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現代教育学科

2016.02.01

教育方法・技術論(中等)で模擬授業を体験!~健康栄養学科

看護医療学科・健康栄養学科・人間環境デザイン学科2年次配当「教育方法・授業論(中等)」(担当:現代教育学科西端教授)」について、健康栄養学科の学生によるレポートが届きました。 ※畿央大学では教育学部以外でも教員免許の取得が可能です(看護医療学科:養護教諭、健康栄養学科:栄養教諭、人間環境デザイン学科:家庭科教諭)     2015年12月18日(金)、教育方法・技術論(中等)の時間に模擬授業をしました。 私は実際にみんなで何かを作ると楽しく学べるのではないかと考え体験型の授業にしました。今回は生クリームからバターを作りみんなでパンに塗って食べました。   方法 500mlペットボトルに塩1gと生クリーム100mlを入れひたすら振る。固形とホエイに分離したら完成。     原理 振ると生クリーム中の脂肪を覆っている薄い膜が破れ、水分を追い出し脂肪のみが固まる。 これがバター。     授業の感想 良かった点 ・みんなで楽しく協力できてよかった。 ・見回っていた点。10秒ずつ振るのを交代させることでバターになる変化を確認しやすかった。 ・一体感が生まれた。 ・盛り上がった。 ・協力することで仲が深まる。 ・話したことのない人とも会話ができた。   改善点 ・どういう材料・原理でバターができるのか説明があればよかった。 ・時間が足りなかった。 ・場所の間隔が狭かった。 ・最初に完成形の説明が欲しかった。 ・グループわけをもう少しスムーズにできるとよい。 ・流れを前に書く等見通しをたてると伝わりやすい。   学んだこと ・楽しいだろうという理由だけで参加型の授業を選択したが、「一体感が生まれた」「話したことのない人とも会話ができた」等の意見ももらって、体験型の授業なら食べ物のことを学ぶだけでなく、生徒同士の友だちづくりの手助けにもなると気づけた。 ・必死だったので詳しい説明をすることを忘れてしまっていた。もう少し話す内容も計画しておくべきだった。 ・資料を配布する、十分なスペースの確保等の配慮が足りなかった。 ・タイムスケジュールの見積もりが甘かった。   まとめ  実際に授業をすることでみんなの反応を見ることができたのが一番の収穫でした。不備もあったけど、みんな笑顔で楽しそうに授業を受けてくれました。終わった後も「楽しかった」「ありがとう」と言ってもらえて達成感があり、やってよかったと思いました。正直先生は大変な仕事というイメージしか持っていませんでしたが、生徒(クラスメイト)が喜んでくれることがこんなに励みになるとは思いませんでした。少しの時間でしたが、先生という職業の良さを知れたよい機会になりました。私が目指すのは栄養教諭なのでずっと生徒に関わることはできませんが、特殊な授業ならではの、楽しい体験の時間を作れる栄養教諭になりたいと思います。  健康栄養学科 2回生 今西綾実

2016.01.27

書評『教育の質の平等を求めて―アメリカ・アディクアシー学校財政制度訴訟の動向と法理―』

畿央大学大学院教育学研究科長の白石裕教授は2014年10月、協同出版から本書を出版されました。 本書は白石先生の前著、1996年の『教育の平等と財政保障―アメリカ学校財政制度訴訟の動向と法理』の続編というべきものであり、前著では、このことに関する訴訟の生成期(1971年~73年)と展開期(1973年~80年代半ば)に特徴的な相対的公平(equity)の法理の析出に主力が注がれていました。 一方、本書では、それに続く新展開期(1989年以降)に焦点が当てられています。新展開期で特徴的な事柄は、「教育費等の相対的条件」が公平(equity)なものとなっているかどうかという問題ではなく、「教育の質」が平等なもの、つまり適切・妥当(adequacy)なものになっているかどうかが法理を解く鍵概念となったことです。先生は、教育の質の平等が具体的・現実的にどのように訴訟や判決の中で理解され解釈されていったかということを、丹念な判決文や証言内容の精査により執筆されています。それは、教育の質の平等を追及するという人間の最重要課題の地平で、アディクアシーを議論することの意義と課題を追求することでもあります。 この一連の研究は、先生が日頃から心がけておられるグローバルで高度な研究、教育実践の理論的科学的な裏づけ、現代の教育課題や教育ニーズに応える教育研究の促進、地域の教育の発展等々の文脈の中で創出された精力的な研究であろうと考えられます。そしてこの「量的相対的平等」から「質的適切妥当性追求」へのこの転換は、教育上のアディクアシーがエクイティーを考慮したものでなければならないということから考えても、真に意義深い発展的転換期の研究といえるものであろうと思います。 先生は、「おわりに」で「アディクアシーの概念が多義的で際限のない解釈論に陥る可能性があるとすれば、裁判所はアディクアシーの問題に踏み込むのを躊躇するということがあるであろう」と将来の危惧を表明されておられます。確かに、教育の目的・価値観やアウトプットに関する概念は多義的であることには間違いないところであって、アディクアシーの議論は司法判断にはなじまず議会や行政の役割であるという考え方も成り立つと思われます。しかし、この問題は教育学の自律性に関わる問題であり、教育の専門性に関わる課題であると考えられます。何よりも問題なのは、教育のプロセスや目的に、議会や行政という教育外の領域からの判断がわがもの顔に導入されてしまうところにあると思います。法理の哲学と哲学の法理で教育の目的やプロセスを研究するものにとっては、訴訟や裁判の根拠となりうる理論と科学的実証的な成果を確立し共有することが課題であろうと思われます。そうした観点からも、先生のこの研究は、哲学的な世界にも強いインパクトを与えるものと考えられます。 畿央大学大学院特任教授(教育学研究科)杉峰英憲

2016.01.27

教職実践演習(中・高)で外部講師による模擬授業を体験!~現代教育学科

中学校・高等学校教諭(英語)の必修科目である「教職実践演習」について、学生から授業レポートが届きました!   現代教育学科4回生の谷口・西川です。2015年12月12日(土)、教職実践演習(中・高)の第12回目の講義で、和歌山県立那賀高等学校英語科教諭加藤統久先生をゲストにお迎えし、高校英語の模擬授業を受講させていただきました。     加藤先生はランダムなペアワークを重視されており、まずくじ引きによる座席決めから始められました。先生は「この授業を通して、生徒間の出会いを楽しんでほしい。」という思いで、普段から毎時間座席を変えて授業されるそうです。実際に、生徒から英語の授業を通して仲良くなった友達がいると報告も受けられたそうです。「ワクワクすることがコミュニケーションを取ろうとする動機につながる」という先生の言葉が印象的でした。この言葉や加藤先生の楽しそうな表情から、生徒をワクワクさせるためには、教員自身も楽しみながら授業を進めることが大切なのだろうなと思いました。   また、ライティングやスピーキングなど、自己表現に関わるテストの採点が難しいというお話がありました。かつて、加藤先生はスピーキングのテストを文章の暗唱形式で行っておられたのですが、ある研修でそれは「記憶」のテストだと指摘されたそうです。確かに、スピーキングのテストが日本語であったと考えた場合、長い文章を丸暗記するのは、私たちネイティブにとっても、努力と時間が必要です。また、その長い文章が完璧に暗記できたとしても、日本語のスピーキング力があるかというとそれは違うような気がします。「この問題点をどう改善すればよいか?」という質問に対し、ある学生から「与えられたお題についてどこまで話せるかという自己表現のテストはどうか?」という意見が出て、これには先生も納得された様子でした。先生は「答えが一つのテストは、想像性の欠如になりうる。」とおっしゃいました。実際に先生のテストは「Nothing is as 形容詞 as ~を用いて文章を作りなさい。」や「外国人観光客が近年増加する理由を60ワード程度のエッセイを作りなさい。」などという自由作文に近い問題が多かったです。採点が大変なのだと不満をこぼしながらも、生徒の自由に書いた回答をまとめて、テスト返しの時間に生徒と共有しているパワーポイントで見せてくださいました。生徒たちが、自分や友達の回答を楽しんで見ている光景が目に浮かびました。     加藤先生は最後に「自由に発言できる空間にするために、問題ができなかったり、間違った生徒に対して笑いが起こらないようにする経営を徹底することが大事だ」とおっしゃいました。また、投げかける質問を簡単にしたり、YESかNOで答えられる質問にしたりすることで、発言しやすい雰囲気を作るのもテクニックの一つだともおっしゃいました。英語の指導法だけでなく、学級経営のコツなど細かいところまでご講義くださった加藤統久先生、貴重なお話をありがとうございました。   教育学部現代教育学科 4回生 谷口 晴 4回生 西川 実輝

2015.12.18

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.18~11月勉強会(子どもとのかかわり方と発達)

こんにちは! TASK(健康支援チーム)、健康科学部理学療法学科2回生の原田梨紗子です! ※TASKはThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 毎月勉強会を実施していますが、今回11月の勉強会は現代教育学科の学生主催で行いました。 テーマは 小学校・幼稚園の子どもとのかかわり方と発達 でした! はじめに、みんなでくじを引いて席替え、班決め! 小学校のときの席替えのドキドキ感を思い出せましたか? 班に分かれたあとは、ピアジェによる子どもの認知発達段階について勉強し、発達の中から、「イヤイヤ期」「命名期」「独り言期」について学びました。子どもがそれぞれの発達段階にあるときの声のかけ方なども学びました! 子どもたちの発達には周りの接し方も大きく関わるんだな、と思いました。 次にアニミズムの例題、「雲はなぜ動くのか?」「卵は塩水の中でなぜ浮くのか?」をみんなで考えてもらいました。 「旅行したいから」「仲間とくっつきたいから」「逃げ出したいから」「ダンスをしているから」など可愛い答えが出ました! 三つ山問題もみんなで考えてもらいました。 年齢による変化を学びました。 その次は、前操作期の直観的思考期における、語彙数や仲間関係の変化や心の理論について考えました。 就学時の語彙数は使える言葉の数は2500語であるのに対し、意味が理解できる言葉の数は6000~8000語もあることがわかり、びっくりしました! これはクイズ形式でみんなに答えてもらいました。 みんな手を挙げてくれてうれしかったです! 心の理論については「サリーアン課題」を用いて考えました。 心の理論はちょっと難しかったですね。 そのあとに児童期(具体的操作期)における、認知の発達、社会性の発達、身体の発達を分かりやすく説明してもらいました。 また、算数科と理科の小学校学習指導要領と、今奈良県の一部で使用されている国語の教科書をみんなで見ました。 小学校の先生ってこんな風に教えてくれてたんだ、こんなに考えてあったんだ、と驚きでした! 最後にみんなで宇陀市連携事業として現代教育学科が中心となって作成された「宇陀うきうきダンス」をみんなで踊りました! 思っていたよりも難しくてハードでしたが、楽しそうに踊ってくれて嬉しかったです! 童心にかえって踊ることができたでしょうか? うきうきダンスの活動はこちらをご覧ください! また、うきうきダンスの動画はこちらをご覧ください! みんなでわいわい踊ったあとはみんなで恒例のT~!! 今回の勉強会では、子どもと接するには童心にかえることが一番であることを学びました。 いつか子どもと接する機会があれば、この勉強会で学んだことを思い出しながら、童心にかえって子どもと一緒に楽しみたいと思います! 理学療法学科2回生 原田梨紗子

2015.12.15

現代教育学科『情報と社会』~学生による授業レポート

今回は、現代教育学科の専門基礎科目として、現代のような知識基盤社会で自ら情報を発信し、その一員として責任のある行動がとれるようにすることを目的として開講されている「情報と社会」について学生さんより授業レポートが届きましたので紹介いたします。   11月4日(水)4限目「情報と社会」の講義に、日本マイクロソフトでご活躍されている戸倉彩さんにお越しいただきました。戸倉さんは日本マイクロソフトのエバンジェリストとして、各地で最新の技術と活用方法をわかりやすく伝えておられます。     講義は、まず戸倉さんの自己紹介に始まり、その後マイクロソフトの規模や歴史、社風などの説明をしてくださいました。マイクロソフトには技術を新しく生み出す人やまたそれを世間に広めていく人などがいて、私たちの未来をよりよくしてくれる企業であると知りました。またマイクロソフトの思い描く未来を映像にしたものも見せていただき、マイクロソフトが今どんなことを目指しているのかを知りました。     次に、学生がMicrosoft Azure(マイクロソフトが提供しているクラウドサービス)を体験しました。初めてAzureに触れましたが、様々なサービスが受けられることを知り、今後も利用していきたいと思いました。     戸倉さん、貴重な講義をありがとうございました。今回教えていただいたクラウドサービスを十分に活用していけるよう学生生活を送っていきたいと思いました。   現代教育学科3回生 木村祥悟 山本聖奈

2015.11.24

11月11~13日の3日間、中学生の職業体験を行いました!~現代教育学科

こんにちは!現代教育学科の西端ゼミ8期生の大島と森下です。 11月11日からの3日間、職業体験で中学生のM君がやってきたのでご紹介いたします!   お昼前にラボで西端ゼミの3回生、4回生とお互いの学校生活について情報交換をしました。具体的には、中学校と大学の勉強の違いや学校生活の過ごし方です。M君は緊張しながらも、修学旅行のことや勉強の仕方などを教えてくれました。こちらからは、大学ではどのような研究が行われているかを話しました。 お昼は学食でカツカレーを頼んでいました。2日間ともカレーを頼んで、みんなと話しながら食べていました。 M君は他大学の学食でもよく食べているそうですが、畿央の学食は美味しいみたいです。 まだ食べたことがない人は是非食べに来てみてください!     お昼を食べてからは授業に参加しました。M君は西端先生と一緒にプリントを配布したり、発表したりしていました。ICTを活用し中学校の課題をどう解決できるかについて、グループワークの中で学生と頻繁に意見を交換する姿が見られました。   2日目はゼミに参加しました。この日は、西端ゼミの卒業生で今、フィットネスインストラクターの5期生の喜多さんが来てくださいました。普段行っているレッスンを体験させていただき、テンポのいい曲に合わせて体を動かしてさわやかな汗を流しました。普段とは違う人たちと活動できて楽しかったです。ただ数日間筋肉痛が治らなかったので、筋肉痛の治し方も教えてほしかったです(笑)     M君の2日間の畿央大学での職場体験が終了し、3日目は小学校の公開授業に行き、現場の先生方と一緒に研究討議をしたそうです。こうして無事、3日間の職業体験を終えることができました。お互いによい学びの機会になったと思います。M君にまたお会いできる日を楽しみにしています!   現代教育学科3回生 大島幹也 森下靖子

2015.11.16

2015年度「マミポコ親子ひろば」7月・10月活動報告!

今回は、普段の活動に加えて行った7月・10月の特別活動を紹介します。   近隣の未就園児の親子を対象に、毎週火曜日の午前10:00~、大学の和室を親・子・大学生のコミュニケーションの場として提供している「マミポコ親子ひろば」。普段は自由遊び、手遊び、絵本の読み聞かせ、体操遊びなどをして元気いっぱい活動しています。   今回は、普段の活動に加えて行った7月「七夕祭り」・10月「ハロウィン」の特別活動を紹介します。   【7月特別活動:七夕祭り】 普段の活動に加えて七夕の製作活動を行いました。短冊に願いを書いたり絵を描いたり、手作りの彦星さま織姫さまにシールを貼ったりして、一人一本ずつの笹に思い思いの飾りつけをしました。   一人ひとりの思いが詰まった、世界にひとつだけの笹が出来上がりました。一生懸命シールを貼ったりクレヨンで絵を描いたりしている姿はとても可愛らしかったです。     【10月特別活動:ハロウィン】 普段の活動に加えてハロウィンの製作活動を行いました。おばけの顔や舌がついた大きなマントや、紙コップと画用紙で手作りしたかぼちゃの鞄に子どもたちがシールを張ったり絵を描いたりと思い思いに飾りつけをしました。   一生懸命シールを選んでペタペタと貼り付けたり絵を描いたりしてオリジナルのおばけのマントとかぼちゃおばけの鞄が出来上がりました。   子どもたちはとても喜んでいて早速自分たちで作ったものを身に着けて楽しんでくれました。 おばけになりきってポーズを決めている姿はとても可愛らしかったです(笑)     「マミポコ親子ひろば」は子どもたちの成長を身近に感じることができ、笑顔いっぱいの場所となっています。 次は12月にクリスマス製作などを企画しています。もっともっと子どもたちが喜んでくれるような活動を考えていきたいと思います。これからも学生スタッフ一丸となって、親子ひろばがより良いものになるよう頑張っていきたいです。   マミポコ親子ひろば 現代教育学科3回生 新 奈瑠美

2015.09.03

畿央大学短期語学留学プログラム2015 現地リポートvol.1(出発編)

20日間の短期語学留学のため、イギリスに向けて出発しました! こんにちは、現代教育学科2回生の岸本歩、南出麻帆です。私たちは、8月29日から20日間、イギリスで行われる短期語学留学プログラムに参加しています。それでは、関西国際空港からの出発様子をレポートします。 8月29日(土)午前8時に関西国際空港に集合しました。オリエンテーションからこの日までたくさんの準備や語学の学習などを行ってきました。集まったみんなの表情からはこれからイギリスに行って頑張るぞ!という意気込みを感じとることができました。 関西国際空港から一路、ドイツ、フランクフルト空港へ。そこから乗り換えてイギリス、ヒースロー空港に向かいました。ドイツまで約12時間、イギリスまで約1時間強のフライトでした。13時間ほどの飛行機での移動は大変でしたが、みんな疲れを見せずワクワクした面持ちでした。 カンタベリーでは コンコルドインターナショナル校での2週間のサマースクールが予定されています。語学の勉強だけでなくホームステイによる異文化体験・生活習慣を学ぶことができるということでみんな期待と不安でいっぱいです。 曖昧だと言われる日本人ですが、しっかりと自分の意見を言えるようにするとともに、たくさんのことを吸収し、それらを身につけて成長したいと思います。また、授業 やホームステイ先だけでなく、友達づくりや観光などでも積極的に周りと関わり、英語に触れる時間を少しでも増やして英語にしっかりと慣れて帰りたいと思います。 私たちの現地レポートはまだまだ続きます。 次は、イギリス到着から学校が始まるまでの様子をレポートします。お楽しみに!!! 現代教育学科2回生  岸本歩 現代教育学科2回生 南出麻帆 【関連記事】 畿央大学短期語学留学プログラム2015 現地リポートvol.0(事前オリエンテーション編)

2015.08.10

畿央大学ベーシックセミナー報告[現代教育論拡大授業]~大阪教育大学附属池田小学校訪問

平成27年7月2日(木)、教育学部現代教育学科1回生は、大阪教育大学附属池田小学校(以下,附属池田小学校)を訪問しました。教育学部の必修科目であるベーシックセミナーと現代教育論との拡大授業です。今年で6年目になります。   訪問の目的は、教育にかかわる仕事を志す学生として、学校現場の児童の学習や生活の様子に触れ、学校教育目標の実現をめざす教員の児童への学習及び生活の指導のあり方を学ぶということもありますが、安全で安心な学校づくりをめざされている附属池田小学校の教職員の姿勢を学ぶことにあるといえます。 附属池田小学校では、平成13年6月8日に起きた痛ましい事件後、安全で安心な学校をめざして、教職員・保護者・大学が一体となって努力されました。そして、平成22年には、日本で初めてWHO(世界保健機関)の“International Safe School”に認証されました。その後も、今も、そしてこれからも、安全で安心な学校づくりに邁進されることでしょう。   【午前】授業参観   3時間目と4時間目は、2つのクラスの授業を見学させていただきました。学生は、これまで、小学校・中学校・高等学校と授業を受けてきましたが、教師の立場で見学するのは初めてのことです。今までに気づかなかったことを学んだ様子でした。   【給食】   給食に時間には、昼食を持参していっしょに食事をさせていただきました。何度も何度も食べてきた給食。学生にとっては懐かしさとともに、給食指導にあたる教師という立場を初めて経験したひとときでした。   【午後】附属池田小学校事件に学ぶ   午後は、ガラス張りの壁の体育館で、「安全で安心できる学校づくり」について、本学安井義和現代教育学科長の講義を受けました。事件当時、安井先生は大阪教育大学におられ、事件への対応に心を尽くされ「安全・安心」への取り組みに関わってこられました。実際に現場を歩き、目で確かめ、耳をそばだてて、学生は、教師になるということ、子どもを守るということなど、これまでの経験にないほど深く考えたのではないでしょうか。     以下、学生のレポートから一部を紹介します。 今回私は初めて「先生」と呼ばれる中で小学校を見学しました。私は、教師という職業に憧れてはいるものの、正直自分がその教師をめざしているという実感がもてないでいました。教師について学んでいくうちに憧れよりも不安な気持ちの方が大きくなっていき、本当に自分が教師になりたいのか、いまいち確信がもてませんでした。けれども今回、附属池田小学校を訪問して考えが少しまとまりました。子どもたちと関わっていく中で、とてもエネルギッシュなものを感じました。自分が小さい頃もこうだったのだろうかと比較していました。高校の時の静かな授業と異なり、騒々しいと感じるほど活発な授業で、子どもの真剣でメリハリのついた姿を見ました。メモをとる時間が惜しいと感じるほど、学べることの多いものでした。   附属池田小学校を訪問して、さらに教師になりたいと思うようになりました。子どもたちに求められる存在になれた気がして、とても嬉しかったです。「せんせい」と呼んでくれて手を引っ張ってくれたところにとても感動を覚えました。今回の感動を忘れずに、次の教育実習までにもっと子どもたちと関わるための勉強をしていこうと思います。   私は、附属池田小学校事件について大学生になって初めて知りました。講義のはじめに冊子が配布されました。それを読んだとき、想像もできないようなことが書かれていて本当に驚きました。これから教師をめざしていく中で、また、教師になったとき、もしこのような事件が起こった場合、自分ならばどうするのか、またどうすればいいのか、そうすることが正解なのか、この講義の中で本当に考えさせられました。 現代教育学科 講師 八木義仁

2015.08.07

特別講義「多文化社会の在り方について」紹介~現代教育学科(竹下ゼミ)

在英日本人とイギリス人の外部講師を招いて特別講義を行いました。   7月23日(木)4限目 在英10年以上で、現地で日本人のためにイギリス生活講座などの受け入れ事業を行っている田代さんと、その夫であり、ロンドン大学の講師Alanさんにイギリスや多文化社会の在り方などについてのご講演をしていただきました。また、「短期語学留学」でイギリスに滞在した後、海外生活に強い関心を抱くようになった学生二人にも、体験談を語っていただきました。当日はゼミ生だけではなく、過去に短期語学留学に参加しイギリスでの生活を経験した学生も聴講し、まるで同窓会のようにイギリスでの経験を懐かしんでもいました。     出席した学生からのレポート 海外へ行って日本でいるだけでは得られないことを得ることの素晴らしさをこの特別講義でお話してくださいました。まず初めに、イギリスのお菓子とMarmiteを集まった学生と先生方で試食しました。個性の強い味に、びっくりする人がほとんどでした。その後、イギリスがどういう国なのかについてのお話を聞かせていただきました。日本人とは違うイギリスの人々のユーモアのある考え方や自由な生活、他者にとらわれない生き方、さまざまな宗教の人々が暮らしていたり、地域によって違う紙幣が発行されているなどの国の様子など、実際にあったエピソードを交えつつ学生ひとり一人と会話をしながらお話をしていただきました。そのあと、田代さんよりイギリスに行くようになったきっかけを聞かせていただきました。特に印象的だったのは、日本を出てからイギリスに長く住んだからこそ気づくことのできた日本人としての誇りや、海外へ出たからこそ日本にいるだけでは得られないことを体験したり感じたりすることの素晴らしさがあったというお話でした。多くの学生が海外渡航の経験がなく、今まで考えたこともないようなお話でした。 講義の後半では西川さんより、自身の海外渡航の体験を、林さんはアイスランド大学へアイスランド語を学びにいくというお話をしてくださいました。お二人はたくさんの国にボランティアや旅行で行った経験や、渡航先での生活や子どもとこ関わりで感じたことや、海外へ行くことの楽しさ、何か自分で挑戦してみることの大事さを教えてくださいました。今回の講義を通して多くの学生が自分たちの考えたこともなかったような考え方を知り、講義終了後には自分たちも海外へ行ってみたい、行ってみようという気持ちになったと口々に話していました。今回頂いたお話を今後に活かしていきたいです。 現代教育学科3回生 卯城拓人   田代さんの話を聞いて、日本で普段しないようなことをイギリスでは当たり前のようにしてたり、個性を認める寛大さなど多くの違いがあることを知りました。私も昨年イギリス留学の際に、人々のゆったりとした雰囲気や良い意味でマイペースな感じがとても心地よく、良い印象を持っていました。どちらの国が良い悪いということではないですが、日本にずっといると見えてこないことも、留学することで、知ることができました。海外に行くことで、自国の文化や特徴が見えてくることが大切だと感じました。インドネシアやタイ、モンゴルなど多くの国の特徴や人々の様子のお話も、あまり聞いたことがなかったのでとても参考になり、自分でも行ってみたいと思いました。こういった英語圏でない国々でも、コミュニケーションの手段は英語だということを聞いて、改めて国際語としての英語の大切さを理解しました。英語でたくさんの国の人々と繋がり、文化を体験できるというのは、とても素晴らしいことだと改めて実感しました。 現代教育学科2回生 中西友栄