2012年10月の記事
2012.10.12
看護医療学科『第1回卒業研究発表会』報告
看護医療学科の「第1回卒業研究発表会」が10月6日(土)に開催されました。本年度は96名の学生が卒業研究論文を提出し、発表会は2会場に分かれて、ゼミ単位で発表しました。 当日は看護医療学科3回生の学生達も各論の学外実習中にもかかわらず朝早くから、また2回生も午前講義終了後に参加して、皆さん熱心に聴講していました。160部準備した発表会資料がまたたく間になくなり、急遽40部を追加印刷するほどの盛況ぶりでした。 看護医療学科では3回生前期に「看護研究基礎論」が開講され、この中で文献検索方法や研究方法に関する基礎を学びます。 その後、学生は各論の学外臨地実習を実施しならが、各自関心のある研究課題(テーマ)を見出していき、研究課題に関連する教員(ゼミ)のもとに相談に訪れ、ゼミ希望を提出し、年明けの1月頃にゼミ教員の決定がなされ、本格的に卒業研究を開始します。 どの研究テーマもオリジナリティがあふれており、発表を聞き、学生の豊かな感性と熱い思いが伝わってきました。 臨地実習での体験が研究動機につながった学生も数多くみられました。いわば卒業研究は四年間の学びの集大成とも言えると思います。 卒業研究論文の執筆はとても大変ではありますが、その分、完成した論文は、一生の宝物になるのではないでしょうか。 学生からは研究の必要性や楽しさ、今後も研究を継続していきたいとの声も聞かれ、看護研究基礎論の科目担当者としては、嬉しい気持ちが致しました。 発表前はかなり緊張した面持ちの学生も、皆、発表がはじまると自信に満ちた顔つき変わり、フロアーからの質問にも適切に応答され、最後は多くの拍手につつまれ、誇らしげな顔が印象的でした。 卒業研究のプロセスを通して、看護を創造的・科学的に探求する能力、研究的態度・姿勢および論理的思考力が養われたことと思います。 既に学生の中には、卒業研究を学会で発表したり、学会誌に投稿したりする予定の人もいると聞きます。 卒業してからも、より良いケアを提供できるようにするためにも、本校で学んだ研究のイロハを活用し、継続して研究を行ってくれることを願っています。 なお、看護医療学科卒業研究論文は製本して図書館に設置される予定ですので、お時間のある時にでも学生の力作に御目通しを頂けると幸いです。 看護医療学科 河野由美(看護研究基礎論担当、卒業研究委員) 【発表した学生(弓場ゼミ)の声】 私たち弓場ゼミは小児の領域で研究を行いました。発表の際には、小児の領域らしく可愛らしいスライドを用いて、和やかな雰囲気で発表できるように心がけました。発表時間が25分と限られていたので、ゼミメンバーは6人いましたが、今回はそのうちプレパレーションと心理問題についての研究を詳しく発表しました。弓場先生にアドバイスを頂き、発表するときには原稿を見ずに皆さんに訴えかけながら話すように工夫しました。皆さんに何を伝えたいか、どう伝えるとわかりやすいかを一生懸命考えることに苦労しましたが、もう一度自分の研究を見直すよい機会になりました。 発表会には小児の領域に興味をもった後輩たちがたくさん見に来てくれていたので、とても緊張しました。極度の緊張を保ったまま発表していたので、発表が終わったらほっとしたのを覚えています。 他のゼミの発表はそれぞれの専門領域を研究していただけあってとても難しかったですが、発表を聞くことで他の領域にも興味をもつことができました。発表の際には皆緊張しているのが伝わってきました。それと同時にそれぞれが自分の研究に一生懸命取り組んできたことも感じられました。 発表会が終わった後には先生からたくさんのお褒めの言葉を頂き、後輩たちからも高い評価をもらえたので、とても達成感がありました。 今後看護師として働くうえで今回の研究の結果を活かし、また、新たに明らかとなった課題を見つめ直し、さらに研究を深めていきたいと思います。 弓場ゼミ(猪熊茉莉・梅景恵美子・岡田彩里沙・楠木あゆみ・原裕美子・保坂美琴)
2012.10.10
科学雑誌「Newton」に健康栄養学科の山本隆先生の記事が掲載されました!
科学雑誌Newton(ニュートン)は、第一線で活躍する研究者を取材した正確でわかりやすいレポートで人気を博する日本で最も有名な科学雑誌です。 そして絶賛発売中の2012年11月号に、健康栄養学科の山本隆教授のインタビュー記事が掲載されています。 誰もが知りたい「食欲」の正体について、これまでのご研究内容を中心に視覚に訴えるイラストでわかりやすく解説されています。 気になる見出しをピックアップ! ― 脳の摂食中枢と満腹中枢が、食欲を支配する ― ストレスは食欲を旺盛にする物質も減退させる物質も出す ― 別腹は脳の前頭連合野がつくっている ― ご飯のあとでも甘い物なら食べられるのはなぜ? ― やみつきになる食べ物はかむ回数が少なくてすむ物? ― ダイエットのコツは、食事の量を少しずつ減らすこと 食欲は「脳」がつくっているのです。 正しい知識を身につけると太らない!? 正しい食生活と、脳の食欲中枢を上手にコントロールすることで、理想的な体型を維持しながら食を楽しむことも夢ではありません。 一般の方を対象としたわかりやすい内容ですが、管理栄養士をめざす本学科学生にはとても勉強になる内容です。 みなさん、ぜひ読んで下さいね♪
2012.10.09
学生広報スタッフblog vol.38 ~畿央祭の準備
皆さんこんにちは! 学生広報スタッフ&畿央祭実行委員の、きーさんです♪ 畿央大学の学園祭は「畿央祭」という名称で、今年は記念すべき10回目です。 今年の畿央祭は、10月20日(土)・21日(日)。両日とも10:00~18:00の開催となっています。 きーさんは、畿央祭の実行委員にも就いており、広報担当です。 広報部のお仕事は夏休みが正念場! 今回はその仕事ぶりを少しご紹介したいと思います。 ▲大学周辺のお店に電話を掛け、パンフレットに協賛広告を出して頂く依頼をしています。仲良く楽しくお仕事中♪ ▲お店回り。広告の原稿や協賛金を受け取っています。 ▲人数が少ない日は、他の部署からも応援に来てくれました。素晴らしいチームワークですね(^^) ▲パンフレット作り。切ったり貼ったりの図画工作!達成感のあるお仕事です★ ▲そして、部署に関係なく全委員が協力して取り組んだ垂れ幕作成。 これも夏休みの大仕事でした。 畿央祭まで、あと2週間弱。 アリーナ、学内企画、広報、展示、舞台、模擬の6部署に分かれた百数十名の実行委員は、一丸となって日々準備を進めています。 大変だけどやりがいのあるお仕事。学年や学科を超えて知り合いも増えました。 皆様、当日は是非、畿央祭に足をお運び下さいね。 カッコイイつなぎを着た実行委員が笑顔でお迎え致します(^^) 【参考記事】 ▼第10回畿央祭のご案内。 https://www.kio.ac.jp/whats/120921.html ▼ウェルカムキャンパスのご案内。 https://www.kio.ac.jp/whats/120921_welcome.html ▼ミニオープンキャンパスのご案内。 https://www.kio.ac.jp/admission/opencampus/121020/index.html
2012.10.08
学生広報スタッフblog vol.37 ~被災地支援サークル「HOPEFUL」の活動
学生広報スタッフ&HOPEFULメンバー、きーさんです☆ HOPEFULは、昨年の東日本大震災を受けて発足した畿央大学のサークルで、教育学部の良原誠崇准教授(通称:よっしー)を顧問、教育学部3回生細川知憲(通称:ともぴー)を代表としています。 今回、私たちHOPEFULの有志3名(喜島、境、山野)は、夏休みを利用して、9/10~9/13に宮城県石巻市でボランティア活動に参加しました。 受入先は、石巻市雄勝(おがつ)町にある合同会社オーガッツ(http://oh-guts.jp/)。 被災した漁師さんらが集まって出来た会社です。 約4,300人だった人口が1,000人弱にまで激減し、高齢化も深刻な雄勝町。 オーガッツの皆さんは、合同会社として生産者同士のネットワークを作り、日々復興に向けて漁業に勤しんでいます。 私たちは、漁業支援という形でそのお手伝いをすると同時に、漁業体験もさせて頂きました。 ▲仙台からレンタカーで約2時間。オーガッツのある石巻市雄勝町水浜に到着。 この高台から見える景色は震災前、住宅でいっぱいだったそうです。 ▲車で10分弱の場所にある「おがつ店こ屋街」。 廃墟となった石巻市雄勝総合支所敷地内にオープンしました。 少しずつではありますが、町は復興へ向けて歩み出しています。 この商店街で毎日食料品等の買い物をしました。 ▲宿泊場所はこの古民家。囲炉裏もあるレトロな構造です。 ▲作業の様子。 採れたての牡蠣に付いたフジツボやムール貝を鉈で落とします。 その後高圧洗浄機で汚れを落として完成★ (さらに…)
2012.10.08
「ダリア染め講習会」 人間環境デザイン学科 村田ゼミ
10月5日(金)、馬見丘陵公園公園館にて、ダリア染め講習会を開催しました。 この会場における「ダリア染め講習会」は、2010年の全国都市緑化フェアから毎年行っていますので、今年で3回目になります。 染料に使用するダリアの花は、奈良県が球根の生産量日本一。 公園にも様々な種類が栽培され、美しい花を咲かせています。 13人の学生達はプロジェクトゼミで染めについて学びましたが、そのうちの半分の学生は実践に活かすのは今回が初めてでした。 緊張の面持ちで始まった講習会ですが、参加して下さった30人の方々に一生懸命説明をしているうちに、和気あいあいとした雰囲気になりました。 参加者の方々からは「きれいな作品が出来てうれしいです。」「ていねいに教えていただいてありがとう。」と喜んでいただきました。
2012.10.06
院生による「日本ペインリハビリテーション学会学術大会」レポート!
2012年9月8日(日)、9日(日)に名古屋市中小企業振興会館において、『第17回日本ペインリハビリテーション学会学術大会』が開催されました。 この学会は2001年に「痛みを基礎から臨床まで考える会」として発足し、昨年より学会認証され「日本ペインリハビリテーション学会」へと生まれ変わりました。会長が松原貴子教授(日本福祉大学健康科学部)、副会長が沖田学教授(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科)と本学の森岡周教授であり、私も理事の一員を務めさせていただいています。今回は150名ほどの参加者を迎え、テーマを「ペインリハビリテーションの今後」とし、特別講演と一般演題発表に加えシンポジウム、リカレントセッション、ケースディスカッション、セミナーが行われました。大会は今回で17回目でしたが、学会発足後としては初開催であり、新たな船出として大きな意義を持つものでした。 特別講演では、大阪大学疼痛医学寄付講座教授の柴田政彦先生から「厚生労働省研究班による痛み教育の取り組み」と題して、昨年から本格始動した「痛みの教育」のコンテンツが紹介されました。 リカレントセッションには、本学大学院健康科学研究科博士後期課程の大住倫弘さんが「健常人における痛みのhabituationの脳内機構」と題してその研究結果と、今後の展開としてヒトのストレス順応に重要な安静時の脳活動に関する知見を発表され、その後の質疑応答では非常に活発な意見交換がなされました。 またケースディスカッションでは私が「術後痛の慢性化にNeglect-like symptomsが与える影響」と題し、慢性疼痛患者が有すると報告されている Neglect-like symptomsという症状の紹介と、この症状が整形外科的手術後の術後痛に与える影響に関し報告させて頂きました。発表後は様々な貴重なご意見を頂き、非常に有意義な時間になりました。 一般演題には本大学健康科学研究所の信迫悟志さんが「視線方向認知課題による経時的介入が慢性頚部痛に与える効果」と題し、頚部痛を有する患者に対する視線方向を推測する課題(視線方向認知課題)の有効性に関し発表されました。この演題は特に優秀な演題発表として表彰されました。 最後のプログラムであるシンポジウムは「ペインリハビリテーションを検証する」というテーマで、沖田副会長より「末梢に対するペインリハビリテーション」、森岡副会長より「中枢に対するペインリハビリテーション」、松原会長より「ペインリハビリテーションの現状と展望」として講演がありました(司会:平川)。各先生方の専門領域から「ペインリハビリテーション」の現状とともに、先生方の私見を踏まえた今後の展望が講演内で展開され、司会を務めさせていた私も非常に楽しい時間でした。シンポジウムならではの質問やシンポジスト間の議論も活発に行われ、予定時間を30分程オーバーさせてしまいました。 私はこの会に参加させて頂いて5年程になります。この学会は会長・副会長の先生方の人柄が反映されて(?)、非常に議論が活発で、若い参加者でも自分の意見を出しやすい学会だと思います。また痛みに関するリハビリテーションの専門的な学会は他にはみられません。痛みは、それを有する患者の個体要因、社会背景、成育歴など多くの因子が複雑に絡み生じることも今学会で報告されました。今後より社会的・学際的なニーズが高まるペインリハビリテーションを、この学会が包括的に発展させていく位置付けにあることを感じると共に、本学健康科学研究科の果たすべき役割も肌身で感じられました。 来年は福岡が開催予定地にしています。私は準備委員長(大会長:沖田教授)に任命され、学会後帰福して早々にその準備に取り掛かっています。九州での初開催となりますので、今回に劣らぬ充実した内容の学会にしたいと考えています。多くの方々のご参加をお待ちしております。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程 平川 善之
2012.10.05
大学院生による国際姿勢と歩行学会(於ノルウェー)発表レポート
2012年6月24日~30日にノルウェーのトロンヘイム市で開催された第20回国際姿勢と歩行学会(ISPGR’s 20th Joint World Congress + Gait & Mental Function Conference)に、参加させて頂きました。 現地までは伊丹空港から飛行機を3回乗り継ぎ、ほぼ丸1日かけてトロンヘイム(ノルウェー)に到着しました。現地時間の午前0時を過ぎていましたが、この季節は1日中ほとんど日が沈まないので屋外でも明るく、とても不思議な感覚がしました。 トロンヘイムはノルウェー第3の都市であり、海や川沿いに店やホテル、民家がある凄くきれいな街並みで、少し肌寒いくらいでした。 『国際姿勢と歩行学会』は、名称の通り姿勢制御や歩行の研究を専門とする世界各国の研究者が一堂に会する学会です。 また、姿勢、歩行は私たち理学療法士がアプローチする代表的な動作であるため、日本を含め世界中の理学療法士が参加していました。 学会では、姿勢、歩行に関する基礎研究、臨床研究などのポスター、口述発表や、シンポジウム、基調講演があり、どれも大変面白く勉強になりました。 その中でも、歩行をイメージした状態の脳活動を測定することにより、歩行の神経基盤を明らかにしようとしているKlaus Jahnら(ドイツの研究グループ)は、健常人や患者さんを対象とした実験だけでなく、動物実験も行っており、自分達の仮説を証明することに対する意気込みに感銘を受けました。 私がこの学会に参加した目的は、大学院の修士課程中に行った研究結果の一部をポスター発表(演題名:Changes in cortical activities during gait preparation: Normal gait versus step-to gait)するためです。 歩き方を変える時には、歩きだす直前の脳活動が変化するということを明らかにした研究です。 ポスター発表は、Lunch & Poster Sessionという形式で、昼食を食べながら各ポスターの内容を見たり、議論したりできました。 私の発表に対しても10名程度の方から質問を受け、有意義な情報交換が行えました。 特に、今回使用した機器であるfNIRSを使用している方や、歩行の脳イメージング研究をされている方からの質問が多かったです。特にfNIRSは日本において多く使用されていることから、外国の方も興味がある様子でした。 学会全体を通して充実した日々を過ごすことができ、よい勉強になり、またすごく楽しかったです。 最後になりましたが、今回の学会参加は畿央大学の研究費で行かせて頂きました。また、森岡教授をはじめとする多くの方々のご指導や、ご協力の上に可能となりました。貴重な大変をさせて頂いたことをここに記し、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程 植田耕造 (理学療法学科3期生)
2012.10.03
台風の中、ニューロリハビリテーションセミナー(応用編)を開講しました!
9月29日(土)・30日(日)、畿央大学ニューロリハビリテーションセミナー(応用編)を開催しました。 開催2日目となる日曜日には台風17号がまさに近畿圏を直撃しようという状況でしたが、そんな状況でも、北海道から沖縄までの約300名の方々に参加して頂きました。ただし、翌日の台風による交通機関への影響を考慮して、初日から各講座を10分ずつ短縮しプログラム全体を短縮し、2日目の1講座を初日に実施するなどして対応しました。 セミナー自体は、短縮の影響もあって、基礎知識から最新知識までの情報を暴風雨のように提供するかたちとなりました。本来であれば、1日半かけて理解するセミナー内容を1日で理解しなければならなくなり、受講者のみなさんにとっては大変だったと思います。時間短縮等によって、いつも以上に情報過多になったかもしれませんが、我々講師陣はこのセミナー受講で理解してもらうのではなく、セミナーで得られた情報をもとに自身で学習するきっかけにしてほしいと考えています。是非とも、それぞれの職場に戻って臨床経験あるいはデータとあわせて理解を深めて頂ければと思います。 また、カフェ・ニューロンやセミナー終了後に質問を受け付けることで、わずかながらも受講者の方々の理解を深める手助けが出来たのではないかと考えています。また、基礎編と同様、まとめのパネルを掲示したものを理解に役立てていただきたいと思います。 セミナー終了時(日曜13時半ごろ)には雨風が強くなってきていましたが、プログラム短縮の甲斐あってか(?)、セミナー自体には天候の影響を大きく受けずに終了できました。ただ、受講者のみなさまが無事予定通りに帰宅できたか心配が残ったままですが・・・。 とにもかくにも、大変な天候のなか受講して頂きありがとうございました。次の臨床編では、天候に左右されることなく、もう一歩臨床に近づいた情報を提供したいと思います。 理学療法学科 准教授 冷水誠
2012.10.03
健康栄養学科柴田先生のアメリカ微生物学会レポート
私は今回、2012年6月16日から19日までアメリカ合衆国・サンフランシスコにて開催されたアメリカ微生物学会(American Society for Microbiology 112th General Meeting)に参加し、研究発表を行いました。今大会は、臨床の現場で必要とされる臨床微生物学や疫学研究に今一度、焦点を当てることをテーマに行われました。26セッション、3000を超えるポスター発表があり、他分野にまたがる幅広い研究から最先端の特定領域の研究まで、大規模かつ活発な大会でした。 私のセッションは「Mycobacteriology」で、マイコバクテリウム属の細菌、代表的な菌に結核菌があり、主に「結核」についての研究を行う領域です。結核菌への感染の有無は、痰から結核菌を検出する方法と胸部X線写真を撮る方法があります。生きた結核菌と死菌、結核菌でない非結核性抗酸菌の区別が難しい、正確な判定のための菌培養に時間がかかる、咳や痰などに菌を排菌しない場合もあるなど、迅速な診断は難しく、その間に結核感染が広がることが現在も大きな問題となっています。現在、日本ではツベルクリン検査に替わり、QFT検査(クォンティフェロンTB-2G検査)と呼ばれる血液検査による新しい結核診断法が用いられていますが、問題点もありゴールドスタンダードではないというのが実情です。 ポスター発表は「Production and Characterization of Polyclonal Rabbit Antibodies to Mycobacterial Lipid Antigens」という演題名で、家兎に脂質抗原を免疫し、抗体の経時的な産生量や性質を比較しました。抗体価の測定にはELISA法を用いました。日本人の臨床検査技師の方より、臨床の現場では迅速な血清診断法を望んでいるとのコメントをいただきました。また、台湾の国立感染症センターの方からは、WHOから結核の血液検査の中止勧告が出ているので慎重に研究をするようにとのご意見をいただき驚いたのですが、発展途上国などで誤診が多い検査キットで利益を上げている製薬会社があり、問題となっているようでした。研究をするにあたり、世界情勢にも目を向けることの重要性を認識することができ、貴重なご意見をいただくことができました。実際に、患者血清と健常人血清を区別することは難しく、私の実験でもカットオフ値の設定はできませんでした。まだまだ課題は多くありますが、結核の迅速な血清診断法を確立することを目指してこれからも研究に励みたいと思います。 最後になりましたが、今回の研究発表は本学の海外研究旅費助成を受けて行うことができました。このような貴重な経験をさせていただいたことに、心より御礼申し上げます。 健康栄養学科 助手 柴田 満
2012.10.03
人間環境デザイン学科の学生(有志)が、弾丸直島バスツアーに行ってきました!
9月25日(火)五位堂駅7時集合→21時解散という、この弾丸ツアーは、人間環境デザイン学科加藤ゼミが、第10回店舗モニターで五位堂駅南側の「ジャパントラベルステーション」様にモニターに伺ったのがきっかけで、学生の『直島に行きたい!』という思いを、社長さんが学割価格かつ日帰りで実現してくださったものです。 当日は3,4回生の19名が参加しました。 朝7時に集合し、貸し切りバスに乗り込み約4時間。宇野港(岡山)からフェリーに乗り込み、一路、直島に向かいました! 直島といえば、現代アート・芸術作品が有名です。 ▲宮浦港では、さっそく巨大な「赤かぼちゃ」がお出迎え。この「赤かぼちゃ」は水玉の女王:草間彌生さんの作品です。 ▲自動車の交通量も少ないので、全員がレンタサイクルで散策しました! ▲海沿いの山道を進んでいくと、「地中美術館」がっ! 建築家・安藤忠雄氏が設計。美術館そのものが芸術作品となっています。 門前の道沿いには、クロード・モネの絵画「睡蓮」そっくりの「地中の庭」がつくられていて、館内には、モネの「睡蓮」と、直島に長くかかわってきた現代を代表する美術作家ジェームズ・タレルとウォルター・デ・マリアの作品が永久設置されています。 ▲その他にも、直島には、美術館とホテルの機能が複合した施設「ベネッセハウス」や島の南端(つつじ荘界隈)には「黄色のかぼちゃ」など、モニュメントがいっぱい!! ▲本村地区には、空き家を改修し空間を作品化した「家プロジェクト」などがあります。 館内は、すべて写真撮影禁止でしたので、詳しくご紹介できませんが、学生たちにはとっても良い刺激になりました。 ▲島内は、役場や学校・・・ゴミ箱に至るまでアートな感じです! ▲レンタルサイクルショップの隣には、直島銭湯「I❤湯」があって、若い人で賑わっていました。 19人の畿央生は、弾丸直島ツアーを満喫して、夕方4時のフェリーに乗り込みました。 帰路のバス車内では、ジャパントラベルステーションさんからのご厚意で、サプライズ『ビンゴ大会』が催され、第二ラウンド「直島のお土産争奪戦」で盛り上がりました! また、今回の弾丸ツアーには、ジャパントラベルステーションの井村社長さんが、社長自ら添乗してくださいました。楽しい旅をありがとうございました♪ 【参考記事】 産官学連携 第10回店舗モニター https://www.kio.ac.jp/information/2012/09/10-2.html
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