2021.11.25 

多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティション、2年連続で「参加者賞」に!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」

Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学・熊本県立大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。 
畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。
 
今回は2021年11月20日(土)に参加させていただいた多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティションの参加報告をさせていただきます。多世代まちづくりプロジェクトとは、“認知症にやさしいまちづくり”をテーマに、企画や研究テーマのある学生が、地域活動を実践する認知症フレンドシップクラブの事務局メンバーとマッチングして、新たなプロジェクトにチャレンジし全国のまちづくりを進めるもので、昨年に引き続きオンラインで開催されました。学生のプレゼンテーションによって、当日「優秀賞」「フレンドシップ賞」「参加者賞」が決定します。
 
畿央大学Orange Project®からは看護医療学科2回生の下村優月が発表させていただきました。畿央大学の企画「認知症からやさしいまちづくりへ」は、昨年に引き続き参加者賞(賞金10万円)を頂くことができました!
 
畿央大学Orange Project多世代まちづくりプロジェクト2021「参加者賞」1-1
 
発表内容:「認知症カフェからやさしいまちづくりへ」
認知症という言葉を知っている人は多いと思いますが、実際に当事者の方と関わったことがある人は少ないのではないでしょうか。また、認知症について誤ったイメージを持っている人もいるのが現状です。認知症の方が暮らしやすいまちづくりに必要なのは、そのまちで暮らす多世代の地域の方々が正しい知識を深めることだと私たちは考えています。そこで、認知症の方と交流でき、学ぶことができる場所を作るために認知症カフェの実施を考えました。
認知症カフェとは、認知症の方とその家族の方が集まることのできるカフェです。利用者を限定していないため、地域の住民など、大人から子どもまで誰でも参加できます。
 
以前から畿央大学OrangeProject®は、地域の認知症カフェに参加するなど、独自の認知症カフェの実施に向けての準備を進めてきました。ですが、新型コロナウイルス蔓延の影響により活動が難しくなりました。しかし、いつ落ち着くか見通しの立たない中何もしないのではなく、withコロナでも自分たちにできることを考えました。
 
そこで、従来の対面での認知症カフェに加えてオンラインを用いたハイブリッド型、また畿央大学の施設内で実施するだけでなく、アウトリーチ型でも認知症カフェを実施したいと考えています。アウトリーチとは、「支援が必要であるにもかかわらず届いていない人に対し、積極的に働きかけて情報・支援を届けるプロセス」のことを言います。
 
畿央大学Orange Project多世代まちづくりプロジェクト2021「参加者賞」2-1
 
Withコロナの時代では、いろいろな認知症カフェが必要となっているのではないでしょうか。これまでの認知症カフェの形も保ちながら、対面だけでなくリモートでも参加できるハイブリッド型。また、場所を一つに定めず、地域へ出ていくアウトリーチ型での実施によってたくさんの人が参加でき、認知症について理解できると私たちは考えています。
 
畿央大学OrangeProject®が新たに開催する認知症カフェでは、未来の地域社会を担う子どもたちのアプローチとして昨年度作成した、認知症啓発の紙芝居の使用も考えています。この紙芝居は、未来の地域を担う子どもたちに対して、認知症を知り、助けることを具体的に学ぶ機会を提供するアプローチとして作成されたものです。
 
畿央大学Orange Project多世代まちづくりプロジェクト2021「参加者賞」3-1
▲最優秀賞の城北高等学校医療福祉科では、若い世代を対象にした、認知症についての講演を行い、正しい知識を多世代へ広げていくプロジェクトを考案されていました。
フレンドシップ賞の日本福祉大学では、学生ボランティアと医療福祉施設を繋ぐプロジェクトを考案されていました。
 
2回生が主体となってから初めての大きな活動でしたが、賞を頂けてとても感激しました。まだまだ一歩踏み出したばかりですが、これからも精進してまいりますので、これからの活動にご期待ください。また、私たちの活動に興味を持たれた方は、ぜひご連絡ください。
 
畿央大学Orange Project多世代まちづくりプロジェクト2021「参加者賞」4-1
 
「多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティション」で畿央大学の企画は参加者賞を頂くことができました。協力してくださった皆さま、奈良事務局の方々、ご指導ありがとうございました。今後も引き続き、認知症の啓発活動に努めてまいります。
 

看護医療学科2回生 下村優月 管波希望

 

【関連記事】

広陵町図書館での認知症啓発活動に参加!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」

小学生への認知症オンライン講座に参加!~認知症ケアサークル「Orange Project®」

「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告ー当事者の方へのインタビュー~認知症ケアサークル「Orange Project®」

多世代まちづくりプロジェクト2020コンペティションで「参加者賞」を受賞!~認知症ケアサークル「Orange Project®」

▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事

KIO Smile Blog

この記事をシェアする