」
●脚と貫の切り出し
まずは、脚4本をのこぎりで切り出します。
▲墨線の1.5㎜程度外を慎重に切っていきます。
脚と脚をつなぐ貫(ぬき)も同様に切り出し土台の部材が揃いました。
▲加工していく上での基準面を決め、部材がバラバラにならないように印を入れておきます。
●脚と貫の墨入れ
のこぎりで切る部分に、毛引を使って墨を入れていきます。
毛引(けびき)は木材の縁に平行な線をひきたいときに使う道具で、小さな刃で木材に傷をつけて印をつけます。
▲ほぞ穴とほぞの部分に線をいれていきます。
●ほぞ穴の加工
毛引で線をひき終わった部材に、ほぞ穴を彫っていきます。
▲深さや穴を空ける位置などをしっかり確認し、電動ドリルで穴をほります。
ドリルでは彫れない部分は、のみを使い手加工で彫っていきます。
▲引いた線にそってのみを入れていきます。ほぞとぴったりと組めるよう、垂直に彫っていきます。
脚にほぞ穴が完成しました。
●貫の加工
脚に加工したほぞ穴にはめる、ほぞを加工します。
貫を組むために相欠き加工をしていきます。
▲切り目をいれ、切り離す部分にのみを入れると綺麗に割れました。
相欠きした部分を組み、貫部分が完成しました。
●脚と貫の接合
いよいよ脚を貫を組んでいきます。
▲ほぞ穴にほぞをはめ、接着します。
▲接着面にはボンドを塗り、しっかりと固定します。
これで土台が完成しました!!!
●座面の加工
設計図をもとに座面をつくっていきます。
バンドソーで形を切り出し、子ども達がさわっても怪我をしないよう、ヤスリでなめらかに仕上げます。
加工した座面と土台をビスで止め、クリアオイルを塗って完成です!!!
個性あふれる可愛いスツールが完成しました!
完成後は一人ひとり、難しかったところやこだわったところなど、話してもらいました。
▲教育学部長の前平先生にもご参加いただきました。
昨年までの立体表現Ⅱの授業では、自分のために椅子を制作していましたが、今年は「畿央大学付属広陵こども園」に入園する子どもたちのために、制作しました。
『誰かのためにモノづくりをする』
この経験は、ものづくりに対する楽しさや難しさを改めて考えることができた良い機会になったと思います。
こども園で子どもたちが笑顔で椅子を手にする日を楽しみにしています。
人間環境デザイン学科 助手
中井 千織
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