2020.12.14 

「情報処理学会 CLE研究会」で、本学の遠隔授業の事例発表を行いました!

2020年11月27日(金)・28日(土)の2日間にわたり、「情報処理学会 CLE(Collaboration and Learning Environment)研究会」がオンラインで開催されました。京都大学、信州大学、九州大学などの名だたる大学にならんで、本学の福森教育学習基盤センター長が「畿央大学でのOpenCEASを利用した全科目非対面授業実施から見えてきたこと~学生・教職員アンケート結果分析と授業以外へのLMSの活用~」というテーマで発表を行いました。
 
▼参加大学・テーマは当日のプログラムからご確認いただけます。
cle
 
この研究会は、「情報処理学会」に所属する研究会の1つで、大学など高等教育機関における教育・学習に関わる基盤・応用技術に関する研究発表や実践発表を通じ、教育学習を支援する情報技術の発展に貢献することを目的として設置されたものです。
今回の発表テーマは「教育学習支援情報システムの安定稼働および一般」。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、今年度はほぼすべての教育機関において遠隔教育の実施を余儀なくされました。多くの運用事例が蓄積され、教員も学生も少しずつ慣れてきた今でこそ遠隔教育のポジティブな要素も見えてきつつあり、今後の教育改革につながる側面にも期待の集まるところですが、やはり当初期にはさまざまな困難がありました。特に教育学習支援情報システムの安定稼働をどう確保するかは、各大学において緊急の課題であったと思います。
 
本学では、今回の事態が生じる前から全学生に無償でノートPCを貸与し、OpenCEASという教育学習支援情報システムを全学的に使用してきました。今回のような突発的な事態において、この体制が既に構築されていたことは大きなアドバンテージとなりました。結果的に、多くの大学が授業開始日を遅らせるなど苦肉の策を強いられた中にあって、本学では当初予定どおり4月10日から授業を開始することができました。
 
▼2014年度新入生からノートPC貸与を開始し、PC教室を撤廃して各教室にWi-Fi環境を整備。現在は約2,200人の学部生全員が貸与PCを学内外の学習に自由に活用しています(4年次に特定の講習を受講すればそのまま譲渡されます)。MicrosoftのOffice365アカウントも学生全員に付与され、Microsoft Teamsなどのツールを使った遠隔授業、オンライン面談、Web模擬面接なども特別対応なく実施が可能に。
 
※新入生オリエンテーションの様子(2019年4月撮影)
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すべてにおいて手探りのスタートから、時に教員間で情報を提供し合ったり、学生の皆さんからいただいたアンケート結果をもとに研修会を開催したり、研鑽を重ねながら遠隔授業の質的向上に努めてきましたが、そのような努力が可能になったのも、こうした土台がしっかりと作られていたからにほかなりません。
 
さらに本学では、OpenCEASを教育支援以外のさまざまな部分に活用することで、日々刻刻と生じてくる事態への対応を迅速にはたすことができました。ネット環境整備奨学金の給付口座確認や健康管理チェックなど、従来想定もしていなかったシステムの活用は今後にも大いに生かせる財産になりました。
 
今回、教育学習基盤センターでは上記の成果をまとめた報告原稿を作成し、教育学習基盤センター長の福森先生よりオンライン発表を行っていただきました。遠隔授業のみにとどまらない教育学習支援情報システムの幅広い運用の先進的事例として、他大学の方々からも多くの注目を集めました。
 
既に来年度の授業方針も発表されていますが、本学では今後もより質の高い授業を学生の皆さんに提供し、今以上にしっかりと学びを深めてもらうことができるよう、努力をつづけていきたいと考えています。
 

教育学習基盤センター

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