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理学療法学科

2014.09.24

大学院生が「第2回日本赤ちゃん学会研究合宿」で講演を行いました。

大学院生の浅野さんが第2回日本赤ちゃん学会研究合宿(http://www.er.ams.eng.osaka-u.ac.jp/hiroki/baby-science-young-researcher/)で講演を行いました!   以下は、浅野さんがレポートしてくれた内容です!     今回、講演者としてよばれたのは、兵庫県立リハビリテーション中央病院の中井昭夫先生、そしてカリフォルニア工科大学の下條信輔先生、そして私でした。   日本の発達性協調運動障害(DCD)研究の第一人者でもある中井先生の講演では、発達障害児の知覚世界や診断や分類についての基本的な知識についてわかりやすく解説してくださいました。   知覚や意識の研究で世界的にも著名な下條先生の講演では、先生ご自身が学生時代からどのような研究を進められてきたのかについて研究成果を紹介しながら解説していただき、赤ちゃん学研究の限界点や今後の期待について述べられていました。   私はというと、身体表象の発達からリハビリテーションへの応用について症例を中心に話させていただきました。実際の臨床の場で障害をもつ子どもたちが変化していく様を映像で見せることで少しでもさまざまな障害をもつ子どもの世界をわかっていただこうと思い、そのような構成にしました。最後には多くの質問や大きな拍手をいただいて非常に嬉しかったです。     質問のなかには、やはりその効果について、数名の症例発表での限界点について指摘も受けましたが、それに対して講演後に下條先生に以下のような心強いお言葉をいただきました。 「私が以前にアメリカの学会でラマチャンドランがあの幻肢痛に対するミラーセラピーの効果について一症例の発表をしたときにその場にいた参加者のなかから一事例のうまくいった症例についての報告に対して批判的な意見が出た。そのときにラマチャンドランはこう返した。『ここに突然、言葉を話すブタが一頭現れたとしよう。そのとき皆はその脳内メカニズムについて一生懸命調べようとするだろ?』それは半分冗談交じりだったかもしれないが、すごく説得力のある反論だった」と。そして、一症例の圧倒的な成果を見せることはすごく重要だ、と言っていただきました。 下條先生は、現象学を知ってから知覚の研究に進まれたということでしたので、その辺の理解があるのだと感じました。   夜のポスター発表では、深夜の遅い時間まで皆さんとディスカッションでき、非常に有意義な時間を過ごすことができました。   今回、さまざまな分野で活躍されている研究者と交わりながら貴重な経験をすることができ、企画された日本赤ちゃん学会若手部会の先生方には本当に感謝しています。 最近はリハビリテーションとは異なる分野からの講演依頼が多いですが、今後も異分野の研究者との意見交換や交流を積極的に広げていき、視野を幅広く持てるように講演や発表など続けていきたいと思います。また、臨床現場において障害をもった子どもたちと今後も根気よく向き合っていきたいと思いました。   畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション学研究室 修士課程 浅野大喜

2014.09.22

理学療法学科「全学年症例報告会」を開催しました。

9月17日(水)に理学療法学科4回生が「総合臨床実習」で学んだことを下級生たちに伝える「全学年症例検討会」を行いました。 4回生は、4月~7月までの期間、8週間の総合臨床実習を、2か所の病院で計16週間行います。 実習を引き受けてくださっている病院にて理学療法士(実習指導者)の指導のもと、様々な疾患の患者さんを対象として基本的な評価を行い、その結果に基づいて治療プログラムを立案します。 また実際に治療をさせて頂くことで、基本的な理学療法を修得していきます。 学内での学習とは異なり、患者さんと直接向き合う経験を通して、4回生たちは見違えるほど大きく成長します。 症例検討会は、各学年2~3名、合計12名程のグループに分かれて行います。 4回生は担当した症例から学んだことをまとめ、基本的な知識を再確認し、下級生たちに説明できる能力を高めることが目標です。1~3回生は現在学んでいる基礎医学と臨床との関係を理解することで、学習へのモチベーションを高めることが目標となります。 司会進行は4回生が担当し、教員はファシリテーターとして見守ります。 どのグループも活発な質疑応答が行われ、また実習に関する情報も得ることができ、学年を超えた縦のつながりがより一層強くなった症例検討会であったと思います。 各学年の学生たちの感想を紹介します。 ▼4回生 それぞれの学年に合わせて必要な話をするように努めました。 学年毎にそれぞれ感じることは違うようで…1,2回生には、いま学校で勉強していることが実習に活かせるということを想像をするのが難しく、3回生は実習に対する不安や、楽しみだけど自信がないといった声が多かったように感じます。 その気持ちは私たち4回生も感じてきたことですが、それでも皆さんの前で説明しながら、お話をすることができたと思います。 皆さんならきっと大丈夫!そう信じてます! 実習での私たちの経験や今回できた縦のつながりが、後輩たちにとって少しでも良い支えになれば幸いです。  理学療法学科4回生 諸橋 直紀 ▼3回生 症例発表で先輩方から症例についてや実習がどんなものか聞くことができました。 1、2回生のときは専門用語や疾患について理解出来ず、症例についてほとんど理解できませんでしたが、3回生になって聞いてみて、少しはイメージ出来るようになりました。逆に分からない用語や勉強不足だと感じることも多くあり、勉強しなければと強く感じました。 今回の発表された症例は、どちらも患者さんの心理状況が痛みに関連している症例で、理学療法は運動系だけでなく患者の心理面まで見ていかなければならないことを改めて学びました。そのためには知識や技術だけでなく、コミュニケーションが大切だと思い、そういう面でも自分を磨いていかなければならないと感じました。 来年は自分達が実習なので先輩方のお話はとても参考になり、自分が頑張らなければならない部分を知る良い機会になりました。後期からは実習や臨床に出た時のことを意識し、一層勉強や実習などを頑張って行きたいと思います。 理学療法学科3回生 杉本 由貴 ▼2回生 昨年1回生として参加した症例発表の時とは異なり、4回生からの説明や配布資料の中に聞き覚えのある言葉や理解できる箇所があり、一年間の学びを感じ取れました。 4回生が私たちのことを思い、わかりにくい箇所をかみ砕いて説明してくださったり、図示してくださったので、なお理解しやすかったです。しかし、その反面で知識の定着不足や、臨床へのより多くの知識、技術の必要性を感じました。 今回の症例発表では症例だけでなく実習の話も聞くことができ、全ての科目の大切さを改めて痛感し、後期に向けての『学び』のモチベーションに繋がりました。 理学療法学科2回生 塩谷 純郎 ▼1回生 今回、4回生の先輩方に実習のお話をしていただきました。実習とはどういうものなのかを教えていただいたり、用語や病気を解説していただいたり、まだ何も分からない私たちにも分かりやすく説明していただきました。実習を通して感じたことを尋ねたところ、「基礎をもっとしっかりやっておけば良かったと感じた」とおっしゃっていました。「基礎となる土台がなければ、その上に学んでも積み重ならない。1回生で学ぶ、解剖学と生理学がとても大切であり、しっかりと理解していることが大事である」と言われました。またお話を聞いて、人と接してコミュニケーション能力を磨くことも大切であると感じました。これからの授業や活動からも積極的に学び、自分のものにしていきたいと思います。 理学療法学科1回生 原田 梨紗子  

2014.09.16

第19回日本ペインリハビリテーション学会学術大会を開催しました。

平成26年9月6日(土)・7日(日)、大阪産業創造館にて第19回日本ペインリハビリテーション学会学術大会を開催いたしました。 今大会は大会長を森岡周先生(畿央大学大学院健康科学研究科主任・教授)が務められました。また事務局長を前岡浩先生(畿央大学健康科学部理学療法学科助教)が、学術局長を大住倫弘先生(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター特任助教)が、総務局長を今井亮太先生(畿央大学大学院健康科学研究科)が務められ、準備委員長を私、信迫悟志(畿央大学大学院健康科学研究科客員講師)が務めました。 そして本学大学院神経リハビリテーション学研究室の多くの院生と本学健康科学部理学療法学科の学部生にご協力頂きました。   結果的には、参加者数280名となり、19回の本学会学術大会の歴史上、最多の動員数となりました。 これもひとえに、本学に関わる皆様の優れた社会的業績とそのご協力の賜物と、深く感謝しております。この場をお借りして、ご協力下さった皆様、そしてご参集頂いた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。     また内容としましても、今大会はテーマに「痛みに対するニューロリハビリテーションの確立」を掲げ、本学が推し進めているニューロリハビリテーションと本学会が綿々と積み上げてきたペインリハビリテーションとの癒合が図られた斬新かつ画期的なものとなりました。     森岡周教授による大会長基調講演では、痛みの慢性化における脳神経の構造的・機能的・化学的変化について、痛みの情動的側面と認知的側面に整理してご解説頂き、タイトル通り「疼痛に対するニューロリハビリテーションの確立に向けて」必要な情報提供をおこなって頂きました。   また今大会では、我が国において先駆けとなって痛みに対する集学的アプローチを導入された愛知医科大学より2名の先生に特別講演をお願いしました。 池本竜則先生(愛知医科大学運動療育センター)には特別講演Ⅰ「疼痛に対するリハビリテーションにおける脳機能の重要性」と題し、先生が行われてきた研究成果をご講演頂きました。fMRIを用いた痛みの可視化研究において、主観的な痛みを客観的な神経活動として捉えきれない一方で、疼痛患者さんが抱える認知変容の仕組みと、その認知を改善する取り組みの効果について、情熱的な語り口でご講演頂きました。先生は私のひとつ年上ですが、NPO法人いたみ医学研究情報センターの設立という積極的な社会的貢献も行っておられ、大変感銘を受けました。     特別講演Ⅱでは「脳と心からみた痛みの慢性化」と題して、西原真理先生(愛知医科大学学際的痛みセンター)にご講演頂きました。西原先生は精神科医という立場から、目に見える脳機能と目に見えない精神機能との関係性という観点から、痛みの慢性化に関わる様々な因子について、実際の症例報告も交えながら、ご講演頂きました。何か一つの側面に痛みの原因を求めるのは間違いであり、そのため多面的な評価が必要であるということ、そして痛みの治療は、医療従事者と患者との関係性から始まる(丸田俊彦先生のお言葉からの引用)という部分が非常に印象的でした。如何なる治療手段を選択したとしても、医療従事者側の表情・言葉がけ・態度が重要であることを改めて気付かされました。     昨年に引き続き、2つの教育講演も企画し、今大会では本学の前岡浩先生に教育講演Ⅰ「痛みの中枢機構(脊髄-脳)」と題して、痛みに関わる上行路および下行路、脳領域について基本的知見を概説頂きました。また城由起子先生(名古屋学院大学)には教育講演Ⅱ「痛みの多面的評価」と題して、痛みの感覚的・身体的因子のみならず、情動的・認知的・社会的因子についての評価手法と、それぞれの問題に対応したリハビリテーションアプローチを選択する実際についてご講義頂きました。   一般演題は、ケースディスカッション、リカレントセッションを含めて過去最多の39演題の発表が行われました。 内容は基礎から臨床まで多岐にわたるものでしたが、その中で最優秀演題として平賀勇貴先生(福岡リハビリテーション病院)の「人工膝関節置換術患者の術前、術後教育による破局的思考への効果」が選ばれました。本研究はビデオ視聴による術前・術後教育が破局的思考を低下させ、精神的健康を向上させることを明らかにしており、新規性に富み、なおかつ一般化可能な優れた研究でありました。     また優秀演題には井上雅之先生(愛知医科大学運動療育センター)の「難治性の慢性痛患者に対する認知行動療法に基づく学際的グループプログラムの有効性について」と石井瞬先生(長崎大学病院)の「保存的治療が適応となるがん患者に対する低強度の運動は身体活動量を向上させ、身体症状の改善やQOLの向上をもたらす」の2演題が選ばれました。 いずれも臨床研究であり、科学的信頼性の高い優れた研究でした。日本ペインリハビリテーション学会は今後、法人化、国会への提言、診療報酬へと進めていく予定となっていますが、その上でこの学術大会の一般演題はその学術力を担うことになります。今後の益々の発展が祈念されると同時に、自らも貢献すると心に誓いました。     今大会のフィナーレとして、「慢性疼痛に対するニューロリハビリテーション」と題したシンポジウムを開催し、本学の大住倫弘先生に加え、佐藤健治先生(岡山大学病院麻酔科蘇生科・ペインセンター)と河島則天先生(国立障害者リハビリテーションセンター研究所・本学ニューロリハビリテーション研究センター客員教授)にご登壇頂き、話題提供をして頂きました。     大住先生からは、CRPS症例を通じて、身体イメージという主観的現象を二点識別知覚、身体部位のポインティング、言語記述、描画、body perception scale、動作分析など様々な評価を屈指して理解し、その評価に基づいて適切なニューロリハビリテーション介入を選択していく手続きについてご報告頂きました。 佐藤先生からは、岡山大学病院で実践されている幻肢痛やCRPSに対するヴァーチャルリアリティ鏡治療についてご紹介頂きました。現在は簡便かつ継続意欲を高め、慢性疼痛を持つ患者さんであれば、誰でも、どこでも治療できるようにとの意図で、家庭版システムの開発にも着手されていることもご報告頂きました。 そして河島先生からは痛みという主観的体験を客観的に捉えるための新たな2つの方法と義肢やミラーセラピーによる具体的アプローチについてご報告頂きました。 とりわけ、研究の2つの指針、普遍的特性の探究とケーススタディの重要性についてのお話は、臨床しながら研究活動も行っている本学の多くの院生にとっても、私にとっても大きな方向性を与えられたと思います。しかしながら、いずれのご講演においても共通していたのは、運動・視覚・体性感覚の時間的・空間的一致性が「私の身体が私の身体である所以」であり、その身体性を取り戻すことが、痛みに対するニューロリハビリテーションの治療戦略であるということでした。 こうして考えると、身体性に関する研究は、慢性疼痛のみならず、脳卒中後の運動障害、そして病態失認・身体失認・半側空間無視などの高次脳機能障害の病態解明や治療開発にも繋がる深遠なテーマということができます。このシンポジウムでは、その重要性が明確になったものと思われます。     いずれにしましても、本学術大会は、ニューロリハビリテーションとペインリハビリテーションの癒合が行われた記念的大会となりました。 その大会に準備委員長として関われたことは、今後の私にとっての大きな糧になったと思います。 そしてこの学術大会の動員的成功は、関係諸氏から畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室と畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターが非常に注目されている証となりました。この期待に応えるべく、畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室と畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターは、その歩みを加速していきます。研究室および研究センターの皆さん、痛みに関わらずニューロリハビリテーションの発展・進歩に益々貢献していきましょう。 そして、痛みに携わる多くのセラピストの皆様、セラピストが直接的に貢献できること、セラピストに求められる内容も増え、基礎的にも臨床的にもペインリハビリテーションは確実に進歩しています。     次回、第20回日本ペインリハビリテーション学会学術大会は我が国における痛みに対する集学的アプローチ発祥の地・名古屋(大会長:名古屋学院大学 肥田朋子教授)にて開催される予定です。これから1年間のそれぞれの成果を持ち寄り、議論し、次の時代のペインリハビリテーションを共に創っていく機会にしましょう。 再三になりますが、本学術大会の準備・運営にご協力いただいた関係諸氏、参加していただいた皆様、協賛していただいた企業の皆様に深謝いたします。ありがとうございました。   畿央大学大学院健康科学研究科 客員講師 信迫悟志

2014.09.16

畿央大学付属幼稚園の教育講演会「園児の脳と体の発達」が行われました。

冬木学園では同一法人内の学校間の連携事業に取り組んでいます。その一つとして、9月13日(土)の畿央大学付属幼稚園の家族参観日において、畿央大学健康科学部理学療法学科の福本貴彦先生の教育講演会「園児の脳と体の発達」が行われました。     講演の中では、最初に脳の発達についてのお話をされ、子どもと大人の脳の重さはほとんど変わらないということや、脳トレによって脳の運動野を発達させることが出来るということを話されました。そして実際にトレーニングにも挑戦しました。また、足の指の握力を鍛えることは運動機能の向上と関係があり、足の握力を強化する運動方法についてもお話しされました。子どもだけでなく、参加されている保護者や祖父母の方々ご自身の足の握力を強化することの重要性をお話しされると、みなさんメモを取りながら熱心に聞き入っておられました。     保護者からは次のようなコメントが寄せられました。   「幼児期から筋力をつけることで、年を重ねても筋力の減退を防げることがよくわかりました」 「子供と一緒に運動を頑張ります」 「幼児期からの姿勢の重要性がよくわかりました。家でも姿勢に気をつけます」   付属幼稚園では畿央大学教育学部生の見学実習やボランティア活動も頻繁に行われていますが、これからも大学と付属幼稚園の連携事業をより進めていく計画です。

2014.09.12

広陵町連携 高齢者健康サポート体操教室(仮称)を実施しています。

広陵町さわやかホールに高齢者のみなさんの「輪」ができています!     広陵町は子どもから高齢者まですべての年代をカバーし、町民の健康と福祉の充実を図るため「総合保健福祉会館さわやかホール」(広陵町笠161番地2、4階建て)という総合施設を運営しています。この建物には、広陵町子ども支援課、保健センター、地域包括支援センター、社会福祉協議会、介護保険事業所、デイサービスセンターなどが1箇所に集約され、総合サービスの拠点になっています。     2014(平成26)年9月11日、3階の老人福祉センター生活相談室のスペースを利用して、畿央大学理学療法学科高取克彦准教授と協力学生による「高齢者健康サポート体操教室」(仮称)が開かれました。この3階部分には、大浴場、大広間、視聴覚室、教養娯楽室、機能訓練室などが完備され、公共施設とは思えないほど機能が充実しており、毎日各大字ごとの順番で多くの高齢者のみなさんが利用されています。この日も約30人の同センター利用者があり、体操教室には10時から約30分間、26名の方々が受講されました。     椅子に座ったままで出来る簡単なストレッチ体操やゲーム感覚の運動が主体で、来場者のみなさんの親睦を深めたり、ただ単にカラオケしてお風呂に入り飲食するだけでなく若い大学生と交流する癒やしの場にもなっています。広陵町内の全戸無線で呼びかけをしていただいたせいか、毎回30名前後の方にお越しいただいており会場が狭いと感じるほどです。     この日は高取先生と畿央大学健康サポートチームTASK(健康支援学生チーム)メンバー6名で行いましたが、ストレッチ体操やゲームの組立はTASKが考えた学生主体のメニューです。運動だけでなくリーダーと全員の「負けジャンケン」やグーパーストレッチなど脳活性化体操も取り入れており、みなさんの笑いを誘っていました。     この取り組みは、広陵町地域包括支援センターと畿央大学の連携で、お年寄りの方々の介護予防、認知症予防の簡単な体操を広めようと企画されたものです。授業に影響しない学生の夏休みを利用し、またTASKの自主性と主体性を高める学びの対外的な活動として評価できるものと思っています。

2014.09.09

女性フィットネスクラブ「カーブス」の骨密度測定会を実施しました。

健康を科学する畿央大学とフィットネスクラブ「カーブス」とが連携し、 定期的に骨密度測定会実施!   アメリカやヨーロッパで驚異的成長を続けている女性専用フィットネスクラブ「カーブス」が日本法人を作った2005年から、日本でも急成長をとげ2013年末店舗数約1,400会員数60万人を超えています。 シニア女性の健康志向が高まるとともに「30分体操」のお手軽さが受けて、畿央大学隣のカーブス広陵馬見店も会員数を伸ばし現在約600人の方々が利用されています。 その成長企業カーブスと健康を科学する畿央大学との理念が一致し、平成21年から連携して会員向けに定期的に骨密度測定会を行っています。   2014(平成26)年  9月6日(金)、8日(月)の2日間、今年5月竣工したP棟1階理学療法実習室において、今年度1回目の「カーブス骨密度測定会」を実施し、約130名の方々にお越しいただきました。     カーブスの既存会員と比較的新しい会員のみなさんの骨密度測定を実施することにより経年変化比較を継続的に行っています。 今回は主に理学療法学科助教  松本大輔先生には協力学生の指導と運営、また健康栄養学科准教授  並河信太郎先生と同学科助手  富岡華代先生には測定結果のフィードバックと栄養面のご指導をしていただきました。     次回以降は、骨盤のゆがみや歩行姿勢チェックなどの測定を行なうことも検討しており、カーブス広陵馬見店の主任スタッフに対し試験的に測定しているところです。(↓)  

2014.09.08

第28回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。

平成26年9月7日(日)、畿央大学4期卒業生が中心になって行っている「理学療法勉強会」、KSM (Kio Study Meeting)を開催しました。 今回は①心臓リハビリテーション(佐藤さん)、②脳卒中における予後予測、③腰痛に対する理学療法の実技(中田さん)の3つのテーマによって、進行していきました。   佐藤さんは今年の8月心臓リハビリテーション指導士という資格を所得し、今回はそのご経験から「心臓リハビリテーション」というテーマで話をしてくださいました。心臓リハビリテーションというものが、どのような概要で行われているのかという現状から、そのアプローチの実際、今後の展望を含めたお話からみんなで理学療法士として関わる重要性についてディスカッションしました。やはり病院で評価された内容が地域に出てからも継続して管理できるよう協力関係が持てることも重要であるなと強く感じる内容でした。     小西さんからは「脳卒中患者の予後予測について」というテーマでお話を頂きました。過去の帰結研究のみに頼らず、現在の担当患者が今どのような段階の位置にいるのかという現状から他の症例等からトレンドを予測し、統合と解釈しながら経過を追っていく必要性、ADLの変化や年齢、他の疾患との組み合わせによる予後予測等の紹介をして頂きました。最後は現病歴より早期から理学療法に関わる事のできなかった脳出血の方の症例紹介を行って頂き、みんなで画像所見をもとにした予後予測や症例検討を実施しました。それぞれが担当している症例から意見交換も活発に行え、理学療法士同士が集まる中で重要な時間を過ごせたと思います。     最後に短時間ではありましたが、中田さんより腰痛に対しての実技の紹介を頂きました。実際に小西さんの腰痛を前回も皆で評価し、アプローチを検討していたのですが、今回も治療場面で起きた新たな腰への違和感から考えられる機能障害を評価し、アプローチ方法を検討しました。この実技に対して先輩方から助言も得られる環境を私達後輩は大変ありがたく感じております。       私達KSMの活動ももうすぐ30回を経過しようとしています。台風での開催中止以外は毎月開催されていますので、継続することの難しさとともに、畿央生の繋がりの深さを実感しております。今後も皆さんのご協力のもと継続して良き時間を共有していきたいと考えております。   理学療法学科6期生 上田和輝

2014.09.01

畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター社会神経科学部門の合同研究会

2014年8月26日(火)、27日(水)に、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターにおいて、明治大学の嶋田総太郎先生、筑波大学の川崎貴弘先生、そして、それぞれの研究室の大学院生、学部生の方をお招きし、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター社会神経科学部門の合同研究会が開催されました。   合同研究会は、2日間にわたり行われ、意見交換や情報提供をする中で、新たな研究の発想を得ることができた有意義な時間となりました。   嶋田先生からは、「自己身体認識の脳メカニズム」というテーマで話題提供していただきました。自己身体の認知機能のメカニズムから、人間が他者をどう理解しているのかなどについて、自身の研究成果を通してご紹介いただきました。工学系の要素も含まれた研究内容で、ロボットハンドを使用した錯覚の研究については非常に興味深い内容でした。     川崎先生からは、「2人同時EEG計測によるコミュニケーション研究」というテーマで発表していただきました。先生には、テーマの内容に限らず、ご自身の携わっていらっしゃる多くの脳研究についてご紹介をしていただきました。様々な脳イメージング技術に造詣が深く、また研究の内容はどれも興味深く、臨床においても応用が可能なものが多く含まれていました。     お二人の先生ともに、社会に貢献できる技術としての視点をお持ちで、今後、私たちセラピストがこれらの知見を臨床上で応用し、社会に還元し、その結果を研究者にフィードバックしていく循環を作っていくことが重要であると感じました。 各研究室の院生、学部生からも研究発表を行っていただきました。普段は医療的な視点が多くなりがちであるため、工学系など医療とは異なる分野からの視点は非常に興味深く、私たちに足りない面を教えていただく良い機会となりました。     本学からは、前岡助教をはじめ、社会神経科学部門の院生(D3:大住、M2:大門、M2:保屋野)も発表させていただき、嶋田先生、川崎先生はじめ、各研究室の院生、学部生の方々から有意義なご意見をいただくことができました。     研究会1日目終了後に、懇親会でも研究の内容をはじめ様々なお話をさせていただき、時間がいくらあっても話す内容が尽きないという、非常に充実したものとなりました。 2日間の合同研究会を通して、多くの新たな知見、視点をいただくことができ、今後の研究に向けてモチベーションを高める良い機会となったと思います。脳科学は、医療的な視点も必要であるとは思いますが、それだけでは不十分で様々な分野の視点がそれぞれの方向性からアプローチし、それが融合することにより大きな知見を得ることが可能になると思います。異なる視点に触れることにより、物事を捉える新たな角度の視点を得ることができ、それにより自分が多少なりとも研究者として人間として成長してくことができるのではないかと感じています。   最後になりましたが、ご多忙にも関わらず、遠方から残暑厳しい奈良までお越しいただいた嶋田先生、川崎先生、各研究室の院生、学部生の皆様、このような機会を与えてくださった森岡教授、コーディネーターとしてご苦労をいただいた大住特任助教に深謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 修士課程2年 保屋野健悟

2014.08.28

「第1回身体運動制御に関する研究交流会」を開催!

2014年8月22日(金)、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターにて、県立広島大学の島谷康司先生、横浜国立大学の島圭介先生をお招き致しまして、「第1回身体運動制御に関する研究交流会」を開催しました。   研究交流会は、終始活発な意見交換ができ、今後の研究について非常に有意義で発展的な時間となりました。     島谷先生からは、臨床観察における風船把持が乳児の歩行に与える影響について、ご自身のお子様の動画映像を用いながら、非常に興味深い研究紹介をしていただきました。また、島先生からは生体信号を利用したマン・マシンインタフェースや診断支援システムについて、最先端の工学技術と解析方法を交えながら研究紹介をしていただきました。どちらの先生も、臨床応用を目標とされており、研究が臨床に繋がる非常に発展的な研究紹介でした。     本学からも、岡田助教をはじめ、私を含めた身体運動制御学部門の院生 (D3:植田、M2:石垣、M2:脇、M2:菅沼) の現在進行中の研究について発表させていただきました。先生方は、各発表に対して解析方法や研究手法について適切なアドバイスを下さり、大変勉強になりました。 交流会終了後の懇親会においても、先生方と今後の研究についての前向きな意見交換ができました。 今回、研究交流会を通じてお互いに共通意識を持って領域や専門職にとらわれず意見交流することで、創発特性が生まれ、より良い社会的意義のある研究になっていく雰囲気を体感することができました。また、このような素晴らしい環境に身を置いて勉学に励むことができる本学大学院の有り難さを痛感しています。 今後は、この研究交流会に留まらず定期的な合同ミーティングや共同研究についても予定があります。今後も畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの身体運動制御部門のさらなる発展を願い、研究活動に取り組んでいきたいと思います。 最後になりますが、ご多忙にも関わらず遠方からお越しいただき御指導いただきました島谷先生、島先生、このような機会を作って下さった本学大学院の森岡教授、コーディネーターの石垣さんに感謝し、締めの言葉とさせていただきます。     畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 修士課程2年 菅沼 惇一

2014.08.28

理学療法学科松本大輔先生のゼミ同窓会「松本会」開催レポート!

2014年8月24日(日)に、理学療法学科松本大輔先生のゼミ現役生・卒業生に加え、松本先生と共に研究をしておられる卒業生合同での同窓会を開催しました。   この会は「松本会」と名付けて、毎年開催しています。 毎年ビアガーデンでの開催を企画するのですが、高確率で雨天となってしまい、今回も居酒屋での開催となりました。 それでも現在大学院生であり、臨床でも理学療法士として活躍しておられる石垣さんが事前の準備からその時の天候に合わせた対応までしてくださり、無事にとても楽しく行うことが出来ました。 松本会では、経験年数は違っても同じ理学療法士として語り合ったり、同期どうしは学生気分に戻って話をしたり、実習を終えたばかりの4回生は就職も考え先輩方に相談したりと、すごく良い機会となっています。 学生時代には学年もゼミも違っていて今回初対面の方もいましたが、みんな和気あいあいと盛り上がることができました。     楽しい時間が過ぎるのは本当にあっという間です。 来年は今回来られなかった人も参加でき、もっともっと多くの参加者が集まればと思います。   ●畿桜会(畿央大学・畿央大学短期大学部・桜井女子短期大学同窓会)は、一定人数以上の同窓会開催を支援しています。 詳細は大学ホームページ「同窓会開催の補助」をご覧下さい。