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畿央の学びと研究
2014.08.20
短期語学留学プログラム2014 現地リポートvol.1
8月15日(金)~9月13日(土)本学の学生8名がイギリスのカンタベリーに語学留学中です。 短期語学留学は、毎年夏休み期間中に行われるもので、今年はカンタベリーのコンコルドインターナショナル校での3週間のサマースクールと1週間のロンドン滞在が予定されています。語学(英語)のみならずホームステイ体験、文化体験等ができる内容が充実した留学プログラムです。 現地よりレポートが届きましたのでご紹介します。 8月15日(金)夜、関空を出発して、ドバイを経由した約20時間のフライトの後、現地時間16日のお昼過ぎに、ようやくロンドンに到着しました。これから毎夏恒例の4週間に及ぶ、短期語学留学の始まりです。 長旅の疲れもなく、全員元気で、ロンドンのホテルにチェックインした後、早速、街の見学に出かけました。 ロンドンは気温17℃。暑かった日本に比べて、寒いくらいの気候です。ホテルの周辺や大英博物館などを見ながら、街中に歩いて、コヴェントガーデンへ。 その後、トラファルガースクエアを見学した後、パブで夕食を取りました。この日は長旅の疲れがでないように、早めに休みました。 16日(土)は、在英18年の日本人の田代さんとご主人のアランさんに、「英国生活の心得講座」を開講していただきました。 アランさんご夫婦には7月3日(木)に大学の授業(合同ゼミ)でもお世話になっています。 何より大事な安全面の話やコミュニケーションの取り方、イギリス人の気質や生活上のちょっとしたコツなど、現地在住の方でないとわからない内容を教えて頂き、これから4週間の生活にかかわる重要な内容だけに、受講する学生も真剣なまなざしでした。 例年行っているこの講座ですが、今年は、公園や大英博物館などを歩きながら、実際に経験を交えての学びになりました。 現地に来たからこそできる学びだといえます。 その後、滞在先のCanterbury Internationalが用意してくれたバスに乗って、語学研修を行うカンタベリーへ移動。 この日の夜からは、学生たちは、ぞれぞれホームステイ先に滞在し、月曜からの授業の開始に備えます。 これからもレポートを楽しみにしていてください。 教育学部現代教育学科准教授 竹下幸男 【関連記事】 在英日本人とイギリス人の外部講師を招いて講演会を行いました。~教育学部
2014.08.19
本学教員が執筆!「公衆衛生看護学テキスト4 公衆衛生看護活動Ⅱ」
健康科学部看護医療学科准教授廣金和枝先生が執筆を分担された「公衆衛生看護学テキスト4 公衆衛生看護活動Ⅱ 学校保健・産業保健」が発刊されました。 著者の廣金先生から、この本をご紹介いただきました。 近年、社会の急激な変化とともに、人々が抱える健康問題も複雑化しています。地域においてその解決にあたる保健師には、多くの職種や関係機関との協働を基盤にした多様な活動を実践できる能力が求められるようになってきています。そのような背景から、保健師助産師看護師法、保健師養成の指定規則が改正され、保健師養成課程の履修単位数は23単位から28単位に増え、基礎教育課程において質の高い保健師教育の実現が指示されました。 この「公衆衛生看護学テキストシリーズ」(全4巻)は、そのような社会的ニーズに応える「新しい時代の保健師教育」を感じさせるものを、という編者の先生方の思いによって企画されました。私が担当した第4巻は、学校と労働の場における人々の活動と健康、およびその中で活動と生活を衛(まも)り、健康を護(まも)る保健活動についてまとめています。 私が執筆した「第6章 学校における公衆衛生看護活動の実際」では、公衆衛生看護活動の場である学校において、どのように子どもたちの健康と発達がまもられ、促進されているのか、保健活動がもつ意味とその保健活動の姿が、具体的にイメージできるようにしました。 行政の場で学校と連携・協働をおこなう保健師が、学校という場における保健活動を理解するためにも、是非、活用していただければと思います。また、学校という場に入って、将来、保健活動をおこなう養護教諭志望の学生をはじめ、保健活動にかかわる教員志望の学生にもご一読いただきたい内容となっています。 現在、本学看護医療学科での保健師教育は、統合カリキュラム(看護学部の学生全員が保健師教育課程の履修単位を修得して卒業)からの移行期間中で、選択制による保健師教育課程も始まっています。この選択制の授業では、本テキストを用いて授業をおこなっており、来年度の4年次では、実習施設に学校を加え、この授業での学びをもとに、多様な場における公衆衛生看護活動を幅広く学んでもらうことになっています。 看護医療学科 准教授 廣金 和枝
2014.08.13
現代教育学科1回生が大阪教育大学附属池田小学校を訪問しました。
「学校現場に学ぶ 学習・生活・安全」 平成26年6月26日(木)、教育学部現代教育学科1回生が大阪教育大学附属池田小学校(以下、附属池田小学校)を訪問しました。教育学部の必修科目であるベーシックセミナーと現代教育論との拡大授業です。訪問は、今年で5年目になります。 訪問の目的は、教育にかかわる仕事を志す学生たちが、1回生の段階で臨場感あふれる学校現場で、授業や休み時間そして給食時間を通して学校生活について参与観察を行い、児童に対する先生方の指導やかかわり方を具体的に学ぶこと。そして、現在の附属池田小学校の在り方にもつながる「命の重さ」に向き合う時間をもち、安全で安心な学校づくりの重要性について認識をもつことです。 平成13年6月8日、刃物を持った男が附属池田小学校に侵入し、幼い1、2年生8名の命が奪われました。13名の児童と2名の教員が負傷しています。この事件によって、「学校は安全」という神話が崩れ去りました。そのときから、教職員や保護者、大学関係者などが心を合わせて「安全で安心できる学校づくり」に取り組んできました。そして附属池田小学校は、平成22年3月には、日本で初めてWHO(世界保健機関)の“International Safe School”に認証されました。 附属池田小学校訪問という「授業」には、痛ましい事件を語り継ぎ、「安全で安心できる学校づくり」を積み重ねてきた足跡と、学校で「いま」を生き、「未来」に向かって生きようとしている子どもたちの姿と重ね合わせて、学生たちが命の重さに向き合い、将来教育を担う者としての使命について考える機会となってもらいたいという思いが込められていました。 午前:子どもたちの環境、学習、生活を参与観察する 10時30分に集合した学生たちは、正門前で「来校者」の名札をつけ、警備員の方の前を通り、小学校玄関におられた先生や職員の方々に挨拶をして校舎内に入りました。 校舎の中に入ると、見通しが良い建物の構造、ドアも壁もできるだけ取り払われたオープン教室、そして、先生方や子どもたちの声や動きが目に広がってきます。先生は、いつも子どもたちの目の届くところにおられます。休み時間でも、各階の要所に設けられた「先生コーナー」で先生に質問をする子どもたちの姿が見られました。ガラス張り壁面の職員室や体育館など、できる限り見通しの良さが工夫された建物は、安全・安心の砦となります。 校舎内を歩き、学生たちは各教室に分かれて、3、4時間目の授業を参観させていただきました。先生方の授業展開、教具・教材の使い方、子どもたちへの目配せ、説明の際の言葉・用語の選び方、そして児童の学習態度や先生の発問に対する応答など、学生たちは授業に引き込まれていました。傾聴してメモを取り、ときには児童に交じって「学習」を体験しました。 休み時間には、子どもたちから教室の掲示物や授業についての説明を受け、多くのことを学ばせていただいているようでした。 学生はお弁当を持参して、昼食も子どもたち給食班の中に入って一緒にいただきました。食事のときを分かち合うことで会話がはずんだようです。子どもたちが何を思い、何に関心があり、どのような言葉でそれを表現するのか・・・・、小学生という時代の子どもたちの心に、少しふれることができた時間でした。 午後:附属池田小学校「事件」に学ぶ 午後は、体育館で、現代教育学科学科長・安井先生の講義「子どもを守る-附属池田小学校事件から-」を受けました。事件当時、安井先生は大阪教育大学におられ、事件への対応に心を尽くされ「安全・安心」への取り組みに関わってこられました。その13年にわたって得られた教訓を、学生たちに語っていただきました。 学生たちは、附属池田小学校に着いてから、目にした正門の管理、入校証、教室のオープン化、整理整頓された教室、各階に設けられた先生コーナー、ガラス張りの建物、塀の高さなど、正門の安全、玄関の安全、可視化、分散管理のすべて、そして何よりも教職員が一体となった「子どもを守る」意識の高さが、「学校が安全で安心できる場所となる」ことを願い、附属池田小学校で取り組まれてこられた産物であることを確認していきました。 事件当日の状況、そこで命を終えた子どもたちがいたこと、13年間、「亡くなった子どもたちを思い続け」、そして「事件を忘れない責任」に向き合われた安井先生の重たい言葉を受け止めながら、全員で体育館から「祈りと誓いの塔」に向かい、献花を行い、黙祷をささげ、学生の代表が鐘を鳴らさせていただきました。 やさしい緑に囲まれて立つ「祈りと誓いの塔」には、事件で亡くなった8名の子どもたちの名が刻まれています。このような事件を二度と起こさないよう学校が安全・安心の場となることを誓い、この事件で悲しむ人びととともに祈りをこめて建てられたモニュメントです。 講義を挟んで、安井先生の説明を受けながら、犯人の侵入経路を歩き、事件の現場となった旧校舎での当日の様子をたどりました。それは、子どもの安全を守り、子どもが安心できる学校をつくることがどれほど重要かを実感した時間でした。 今回の附属池田小学校訪問は、将来、教育にかかわる仕事を志す学生たちが、学校での学習・生活をとおして、先生方の子どもへの関わり方を学ぶとともに、今を生きる子どもたちの様子にふれる機会になりました。また、子どもたちの笑いや思いや仲間意識が、そして希望に満ちた未来が、学校の「安全・安心」の上にはぐくまれていくことを、学生たちの心に刻むことができたように思います。 最後に、現代教育学科学生全員の訪問を快く受け入れてくださった附属池田小学校の校長先生ならびに全教職員の皆さま方のご厚意とご配慮に感謝申し上げます。そして、学習に対する素晴らしい姿勢、休み時間や昼食時に温かい会話と笑顔で学生をもてなしてくださった附属池田小学校の児童たちにも心からお礼を申し上げます。ありがとうございます。 参加学生には、附属池田小学校訪問で感じたことについてのレポートを課題として出しました。 以下にレポートの一部を紹介します。 ■授業参観では、子どもたちが積極的に授業に参加している様子に驚いた。授業後、板書を写真に撮っておられた先生の姿を拝見し、常に授業を改善していく努力をされていることを実感した。メリハリのある指示だけでなく児童をほめる言葉、一人一人に発表の場を与え、児童の発言を大切にする姿勢、児童自らが答えを見いだせるようにする指導など、先生方の高い指導技術を見ることができた。 ■授業中の態度とはちがい、無邪気でどんどん話しかけてくれた。とても素直であり、私たちがとる行動の良い面も悪い面もすぐに吸収するように感じた。このような子どもの前に立つ教師になるには、常に見られているという意識を持たなければならないと思う。 ■子どもにとっては自分たちも先生であることを自覚した。早く先生になって教えたいと思った。 ■高いフェンスや非常用押釦など安全性を高める設備だけでなく、校舎内から外部が見通せる構造、ドアが全開できるオープン教室、教室の近くに設けられた教員スペースなど、教員が安全を確保する行動を重要視していることがよく分かった。 ■池田小学校で起こった事件の話を聞いて、教員という仕事の責任の重さを感じ、しっかり覚悟をして教員にならないといけないと思った。また、このような事件を二度と起こさないためにも、悲しい事件だけれども語り継いでいく必要性を感じる。そして、この話を聞かせていただいた自分たちが、事件の教訓を受け継いでいきたいと感じた。 (引率教員:安井義和、西尾正寛、生野勝彦、大久保賢一、奥田俊詞、小谷恵津子、竹下幸男、辰巳智則、古川恵美、渡邉健治、小野尚香)
2014.08.12
在英日本人とイギリス人の外部講師を招いて講演会を行いました。~教育学部
7月3日(木)教育学部の卒業研究指導ゼミの時間に、竹下・ムース・石川・深田ゼミの合同で、在英日本人とイギリス人の外部講師を招いて講演会を行いました。 在英10年以上にもなり、現地で日本人のためにイギリス生活講座などの受け入れ事業を行っている田代さんと、その夫であり、ロンドン大学の講師Alanさんにイギリスや多文化社会の在り方などについての講演をしていただきました。 当日はゼミ生だけではなく、過去に短期語学留学に参加しイギリスでの生活を経験した学生も聴講し、まるで同窓会のようにイギリスでの経験を懐かしんでいました。 当日の講演内容について、出席した教育学部の横田さんと信長さんにレポートしていただきました。 田代さんはイギリス人の旦那様と共にイギリスで生活されており、本学の短期語学留学の現地でのサポートをしてくださっています。 まず、英国・イギリスのイメージについて。イギリスに行ったことのない学生と研修で行ったことのある学生から意見を聞き、視野を広げてから写真を使って意外とも思えるイギリスの姿を見ていきました。私は、イギリスが多文化・多民族国家であるとの認識をあまり持っていなかったので、とても新鮮な発見でした。 そして、話はイギリスという「国の成り立ち」に移りました。イギリスはもともと4つの国に分かれたいたものが統合され、現在1つの国になって存在しています。そのため、それぞれの地域が独立した意識をもっており、通貨や宗教が異なったりするとのことでした。 そして最後はイギリスの「教育」についてのお話しを聞きました。ハリー・ポッターに出てくる魔法学校の設定や様子が、イギリスの私立学校をモデルにしていることを知りました。イギリスと日本の教育には様々な違いがあり、それは国の歴史と深い関係があります。机上の知識としてそれらに触れるのではなく、実際に現地に足をはこび、自分の目で見て感じることによって学びへと繋げていきたいと思いました。 語学研修の参加者は口をそろえてまた行きたいと言っており、短期間でそのように思えた魅力のある国に私もぜひ行ってみたいです。 今回の講話を通して、今までの知識や認識とは少し違う、生のイギリスについてのお話しを聞くことができ、イギリスの魅力を肌で感じたいとの思いを強くもちました。 (教育学部4回生 横田彩) 英国というと白人のイメージがありましたが、黒人や中国人、インド人、イスラム教の人々など、様々な人種の人も暮らしていることを知り、大変驚きました。 今後、私は英国へ旅行してみたいと考えているので、その際は事前に異国の文化を学んでおき、現地で戸惑うことのないようにしておきたいです。また、様々な人種が入り乱れていることで、言語のなまりがあるようですが、それについては実際に聞いてみないとよく分からないと思いました。私自身、英語の抑揚や切れ目などの発音は上手ではないので、英国の人々にも通じるか不安があります。 教育については、英国では寮制が普通で、それも自宅から遠く離れたところに通っているということに驚きました。日本では大学生でも実家から通っている人もいるので、日本と英国では学校に対する親や子どもの考え方が異なっているのかなと思いました。英国のほうが、学校は勉学とともに生活面や協調性を学ぶ場であるという考え方が強いように思います。 また、英国にある大学130校のうち、私立大学が僅か2校という、私学の少なさに驚きました。私立はエリート教育を目指しているようで、公立との差別化が図られているように感じました。英国には西暦500年頃の学校も残っているそうなので、旅行に行った際は、一度見てみたいと思いました。この日学んだ日本と外国の学制の違いから生じる学力への影響を、卒業論文の作成に向けて調べていきたいと思いました。 最後に、Are you English? や Are you British? など、他国の文化をよく知らないと、失礼な表現を使ってしまう恐れがあることに気づきました。真の意味でのコミュニケーションをとるためには、文化的側面の学習もしていく必要があることを知りました。 (教育学部4回生 信長洋輔)
2014.08.11
看護医療学科授業レポート『国際看護論』
『国際看護論』は、看護医療学科の4年次の必須科目です。 世界の人々が健康に、そして安寧に暮らすためには何が必要か、世界の中で日本が担う役割、未来を担う若者たちへの期待は?私たちにもできる身近な国際貢献の方法とは?ということを考える科目です。 毎年、外部講師を招いたり校外学習に出かけたりと、忙しい科目でもありますが、今回は7月5日(土)にお招きした千里金蘭大学の岩佐先生とのワークショップの様子をご紹介します。 前半は、「プライマリ・ヘルス・ケア (PHC)」の基本方針、「すべての人々に健康を(Health For All)」に対する具体的なアプローチについて、ご自身が青年海外協力隊保健師隊員としてセネガルに派遣された時の実話をもとにわかりやすく説明していただきました。 後半は、貿易ゲームで世界のやり取りやかけ引きを体験しました。 貿易ゲームとは、紙(資源)やはさみ、定規など(技術)を不平等に与えられた複数のグループ(国家)の間で、できるだけ多くの富を築くことを競う、貿易のシュミレーション・ゲームです。 一旦廊下に出された学生は、入室時に国名の書いたメモをもらい、その国名の国旗のもとに集合します。見たことのない国名の国旗がわかるはずはなく、スマートフォンに頼ります。先進国である日本の大学生らしい光景でした。 「グループは国家で、みなさんはその国民です。このゲームの目的はできるだけたくさんの『お金を稼ぐこと』です。お金を稼ぐためには、製品見本図にあるように、渡された袋の中に入っている紙を切りとって、製品を作り、世界銀行に持っていくことが必要です。世界銀行は製品の品質をチェックした上でお金を支払ってくれます。他のグループと協力したり交渉したりすることは自由です。グループ内部でも役割分担をするなどして、効率よくお金を稼いでください。」という説明の後、ゲームがスタートしました。 【世界銀行では・・】 ゲームを振り返ります。 どのように富を得たか失ったか、貧しい国が貧しさから抜け出すには何が必要か、住民のニーズに合ったODA政府開発援助とは・・・ えっ?これは核廃棄物?(ゲームでは黒のマジック)知らずに受け取ってしまった国は情報が十分に伝わっていませんでした。 また、財を成すことに夢中になり、優しさを忘れてしまったという反省の声も。 「思いやり、助け合いの心が平和には必要不可欠だ」と結論付けました。 【参加した学生の感想】 ■福住果織 講義ではプライマリ・ヘルス・ケアの原則についての説明を聞き、岩佐先生の青年海外協力隊の時の話が印象的でした。セネガルでは大木に吊るしたバネ秤で子どもの体重を計るなど、体重計を置く平らな場所がない地域での測定の工夫を、子どもの身体計測を例にして話していただき、全体的にとても理解しやすく頭に入りやすかったです。その地域の住民のニードに則しているか、住民の主体的参加があるか、社会資源の有効、関係者・関係機関の協調、適正技術かどうかなどが原則であり、確かにこれらは大切だと思いました。 貿易ゲームは初めての経験で、私は世界銀行役でした。スタート時点では発展途上国で所持金が少なくても良い資源を発掘して先進国に並ぶほどの富を得たり、先進国でスタートしていても他国の植民地にされ、全ての国内の利益を奪われて働かされて、やる気を無くして働かなくなったり、政府開発援助(ODA)で援助を受けたが、自国のニーズに則しておらず、結局、富を得られなかったり、最終的な富を配分するため同盟を結ぼう、と途上国が先進国に話を持ち掛け、実行して利益を得た途上国があったりと現在の国際情勢と同じような状況が生じ、ゲームから沢山のことを学べました。 そして、世界が平和になるためには資源や技術を無償で提供したらよいのでは?という意見もあると聞き、日本の青年海外協力隊などボランティアの発展途上国派遣や、無償資金協力の意義を理解できました。 ■豊生朝香 私は中国チームでした。最初は、お金もあり(資金)、定規と分度器(技術)もあり、すばやくハサミ(さらなる技術)を他の国から買い取り、紙もたくさんあり順調でした。他国から話を持ちかけられても我関せずで、もくもくとただ作業(製品づくり=お金稼ぎ)をしていました。また、アイデア(知識)を練るのもうまく、様々な型をとるのも難なくやれていました。しかし後半に入り、状況が変わりました。「運命のカード」で「植民地化」のカードを引いたアメリカに目をつけられ、資産もお金も全て奪われました。私たちは、そこで、全て無駄になったとあきらめてしまい、意気消沈してしまいました。植民地になった国は、そこでその相手国のために働こうというモチベーションもわいてこないし、他国が救ってくれないか?と神頼みのような気分になる、私が思ったことは、このゲームのように、金やモノ、資産があることも大切かもしれないけど、自国の利益のことしか考えずにいると、良好な友好関係が作れないし、恨みを買うこともある。助け合いの心を忘れてしまうと、結局は自分の利にならないと思いました。 ■小倉愛美 私はタンザニアで紙(資源:原料)しかなく、何かを作るには先進国の力が必要でした。色々な国を訪ねましたが、フランスから紙2枚で製品を作るのに必要な道具をすべて借りられるようになりました。助けられた、という気持ちでした。途中の「運命のカード」でフランスは「出産」のカードを引きました。出産のため働き手がひとりだけになりました。私たちは相談してフランスに協力を申し出ました。フランスに対して感謝の気持ちがあったので自然に協力したいという気持ちになったのだと思います。そうした行動をとったのだと思います。(中略) お金を稼いだ国が勝ち、というルールのゲームだったので、私利私欲が浮き彫りにされたとは思いますが、本当に国同士でこのようなことをしていたら貧しい国は貧しいまま、生きるために戦争を起こすかもしれません。先進国は自国が一番になることだけを考えず貧しい国を支えると、その時は不利益があるかもしれませんが、助けられた国は助けてくれた国に好意を持ち、結果的によい結果をもたらすと思います。先進国の人はこのゲームを皆、経験すればいいと思いました。
2014.08.09
運動器リハビリテーションセミナー(応用編)を開催しました!
平成24年度からスタートした「畿央大学運動器リハビリテーションセミナー」、今年度セミナーの第二回目となる【応用編】は、平成26年8月3日(日)に開催されました。 去年・一昨年と同様に今年も全国各地からご参加を頂きました。 「応用編」では基礎知識をもとに運動療法に活かすといった内容が中心でした。 私は「ROMエクササイズの基礎と最新知見」の分野を、臨床的な視点からお話しさせて頂きました。 前回のセミナーを受講していただいた方も多く、出来るだけ多くの新しい知見を持ち帰れるよう、お話させて頂きました。聴講して頂きました方々の臨床に少しでも役立てればと思っております。 他のテーマとしては、ジョイントキネマの基礎と最新知見、筋力強化の基礎と最新知見、関節モビライゼーションの基礎と最新知見などを、テーマに取り上げ、開催いたしました。 今年度も本セミナーは10月に臨床編、来年2月に実践編を開催する予定となっております。 皆様の受講を心よりお待ち申し上げております。 これからも参加者の方々の反応やご意見も参考にしながら、さらに充実したセミナーにしていきたいと思います。 畿央大学 健康科学研究科(修士課程)修了生 奈良県総合リハビリテーションセンター 幸田 仁志
2014.08.08
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.2~2014年8月22日(金)にオープン決定!
御所市新町商店街の一画に、人間環境デザイン学科齋藤ゼミ生6名が、コミュニティカフェを立ち上げます! 御所市(東川裕市長)は、健幸都市=SWCスマートウェルネスシティ構想(少子高齢化、高齢者医療費高騰抑制しつつ福祉充実化策)の一つとして、近鉄御所駅前から御所市庁舎に続く新町商店街の一画(旧上田洋品店)にコミュニティカフェを8月22日(金)にオープンします。 上田洋品店様から、店舗1階部分のほとんどにあたる約70㎡をお借りして開設するカフェは、地域の高齢者の方々のふれあい、憩いの場所として、ゆっくり語らい楽しいひとときを過ごしていただくためのコミュニティスペースとしての役割を期待されています。 オープン初日の8月22日(金)には、落語会を予定しています。 (入場無料。開場12時、開演13時~14時30分、先着順50名) 演者は、桂三歩さん、笑福亭純瓶さん、笑福亭生寿さんのお三方です。 オープンを前に7月から店舗改装工事が行なわれており、人間環境デザイン学科齋藤功子教授のゼミ生6名の手で進んでいます。 8月6日(水)時点で壁の塗り替えはほぼ終了。広い床一面には杉の床材張りが約半分まで進行していました。 この日ゼミ生5人のワークマンが奮闘中の模様をお知らせします。 壁塗りでは作業部分以外を汚さないよう、しっかりマスキングして綺麗に仕上がっていました。また、元のコンクリートに貼ったリノリウム床材の上への杉板床材張りは、柱の部分が難航している様子が見て取れます。 床張り後はニスを塗って1週間ほど乾かす必要がありますが、齋藤ゼミ4回生の優秀なワークマンたちは何とか間に合わせてくれることでしょう。 8月22日(金)落語会の他にも、畿央大学各学科教員や学生たちの後押しによるイベントをたくさん計画しています。頑張れ!畿央生! 【関連記事】 2014.06.23 御所市連携「コミュニティカフェ」が8月オープン!~人間環境デザイン学科 齋藤ゼミ
2014.08.07
「インテリア設計士2級資格検定試験」に14名が合格!
「インテリア設計士2級資格検定試験」 今年の合格者は14名 第54回「インテリア設計士2級資格検定試験」は、本学が試験会場となり、7/12(土)・7/13(日)の2日間にわたって行われました。 人間環境デザイン学科の学生が受験し、本年度の合格率は78%と、昨年より少し下がりましたが、14名の合格者を出すことができました。 設計課題と重なる大変忙しい時期にもかかわらず、頑張りました。 合格者は以下3回生14名です。(敬称略) 岩井涼子・上地七菜・岡村涼太・岡本瑞月・加藤圭祐・楠田明大・熊川椋介・杉森由佳・関本彩乃・田渕桃子・福井子寧・堀口拓樹・松井美樹・吉成和真 皆さん本当におめでとうございました。
2014.08.06
第26回KSM(kio study meeting)を開催しました!
KSM(Kio Study Meeting)とは理学療法学科の卒業生による勉強会であり、平成26年7月27日(日)に26回目を迎えました。 今回は熊本君による「脳画像(基礎)」、小西君による「腰痛」、中田君による「脳卒中と運動」の3つのテーマで進行していきました。 「脳画像」の発表では熊本君がCTやMRIの違いから、実際に臨床での画像の見方を中心に話をしてくれました。実際の症例の中で、どのような画像から情報を得れば良いのかをわかりやすく説明してくれました。特にアニメーションがわかりやすく、さらに理解を深めることができました。 「腰痛」の発表では小西君が腰痛の発生要因について、主に圧迫骨折を中心に話をしてくれました。 その後、皆で実際に圧迫骨折の症例に対する理学療法介入についてディスカッションをする事で、それぞれの疑問を解消し、知識を深めることができました。 「脳卒中と運動」の発表では中田君が運動する事の効果、また運動しない事の悪影響について、科学的根拠のあるデータを元に話をしてくれました。その後、話は前回の腰痛についての内容にまで及び、皆でディスカッションすることで、それぞれの持つ疑問について話し合いました。 私自身、久しぶりの参加ではありましたが、変わらず内容の濃い有意義な時間を過ごすことができました。 KSMでは発表テーマに沿った疑問をそれぞれが納得のいくまで話し合います。時には熱くなり過ぎることもあり、発表よりもディスカッションの方が多いなんていうこともありますが、皆が抱える疑問を何でも話し合える環境がこの勉強会の良いところだと思っています。 初めてからもう2年以上が経過しましたが、そのスタンスは崩さず継続していきたいと思います。 最後に、この勉強会に協力して下さっている先生方や、大学関係者の方々に感謝するとともに、その期待に応えられるよう日々精進し、継続していきたいと思います。 次回のKSMは8月24日(日)開催予定です。今後も変わらずよろしくお願い致します。 畿央大学4期生 櫻井一平 【今までの記事】 第25回 KSM(Kio Study Meeting)を開催しました! 第24回 KSM(Kio Study Meeting)を開催しました! 第23回 KSM(Kio Study Meeting)を開催しました! 第22回 KSM (Kio Study Meeting) を開催しました!
2014.08.05
2014年度「マミポコ・キッズ」活動報告!~現代教育学科
こんにちは! 畿央大学教育学部2回生の土山小梅(うめちゃん)です! わたしたちはマミポコ・キッズという地域の子どもたちと触れ合う団体です! 今回は第1回と第2回の活動について紹介します♪ 【第1回活動】 第1回では、初対面ということで子どもたちも大学生も緊張していました。 でも、活動が始まると緊張もほぐれ、とてもいい雰囲気でたくさんの笑顔がみられました♪ みんなで素敵なオリジナルの名札を作ったり、あと出しじゃんけんをしたり、マミポコ・キッズのことやグループの仲間を知る回になりました(^^) 【第2回活動】 第2回目の活動は、グループの仲を深める事が出来た回でもありました! グループの友だちの名前を再確認する「名まえしりとり」では、うまく名まえを言えない友だちにヒントを出しあったり、名札に書いてある名まえを見て、つながる言葉はないかを一緒に探しあったりと、会話が広がっていく様子がありました☆ 「魔法のじゅうたん」は、グループみんなでどうすればみんながじゅうたんに乗る事が出来るのかを相談する姿が印象的でした! 最後に行った「ラインナップ」ではグループ内の友だちの特徴を知る事が出来た内容でした。 今回の活動で、グループの友だちと親しく会話をすること、友だちと関わることの楽しさを感じれたように思います・・・♪ では最後にマミポコ・キッズでの子ども達のキラリを紹介したいと思います。 まず、そもそもキラリとは… マミポコ・キッズでの笑顔・がんばったこと・成長したことなど活動の中で輝いていたことのことを指します。 ☆それぞれのゲームを通してリーダーシップをとってくれたり、友だちと協力してどうやったら上手くゲームができるか考えることができたキラリさん☆ ☆グループの友だちがけがをしたときに優しく心配していたキラリさん☆ ☆名札作りで文房具を譲り合って使っていたキラリさん☆ ほかにも書ききれないほどたくさんのキラリがありました!! 残りの活動も全力で取り組み、子ども達のキラリ、そして大学生のキラリもたくさん発見していこうと思います。そしてこのマミポコ・キッズという場で、子どもたちと一緒にわたしたちスタッフも立派な「先生」になれるよう成長していきます。 今後ともマミポコ・キッズをよろしくお願いします。 現代教育学科2回生 土山 小梅 1回生 萩野 聖香 林 夏穂
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