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畿央の学びと研究

2013.10.21

2013年度ヨーロッパ呼吸器学会 参加レポート

平成25年度前期畿央大学海外研究旅費助成により、2013年9月7日から11日の会期でバルセロナ(スペイン)で開催されたヨーロッパ呼吸器学会 (ERS)に参加し、1演題を発表しました。演題は「Biological activities of components of essential oils to alveolar type II cells」。   9月6日朝10時に関西国際空港を発ちオランダのスキポール国際空港にてヨーロッパへの入国手続きを済ませ、飛行機を乗り換えてスペインのバルセロナEl Pratt国際空港に到着したのは現地時間の18時過ぎになり、狭い機内の座席で約11時間も拘束され、エコノミー症候群の防止のため体の位置を変えたり、足を伸ばしたりして格闘することになりました。現地の日照時間は20時過ぎまで明るく、日本との時差ボケの修正はなかなかできず、会期の期間中続いていました。   初日の7日は宿泊ホテルから会場となるPlaç Europaまで地下鉄を利用して移動し、当会場にて参加登録手続きを行いました。会場はとてつもなく広い3つの大ホールを使って各部門毎の会場が区分され設定されていました。 ERSは呼吸器に関する臨床、基礎医学、コメディカル分野を含めた領域の呼吸器に関するヨーロッパ最大の団体で、今年度は上記日程の会期で各セッションに分かれての早朝からのシンポジウム、オーラルまたはポスター等による発表となりました。 9日開かれた部門別のCell and Molecular Assembly member’s meeting では、当グループでの過去4~5年の発表演題内容の推移やグループの将来取り組むべきテーマについて討論が行われました。非常に細分化された専門領域での分野での発表であり、お互いの共通専門領域での呼吸器疾患に対する治療から傷害機構についての最新情報の意見交換を行うことができました。 以前にも感じたことであるが、生活環境と呼吸器疾患との関連をテーマにした発表も多く、近年のヨーロッパ各国における環境と健康障害との関心の高さを改めて感じました。国際学会ならではの情報交換の意義を強く感じました。     以下はバルセロナ(スペイン)滞在中に感じたり、体験したことを述べてみたいと思います。   バルセロナの市内は航空写真で見るとわかるように、整然と区画された街として作られています。建物もガウディで代表される歴史的な建造物の世界遺産があり、その市内建築物も百年以上もの時間をかけて完成または完成しようとしているものもあり驚きます。   生活面に注目すると、スペイン人の日常生活の時間は大きく日本と異なり、食事の回数、その時間帯も非常に異なり、特に日本での昼食および夕食に相当する時間はほぼ2時間後にずれた時間帯で食事の時間も非常に長く取ることです。 バル(カフェ兼レストラン兼居酒屋)では簡単な食事をするには入って行きやすいお店で、パスタなどはおいしく食べることができました。 人々の活動時間は午後11〜12時くらいまでは行われているので午後10時に学会会場近くのモンジュイック地区のスペイン村にある「タブラオ・デ・カルメン」というお店に予約を入れ、タパスセットを食べながらフラメンコショーを1時間ぐらい楽しみことができました。その時の店内のショーの様子を写した写真をお見せします。       また店内でモンジュイックの噴水ショーがあるという情報を得たので、その後、カタルーニャ美術館前の場所に移動し素晴らしい光と音響効果をあわせた幻想的な噴水ショーを楽しむことができました。 ちなみにその噴水は1929年のバルセロナ国際博覧会のために作られた約1世紀の歴史を持つ噴水だそうです。     学会最終日の9月11日はカタルーニャの特別な日『DIADA』で、カタルーニャがスペイン・ブルボン軍に包囲され降伏、陥落して敗北した日でしたので、街中が見られる写真の州旗を持って人間の鎖を作り独立を訴える人で溢れていました。 このようにヨーロッパ諸国でも国や地方により人々の文化・生活習慣は大きく異なり、その一端を経験できたことは大きな収穫でした。 健康科学部健康栄養学科 教授 高野康夫

2013.10.17

学生広報スタッフBlog vol.97~「理学療法学生交流会 関西支部大会」までわずか!

こんにちは! 学生広報スタッフ、理学療法学科2回生の片岡あすかです。 初めてブログを書かせていただきます!   今回は、10/27(日)に畿央大学にて開催される『理学療法学生交流会 関西支部大会』について紹介させていただきます。   理学療法学生交流会とは、理学療法士を目指す学生が集まる場で、講師の方を招いて講演をしていただいたり、ディスカッションや学生発表などを行います。 主に情報交換、視野の拡大、モチベーションの維持・向上などを目的としており、他大学にたくさんの友達ができ、たて・よこ・ななめのつながりが生まれることも交流会の醍醐味となっています。   今年度の畿央大学の運営委員は理学療法学科1~3回生の47名で構成されており、それぞれ総務、企画、広報、会計の4つの部署に分かれ、運営に携わっています。     私は講演していただく先生の選出、ディスカッションの進行方法など、主に企画の仕事をしています。     『理学療法学生交流会 関西支部大会』   【日時】 平成25年10月27日(日)10:00~(受付9:30~) 【場所】 畿央大学 冬木記念ホール 【内容】 講演、ディスカッション、学生発表、インタビュー上映、懇親会など 【会費】 1,500円   今回のテーマは「ノンテクニカルスキル~医療者としての自覚~」です。   ノンテクニカルスキルといっても何のことか分からない方がほとんどだと思います。 私たち運営委員もこれを学ぶために夏休みにセミナーにも参加しました。 簡単に言うと、医療技術(テクニカルスキル)以外のすべての技術のことをいいます。 たとえば、コミュニケーション能力、リーダーシップ、ストレスマネジメントなどが挙げられますが、これはあくまでも一例です。   最近では、医療事故の54%はノンテクニカルスキルに起因しているといわれています。 テクニカルスキルを習得することはもちろん、学生のうちからノンテクニカルスキルにも焦点を向け、一人ひとりが患者様に寄り添う医療者になる者としての自覚を持ってほしいと考えております。   講演では、あらゆるノンテクニカルスキルを兼ね備えておられる田中仁先生に理学療法士の立場から体験談などをお話いただきます。また、高校生のときにバイク事故で脊髄損傷を患われた車椅子ダンサーの奈佐誠司先生には患者様の立場からご講演いただく予定です。   他にも、実際に患者様にインタビューさせていただいた際のビデオ上映をしたり、アイスブレーキングやディスカッション、会の最後には懇親会も予定しております。   今年は学祭の時期とかぶっていますが、一人でも多くの理学療法学生に参加していただきたいと思っております!当日参加も大丈夫です!運営委員一同、たくさんのご参加心からお待ちしております!       ▼各部署での会議の様子       ▼ノンテクニカルスキルについてのセミナーの様子       ▼冬木記念ホールでのリハーサル     日本理学療法学生交流会 畿央大学運営委員 学生広報スタッフ 片岡あすか

2013.10.14

産学連携事業 第12回学生店舗モニター

平成21年から始まった産学連携支援事業・学生店舗モニター(通称)は今回で第12回目を迎えました。今年度は9/18(水)に学生5名と共に行ってまいりました。   今回の個人的な感想を率直に言いますと、過去の店舗モニターの中でも最も気持ちのいいものとなりました。 長年経営を続けてこられた大先輩の方々が、素直に若い学生の意見に耳を傾けておられる姿勢に感銘を受けました。 特に事業所様が真摯に対応していただいたことに対して、本当に感謝申し上げます。     ■  ファッションハウス イシダ (午前) ファッションハウス イシダ様は創業100年になる老舗です。当初は呉服が主であったそうですが、時代の流れで現在のような婦人服中心の品揃えになってきています。伊勢街道に面した目立つ場所に位置していて、昔は賑わいのある商店街であったが、今は新しく住宅が建ち始め、様子は一変しています。 ただ格子の町屋はところどころに存在しており、そこだけが旧街道の面影を残しています。学生たちは積極的にさまざまなアイデアを提案しました。     ▼提案は、すぐに採用していただきました!         ■  當麻の家 (午後) 大学からさほど遠いところではないのに、これほど充実した施設があるとは驚きです。 周りの景色も大変素晴らしく恵まれた環境に立地しているいわゆる「道の駅」。 店内をみますと商品も豊富で、活気が溢れていてお店の方が元気一杯の声で掛け声をかけられている様子は清清しい雰囲気です。こちらも元気になってくるほどです。   お昼には、蓮花定食、おだんごそして特製しそアイスクリームをご馳走になりました。     ▼もちろん、肝心の提案も忘れてはいけません!       お腹も一杯、大満足の店舗モニターでした。   人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜     【以前に行われた店舗モニター記事はコチラ・・・】 第11回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2012/10/11.html 第10回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2012/09/10-2.html 第9回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2011/11/post-426.html 第8回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2011/08/post-405.html 第7回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2011/03/post-356.html 第5,6回店舗モニター https://www.kio.ac.jp/information/2010/09/post-305.html 第3,4回店舗モニター https://www.kio.ac.jp/information/2010/04/post-256.html 第2回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2009/09/post-195.html 第1回店舗モニター   https://www.kio.ac.jp/information/2009/03/post-142.html  

2013.10.12

「Business Camp KING」への参加レポート

人間環境デザイン学科 2回生 松田眞子です。   私は夏休みに、大学生が運営する「Business Camp KING」(8月25日~9月1日)というイベントに参加しました。   昨年まで行われていた学生のためのビジネスコンテストKINGは、17年にわたり官庁や企業からの後援・協賛で、合宿形式のビジネスコンテストを開催してきたそうです。 今年度からは形式をコンテストから“キャンプ”に改め、活動をセミナーやワークショップを行う”Learn”と、フリープランニングやプレゼンテーションを行う”Practice”に分け、両方を行い、初対面チーム制合宿でつくりあげるビジネスプランを争いあうキャンプとなっています。   夏休みを前に私は、自分の実力が他の学生と比べてどうなのか、ふと疑問に思い、色々な大学・学部・学年の人たちと一つのものを作り上げるという、今までに経験したことのない形式のイベントに参加してみたくなりました。 また、昨年の参加者のブログレポートに、「参加したことで多くのことを得られ『行かないとわからない』」と書いてあり、とてもドキドキ期待させる内容だったので、応募してみました。   キャンプの参加者は約100名。1グループ5名が20チームに分かれ、ビジネスプランを立てました。 「2030年の未来を洞察し、未来のビジネスアイデアを創造すること」が今年の課題でした。 既存の価値観にとらわれず17年後の未来のビジネスアイディアを話し合う(不確実性の高い)のがテーマの目的です。   7泊8日という時間をかけて、セミナー・ワークショップ・フリープランニング・プレゼンテーションを一貫した流れで経験、合宿形式という非日常空間であるテーマについて徹底的に考えぬくことを経験しました。 所属大学・学部・年齢などが全く違う仲間と意見を出し合いプランをつくりあげることがどれほど難しいことなのかということを実感しました。     何度も苦戦しながらプランを仕上げていくなかで少しずつ先が見え、7日目にあったプレゼンテーションでは一人ひとりが自信を持って臨めました。 何もかもが初めての経験でしたが8日間を通じて視野が広がり、自分の分野に関わらず挑戦することがとても大切だということを再確認できました。     私は、ここで学んだことを、ひとつのステップとして就職活動にもその経験を活かしていこうと思います。自分の今の実力が他大学の学生とどれくらい違っているのかも知ることができて勉強になると思います。就職活動中・就職が終わった先輩もいるので就職の詳しい話もたくさん聞けました。   興味のある方は、来年度はぜひ、チェックしてみてくださいね!

2013.10.09

本学教員が、ミクロネシア連邦で健康増進に関する調査を実施中!vol.2

畿央大学の国際保健医療技術協力参入をめざして  『ミクロネシア連邦における高齢者の健康とQOL向上を支援するモデル事業』     畿央大学に入職した時、私はトヨタ財団から受けた研究助成の終盤で、大洋州ソロモン諸島における妊産婦のマラリア予防教育教材の開発に取り組んでいました。 思ったようには事は進みませんし、本務との時間調整など少し焦りを感じることもありましたが、現地からの帰国報告に伺った際に金子章道健康科学部長は、「奈良の畿央大学、日本の畿央大学に留まらず、世界の畿央大学を目指したい。あなたも頑張ってください」と励ましてくださいました。その時、いつか畿央大学が組織として国際保健医療協力に関われたらいいな、と漠然と思ったことを記憶しています。   そしてソロモンのプロジェクトが終了して2年が経過した昨年10月1日から5ヶ月間(2012年10月~2013年3月)、今度は畿央大学開学10周年記念在外研究としてミクロネシア連邦ポンペイ島(州)におけるフィールド調査を行う機会を得ました。テーマは「生活習慣病に関する予防行動に影響を与える要因を探る」というもので、 465名の面接と、523名の身体機能測定を実施しました。 今回の国際保健医療協力への参入に関する提案は、現地での調査期間に生まれたものです。 そして、今回、今年6月に応募したJICA関西センター市民参加協力(海外)『国際協力 次の一歩プログラム』が採択され、9月1日から29日までミクロネシア連邦ポンペイ州に行って参りました。 国際保健医療協力参入への試み『草の根技術協力事業』提案のための事前調査です。『草の根技術協力事業』には『草の根協力支援型』という枠組みがあり、“知識や技術はあるが開発途上国への支援実績は少ない”NGOや大学などの団体をJICAが支援し国際協力活動を後押しします。   『ミクロネシア連邦における高齢者の健康とQOL向上を支援するモデル事業』のアイデアは、先の在外研究フィールド調査で、予想以上に高齢者が少ないと感じたことから始まりました。 事実、面接調査協力者の平均年齢は、男性51.65歳、女性47.48歳でした。ウィークデーの日中ですから、もっと高齢者が多いと考えていたのです。高齢者の引きこもり?重度の生活習慣病で寝たきり高齢者ばかり?さまざまな憶測から、ポンペイ島に住む高齢者の生活や社会の中での位置づけなどに関心を持ちました。   WHO世界保健機関は、途上国を含む世界のほとんどの国で平均寿命が延びていることを示した上で、すべての国や地域は高齢化に向けて準備をするよう呼びかけています。 ポンペイ州の人々にとって高齢者は敬うべき存在で、多くの家庭では、事実、高齢者は敬まわれています。ただ、敬まわれることが必ずしも適切なケアを受けていることとは一致しないので、例えば、何をすることもなく、椅子に座って1日をすごすことで、脳機能を含めた身体機能が損なわれたり、社会との関わりが断ち切られたり、QOLを低下させていることが考えられます。 日本では「介護予防」という言葉があり、高齢者の健康維持増進のためのプログラムはたくさんあります。 生まれ育った国や地域が違っても、人の命の重さが等しいとするのなら、それはどの年代の方々にも当てはまること。高齢者が生き生き元気にすごすことは医療費の削減や家族の介護負担を軽減する、そうした理論も共通のものでしょう。 高齢化社会に備えたシステムの構築、高齢者ケアに対する知識や技術の移転など、日本に蓄積されてきたそのノウハウを国際協力で活用できればと考えます。また、多くの途上国はまだまだ母子保健や教育を優先課題として予算を投入し、高齢者や障害者のケアに目は向けるゆとりがありません。だからこそ、途上国における高齢者や障害者の生活改善や健康課題には外部から技術と資金を持ち込む価値があると考えます。     ▼前回の調査でも訪ねたエリアもあり、今回の私の訪問を待っていてくれた方もありました。「前回のアドバイス、ストレッチ体操と散歩を毎日している」とニコニコして話をしてくれました。     ▼「で、次はいつ来るのさ?もうポナペに住んだらいいじゃない!」と。     ▼高台にある自宅からそのすそ野の娘の嫁ぎ先まで下りてきてくれた高齢ご夫婦。(前列左と前列中央)ご主人は目がほとんど見えません。おそらく白内障と思われますが、手術のできる医師も施設も国内にありません。ほとんどを自宅の中で過ごしているということでした。ブルーの上着は公衆衛生局のスタッフ。     ▼寝たきりになってから7~8年くらいという女性。起こしてあげるとしばらくは自力で座位を保持できる。褥瘡はなかった。時々横の川へ抱いて連れて行き水浴びをさせているとのこと。     ▼ランチを食べながらチームミーティング。     ▼「おまえたちのじゃない、お客さんのだよ」サトウキビを切り出してきてくださった。     ▼83歳というこの女性はこの地域の最高齢。80代の方々は、日本の統治時代に小学生だったので多くはあいさつ程度の日本語は今も話すことができる。しかし、この女性は「耳が聞こえなくなってずいぶん経つので忘れてしまった」とさびしそうな表情で語った。     ▼すっぽんぽんは最高!子どもたちはみな逞しいです。     ▼冠婚葬祭に欠かせない豚,デカイ!近寄られるとかなり恐怖を感じます。     今回は、5つの自治区において60歳以上の地域住民356人(+プレテスト19名)を対象に日常生活の様子や日常生活で感じる障害、生きがいなどについてインタビューを実施しました。 356名という人数はポンペイ州に居住する高齢者の20%弱にあたり、資料としても大変意義があります。これらのデータから『ミクロネシア連邦における高齢者の健康とQOL向上を支援するモデル事業』の意義を主張していきたいと思います。   看護医療学科 准教授 堀内美由紀 【関連記事】 本学教員が、ミクロネシア連邦で健康増進に関する調査を実施中!vol.1 JICA関西facebookページ

2013.10.07

看護医療学科学生のボランティア活動レポート

ボランティア委員会の初回ブログは看護医療学科学生のボランティア活動を紹介します。   看護医療学科では主に2年次の学生を対象に「病院・施設ボランティア活動」という選択科目があります。 この科目は、はじめて患者様を受けもちした「基礎看護学実習」(1回生後期)から3回生後期から始める専門領域別実習(母性、小児、老年、急性期、慢性期、精神、在宅、地域)への橋渡しのような科目です。科目の特徴はどのようなボランティア活動を行うか、そのボランティア活動をとおして何を学ぶかは履修している学生が決めることです。 ボランティア活動をおこなったあとは、ボランティア活動をとおして何を学んだのか個人で振りかえったあと、グループでも考えてこの科目のまとめとしています。     今年は20名以上の学生が履修しました。養護教諭をめざす学生は養護教諭の仕事の実際を知っておこうと、忙しい授業の合間をぬって小学校や中学校の保健室でボランティア活動を行いました。       また、障がいをもつ方に関心を持つ学生は障がいをもつ方々のキャンプのサポートをしました。   子どもに関心のある学生は子どもと接する機会が多くあるボランティア活動を選びました。     ボランティア活動に参加することで「連携しあうこと」を学んでくれた学生達もいます。     今年度は子どもの活動をサポートするボランティア活動が多かったのですが、今までには高齢者施設での配膳や入浴介助・レクレーションをサポートするボランティア活動、病院で外来患者様をサポートするボランティア活動を行った学生もいます。今、4回生になっている学生にボランティア活動について尋ねてみました。   ■病院の外来患者様をサポートした学生Aさん たくさんの患者様の車椅子を押しました。実習では一人の患者さんを受け持つので車椅子を押していくところが限られていますが、このときはエレベーターに乗るときの車椅子の押し方、他の患者さんにぶつからないように廊下の角を曲がるなどたくさんのことを経験できました。また、ある患者さんが『車椅子は誰かに押してもらわなあかんから』とおっしゃったとき、患者さんはとても気をつかっておられることに気づきました。 ■難病をもつ子どもをサポートした学生Bくん 難病をもつ子どもたちとは、普通に生活をして、実習に行っているだけでは出会うことがありません。この子こどもたちと出会えたことで『彼らは、僕たちとは違った環境でありながら自分の置かれている状況を把握しながら本当にたくましく生きている。僕らには病気を治すことはできないし、できることは少ないけれど、できる限り彼らに寄り添うことが大事だ』と学びました。   ボランティア活動は自主的なものですので、教員はその場にいませんが、実習指導中に実習施設でボランティア活動を行っている学生を見かける機会があります。ふだん学内では見たことのないような笑顔で患者様やご家族と話をしています。関心のあることに取り組むことが学生をこのような笑顔にするのだと思います。 今年度のボランティア活動は畿央祭(10/19・20)と地域連携フェア(12/8)で発表をします。 是非お越しください。   看護医療学科 講師 寺田美和子

2013.10.02

教育学部3回生によるカナダ留学レポート!

皆さん、こんにちは。教育学部3回生の畑中優作です。 僕は1年間休学して、カナダのバンクーバーに語学留学に行っていました。 この度は、その留学体験について、ブログを書きたいと思います。 カナダは、自然にあふれたとてもきれいな国です。     僕は、バンクーバーでKGICという語学学校に通っていました。 この学校では、常に何かのアクティビティがあり、1年間楽しく通うことができました。 また、学校の中では英語しか話してはいけないというルールがあり、自然と英語を話せるようになりました。   ▼お菓子の家作り   ▼ハロウィーーン   KGICには様々なコースがあり、目的に応じてコースを選ぶことができます。 僕はPMM(スピーキングコース)、TESOL(教育コース)を受けました。 PMMは週に1回のプレゼンテーションにより、人前で英語を話す力が身に付きます。 また、自分でアクティビティを作り、みんなと一緒にアクティビティをしたりしました。     TESOL(教育コース)では、日本の教育とは違った教育の方法について学びました。教えるのではなく、引き出す。 先生中心のクラスから生徒中心のクラスに。言うのは簡単だが、やるのはとても難しい!!笑 また、現地で1ヶ月の教育実習にも行かせていただき、TESOLでの経験は僕の教育への考え方を大きく変わるものになりました。     カナダにいる11か月間は、ホームステイをしていました。家には、僕の他にも3人の生徒がいて、みんなで楽しく英語を話しながら生活をしました。ホームステイ先の家族には、本当の家族のように接していただきました。     カナダでは、ボランティア活動にも積極的に参加してきました。 半年間、日本語学校で日本語を教えるお手伝いをさせていただきました。 子ども達は英語がペラペラですから、僕にとっては英語の先生みたいでした!笑     夏には5週間、子ども達のためのサマーキャンプのボランティアに参加してきました。 世界各国の子ども達がカナダに集まって、言葉の通じない友達と一緒に過ごすことは、本当にすごい経験だと思いました。日本では当たり前のことでも、他の国では違ったりして色々と面白い発見もありました。5週間一緒に働いたボランティア仲間や先生方とは、本当に家族のような仲になることができました。     長期留学をすることは、とても勇気のいる決断であり、不安も多々ありました。しかし、この1年間は僕にとって、とても大きな意味のある1年になりました。今、僕は、世界中に友達がいます。カナダには、家族のような存在の人達もいます。様々な資格や経験も得ることができました。僕にとってこの1年は、一生の宝物です。この1年で学んだこと、そして、成長したことをこれからの大学生活に活かせていきたいと思います。 留学についての話が聞きたい方は、いつでも声をかけてください!!(*^_^*) Thank you for your reading and why don’t we speak English? ありがとうございました!!   教育学部現代教育学科3回生 畑中優作

2013.09.28

欧州呼吸器学会の参加レポート

2013年欧州呼吸器学会(European Respiratory Society annual congress)参加レポート     この度2013年欧州呼吸器学会に参加してきました。学会は9月7~11日にスペイン,バルセロナのFIRA BARCELONA, Convention Centre de Gran Viaで開催されました。この学会は、呼吸器系の学会では世界最大級であり、私は昨年に引き続いて2回目の参加となりました。本学からは私1人の参加でしたが、昨年大学院(博士)を卒業した有薗さん(現 聖隷クリストファー大学)や長崎、名古屋、関西の友人など10人ほどの理学療法士とも学会場で会って話をしました。     私は、9/11(水)に ”Mechanisms contributing to exercise limitation in health and respiratory, cardiac and pulmonary vascular diseases” セッションで ”Comparison of the characteristics of symptom-limited exercise tests between incremental and constant work rate protocols” という演題をポスターディスカッションという形式で発表しました。これは通常のポスターとオーラルでの発表、質疑応答が混ざった形式です。       セッションの司会者は,P. Laveneziana, L. Puente Maestúの2名で、特にL. Puente Maestú氏は、運動負荷や骨格筋の酸素動態に関して多数報告しており、私も文献でよく知っている研究者でした。私の演題は、「高強度定常負荷試験の方がランプ負荷試験に比べて骨格筋の酸素利用が高くなり、これが運動持続時間のリハビリによる改善効果が高いという要因の1つであろう」という内容で、座長やフロアからいくつか質問を受けました。 今回の学会では日本の理学療法士の発表も増えてきましたが、まだ演題数は少なく、言葉の壁により十分な討論が出来ないケースが多い様です。私自身も含めてもっと国際的にならなければと再度思わされた学会でした。   健康科学部理学療法学科 教授 田平一行

2013.09.27

畿央大学大学院 博士後期課程の学位記授与式が行われました。

去る9月21日(土)の14:00より、畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程の学位記授与式が行われ、井出宏さんと徳田光紀さんのお二人に博士(健康科学)の学位が授与されました。       畿央大学大学院健康科学研究科の博士課程論文審査基準では、主論文の条件として「査読のある国際(英文)学術雑誌に掲載されたもの、あるいは掲載が決定しているもの1篇」としています。お二人の論文は3月までに完成はしていたものの雑誌掲載が遅れたため、学位記の授与が9月になったものです。金子章道研究科長からは、世界に通用する学位論文を完成させたお二人に対してねぎらいとこれからの活躍に対する期待を込めた式辞があり、また博士号を授与されたお二人からは、それぞれに感謝と決意の挨拶がありました。そのあとお二人と金子研究科長、冬木副学長、森岡研究科主任、お二人の指導教官である田平教授、庄本教授を交えて記念撮影をし、あたたかな雰囲気の中で授与式を終了しました。 お二人からコメントを頂戴しましたので、ここでご紹介させていただきます。   ●徳田 光紀さん   私は学士、修士、博士とすべて畿央大学および畿央大学大学院で取得させて頂きました.大学時代の担任も、大学院の指導教員も庄本康治教授でありました。理学療法士として、研究者として一から指導して頂いた庄本先生には感謝の言葉しか浮かびません。本当にありがとうございました。 また,金子章道研究科長はじめ世界レベルの研究者の先生方の講義を受講できたことは、今後も大きな財産になると感じています。『博士号の取得がゴールではなく,ここが一人前の研究者としての起点となるべきである』金子研究科長に頂いた祝辞のお言葉は忘れません。今後も研究者の一人として謙虚に,そして畿央大学大学院で博士号を取得できたことに自信と誇りを持って、研究活動を続けていきたいと思います。 これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。   ●井出 宏さん   2013年9月21日(土)博士学位授与式に出席しました。 この中で健康科学研究科の金子研究科長は、学位の取得は研究者としての出発点に過ぎない。慢心することなく今後も研鑽を続けてほしい、という旨の言葉がありました。私は、この言葉をいただいて、今後とも継続的な自己研鑽に努めること、研究のための研究ではなく常に臨床を意識した研究をしていくこと、独創的な研究とは何かを常に考えていく必要性を再確認しました。また、ここまで来られたのは田平教授のご指導や田平研究室の同僚からの助言などがあったからだと思っています。そして、最後に陰に陽に支えてもらった私の家族に感謝したいと思います。

2013.09.25

理学療法学科で「全学年症例検討会」が行われました。

4回生が下級生に向けて語る「症例報告会」を開催!     理学療法学科では4回生になると、4月から7月まで8週間の「総合臨床実習」を2回、病院を変えて計16週間行います。実習を引き受けて下さっている病院の理学療法士(実習指導者)の指導のもと、理学療法士の卵として様々な疾患を呈する患者さんを対象に基本的な評価を行い、その結果に基づいて基本的な治療プログラムを立案し、実施していきます。3回生までに学んだ知識、技術を総動員して患者さんと直接向き合う経験の中で4回生たちは大きく成長して帰ってきますが、その経験から学んだことを下級生たちに伝える「全学年症例検討会」が9月18日(水)に行われました。     4回生にとっては基本的な知識を再確認し、下級生に説明できる能力を高めることをねらいとし、1~3回生にとっては理学療法士の仕事を身近に感じたり、現在学んでいる科目(基礎医学)と臨床との関係を理解することで勉強へのモチベーションを高めることがねらいです。何よりも学年を超えた縦のつながりを強め、気軽に質問、相談できる人間関係を作ることで、学生生活、実習に対する不安解消につなげることをめざしています。   当日は各学年3名前後、全部で12名前後のグループに分かれて司会進行は4回生が担当、教員はファシリテーター役に徹して見守ります。4回生が準備したレジュメや資料をもとに活発な質疑応答も行われ、この症例検討会のねらいは達成できたようです。学生たちの声を紹介します。   ●理学療法学科4回生 宮村 佑 長期実習が終わり、2ヶ月が経ちます。就職活動、卒業研究、国家試験に気持ちが切り替わりつつあるこの時期に、後輩に向けての症例報告会が行われることで、もう一度実習中の気持ちが思い出されました。しかし実際に発表するだけでなく、分かりやすく説明するとなるとなかなか上手くいかず、改めて伝えることの難しさを感じました。 また、今回は実習の話が中心となりましたが、他にもたくさん、後輩に伝えたいことはあります。後輩、特に1.2回生には面識のない人が多かったですが、この症例報告会をきっかけに交流の場が増え、縦のつながりが強くなれば良いと思います。     ●3回生 赤山 加惠 今回、症例発表で4回生の長期実習の話を聞かせていただきました。実習での参考になる話はもちろん、辛かった話や苦労した話も聞かせていただきました。話を聞く中で、今後の実習に不安を感じると共に、「もっと頑張らなくては」と再度自分を奮い立たせる良い機会となりました。せっかくのこのような機会なので、同じ種類の症例でなく、整形と脳卒中など違う種類の話を聞くことができれば、より一層考えや興味が深まるのではないかと思いました。今回聞かせていただいた話を活かし、今後の授業や元気塾に、臨床に出た時の事も考えながら取り組んでいきたいと思います。     ●2回生 麻野 紗也加 今回4回生の先輩方による症例発表を聞いて、実際の現場を体験してこられた先輩方のお話は、とても興味深く、勉強になることばかりでした。難しい内容は絵などを使って細かく説明してくださり、わかりやすかったです。去年のこの発表会ではほとんどわからなかった内容が、2回生になった今では大分理解できるようになっていて、自分でも驚きました。今授業で習っている内容が直接将来に結びついていることを、改めて感じました。先生から聞くのとはまた違う視点があり、今後も上級生の方と交流する機会を持てればよいなと思いました。     ●1回生 伊與田 一輝 この症例検討会が始まる前までは、1回生の僕たちには難しい話ばかりで全然理解できないのではないかと少し心配していましたが、4回生の方々は僕たちの知らない専門用語をその都度説明し、庄本先生も出てきた疾患についての動画を見せてくださったので、しっかり理解しながら話を聞くことができました。1番印象に残ったことは、「実習を終えて考え方が変わったことはありますか?」という質問に対して、「患者さんに目標を聞くときに、ただ歩けるようになりたいだけじゃなくて、~するために歩けるようになりたいなどと具体的な目標を持ってもらうことが大事だと思った」とおっしゃっていたことです。先日の卒業生のシンポジウムでも旅行するためにリハビリをずっと続けている患者さんの話があったので、高いモチベーションの中でリハビリしてもらうには具体的な目標が大事なのだと学びました。僕も4回生になったときに後輩たちにわかりやすく伝えられるように、まずは今の勉強をしっかり頑張ろうと思いました。