2017年の記事

2017.07.13

2017年度「マミポコキッズ」第5・6回活動報告!~現代教育学科

こんにちは、マミポコ・キッズです! 私たちは畿央大学に地域の子どもたちを招待して、様々な遊びを行っています。今回は、2017年度前期の第5回、第6回活動の様子を振り返ってご紹介します!   第5回 夏祭りをテーマにした活動を行いました。「さかなすくい」、「はてなボックス」、「コロコロコーン」、「わなげ」、「打ち上げ花火」、「くじ引きクイズ」の6つの屋台をグループごとにまわって遊びました。屋台のお兄さんお姉さんにあいさつしたり、グループで協力する様子が多く見られました。   『さかなすくい』おおきな金魚をみんなですくっているよ!     『わなげ』まとをねらって、たくさんいれるよ!     『うちあげはなび』みんなではなびになりきっているよ!     『くじ引きクイズ』みんなでどれだけ正解できたかな?     第6回 浦島太郎をアレンジした「らい太郎」というお話にあわせて、カメを助けて竜宮城につれていってもらいました。最後はあき殿様と一緒にりゅうぐうのまいを踊りました。それぞれのグループで海の生き物とそれに合った踊りを考えて、6種類の海の生き物になってみんなでおどることができました。   『殿(との)さがし』たこさんからヒントをもらおう!     『殿(との)さがし』クイズに正解してどんなヒントをもらったかな?     『りゅうぐうのまい』あき殿様と一緒に踊ったね!     最終回ということで、子どもたちもマミポコ・キッズの雰囲気に慣れて、最初から最後まで、たくさんの笑顔で活動できました。最後に、グループリーダーと今までの振り返りをしました。グループリーダーからプレゼントを受け取って子どもたちはとてもキラキラした笑顔をしていました。   保護者の方のアンケートには、「参加してよかった」「子どもが毎回楽しみにしていた」「次のマミポコも参加したい」といった、うれしいご感想・ご意見をたくさんいただきました。保護者の方からのご意見も励みにしながら、より良いマミポコ・キッズにしていきたいです。   2017年前期マミポコ・キッズはこれで終了となりますが、これからも、子どもたちとの活動を通して、子どもたちの成長はもちろん、大学生一人ひとりも成長できる場になるように頑張ります!       今期の活動にはなんと60数名の当日スタッフさんに参加していただきました。その中には6回中5回も参加してくれる当日スタッフもいました。マミポコ・キッズは当日スタッフの皆さんの協力により活動ができています。今後の活動もお待ちしております。ありがとうございました。 現代教育学科 3回生 竹田卓司 2回生 樋口茉悠 元神有未 【関連記事・リンク】 マミポコ親子ひろば 2017年度「マミポコ・キッズ」第3・4回活動報告!~現代教育学科 2017年度「マミポコ・キッズ」第1・2回活動報告!~現代教育学科

2017.07.13

エコール・マミにて栄養教室を開催!~健康栄養学科

7月10日(月)13時~17時、大学に隣接するショッピングセンター エコール・マミにて、健康栄養学科3年次配当「栄養教育論実習II」で作成した媒体を使用した栄養教室を実施しました。   「今日からできる高血圧予防!」「まちがったダイエットの危険」「しっかり食べよう朝ごはん」などの展示コーナー、「貧血は食事で予防できる!?」「今日からあなたも減塩マスター」などのゲームやクイズを通して学ぶことができる体験コーナーの2つのブース展開をしました。     会場では来場者の方から「LDLコレステロールの数値が高いが食生活で何に気をつけたらよいか」「キウイフルーツや桃を食べると喉が痒くなるが何か対策はないか」「塩分計はどこで購入できるのか」といった普段の学生同士の実習では出ないような質問を投げかけて頂き、学生たちはとても貴重な経験をすることができました。 今回の栄養教室を通して、栄養教育の観点から、どのようにすればお客様がより興味を持って参加して頂けるのかを考えるきっかけとしても、よい機会となりました。   健康栄養学科 准教授 並河信太郎 助手 横田佳奈

2017.07.13

NEW EDUCATION EXPO2017参加レポート~現代教育学科西端ゼミ

今年で22回目を迎える教育関係者向けのセミナー&展示会イベント「NEW EDUCATION EXPO」。6月16日(金)・17日(土)の2日にかけて行われ、西端ゼミからも12名が参加しました。   「次期学習指導要領」や「プログラミング教育」、「小学校英語」、「主体的・対話的で深い学び」など教育に関する旬のテーマのセミナーが開催されていました。また、電子黒板、デジタル教科書やタブレット、3Dプリンタ、ネットワーク機器などの最先端ICT教育機器の他、理数教育や特別支援教育、国産材を活用した教育空間など、多くの企業展示ブースがありました。     このイベントには小・中学校・高校・大学教員に向けたセミナーも同時開催されており、私たちは「化学は、おもしろく、身近にあふれている!体感する理科実験」に参加させて頂きました。   一瞬で燃え上がる和紙 和紙に火をつけるとどのように燃えるでしょうか。激しく燃え上がることが予想できるでしょう。しかし、私たちの目の前で起きたのは、その予想をはるかに上回る燃え上がりでした。「ハリーポッター」をご存知の方は、ダンブルドアの不死鳥であるフォークスが燃え上がるシーンを想像してください。まさに、あの燃え方です。この正体は、ニトロセルロース紙という和紙を濃硝酸と濃硫酸で処理し、燃えやすくしているとのことでした。私も体験させて頂きましたが、目の前で、ぼうっと上がる火の柱にただただ感動しました。   溶ける金属?? この正体はガリウムという低融点合金で、なんど温度29度で溶けてしまうという金属です!ぎゅっと握っていると、体温であっという間にドロドロです。参加者全員に配付され、こちらのガリウムは思い出の一品になりました。   心の色を表す謎の液体 「この液体は、心の色が分かるのですよ。」と言われて、セミナーの先生から渡された透明な液体は突然、色が変わってしまいました…。これは、ヨウ素酸カリ、亜硫酸水素、デンプンを用いた実験で、演出例としては、色の変化でのロシアンルーレットが一番盛り上がり、大人気だそうです。私は、巧みな演出から、受ける側の興味・関心の引き出し方に心打たれました。     これら数々の体験は、自分が教員になったときの授業をを考える良い機会となりました。理科の実験道具も、利便性、簡易性にこだわったものが次々に開発されており、授業の進め方についても工夫ができるようになりました。化学の本質や面白さを、「演出」で伝えるといった進め方もできるということをサイエンスショーのセミナーから学びました。 また、展示ブースでは、ICT機器や、プログラミング教育用の教材がたくさんありました。ICT教育は、これからの情報化社会において欠かせないものであると同時に、進化する技術の中で、私たちはどのように関わっていくべきなのかについて、改めて考える機会となりました。 現代教育学科3年生 石田千衿 鈴木和磨

2017.07.12

看護医療学科教員×奈良県川上村~「七夕コンサート」を開催しました!

前回ブログにて告知いたしましたが、7月8日(土)に奈良県川上村で村おこしイベント「七夕コンサート」(無料)を開催しました。川上村は看護医療学科4年次配当「離島・へき地医療大権実習」の実習地であり、卒業生が保健師として活躍しています。当日は遠くは埼玉県、近畿では京都府や大阪府、奈良県内から約200名の方が来場してくださり、会場はほぼ満席となりました。     ハクエイ・キム氏の迫力のあるまた繊細なピアノの音色に包まれ、参加された方々には至福の時を過ごしていただけたようです。ハクエイ氏もあたたかい雰囲気の中で、会場全体が一体化したような心地よさを感じたとおっしゃってくださいました。看護医療学科松本ゼミ生5名もスタッフとして参加し、受付や七夕飾りの作成の声かけなど、4回生らしく積極的な対応をしてくれました。 コンサート会場には、離島・へき地医療体験実習での学びをポスターにして掲示し、川上村の住民や来場者の方から「村のことが良くわかった。よかった。」とのご意見をいただきました。参加者アンケートでも、川上村のことを知らなかった方、知っていても初めて来たという方がほとんどでしたが、「来た甲斐がある素晴らしいコンサートだった。また開催してほしい」とのご意見や感想を沢山頂戴しました。     スタッフとして参加した学生は、 「一つのイベントに多くの関係者が関わり、協力して作られていること、一つのイベントで様々な場所から人を集める手段になりうる事を学ぶことが出来た。素敵な演奏を聴かせていただいたハクエイ氏や、今日お会いした皆さんに感謝したい。」 「実習では、違う地域だったので、こういう機会がないと自然豊かな川上村に来ることはなかったし、ピアニストの精神的な強さを感じ、感動した。とても貴重な経験ができた。」 との感想を述べてくれました。 ケアに関わる者として内容は異なりますが、一つの目標に対して他者と協力連携すること、人々が感動を共有できることの大切さを感じてくれたのではないかと思っています。 昨年9月の企画開始から開催当日まで、村役場および教育委員会の皆様のご理解とご協力をいただき、無事成功裏に終えることができました。皆様、ありがとうございました。                     看護医療学科 教授 松本泉美   【関連記事】 看護医療学科×奈良県川上村~村おこしで無料の「七夕コンサート」を開催! 看護医療学科教員が、川上村の地域包括ケアシステム構築に向けての研修会企画・講師を担当! 平成27年度 離島・へき地医療体験実習発表会~看護医療学科

2017.07.12

ビーチラグビー部が白浜大会に参加!

こんにちは!畿央大学ビーチラグビー部の「Unlache(あんらーちぇ)」です。 6月24日(土)、25日(日)に和歌山県の白良浜で行われた第22回ビーチラグビー白浜大会に参加しました。今年は過去最多の64名での参加となりました!1日目は各ブロックでリーグ形式の予選が行われ、2日目は1日目の順位に応じてトーナメントが行われます。   UnlacheはB1プレミアムトーナメントに出場し、全国の強豪チームと対戦しました。 1回戦では「ぐらびああいどる」さんとの試合でした。前半(6分)は0-7と点差を広げられましたが、後半はみんなが絶対勝つぞ!という気持ちで最後まであきらめず、見事な追い上げで逆転し、8-7で勝利することができました! 2回戦は昨年の関西大会でも戦った相手「東京体育集団SANDWOLVES」さんとの試合でした。このチームには去年までUnlacheとして共に戦った先輩が加入しており、今年は対戦相手として同じコートで戦いました。0-14で敗れてしまいましたが、この悔しさをバネに、次回参加する中部大会にむけて練習を頑張っています。   【左】試合前の円陣 【右】先輩との対決   全国制覇2連覇中の女子チーム「Lady Unlache」はレディーストーナメントに出場しました。先輩が引退し、新チームで挑んだ初めての本大会でしたが、初戦0-9で敗れてしまいました。試合経験の浅さや、メンタル面の弱さなどたくさんの課題が見つかる試合でした。全国大会の切符を手にするために、1回1回の練習を大切にして練習に励んでいます。   ▲女子も円陣!   土曜日は曇り、日曜日は雨、あいにくの天気でしたが、1回生は初めての試合でビーチラグビーというスポーツを楽しめました。   ▲1回生の真っ白な名前入りユニフォーム!   ▲雨が降れば、テントで雨宿り   ▲1回生の初試合!                        ▲じゃんけん大会!   私たちビーチラグビー部は、これからも高みをめざして挑戦し続け、練習に励みます! これからも応援よろしくお願いします。 ビーチラグビー部 代表 人間環境デザイン学科3回生 清水真夏 【関連記事】 お笑い芸人「コロコロチキチキペッパーズ」がビーチラグビー部を直撃取材! ビーチラグビー部女子チーム、全国大会2連覇を達成!

2017.07.11

「ナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)」に参加しました。

7月10日(月)に、奈良県全域でナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)が行われ、昨年に引き続き、本学でも訓練を行いました。 シェイクアウト訓練とは、地震の際の安全確保行動1-2-3「まず低く、頭を守り、動かない」を身に付けるためのシンプルな訓練です。   シェイクアウト訓練『安全確保行動1-2-3』     昨年のナラ・シェイクアウト実施日は補講日に当たりましたが、今年は通常の授業日でしたので、多くの学生のみなさんも訓練に参加してもらいました。     地震が発生した時の初期行動は、屋内では、机などの下にもぐって頭を守る。屋外にいるときは、カバンなどで頭を守りながら落下物の危険のない広い場所に避難する。 毎年のようにどこかで大きな地震が発生している昨今、「地震発生=自分の身を守る行動」を意識付けるためにも、こういった訓練はよい機会となります。年に一回ですが、学生および教職員全員が参加できるシェイクアウト訓練をこれからも継続していきたいと思います。ご協力、ありがとうございました!  

2017.07.10

地域の防災イベントに教員・学生がボランティア参加!~看護医療学科

7月8日(土)、晴天でとても暑い日でしたが、看護医療学科4回生2名・3回生3名と一緒に、防災関係のイベント2件をお手伝いしてきました。会場は、広陵町と奈良市にあり、車移動で1時間かかる2会場をハシゴすることになりましたが、つなぎの役割で看護医療学科の卒業生1名、大学院生1名も駆けつけてくれました。   まず、朝8時45分に大学の正門前集合に集合して、広陵北体育館に向いました。『広陵北小学校区 合同防災訓練&防災フェスタ』イベント会場です。私たちの役割は、一般市民の方にムラージュ(外傷メイク)を施こすこと。ムラージュを施された住民の方を女性消防団の救護手当にお連れします。     集まる!集まる!子どもから年配の方々、消防団の方々まで、大盛況でした。「大学で習うの?」「畿央大学なのね,この間も○○に来てくれていたわ!」住民の方々からもお声掛けいただきました。子どもさんの中には「こわい・・」と一度立ち去り戻って来たり、ムラージュは楽しく受けていたのに「いや」と救護所行きを拒んだり・・・、かわいい模擬患者さんがおられました。     他のブースを見に行く時間もなく炊き出しカレー(訓練試食)をいただいて、卒業生と大学院生に続きをお願いして、11時35分に北体育館を後にしました。   13時少し前に、次のお手伝い会場、平常小学校へ到着。『地域メディカルラリー2017 in平城』イベント会場です。このイベントは、全国初、一般住民の方々が競技者として参加するメディカルラリーです。     気温は軽く30℃を超えていたと思います。気温以上に会場は熱気でムンムン!私たちは競技運営スタッフ控室の音楽室へ。待っていました!とさっそく紹介され、ブースの演技者のムラージュに取り掛かりました。トリアージ黒タグの患者さん(亡くなっている方)や骨折で足がハデに腫れている方、今後が心配なクラッシュシンドロームの方など、重症ケースのシナリオもありました。     午前中で慣れてきていたこともあり、ムラージュの出来栄えは上々でお褒めのお言葉をいただき、ご専門の方ですか?の問いには「いえいえ、看護の教員と学生たちです!(笑)」と答えました。 重傷から擦り傷など軽傷まで20名程度の方にムラージュをして、ほっとしたのも束の間、私たちには競技としての模擬患者役やジャッジの仕事がありました。   ▼ムラージュを終え、ビブスを着用。役割確認中。     ▼競技スタート!競技者の皆さんの真剣な表情をご覧ください。この日に向けて毎日勉強会をされていたそうです。     ▼3回生徳尾野さんは、避難所からどうしても家に帰りたいと支援者に詰め寄る避難者役。谷田さんは、東京から夫婦で旅行に来て被災した役。4回生吉井さんは妊婦さん。徳尾野さんへの声かけを評価する3回生高田さん。4回生竹田さんと私(堀内)もこのブースのジャッジを担当しました。   4回生後期科目に「災害看護論」がありますが、シナリオなど運営スタッフ用の資料やムラージュを施す過程で地震災害における被災者の特徴などを学べたと思います。また、競技者(災害時支援者)と模擬被災者とのやり取りを聞きながら、このようなケースにはどのような対応が必要なのだろうか、と考える機会になったようでした。   南海トラフが懸念される中、災害に強い地域づくりにおける看護師の役割は、自身の勤務する医療機関の備えはもちろんですが、地域住民の防災力強化にも関心を持つことが重要です。災害時には医療においても需要と供給のバランスが崩れます。地域住民が冷静に行動し自助共助がうまくいくことで、医療現場の混乱が軽減され、真に医療が必要な負傷者に必要な医療が迅速に提供されることにつながります。 このような良い機会を与えてくださった広陵町および奈良市の関係の皆様に深く感謝申し上げます。 看護医療学科 教授 堀内美由紀   【4回生 竹田実緒さんの感想】 幸いにも、私自身、被災したことはありませんが、一般市民の方を交えて日頃から訓練しておくことで、現場をイメージすることができ、振り返りを活かして実際の災害時の迅速な対応に繋がると感じました。   【関連記事】 学生広報スタッフblog vol.196~災害看護論校外学習レポート第2弾! 学生広報スタッフblog vol.195~「災害看護論」校外学習レポート! 災害に強い地域づくりへの大学の貢献を考える-DMAT訓練を通して- SCU(広域搬送拠点臨時医療施設)の設営を体験!~看護医療学科「災害看護論」 災害に強い大和の町づくりネットワーク活動 研修会を開催!

2017.07.10

第15回畿央祭実行委員Blog vol.3~今年のテーマ「虹」ポーズを発表!

こんにちは!第15回 畿央祭副実行委員長を務めさせていただきます。人間環境デザイン学科の松井梓です。今年の統括は実行委員長1人と副実行委員長4人の合計5人で頑張っていきます。よろしくお願いします! 実行委員長の黎くんが発表してくれた通り、今年の畿央祭のテーマは「虹~15th anniversary」です。虹のようにそれぞれの部署が色を出せるように、また去年のテーマである「頂」の上に虹を架けられるよう、より良い畿央祭を作っていけるように実行委員207名で頑張っていきたいと思います!     今年の畿央祭実行委員幹部17人です!今年のポーズはテーマにちなんでにじ(2時)に決定!畿央祭当日はみなさんも是非このポーズをやってみてください☆ 第15回 畿央祭副実行委員長 人間環境デザイン学科2回生 松井梓 ●これまでの実行委員Blogはこちらから!

2017.07.07

冬木特任准教授の発明が新たに特許を取得しました~教育学習基盤センター

今年4月に引き続き、教育学習基盤センターの冬木正紀特任准教授の人工筋肉に関する発明により、本学園が特許権を取得しました。この発明は本学が推進している次世代研究開発プロジェクトにおける萌芽的研究の成果であり、人体装着型の医療用ロボットなど次世代型ロボットの核となる人工筋肉の耐使用年数を低コストで飛躍的に伸ばす発明です。   特許第6154088号 「流体圧式アクチュエータ用弾性体チューブ及びアクチュエータ」     冬木特任准教授からのコメント 本発明では耐久性が飛躍的に向上した人工筋肉を発明しました。そして今回の発明は、前回の特許発明よりもシンプルかつ低コストな発明です。人工筋肉とは空気等の流体の出し入れにより伸縮するアクチュエータ(駆動装置)であり、筋力補助用の人体装着型ロボットやロボット義肢など、生活の質的向上のための次世代型ロボットの駆動装置として期待されています。 しかし、従来の人工筋肉は耐久性が低いという欠点があり、低い耐久性の原因は、人工筋肉が伸縮する際に内部のゴムチューブと外皮のメッシュが擦れてゴムチューブが傷つき破損することでした。 前回の発明では内部のゴムチューブの表面に耐摩耗用の静電植毛層を設けることに思い至り、人工筋肉の寿命を20倍以上に伸ばすことに成功しています。静電植毛とは下地に専用の接着剤を塗り、静電場を利用して下地に垂直に細い繊維を高密度に植え込む手法です。   今回の発明の特徴は、前回よりもシンプルで低コストな静電植毛により高耐久性を実現したことです。 すわなち、前回の発明ではゴムチューブ表面への静電植毛のパターンは縞状やドット状に限定していました。その理由は、あらかじめ植毛層(繊維と接着剤の層)に隙間を設けて、ゴムチューブ表面の伸縮により、植毛層がひび割れてめくれることを防止するためでした。 今回の発明ではゴムチューブ外周全面に植毛を行う最もシンプルなパターンの静電植毛を行っても、耐久試験において従来の20倍以上の耐久性を確認できました。試験後には非常に細かいひび割れのみが検出されたため、細かいひび割れでは植毛層の顕著なめくれが起こらなかったと考えられます。   ▼左が前回の発明、右が今回の発明   【開発した人工筋肉内部の模式図】内部のゴムチューブGの表面に植毛層Fを形成して外皮のメッシュSとの摩擦を受け流します。Tは空気を給排するターミナルです。今回の発明においては、植毛層のパターンを最もシンプルにしても非常に高い耐久性が実現できることを見出しました。   一般的に静電植毛加工の材料費は非常に安く、一回分で数円程度ですが、植毛作業のコストは植毛のパターンが複雑になると上昇します。特にゴムチューブのような曲がった構造を持つ部材への加工では作業コストの上昇が顕著です。そのため、最もシンプルなパターンの植毛により人工筋肉の飛躍的な耐久性向上を実現した今回の発明は、超高齢・人口減少社会における次世代型ロボットの実用化を一層促進することが期待されます。   【関連記事】 冬木特任准教授の発明が特許を取得しました。~教育学習基盤センター 教育学習基盤センター

2017.07.05

指定難病の一つ「多発性硬化症」を学ぶ~看護医療学科「成人看護学対象論」

6月27日(火)3限目、看護医療学科2年次配当「成人看護学対象論」で、多発性硬化症友の会・兵庫県支部より講師をお招きして、講義をしていただきました。     多発性硬化症は指定難病のひとつで、中枢神経系の脱髄疾患です。若年成人の女性に発症する割合が高いと言われています。症状は視力低下・視野欠損、知覚障害、運動障害など障害される神経によってさまざまです。学生たちは多発性硬化症の病態や症状・治療について事前学習をして講義に臨みました。   講師の先生は、多発性硬化症でありながらも看護師として活躍しています。事前にその情報は学生たちに提示していなかったので、学生たちは、さっそうと登壇した方が(まさか)患者様ご本人?とは思えなかったようです。このことから、外見だけで人を判断することの危うさや、病気を抱えて社会生活を営んでいる人々への認識を新たにしていました。   講義では多発性硬化症という病気について資料を配布して説明され、多発性硬化症の診断に至るまでの経験を話していただきました。多発性硬化症と診断された時の衝撃については「一生脱げない鎧をまとったような」と表現され、そのときの医療者の配慮に欠けた対応についても話をしていただきました。また、多発性硬化症と診断された時にインターネットで目にした「寝たきり」「失明」「脳萎縮」の3つの言葉が頭を離れなかったこと、しかし入院中に医師から病気について丁寧に説明された経験を踏まえ「敵を知らないと戦えない」と病気と向き合うためには知識を持つことが大事だと話してくださいました。   先生は現在も体の正中がずれた感覚があること、常に横隔膜の周囲を柔道の帯で締めつけられている感覚があることとそのため呼吸がしづらくなること、しびれ、指先の巧緻性が低下しているなどのさまざまな症状を抱えながらも看護師として仕事もされています。今、多発性硬化症であることも看護師であることも誇りであるということも話して下さり、最後は看護師をめざす学生たちにエールを送って下さいました。   学生たちは先生がたどった経験から、病気を診断された患者様の気持ちを配慮して、自分がその立場だったら、そして看護師としてどのように接していけばよいか真剣に考えていました。そして、看護の対象者を理解し、その人にとって本当に必要な看護を導き実践することの重要性を実感していました。 先生のおっしゃった「生きる力を支える看護」は学生にとって印象深い言葉になったようです。今回の学びを忘れずに、患者に寄り添える看護師になってほしいと思います。   看護医療学科 教授 山本裕子