2025.11.17 

「いつもの場所で時を織る」—ストリート織り機から生まれたソファーカバーがお披露目されました ~ 人間環境デザイン学科 村田ゼミ

畿央大学 ラーニングコモンズに、新しいソファーカバーが登場しました。このカバーに使われている生地は、すべて「靴下のまち」奈良県広陵町で靴下生産時に生まれる残糸を活用し多くの方に織っていただいた布からできています

 

この取り組みは、2023年に行われた畿央大学20周年記念イベント「学生が考える居場所づくりコンペ」に応募した企画「いつもの場所で時を織る―とぎれない軌跡―」から始まりました。

 

当時、村田ゼミでは「受け継がれてきた織り機」と「先輩たちが紡いだ糸」、そして靴下工場で余ってしまう残糸に新たな役割を与え、ストリートピアノのように「誰でも参加できる織り機」をキャンパスに置き、人と人がつながる“居場所”をつくることを提案しました。

畿央祭での「ストリート織り機」——3歳から90歳まで、みんなで織った8メートル

このアイデアは、翌年(2024年)の畿央祭で「ストリート織り機」として実現しました。当日は3歳のお子さんから90歳の方まで、本当に幅広い年代の方々が織り体験に参加してくださいました。織りを楽しみながら、靴下生産で生じる残糸の問題や、資源を無駄にしないモノづくりについて考えるきっかけにもなりました。

 

▼ 2024年畿央祭にて「ストリート織り機体験」

 

▼ 靴下生産時に出るカラフルな残糸

 

▼「ストリート織り機」設置のため、3階の実習室からエントランスホールへ移動

 

▼ エントランスに設置した「ストリート織り機」で織り体験を楽しんでもらいました

 

▼ 多くの方に参加していただきました。

 

▼ 2024年の畿央祭の2日間で少しずつ、少しずつ杼を飛ばし織っていただいた結果、布は約8メートルに。

 

この「みんなで織った布」をどう生かすか——村田ゼミで話し合いを重ね、「多くの学生が集う場所で使えるもの」にしようと決めました。

みんなで織った布が、「みんなの居場所」を包むソファーカバーに

完成したソファーカバーは、ラーニングコモンズで日々多くの学生が利用しているソファーに掛けられています。

 

畿央祭で織っていただいた布を主役に実習室に保管していた余り布を組み合わせてパッチワークのように配置することで、華やかさと落ち着きの両面を持たせ布の向きを変えることで表情が豊かに、長く楽しめるデザインに仕上げました。

 

一本一本の糸が経糸と緯糸となって交わり一枚の布になるように、このラーニングコモンズも、『学科や学年を越えて人と人がつながる「交わりの場」であってほしい』そんな思いを込めて村田ゼミ生が制作しました。

 

▼ 完成したソファーカバー

 

▼ ゼミ生によるテープカットをしました。

 

▼ 制作にかけたメッセージを語りました。

 

▼ ソファーカバー1

 

▼ ソファーカバー2

最後にご協力いただいた皆さまへ

ラーニングコモンズにお越しの際は、ぜひソファーカバーに触れてみてください。

 

そこには、畿央大学で過ごす一人ひとりの時間と、地域とつながる学びの軌跡が、静かに、しかし確かに織り込まれています。ストリート織り機で織ってくださった皆さま、残糸提供にご協力くださった広陵町靴下組合の皆さま、制作を支えてくださった教職員の皆さまに、心より感謝申し上げます。

 

▼ 村田ゼミ集合写真

 

人間環境デザイン学科 村田ゼミ 3回生

鈴木 優真

髙本 怜花

竹村 弥恵

宮田 友希

田渕 那波

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