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現代教育学科

2013.01.28

第11回畿央大学公開講座を開講しました!

メインテーマ『こころを元気に!』 2講座を開講! 2013(平成25)年1月26日(土)午後より、今回のメインテーマは、『こころを元気に!』とし、畿央大学で特に重きをおいている人間理解、人との接触、コミュニケーションのための「心理学」の専門家であるお二人の先生に、「こころの秘密」、「こころの扱い方」についてお話していただきました。 畿央大学の建学の精神である「徳をのばす、知をみがく、美をつくる」を実践していくためには、人や自然に優しく接する“こころ”を持ち心身ともに健全な人格を形成しなければなりません。畿央大学の健康科学部(理学療法学科・看護医療学科・健康栄養学科・人間環境デザイン学科)と教育学部(現代教育学科)は、医療や教育の現場で患者さんや児童と直接対話してよりよい方向に導く職業人を養成するため、心理学を学ぶカリキュラムが組み込まれています。 まず1講座目は、スポーツ心理学、注意と集中、禁煙支援などの研究の第一人者、理学療法学科東山明子教授による「こころup作戦」と題して、日々の生活の中でどのように自分のこころをコントロールできるか、適度な緊張にリラックスさせるα2波の効用、こころの持ち方ひとつで健康な精神と身体を保つ工夫など、例示を交えてわかりやすくお話していただきました。   運動では力を込めた、リキんだ状態ではうまくいかないので“力を抜く”、そして“こころも力を抜きやわらかく”させてやること、頑張りすぎないことがコツだそうです。頭ではわかっていてもなかなか直せない、実はわかっていないというのが人の常ですが、理論的に考える習慣を付け、実践することによって人生はより楽しく生きられるのではないでしょうか。   2講座目は、現代教育学科准教授で、発達心理学・家族心理学・保育幼児教育がご専門の粕井みづほ先生が、「上手なコミュニケーション」と題して夫婦関係、親子関係を中心とした人間関係づくりのコツをお話していただきました。   日本の夫婦関係の特徴として、中年期に結婚満足度はもっとも低くなり、また妻の満足度は夫より低いという統計結果が出ているそうです。受講者のみなさんにはご自分はどうかのアンケートを行い採点していただきました。いつまでも良い関係を保つコツとして、相手のためにする「感情」「情報」「行動」のマインドコントロール3原則などについての説明がありました。   この日2つの講座受講者は約70名ずつ、のべ150人ほどでした。1講座の所要時間は大学の講義と同じ90分と長いのですが、みなさん熱心にお聴きいただきました。記入いただいたアンケートを拝見すると、満足した、実生活に役に立ちますといった声が多数見受けられました。   畿央大学では地域社会貢献活動の一環としてこのような大学主催の講座とともに、ご依頼を受けて公民館やホールへ出張して講演を行う出張講義・講演も行っています。ぜひご利用ください。 https://www.kio.ac.jp/cooperation/tiikirenkei/koushi_haken/

2013.01.25

「大学・高校教育実践ソリューションセミナー」に参加しました!

内田洋行株式会社大阪支店で開かれた「大学・高校教育実践ソリューションセミナー」を見学させて頂きました。 教育の情報化と聞いて一番先に思い浮かぶのは、ゼミでもよく使用している電子黒板でした。しかし、実際見に行ってみると様々なものが展示されていていました。最新の機能を搭載した電子黒板、タブレット PCを使った学習用ソフトウェア、聞き手の反応を見ることのできるクリッカー、高解像度のプロジェクタ等々……本当にたくさんのものがあって、学校で利用できるものの多さに驚きました。どこを見ても興味深くて面白かったです。 中でも一番感動したのは、3Dプリンタです。内部で樹脂が形を作っていく様子を見せてくださって、とてもワクワクしました。 こんな機器が当たり前にある環境で、どんな授業ができるのか。未来の教室が楽しみです。                     (教育学部3回生 村上舞子)

2013.01.22

学生広報スタッフblog vol.52~「プレゼンテーション力養成講座」インサイドレポート!

こんにちは(^^)学生広報スタッフの健康栄養学科3回生、片桐沙保理です。 1月13日(日)にキャリアセンター主催の就活パワーアップ講座の一環として、「プレゼンテーション力養成講座」が行われました!私も3回生=就活生として参加しました。 講師の先生は独自スタイルの生中継でお茶の間の人気を博した、元NHKアナウンサーの森吉弘先生です^^ 現在は「森ゼミ」代表として「就職力(生きる力)の強い学生」づくりに尽力されており、多数の大学で講義を担当。そのほか就職関連書籍の執筆に加え、新しい就職サイト「みらい図鑑」の監修など多方面で活躍されています!   森先生には、これから社会人となるうえで必要なプレゼンテーション能力を身につける方法を教えていただきました。プレゼンテーションと言われると「難しそう…」「プレゼンをする機会がさほど無いから方法がわからない…」など苦手とする人は多いのが現状です。   プレゼンテーション能力に苦手意識を持つ学生はたくさんいますが、なぜそのような学生が多いのかを教えていただきました。原因としては、 ① 練習をする機会がない ② プレゼンをするための基礎を教えてもらっていない の2点が挙げられます。 プレゼンテーション能力を向上させるには、   「習うより慣れること」   が大切です。プロのアナウンサーさんでも毎日練習を繰り返しているからこそ、いざ本番で上手く話しています。練習を繰り返し行うことで慣れてくることを学びました。   しかし、いざ話してみてもダラダラ話していたら意味がありません!そこで森さんは私たちに   「耳をつくることが大切」 と教えていただきました。「耳をつくる」とは、話を聞いて良い話と悪い話、平たく言うと必要な話題と必要でない話題を聞き分けることが必要だとおっしゃいました。その能力を養うために   1、 簡単に自己紹介 2、 学生時代取り組んだこと 3、 大学で学んだこと(勉強面) 4、 挫折体験   以上1つの項目を45秒~1分で話す訓練をグループ単位で行いました。      1人ずつ4つのテーマで書いたことをグループ内で発表。ルールとして「結論から話すこと」「具体的に話すこと」を決めて行いました。1分以内で具体的に話すことは、相手に自分の話したことが伝わっているかとても不安でした。みんなでここは聞いていて伝わった、伝わりにくかったなどの意見や感想を言い合うことで、自分では気づかなかった視点が見えて相手の意見はとても大切で参考になりました。   今回の講座で、より自己分析を行い、自己PRや学生時代にがんばったことなどを具体的に話せるようにすることが大切であると感じました。   …講座終了後、森さんにお忙しい中アンケートに答えていただきました。 1、 畿央のイメージと学生の雰囲気はどうですか?     良い所:知識の吸収力があり受け入れるところ         素直         話しやすい学生が多い   良くない所:やることが一般的である → 独自のアイディアを持っても良し         変な人が少ない → 真面目な人が多いので、柔軟性を持っても良し 2、 どんな学生なら就職活動がうまくいきますか?   ・たくさんの人と仲良く話すことができる人   ・前に進む向上心がある人   ・何事にも追及し続ける人   畿央大学は、他大学に比べて就職活動に対しても手厚いサポートがあることが特徴です。畿央生一丸となって後悔の無い就職活動となるよう、みんな頑張っていきましょう!   【関連記事】 学生広報スタッフblog.27~授業紹介「日本語と表現」

2013.01.08

教職クラブODEN同窓会を開催しました!

今年で3年目となったODEN同窓会です。 ODEN同窓会は、社会人と学生との交流を目的とした同窓会です。学生時代は、教職クラブODENという場で同じ志をもった仲間と夢に向かって切磋琢磨してきました。その中でかけがえのない仲間と出会いました。私自身卒業して2年、今でも私たちのいた頃と変わらず、後輩たちがODENという場で仲間と高め合っていると聞きます。 同窓会では、顔や名前も知らない後輩もいました。しかしそんな後輩と交流する中で、私たち社会人にとっては、学生のころの熱い気持ちを思い出し、学生にとっても実際の現場の話を聞ける良い機会になりました。 また、後輩だけではなく、同輩や先輩、先生方と出会えるのも同窓会の良いところです。学生のときは毎日会うのが当たり前だった同輩や先輩、先生方ですが、社会に出てからはなかなか時間が合わず会えない日々でした。しかし、ODEN同窓会があることで、再会の場になり近況を報告し合ったり、悩みを打ち明けたりすることができました。 卒業してからでもこのように学び続けられる場、帰りたいと思える場があることは幸せなことだと思いました。                                                                    教育学部2期生 高橋苗貴  

2012.12.27

2012年後期マミポコ親子ひろば11月・12月の活動報告!

近隣の未就園児の親子を対象に、毎週月曜日の午前10:00~、大学の和室を親・子・大学生のコミュニケーションの場として提供している「マミポコ親子ひろば」。   11月はイベントはなく、普段の自由遊び、絵本の読み聞かせ、体操遊びなどの活動をしました。   12月はクリスマス製作で、クリスマスカードやツリーをデコレーションしました。 4月にはお腹にいた子や寝ていた赤ちゃんたちも大きくなり、はいはいで元気に動き回り、おもちゃを口に運ぶ場面も増えてきました。マミポコ親子広場では、活動後のおもちゃの消毒や、濡れタオルを干しての乾燥予防など、感染症や衛生面も徹底しています。 11月で3回生のスタッフは引退し、12月からは2回生が主体となって活動しています。代はかわりましたが、これからも素敵な場所をつくっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。   【マミポコ親子広場関連ブログ】 ▼2012年後期マミポコ親子広場 10月の活動報告! https://www.kio.ac.jp/information/2012/11/201210-1.html ▼2012年前期マミポコ親子ひろば 7月の活動! https://www.kio.ac.jp/information/2012/07/2012-2.html ▼2012年前期マミポコ親子ひろば 5・6月の活動報告! https://www.kio.ac.jp/information/2012/07/201256.html

2012.12.26

2012年度後期「マミポコ・キッズ」第3回・第4回活動レポート!

「マミポコ・キッズ」では、近隣の小学生を対象に、室内遊びや外遊び、伝承遊びを通じて子どもたちの人間関係を築くお手伝いをしています。グループや年齢の違う子ども達と触れ合ううち、相手や自分の良さに気付くことができます。子ども同士の関係性が広がって、大勢で遊ぶことが苦手な子も、お友達と楽しく遊べるようになっていきます。 第3回の活動では、少し寒かったですが、子どもたちはみんな、寒さに負けずグランドで元気いっぱいに遊びました。メインの遊びでは、2つのボールを使って遊ぶ、「あてっこかけっこ」や「田の字鬼ごっこ」という漢字の田という字を使った鬼ごっこをしました。どちらのゲームでも、グループの友だちとの協力や、元気いっぱいに走っている姿がたくさん見られました。 第4回の活動では、地域の方々に来ていただき伝承遊びを教えていただきました。たくさんの遊びの中には、難しい遊びもありましたが、地域の方々に教えていただいたり、子どもたち同士で助け合ったりしながら活動する姿が見られました。最後は、地域の方々と子どもたちとが一緒に楽しく活動しました。 計4回を終了し、みんなで協力してさらに元気いっぱい楽しく活動する姿が多く見られるようになりました。 10月から始まった2012年後期マミポコ・キッズも残すところ、あと2回となりました。これからも、子どもたちが楽しみながら成長できる場所にしていけるように、大学生一丸となって、がんばります!!                  マミポコ・キッズ広報 現代教育学科                        2回生 津村 真紀帆                        1回生 浜岡 優生                         1回生 山地 美咲 【マミポコ・キッズ関連ブログ】 ▼2012年度前期「マミポコ・キッズ」がはじまりました。 https://www.kio.ac.jp/information/2012/05/2012-1.html ▼2012年度前期マミポコ・キッズの活動も残すところあと2回!! https://www.kio.ac.jp/information/2012/06/post-522.html ▼2012年度前期マミポコ・キッズの活動も無事に終わりました!! https://www.kio.ac.jp/information/2012/08/2012-4.html ▼2012年度後期「マミポコ・キッズ」が始まりました! https://www.kio.ac.jp/information/2012/11/post-602.html

2012.12.12

畿央大学現代教育研究所開所記念シンポジウムを開催しました。

教師としての資質能力を育てる-今、そこにある課題を見つめて- 畿央大学は「健康科学研究所」に次いで、平成24年4月1日畿央大学の附置研究所として「現代教育研究所」(西尾正寛所長)を開設しました。今後10年間で起こる現職教員の大量退職に及び新任教員の大量採用に伴う教員研修の充実、教員の職務内容の多様化とそれにともなう多忙化等の今日的課題に応える、教師としての資質能力育成及びその支援を本研究所の研究テーマとしています。 2012(平成24)年12月8日(日)13時~17時25分冬木記念ホールにおいて、文部科学省大臣官房人事課長中岡司氏、奈良県下市町立下市小学校校長藤田謙治氏、大阪大学大学院小野田正利教授らをお招きし、開所記念シンポジウムを開催しました。 学長挨拶、畿央大学現代教育研究所西尾正寛所長の開所の挨拶、ご来賓祝辞に続いて、第1部は、文部科学省中岡課長、下市小学校藤田校長、畿央大学教育学部島教授のパネラーにより、「教師としての資質能力を育てる―今そこにある課題を見つめて―」のテーマに即してパネルディスカッションが行われました。 西尾所長    文部科学省中岡課長   下市小学校藤田校長    島教授 中岡氏からは学校行政の立場から「近年メンタルヘルスを受けている教員割合が少なくなっているように見えるが、それは50歳代の悩める世代が多く退職したためで、学校規模が小さくなるとともに若手教員が増加し、管理職である校長のマネージメントが重要になってきている現状がある。」、藤田氏は教育現場から「”教育は人なり”であり、教職は責任感を持って子どもたちの人格形成を支援し逞しく生きる力を育てなければならない。そのために教員はしなやかさ・逞しさ・貪欲さを持ってほしい。」、島氏は大学と教育現場を結ぶ立場から「若手教員が楽しんで取り組める学校内研修の実践が大切である。この現代教育研究所はその窓口、橋渡しとして活用願いたい。」などの提言がありました。 第2部は、大阪大学大学院人間科学研究科小野田正利教授をお招きし、「モンスターペアレント論を超えて~保護者と向き合う気持ちと教職員の共同性~」と題して、教育現場の教員が保護者との良好な関係づくりをどう行っていくか、それぞれの思いを理解し、共に学校をめぐる課題を解決していくためのヒントなどについて、教育現場での例え話を交えて語っていただきました。 (さらに…)

2012.11.24

2012年度後期「マミポコ・キッズ」が始まりました!

「マミポコ・キッズ」では、近隣の小学生を対象に、室内遊びや外遊び、伝承遊びを通じて子どもたちの人間関係を築くお手伝いをしています。グループや年齢の違う子ども達と触れ合ううち、相手や自分の良さに気付くことができます。子ども同士の関係性が広がって、大勢で遊ぶことが苦手な子も、お友達と楽しく遊べるようになっていきます。 2012年度後期は、今年10月から来年1月までの計6回開催となり、小学生43人を対象にしています。 第1回の活動では、個性豊かな名札を作ったあと、名前を覚えることをねらいにし「隣のとなり」というゲームをしました。また、グループ内でコミュニケーションをとって遊ぶ「似顔絵リレー」もしました。グループの友だちと協力してグループリーダーの顔を描くことができ、初めての子どもたちも楽しんでゲームに取り組むうちに緊張がとけ、同じグループの友だちと仲良く遊んでいました。 第2回の活動では、第1回よりも自分から友だちと関わることや、友だちの特徴を知ることをねらいに活動しました。「カラーコピー」ではグループで協力して一つの絵を完成させました。また、「じゃんけん列車」ではじゃんけんをしたりハイタッチをしたりしてたくさんの友だちと関わることができました。最後の全員で手をつないで遊ぶ「つないでぴょん」は、グループを超えて楽しく遊んでいました。 これからも、子どもたちとの活動を通して、子どもたちの成長はもちろん、大学生一人ひとりも成長していくために、がんばっていきたいと思います。ブログは、活動2回ごとに更新していきます。その都度チェックしていただけるとうれしいです。よろしくお願いいたします。                   マミポコ・キッズ広報 現代教育学科                      2回生 津村 真紀帆                      2回生 浜岡 優生                       1回生 山地 美咲 

2012.09.18

「学校現場に学ぶ 学習・生活・安全」~大阪教育大学附属池田小学校を訪問~

報告が遅くなりましたが、6月14日(木)、現代教育学科1回生による大阪教育大学附属池田小学校(以下、「附池小」)訪問のレポートです。これは、必修科目である「ベーシックセミナー」および「現代教育論」の拡大授業として、大学の外に出て学ぶ機会として設けられたものです。 今回の訪問目的は、まず、教育に関わる仕事を志す学生として学校現場の児童の学習や生活の様子に触れ、プロの先生方による児童への関わり方や指導のあり方を学ぶことでした。そして、WHOのInternational Safe School に認証された附池小における安全で安心な学校づくりを学ぶことでした。 附池小では、平成13年6月8日に刃物を持った男が校内に侵入し、児童8名が亡くなるとともに教師を含む15名が負傷するという殺傷事件が起こりました。あの事件から丸11年となり、同小で追悼式典「祈りと誓いの集い」が営まれた翌週に、今回私たちが訪問させていただくこととなりました。最も安全であるべき学校においてそれらが根底から覆されたこと、そして二度とこのような事件を起こさないという安全で安心な学校づくりにどのように取り組んでおられるのかについて、本学の学生にもぜひ考えてほしいというのが教育学部としての願いでした。 梅雨の合間の好天のもと、附池小に集合した学生たちは、「来校者」としての名札をしっかりと身に付けてから少し緊張した面持ちで校内に入りました。午前中は、数人ずつ各教室に分かれて授業を見学しました。まず驚かされたのが校舎内の教室のあり様でした。普通教室にはドアや壁が無く、廊下側から児童の姿が見え、他学級の様子も分かるようになっています。また、職員室とは別に廊下に「先生コーナー」が設けられていたり、職員室や体育館をはじめとして校内随所で見通しのよさが確保されていたりと、安全・安心のための様々な工夫を見ることができました。ちょうど、同校ならではの「安全科」の授業が行われている教室もありました。ネイティブの先生を交えた外国語活動の授業や、水泳の授業、低学年での図工の授業もあり、学生たちは、教師の発問や目線、児童の発言や作品等、一つ一つを聞き逃すまい、見逃すまいと耳を傾けメモを取りながら、真剣な眼差しで授業を見学しました。 授業見学後は子どもたちと一緒に昼食をとりました。児童は給食ですが、学生は弁当を持参。すっかり打ち解けて楽しそうに話に花が咲く様子があちこちで見られました。児童と話すときは学生も腰を落とし、目線を合わせて一生懸命コミュニケーションを図ろうとする姿が印象的でした。また、昼休みは運動場に出て、児童と一緒に体を動かして遊ぶ学生もいました。 午後からは、「私たちは何を学ぶか―附池小事件から―」というテーマで、本学の安井・現代教育学科長から講義がありました。安井先生は、当時から現在に至るまで事件の対応に関わっておられ、そこで得られた教訓を学生たちに伝えていただきました。「学校安全」が現在なぜ叫ばれるのか、附池小の現在の校舎における様々な工夫等に加え、事件の主な現場となった旧校舎での当日の様子についても説明がありました。さらに全員で校舎の外へ出て、まず「祈りと誓いの塔」に献花して黙祷を捧げました。その後、犯人が侵入した旧正門から校舎への経路を実際に歩き、事件の悲惨さや命の尊さ、そしてこれからの安全・安心な学校づくりについて考えました。今回の訪問によって、学生たちは将来広く教育に関わる者として、子どもの安全を守り安心できる環境をつくることの重要性を改めて認識したことでしょう。 最後に、大人数にもかかわらず本学の訪問を受け入れていただいた附池小の校長先生はじめ、全教職員の皆様の多大なるご厚意に感謝を申し上げます。そして、真剣な学習態度と元気な笑顔で学生を迎えてくれた附池小の素晴らしい児童たちにも心からの「ありがとう」を伝えたいと思います。 以下に学生が書いたレポートの一部を紹介します。 先生は、基本的なあいさつを全員がしっかりとできるまで何度もやり直していました。今、あいさつのできない子どもたちが増えているなか、人としてあたりまえのことを指導することは、教師としてとても大切な事だと感じた。 学校全部を変えてしまうのではなく、事件が起こったこと、それによって亡くなった子どもへの思い、忘れてはならないという責任を乗せたつくりになっていました。残酷な事件を二度と繰り返してはならないと痛感し、私たちも本来の安全で安心できる、楽しい場所を作っていかなければならないと思いました。 先生は児童の関心をひいたりして楽しい授業を行ったり、友達の発表に付け足しが必要か、違う考えはあるかなどを考えさせたりすることで、自然と友達の考えに対して「そうか!」などの声が児童から発せられるような授業づくりをしていた。 二つの学年の授業を見学して気が付いたことは、先生は子どもが自分自身で考える事案を作っていると感じました。また、男子にも「さん」と呼んでいることが印象的でした。教室の先生の机は廊下の様子が見える場所にあることも特徴であると感じました。 保護者は子どもたちを学校に預けているのである。学校に絶対的な信頼を置いている。教員は子どもたちの健康を、命を守らなければならない。いざ、自分があの事件のような状況に置かれたとき、どうするだろうか。何ができるだろうか。子どもたちの命を自分の身に代えて守れるだろうか。そして事件が起こる前に防げる方法は何だろうか。自分に問いかけることが多かった。教員を目指す者としてもう一度その自覚をしなくてはいけないと思った。 すべての学校が、附属池田小学校のように安全に特化した設備・環境に対応できるかどうか、それは資金の問題だけではなく、私たちの意識にもある。私自身、今回この事件の内容を深く知ったものの一人であり、授業見学や給食指導、休み時間の子どもとの触れ合いを通して、子どもの笑顔を守り続けたいと思ったものの一人である。多くの子どもたちの思いを無駄にしないため、この残酷な事件を風化させないためにも、再度、学校安全について考え直すべきだと痛感した。

2012.09.03

奈良県下の先生方対象の電子黒板講習会を開催しました。

先生方対象の電子黒板講習会を開催し、学生もお手伝いしました。 8月9日(木)奈良県の先生方の集まりのご依頼で、昨年にひきつづき電子黒板講習会を行いました。 奈良県下の約40名の先生方に来ていただき、教育の情報化に関する現状、課題を概説し、近隣の小学校での実践や畿央大学での取り組みを紹介しました。 また、教育学部3回生の小松知美さん、横峯愛奈さんが担当して、大型ディスプレイ型と投影型の2種類の電子黒板を先生方に触っていただきました。 ご参加いただいた先生方の中には、畿央大学の卒業生や、昨年教育実習で学生がお世話になった担当の先生もおられ、畿央大学もようやく奈良に根付いてきたという実感を持ちました。 研修の最後はグループになって、教育の情報化の課題、電子黒板を使って行いたい実践、今後電子黒板に実装してほしい機能などを発表いただきました。実践や取り組みを基盤にしたご意見を伺い、こちらも勉強になりました。 お手伝いさせていただいた学生は、今までも学部生(教育学部2回生)を対象とした授業で電子黒板の説明をしたことがあったのですが、「相手が学生の時と、先生方の時では、説明の内容や方法を変えなくてはいけませんね」と、先生の卵として重要なことに気付いてくれたようです。 これからも、教育の情報化に強い教員を輩出できるようにがんばりますが、一方で、電子黒板講習会をしなくてよいぐらいに、電子黒板が教室に根付くことも願う次第です。 教育学部 教授 西端律子