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理学療法学科

2013.11.29

第18回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました!

こんにちは。 畿央大学理学療法科4期生の中田宏樹です。 第18回目の卒業生勉強会を11月24日に開催しました。   卒業しても共に学び続けたいと思い設立したKSM(kio study meeting)ですが、なにげに一年半経ちました。継続は力なり。 自分の病院だけでは得られなかった知識、考え方が得られており、嬉しく思います。 ちなみにいつも貸して頂いてるのはここのお部屋です。       今回は森岡さんの「慢性期のねんざについて」、上田さんの「Upper Extremity Interventions」、そしてミーティングを行っています。   まずは森岡さん。 捻挫って、スポーツをする人にとってすごい多い疾患なんですよね。 そして嫌なことに一回捻挫してしまうと何回もやってしまう… 森岡さんはそれを解決したいとの熱い思いを込めて、熱心に文献を読み、勉強会に行き、得た知識を伝達してくれました。 彼はわざわざ岡山から帰阪して参戦してくれてます。そして向こうでも勉強会企画を立ち上げたようです。そのうち合同勉強会、合同飲み会なんてのもやりたい思ってます。 ちなみに岡山からの参加者はもう一人いてるんですが、そんな地方から参加してくれる人がいるってことが、勉強会の質の高さを表してくれていると自負しています。(彼らが帰阪した際に関西の友人と会ってるのは、きっとついでです。きっと…)     続いて上田さんの発表。 医療は常に進化している。それを思わせるようなプレゼンをしてくれました。 今回の中で印象に残ったのは、最新の物理療法機器達。麻痺で身体が動かない人に対して電気刺激で身体を動かすものがあるんですが… ずいぶん小型化が進み実用的になってきてる印象を受けました。 ディスカッションは今後の高齢化社会にまで話が及びました。 高齢化社会先進国の日本で、医療機器や介護機器メーカーが日本で成功し、それを基に世界へ飛び出して行く。そんな未来が透けて見えました。     そして今回はミーティングです。 実は12月からメンバーが二人長期離脱します。 櫻井さんと南さん。二人とも今の職場を退職し、驚くべきことにリュック一つで世界一周の旅に出るのです。 自分の枠を広げ、世界の様々な価値観に触れてくることで、一周りも二周りもおっきくなるだろう二人に期待です。 話がそれました。 そういったメンバー長期離脱の経緯から、一度今までのKSMを見直そうと今回はミーティングにしたんですね。 ミーティングはブレインストーミング方式にしました。 積極的に自分の意見を出してもらうため、良い点、悪い点、今後の希望など紙に書いてもらってます。 そして話し合ったのですが…みんな素晴らしい。 興味深いアイディアがたくさん出てきました。 今までの自身の得意分野を出すスタイルから一歩飛び出て、より効率的にスキルアップをめざすことに。 でも実はまだまだ話したりず…来月もミーティングすることになりました。 その中で今後は少しメンバー増やしてもいいかなって話が出てきたので、もし興味ある方がいましたら kio_study_meeting@yahoo.co.jp(KSM代表:中田) まで連絡ください。ちなみに1月には新年会も考えてます。 連絡をくれた方には、現在の方針など説明させて貰いたいと思います。気軽にどうぞ♪ とりあえず決まっているのは定期的に発表してもらうこと、出来るだけ毎月参加すること(みんな仕事やら勉強会やらで全員揃った試しがないですが…笑)   アフターファイブが人生って言葉をたまに聞きますが、仕事が楽しかったら人生は二倍楽しい。仕事を楽しくするには、やっぱり勉強することが大事やと思います。 プライベートも仕事も両方楽しんでいく。 そんな集団を作っていきたい今日この頃です。   最後にいつもお世話になっている庄本先生はじめ、関係者の方々、そして駄文に最後までお付き合い頂いた方、本当にありがとうございました。  

2013.11.25

ポルベニルカシハラスポーツクラブ連携「しらかし健康フェスタ」に協力参加しました。

畿央大学と奈良県立医科大学がポルベニルカシハラと連携、ミニ健康講座を開講!   地域の健康とスポーツ普及を柱としているNPO法人ポルベニルカシハラスポーツクラブ(福西達男理事長)と畿央大学は2011(平成23)年度から連携して「子ども体力測定」に取り組んでいます。 橿原地区最大の神宮前ニュータウン・白橿町(白橿北小学校)において2013(平成25)年11月24日(日)ポルベニル主催「しらかし健康フェスタ」が開催され、畿央大学理学療法学科福本貴彦准教授が体バランス維持と転倒防止や外反母趾矯正のため足趾握力の重要性についてのミニ健康講座を開講しました。     今年2回目となる「しらかし健康フェスタ」は40数年前はニュータウンとして若い世代層の人口構成であったのが高齢化が進み健康長寿社会実現のため開催されています。 ポルベニルはもともと白橿北小学校に隣接する幼稚園で子ども体力向上支援を行ってきており、その延長として白橿町連合自治会の協力のもとに子どもから大人まで幅広い層の住民の方々にスポーツの楽しさを知っていただき体力増進を図る趣旨が受け容れられ地域に貢献しています。   小学校体育館の中では健康講座、太極拳講座、全身揉みほぐし、身長、体重、体前屈、立ち幅跳び、足趾握力、運動場ではボール投げ、ボール蹴り、25m走などの測定会が行われ、多くの住民の方々が参加しました。  

2013.11.20

アジア理学療法学生学会・アジア西太平洋理学療法学会レポート!(教員より)

アジア理学療法学生学会およびアジア西太平洋学会について学生の立場からハザマさんから書いてくれましたが、理学療法学科 教員の松本がバトンタッチして、教員の立場からレポートします!   ●4th congress of APTSA 初日はNew York Universityの Prof. Dr.Wen Ling先生のアメリカにおけるDPTプログラム(大学院レベルでの教育)についての特別講演から始まり、各国の教育レベルの違いについて意見交換を行いました。 ※日本は高校卒業後3年以上(3年制専門学校、4年制専門学校、大学のどれでも理学療法士になれます) また、開催校であったChina Medical Universityの学科長のProf.Sunとの大学院や海外インターンシップについての情報交換を行いました。また懇親会を通して、日本の学生は積極的に海外の学生と交流をもっていました。     2日目は、日本メンバーが企画した「各国における理学療法の将来展望」「伝統医療と理学療法」について各国の発表を行い、グループディスカッションを行いました。日本のメンバーは各グループを回って、質問に答えるなど、積極的に関わっていました。今後アジア全体として問題となる高齢化について、海外の学生は日本を高齢化先進国として関心をもち、自分たちが時代・社会を支えていく立場として質問している印象を受けました。 全体を通して、海外の学生は日本と比べ、英語が流暢であるだけでなく、自国のおかれている現状やこれから必要なことについて理解し、積極的に発言できていました。学生にとって彼らとの交流から刺激を受け、今後の学習意欲へつながったと思います。 日本の学生もこの旅の中だけでも、英語力や積極性が人が変わったように成長しており、驚きと感動でいっぱいになりました。   ● WCPT-AWP&ACPT congress 2013 私はこの学会で、奈良県健康長寿共同事業実行委員会で関わっている地域高齢者についての調査で ”RELATIONSHIP BETWEEN FALL AND PEAK COUGH FLOW IN COMMUNITY-DWELLING OLDER ADULTS” という演題で口述発表を行いました。 海外からは呼吸機能と転倒についての関連性について疑問があるという声もありながら、新しい視点であるというコメントもいただくことができました。今回は横断研究の結果のみなので、介入結果も踏まえたものを今後報告していく予定です。     上記の学会以外にも、今後、共同研究を行っていこうと京都大学 青山准教授(本学福本准教授、瓜谷助教)とNational Taiwan Universityの准教授Dr. Yu-Jen Chen、大学院生とミーティングを行い、今後も継続的に情報交換を行うこととなりました。     また、フィリピンのUniversity of SantoTomasのProf. Cheryl Ramos Peraltaと神戸大学小野准教授と地域高齢者の二カ国間比較研究について、フィリピンでの調査の準備が進んでおり、その結果を分析し、さらに日本でも同じ内容で進めていくと話しあいました。     そのほかに、海外の教員との交流を通して、日本以外のアジアでもアメリカやオーストラリアなど理学療法先進国で学位をとられた先生が多く、国際的な活動に非常に力をいれているようです。   本学には留学生はおらず、提携を結んでいる海外の大学もありません。本学として先駆的に海外との交流ができる仕組みができれば、世界で活躍する人材、リーダーの育成につながるはずだと痛感いたしました。日本のように高齢化が進み、生活習慣病の問題も出てきており、その分野に理学療法士が積極的に関わっているとのことから、日本はアジアの中でも、まだリーダーになれるほどのレベルにないことを再確認することができました。 このように、今回の学会が今後の研究の発展につながり、国際的に活動するための非常大きな一歩となりました。この経験を日本の研究・教育活動に活かし、さらに継続的に発展させられるように取り組んでいきたいと思います。 最後になりましたが,このような機会を与えていただき、貴重な経験をさせていただき、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。 理学療法学科 松本 大輔

2013.11.19

学生広報スタッフBlog vol.107~日本理学療法学生交流会 関西支部大会レポート!

こんにちは! 学生広報スタッフ、日本理学療法学生交流会運営委員2回生の片岡あすかです! 今回は、10月27日(日)に畿央大学で開催された『日本理学療法学生交流会 関西支部大会』についてレポートしたいと思います!   前回の記事にも書かせていただきましたが、日本理学療法学生交流会とは理学療法士を目指す学生同士が交流し、情報交換などを通して視野の拡大や理学療法に対する意識の向上を目的としているものです。 大阪や兵庫など近畿地方からだけでなく、広島や名古屋からも多くの理学療法士を目指す学生に参加していただきました!     今大会は、「ノンテクニカルスキル~医療者としての自覚~」というテーマを掲げ、 講演、ディスカッション、さらに学生発表やビデオ上映、懇親会などを行いました。   午前の講演では、現在訪問リハビリテーションなどを開業されている田中仁先生に「理学療法士としての誠意」をお話いただきました。十数年もの間、田中先生が寄り添っておられる患者様の事例を中心に、いかにノンテクニカルスキル(いわゆる医療技術以外のスキル)が重要であるかを教えていただきました。 その後、アイスブレーキングを取り入れた自己紹介をしたり、講演で感じたこと・思ったことを話したり、色々な視点からの考え方を見つけられたのではないでしょうか。   ▼ちなみに私も司会としてがんばりました!(笑)壇上にあがらせていただいたことで、参加してくださった方々の真剣な表情や態度をみることができて良かったです!   午後には、「患者様の求める医療者とは何か」を知る必要があると考え、実際に患者様にお話を伺った際のインタビューを上映しました。患者様の経験談から、理学療法士として患者様と一緒に悩み、一緒に考え、一緒にがんばることが大事であることを感じました。   続いて、18歳のときにバイク事故に遭われて下半身不随となり、現在プロの車椅子ダンサーとしてご活躍されている奈佐誠司先生に「患者様の感じる“寄り添う”とは」というテーマでご講演いただきました。障害を受容できていない患者様の気持ちは計り知れず、辛いときに傍にいてあげられる理学療法士だからこそ、心に寄り添って真正面から向き合っていきたいと感じ、たくさん考えさせられる内容でした。   その後のディスカッションでは、“医療者の責任とは?”や“自覚を持つために今できることは?”などをグループごとに話し合いました。色々な意見を吸収し、こんな考え方もあるんだ!と感心したり、視野も広がりました。ひとりひとりが学生のうちからできることを掲げ、将来を考えていくヒントになったのではないでしょうか?     またそのほかにも、ノンテクニカルスキルについてセミナーで学んできた知識を参加者に伝えるために学生発表やポスターでの展示も行いました!     そして最後の懇親会では、他大学とのつながりをつくり、たくさんの仲間たちといろいろな話を交わし合い、楽しく締めくくられました!     最後になりましたが、交流会に参加してくださった方や多くの方々のご協力のおかげで開催することができました。ありがとうございました!!   日本理学療法学生交流会 畿央大学運営委員一同 学生広報スタッフ 片岡あすか  

2013.11.19

アジア理学療法学生学会・アジア西太平洋理学療法学会レポート!(学生より)

こんにちは! 理学療法学科2回生のハザマです!   私は理学療法学科の学生による団体、APTSA-Japan(Asia Physical Therapy Student Association-Japan)の運営委員をしています。 APTSAとは「アジア理学療法学生協会」の略で、アジア9ヶ国の理学療法学生による学生主体の団体のことです。   APTSAはその活動として年に一度学生主体の学会を開催しており、今年は9月3日~9日に台湾は台中にて、4回目となるAPTSAの学会とアジア・西太平洋理学療法学会が行われました。 今回初めてその活動に参加するために海外に行ったので、レポートしたいと思います!   参加メンバーは畿央大学だけでなく、神戸大学・名古屋大学・藤田保健衛生大学の学生のべ16名、院生、教員合わせて総勢21名で、台湾に向かいました!   9月3日のお昼前に関空を出発し、夕方には台中のホテルに到着しました。次の日の学会で行われるCultural night(各国からの出し物) に向けて公園で練習を行い、その日は終わりました。(ちなみに今回日本はソーラン節を選びました!)   4日は朝から今回の旅のメインである、年に一度の学生による学会に参加しました。 参加者は6カ国(日本、台湾、香港、タイ、ミャンマー、インドネシア)から約150名の学生、教員が参加していました。 オープニングセレモニーでゲームをしたり、名刺を交換したりして他国の学生と交流を深めました。他国の学生はとても積極的で優しい子たちばかりで、英語が得意でない私にもわかりやすく話してくれたので、楽しく交流することができました。 そのあとは台湾のPT(理学療法士)からデモンストレーションを交えたレクチャーを受けました。 前に出て先生に実際に手技を教えてもらう際には、一緒に参加していた日本の学生が積極的に前に出ていました。海外に来て、いつもよりみんな積極的になれていたように感じました。 そして、Cultural night! 前日に練習したかいがあって、なんとか成功することができました。   そしてこのCultural nightで一番記憶に残っているのがインドネシアの出し物です。インドネシアから参加したのは一人だったので、一人で出し物のダンスを踊っていました。すると途中から、みんな知らない踊りなのに他の国の人も参加して踊りました。右下の写真の帽子をかぶっているのがインドネシアのアザン君です。 人種や言葉が違っても、こんなふうにみんなで踊って楽しく過ごせるなんて、なんて素敵な時間なんだろうと思いました!  また各国の出し物以外にも、一緒にご飯を食べたり、写真を撮ったりして、朝よりもさらに海外の人たちと交流を深めることができ、楽しい時間を過ごすことができました。     5日目の朝は日本主催のAcademicという部門から始まりました。今年のこの部門のテーマは『理学療法の将来の展望』で、各国で注目されている分野について発表してもらい、その後ディスカッションを行いました。   私は日本の代表として海外の学生の前で、注目されている分野として『訪問リハビリテーション』について発表しました。もちろん英語で!海外の人の前で発表できるなんてなかなかないことですし、とてもいい経験となりました。ディスカッションの際に、発表者が質問などを聞いて回ったのですが、調べていったものの日本について答えられないことが多く、もっと日本について知り、考えていかなければならないなと考えさせられました。     午後からはこの学会のテーマである『理学療法と伝統医療』について各国の発表がありました。アジアの国々ですから各国の伝統医療は似ている部分が多かったですが、日本では見られない理学療法と伝統医療の共同などを学ぶことができ、国によって違いが見られとても興味深かったです。こうしてなんとか発表を成功させ、充実した時間を過ごすことができました。この学会の発表のために約1年かけて準備してきたので、本当に成功してよかったです!   6日は朝から台中の街を観光しました。 ペイントされた村やお寺などに行き、おやつを食べたりお土産を買ったりして台中を満喫しました。観光していて驚いたのが、台湾では原付バイクに当たり前のように2人はおろか、3人以上乗っているのです!日本では捕まっちゃいますよね。他にも台湾ならではのものを見れたり異文化に触れることができ、観光でも楽しみことができました。   8日はWCPT-AWP&ACPT Congress 2013という世界の理学療法士の学会に参加しました。7日にはAPTSAメンバーから日本の臨床実習についての研究発表を行いました。   学生が世界の理学療法士に前で発表するってすごくないですか?! 質疑応答などにも英語で答え、すごいなぁとただただ感心するとともに、自分もあんな風に英語で発表したり話したいなという思いが強くなりました。他にもこの学会では、ポスター発表や口述発表を見学し、学生なりに他国のPTにも質問したり意見交換することができました。内容は難しかったですが、学生のうちから世界の学会を見ることができたのは、とても貴重な経験となりました。     そして9日の朝には台湾を去り、日本に帰ってきて私たちの充実した一週間が終わりました。   この台湾旅行で一番感じたことは「日本人の圧倒的な英語力のなさ」です。他国の人はほとんどの人が英語を話せました。自分の考えや思いをなかなか伝えることができなくて、かなり悔しい思いもしました。日本でいるときもなんとなく英語は大切だと思っていましたが、改めて英語の大切さを感じました。 また、もしもっとうまく英語を話すことができたら、もっと国を超えていろんな人と交流を深めることができ、自分の世界がさらに広がるだろうなと思いました。   このような気づきも日本でいるだけでは気づけなかったと思います。今回の旅では、本当にたくさんのことを学び得ることができ、とても貴重な経験をすることができました。   このようにAPTSA-Japanでは海外の学会に参加する以外にも、国内でのセミナーや様々な活動に取り組んでいます。 Facebookで活動内容などを載せていますので興味を持った方は是非チェックしてみてください(^^)/   website: http://www.aptsaweb.org/ (英語) http://jptsa.web.fc2.com/APTSA.html(日本語) facebook: https://www.facebook.com/aptsa.jp ⇒いいね!よろしくお願いします!

2013.11.13

学生広報スタッフBlog vol.105 ~理学療法学科の卒業研究紹介!

こんにちは。 4回生理学療法学科の佐伯・山野・横山です。 平成25年11月1日、2日の2日間にわたり、理学療法学科4回生の卒業研究発表会が行われました。     1演題につき約7分+質疑応答3分の計10分で、それぞれのグループや個人で発表しました。 どの演題も興味深く、様々な意見が飛び交いました。 1・2回生のときは意味も分からず、何となく聞いてるだけでしたが、4年間の授業や実習を終え、興味のある分野を見つけ、先生方のご指導のもと自分たちも舞台に立って発表することができました! 今回は3人の研究内容や学んだことをそれぞれ振り返りたいと思います。   ●山野(高取ゼミ) 3回生の春休みに内容を決め、プレ実験を行いました。その後、4か月間の実習を終えてから本格的に研究を進めていきました。 高齢者には転倒による骨折が多く、転倒の原因の第1位が「障害物へのつまづき」であり、また高齢者は可動域制限を有することが多いと言われています。そこで大学生に可動域制限モデルを作成し、可動域制限がつまづき後の姿勢回復反応に及ぼす影響について研究し、可動域制限があったとしても転倒を予防するためにはどのような身体アプローチが必要となるのか、結果から考察しました。研究はうまくいかないことも多くありましたが、終わった今、振り返ってみればとても楽しかったなと思います。     ●横山(森岡ゼミ) ゼミ配属があった3回生の後期から毎週1回ゼミがあり、そこで論文抄読(論文を読んで内容をプレゼン)を行い、各々の卒業研究の内容を決定していきました。 実習後、9~10月から本格的に研究データを取りはじめました。 教育学部の古川先生にも協力していただき、発達障害児の子どもたちを対象に卒業研究を行いました。コミュニケーションに障害があるといわれている発達障がいの子供たちは、真似することや真似を我慢することなど、身体を動かすことに関しても苦手な子供たちが多いと言われています。そこで、「コミュニケーションに必要な能力」と「真似をする・真似を我慢する能力」との関係性を明らかにすることを目的に研究を行いました。 理学療法の中ではまだまだ関わりの少ない分野ですが、理学療法士も十分に関わっていけるのではないかと考えています。     ●佐伯(森岡ゼミ) 演題名は「他者の視線がワーキングメモリに及ぼす影響」です。 人は他者の視線(アイコンタクトや視線の動き)から相手の意図(気持ち)を読み取るとされています。そこで、他者の視線を変化させた写真を用いて物体を覚えてもらう課題を行いました。患者様と接する時間が比較的長いとされている理学療法士にとってコミュニケーションは欠かせないものであり、相手に自分の意図をより記憶してもらうことが大切だと考えています。     初めての卒業研究は、たくさん文献を読んだり、データ解析のために統計の勉強をしたり…と初めてのことばかりで大変でした。でも、熱心な先生方のご指導の下、臨床に出てからも生かすことのできる経験が出来ました。ありがとうございました!   【関連記事】 理学療法学科の卒業研究発表会が開催されました。 (→リンクhttps://www.kio.ac.jp/information/020/021)

2013.11.06

理学療法学科の卒業研究発表会が開催されました。

11月1日、2日の2日間で48演題の発表が行なわれ、その後、活発なディスカッションをしました。 脳機能、物理療法、ストレッチ、コミュニケーション、スポーツ心理、課題に対する身体各機能の反応に関する研究、地域住民への調査、動物実験による骨の基礎研究など、理学療法に関連したさまざまな方面からの研究発表がなされました。   3回生の前期から各教員のゼミに配置され、英語論文の抄読や研究計画の準備を少しずつおこなってきました。3回生の2月~4回生7月末までは病院実習があり、そちらに没頭していたため、実習を終えてホッとする時間もなく、約3ヶ月間でデータ収集・解析、結果の解釈から考察、プレゼンテーション作成、発表準備と、慌しい中で多くの時間を研究に費やしました。   今すぐにでも全国学会に出せるほどの深く考えられた内容もたくさんあり、年々質が高くなってきています。また今年は以前と比べ、相手に伝えることを意識してプレゼンテーションできていたのが印象的でした。   本学の特徴として、指導教員の専門分野が多分野に分かれており、また、それぞれの教員自身も学会発表や論文掲載で日頃から研究に対し研鑽しています。もちろん大学院での指導も行なえるほど実力を持っています。そのような教員から指導を受けることでより深く、また幅も広く洗練された研究が可能となっています。   学生たちは教員からの厳しい?指導の中、毎日、毎日、夜遅くまでデータ解析を行なったり、文献を読んだり・・となかなか大変な日々を送りましたが、この機会に養った思考は研究以外にも非常に役に立つはずです。また、卒業生の中には病院に就職してからも、「患者さんをよくしたい!」「自分の技術や能力高めたい!!」ということで大学院に入学したり、大学に足を運んで教員と一緒に研究を行なったりしています。   今回の卒業研究で研究の第一歩を踏み出しました。これを機会に患者さんのために、また自分のために、もっともっと自分を高める努力をしていきましょう!! すばらしい発表、お疲れ様でした!!                        理学療法学科教員 一同     学生からの感想 卒研の内容は、どんな分野も去年より理解できて面白かったです。 自分の研究については、本当にこの研究は面白いのかとか、本当に伝わっているのかとか色々考え、先輩方はやっぱりすごかったなあと何度も思いました。一つの研究を何とか完成させて、少し自信が付きましたが、まだまだだと思い知ることもできました。臨床でも研究したいとは思っているので、今回の反省をいかしながら頑張りたいと思います。 理学療法学科4回生 大江実穂      

2013.10.17

学生広報スタッフBlog vol.97~「理学療法学生交流会 関西支部大会」までわずか!

こんにちは! 学生広報スタッフ、理学療法学科2回生の片岡あすかです。 初めてブログを書かせていただきます!   今回は、10/27(日)に畿央大学にて開催される『理学療法学生交流会 関西支部大会』について紹介させていただきます。   理学療法学生交流会とは、理学療法士を目指す学生が集まる場で、講師の方を招いて講演をしていただいたり、ディスカッションや学生発表などを行います。 主に情報交換、視野の拡大、モチベーションの維持・向上などを目的としており、他大学にたくさんの友達ができ、たて・よこ・ななめのつながりが生まれることも交流会の醍醐味となっています。   今年度の畿央大学の運営委員は理学療法学科1~3回生の47名で構成されており、それぞれ総務、企画、広報、会計の4つの部署に分かれ、運営に携わっています。     私は講演していただく先生の選出、ディスカッションの進行方法など、主に企画の仕事をしています。     『理学療法学生交流会 関西支部大会』   【日時】 平成25年10月27日(日)10:00~(受付9:30~) 【場所】 畿央大学 冬木記念ホール 【内容】 講演、ディスカッション、学生発表、インタビュー上映、懇親会など 【会費】 1,500円   今回のテーマは「ノンテクニカルスキル~医療者としての自覚~」です。   ノンテクニカルスキルといっても何のことか分からない方がほとんどだと思います。 私たち運営委員もこれを学ぶために夏休みにセミナーにも参加しました。 簡単に言うと、医療技術(テクニカルスキル)以外のすべての技術のことをいいます。 たとえば、コミュニケーション能力、リーダーシップ、ストレスマネジメントなどが挙げられますが、これはあくまでも一例です。   最近では、医療事故の54%はノンテクニカルスキルに起因しているといわれています。 テクニカルスキルを習得することはもちろん、学生のうちからノンテクニカルスキルにも焦点を向け、一人ひとりが患者様に寄り添う医療者になる者としての自覚を持ってほしいと考えております。   講演では、あらゆるノンテクニカルスキルを兼ね備えておられる田中仁先生に理学療法士の立場から体験談などをお話いただきます。また、高校生のときにバイク事故で脊髄損傷を患われた車椅子ダンサーの奈佐誠司先生には患者様の立場からご講演いただく予定です。   他にも、実際に患者様にインタビューさせていただいた際のビデオ上映をしたり、アイスブレーキングやディスカッション、会の最後には懇親会も予定しております。   今年は学祭の時期とかぶっていますが、一人でも多くの理学療法学生に参加していただきたいと思っております!当日参加も大丈夫です!運営委員一同、たくさんのご参加心からお待ちしております!       ▼各部署での会議の様子       ▼ノンテクニカルスキルについてのセミナーの様子       ▼冬木記念ホールでのリハーサル     日本理学療法学生交流会 畿央大学運営委員 学生広報スタッフ 片岡あすか

2013.09.28

欧州呼吸器学会の参加レポート

2013年欧州呼吸器学会(European Respiratory Society annual congress)参加レポート     この度2013年欧州呼吸器学会に参加してきました。学会は9月7~11日にスペイン,バルセロナのFIRA BARCELONA, Convention Centre de Gran Viaで開催されました。この学会は、呼吸器系の学会では世界最大級であり、私は昨年に引き続いて2回目の参加となりました。本学からは私1人の参加でしたが、昨年大学院(博士)を卒業した有薗さん(現 聖隷クリストファー大学)や長崎、名古屋、関西の友人など10人ほどの理学療法士とも学会場で会って話をしました。     私は、9/11(水)に ”Mechanisms contributing to exercise limitation in health and respiratory, cardiac and pulmonary vascular diseases” セッションで ”Comparison of the characteristics of symptom-limited exercise tests between incremental and constant work rate protocols” という演題をポスターディスカッションという形式で発表しました。これは通常のポスターとオーラルでの発表、質疑応答が混ざった形式です。       セッションの司会者は,P. Laveneziana, L. Puente Maestúの2名で、特にL. Puente Maestú氏は、運動負荷や骨格筋の酸素動態に関して多数報告しており、私も文献でよく知っている研究者でした。私の演題は、「高強度定常負荷試験の方がランプ負荷試験に比べて骨格筋の酸素利用が高くなり、これが運動持続時間のリハビリによる改善効果が高いという要因の1つであろう」という内容で、座長やフロアからいくつか質問を受けました。 今回の学会では日本の理学療法士の発表も増えてきましたが、まだ演題数は少なく、言葉の壁により十分な討論が出来ないケースが多い様です。私自身も含めてもっと国際的にならなければと再度思わされた学会でした。   健康科学部理学療法学科 教授 田平一行

2013.09.27

畿央大学大学院 博士後期課程の学位記授与式が行われました。

去る9月21日(土)の14:00より、畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程の学位記授与式が行われ、井出宏さんと徳田光紀さんのお二人に博士(健康科学)の学位が授与されました。       畿央大学大学院健康科学研究科の博士課程論文審査基準では、主論文の条件として「査読のある国際(英文)学術雑誌に掲載されたもの、あるいは掲載が決定しているもの1篇」としています。お二人の論文は3月までに完成はしていたものの雑誌掲載が遅れたため、学位記の授与が9月になったものです。金子章道研究科長からは、世界に通用する学位論文を完成させたお二人に対してねぎらいとこれからの活躍に対する期待を込めた式辞があり、また博士号を授与されたお二人からは、それぞれに感謝と決意の挨拶がありました。そのあとお二人と金子研究科長、冬木副学長、森岡研究科主任、お二人の指導教官である田平教授、庄本教授を交えて記念撮影をし、あたたかな雰囲気の中で授与式を終了しました。 お二人からコメントを頂戴しましたので、ここでご紹介させていただきます。   ●徳田 光紀さん   私は学士、修士、博士とすべて畿央大学および畿央大学大学院で取得させて頂きました.大学時代の担任も、大学院の指導教員も庄本康治教授でありました。理学療法士として、研究者として一から指導して頂いた庄本先生には感謝の言葉しか浮かびません。本当にありがとうございました。 また,金子章道研究科長はじめ世界レベルの研究者の先生方の講義を受講できたことは、今後も大きな財産になると感じています。『博士号の取得がゴールではなく,ここが一人前の研究者としての起点となるべきである』金子研究科長に頂いた祝辞のお言葉は忘れません。今後も研究者の一人として謙虚に,そして畿央大学大学院で博士号を取得できたことに自信と誇りを持って、研究活動を続けていきたいと思います。 これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。   ●井出 宏さん   2013年9月21日(土)博士学位授与式に出席しました。 この中で健康科学研究科の金子研究科長は、学位の取得は研究者としての出発点に過ぎない。慢心することなく今後も研鑽を続けてほしい、という旨の言葉がありました。私は、この言葉をいただいて、今後とも継続的な自己研鑽に努めること、研究のための研究ではなく常に臨床を意識した研究をしていくこと、独創的な研究とは何かを常に考えていく必要性を再確認しました。また、ここまで来られたのは田平教授のご指導や田平研究室の同僚からの助言などがあったからだと思っています。そして、最後に陰に陽に支えてもらった私の家族に感謝したいと思います。