2010.12.14

ノーベル賞学者小柴昌俊先生をお迎えして

  2010(平成22)年12月11日11時過ぎ、第3回FEPホール企画『小柴昌俊先生特別講演会』ご講演のため、宇宙ニュートリノ検出のパイオニア的貢献により2002年にノーベル物理学賞を受賞した東京大学特別栄誉教授小柴昌俊先生が畿央大学に来られました。冬木智子学長もこの日を待ち望んでおられ、すぐに学長室にお通しして話がはずみました。     朝早くから東京杉並下井草のご自宅からお一人で畿央大学までお越しいただいたことに、学長が感謝の言葉を述べられました。学長からは60数年前に3人の教え子から始まった冬木学園、畿央大学の学部構成や最近の状況をお話し、また小柴先生からは幼少期はお父様が軍人で将校だったため転属によって日本各地を転々とされたことや今でも健康の秘訣は何でも食べることじゃないかな、といった尽きることない話が続きました。小柴先生は1926年のお生まれで今年84歳になられるのですが、学長が実は私の方が4歳お姉さんなんですよ、と言われると小柴先生はとても驚かれていました。     その後、健康栄養学科長北田善三教授にも同席していただき、ご歓談ののち、ご一緒にお食事をとられ、学長も小柴先生のご講演を最後まで聴講されました。  

2010.12.08

平成22年度 健康栄養学科 卒業研究発表会

12月4日(土)に健康栄養学科の卒業研究発表会が行われ、26演題、40名の学生が発表をしました。   最近話題のバイオエタノールに関する研究発表から始まり、臨床栄養、食品科学や調理科学に関する研究、スポーツ栄養や小児栄養の実態調査の報告など、多岐にわたる分野の発表がなされました。約5時間にわたる発表も後輩たちは最後まで熱心に聞いていました。4回生たちは今年の2月に各研究室に配置され、臨地実習や管理栄養士国家試験の勉強をしながらも日々研究に励んできました。     発表を終えた学生は安堵感と達成感に満ち溢れていました。 北田学科長には、「みなさんにとってこのような本格的な研究は初めての経験であり、夜遅くまで文献を読んだり、データの解析を行ったりと、苦労の連続であったと思います。それだけに発表の姿は達成感と自信に満ちあふれており、充実した内容と短期間で大きく成長したみなさんに感動すら覚えました。今後は、卒業研究で得た経験を活かし、さらに大きく成長していってくれることを願うばかりです。」と、貴重なお言葉とともに本会を締めくくっていただきました。   研究生のみなさん、素晴らしい発表、お疲れ様でした。       (さらに…)

2010.11.30

お年寄り体験中!!

11月26日、看護医療学科2回生の「老年看護学援助論Ⅰ」の授業で、学生たちが『お年寄り体験』をしました。     この演習は、①高齢者の身体的・心理的特徴を理解する。②高齢者への援助のあり方や介護者の気持を考える③高齢者役を体験することで建物の構造や設備の不便さなどに気付く』ということを目的に実施されました。 学生がグループになり、全員が順番に役割(高齢者・介護者・記録者)を交替し、視野が狭く色のついたゴーグル、耳栓、手足に重りやサポーターなどを装着して、キャンパスを巡回、70歳後半の平均的な高齢者の動きを体験しました。   ↓ エレベーターに乗る、張り紙を読む、階段の上り下りなど、普段は特別に意識しなくてもできる行動も、視界が狭くなったり、手足が曲がりにくくなることで、機敏に動くことができません。   (さらに…)

2010.11.29

産学官連携ヘルスチーム"菜良"がサークルKサンクスと連携 vol.3

畿央大学チームはデザート・調理パン開発で2つの試作商品をプレゼンしました。   奈良県健康福祉部健康づくり課の呼びかけで県内の管理栄養士養成4大学(畿央、近畿、帝塚山、奈良女子)が構成するヘルスチーム菜良の健康食品商品化部門のメンバー代表が、奈良県庁会議室で、試作商品のマーケティングコンセプトやターゲット、売価設定、キャッチコピーの発表会を行いました。 奈良県からは健康福祉部杉田憲英部長をはじめとする健康づくり課役職員、サークルKサンクスからは商品部統括担当者、バイヤー、工場担当、営業担当など多数が出席し、"売れる商品"にするための徹底討議が行われました。     奈良女子大チームは「おにぎり」、帝塚山大と近畿大は「お弁当」、そして畿央大が「デザート・調理パン」の部門を担当しています。各大学チームにはバイヤー1名が付き食品製造工場と綿密な打ち合わせによって、学生の考案したアイディア食品が工場のラインに乗せられるか、売価に対する原価率やロス率をクリアできるかを判断し、シビアな修正を施した後に試作して出来たのが本日の試作商品です。試作品といっても学生たちが作ったのではなく工場ラインで数10個単位を実際に製造した本格的な"商品"です。   畿央大学チーム(指導教員:健康栄養学科浅野恭代教授)は奈良県の伝統野菜を使ったり、パン生地にしたり、今まで何度も試行錯誤を繰り返してきました。奈良県の大学発の食の商品を全国900店舗にコンビニ展開しているサークルKサンクスで売るには手頃な値段設定が欠かせません。10代~20代の女性をターゲットにして軽い食事やデザートとして買ってもらうには110円~150円までの価格帯に収める原価努力が必要なため、高価な食材である大和伝統野菜がどうしても使用できなかった点が今後の修正課題として残りましたが、サークルKサンクスの営業担当者からは「これなら自信を持って売れる!」との評価をいただきました。もっと修正を加えてはじめて売れる商品となって完成予定です。     これらは2011年4月12日から5月9日までの約1ヵ月間限定で、全国のサークルKサンクスの店頭に並ぶことになります。そして好調な売上を上げることができれば常設商品として販売されますので、ぜひこの期間にご賞味ください。   畿央大学は教員そして学生が自由な気風をもって産学官連携事業に参加し、地域社会への貢献活動を推進しています。学生たちは大学の授業では味わえない社会の空気を吸い、経済観念を醸成することによって貴重な体験をすることが卒業してから大いに役立つと肌で感じているはずです。今後ともみなさまのご支援をお願いいたします。   【関連記事】 産学官連携ヘルスチーム"菜良"がサークルKサンクスと連携して製作開始! https://www.kio.ac.jp/information/2010/08/k.html 産学官連携ヘルスチーム"菜良"がサークルKサンクスと連携 vol.2 https://www.kio.ac.jp/information/2010/09/k-1.html

2010.11.24

元気で寒さを吹き飛ばせ!マミポコ・キッズ!

マミポコ・キッズの活動の様子を皆さんにブログでお知らせします。   11月14日に、第2回目の活動がありました。約1ヶ月ぶりの活動ということもあり、子どもたちは楽しみ半分、緊張半分のような様子でした。しかし、「ポコポコ」や「人間知恵の輪」といった遊びで、たくさんの笑顔がみられるようになりました。ポコでの目標作り「ポコ標」では、自分の気持ちを短冊に書きました。「カテゴリー集まり」「はなやか」といった遊びでは、グループを飛び出して、みんなで元気いっぱい遊んでいました。     後期マミポコ・キッズの残り4回の活動も、子どもたちのたくさんの笑顔がみられ、成長できるような活動にしていきたいと思います。

2010.11.18

産学間連携成果の本葛ボーロ"千の香り"商品化を学長先生にご報告!

橿原商工会議所とのコラボ「万葉人からの贈り物プロジェクト」で誕生した 本葛ボーロをご覧いただきました。   2010(平成22)年11月15日、今年2月から勉強会、見学会、試作会、学内コンペ、試食会、商品化会議を幾度も重ねてきて、ようやく商品化なり橿原の新しいお土産ものとなった本葛ボーロ"千の香り"のご披露のため、健康栄養学科北田学科長、浅野先生、学生代表が冬木智子学長を訪ね、今までの経緯や商品コンセプトを説明しました。     学長は、「たいへん良いものをお創りいただき、ありがとうございました。先日の畿央祭のお茶席でも頂戴しており、その由来や商品名については覚えています。吉野特産の葛を使われたのは本学の学生ならではの、ほんとうに良いアイディアです。また、橿原の今井町のシンボルマークとKIOのロゴがよくマッチしたデザインの包装で、人間環境デザイン学科の学生の発想も素晴らしいものがあります。この商品を創られたのは4回生のみなさんと聞いています。こうして学生のみなさんが母校である畿央大学を盛りたてて、卒業していただけることは学長として嬉しいかぎりです。社会人となっても母校のことは忘れず、そして立派にご活躍されることを願っています。」とお話されました。  

2010.11.17

森友彦教授にIUFoSTから「Fellow of the Academy」の称号が贈られました。

   この度、健康栄養学科 森友彦教授が International Academy of Food Science and Technology (IAFoST:国際食品科学工学連合・IUFoSTのアカデミー組織) 第7期のFellow (フェロー)に選出されました。   IUFoSTは、世界的な食品科学・工学の進歩に寄与しており、知識の交換を促進するための世界会議を行っています。加入国は67ヶ国・4地域であり、20万人以上の世界中の科学者・研究者・技術者が加入しています。これまでフェローに選出された我が国の研究者はわずか5名であり、そのうちの1名が森教授になります。   このようなとても名誉な称号を受賞された森教授は、「日本の研究教育活動は世界のトップレベルで、先輩格の欧米に勝るとも劣らない状況にあります。しかし、世界での評価は必ずしも高いとは限りません。今回のフェローについても、歴代日本人受賞者はわずか5人であり、将来は日本の実力にふさわしい世界的な認識を得るように努力することが必要だろうと思います。」という、とても貴重なお話をしてくださいました。     ただ目立てばいいのではなく、実力通りにがんばって、いい意味で目立つことが大切。身近なところでも、グローバルなところでも人間として基本姿勢は同じでありたい・・・といつでも謙虚でお茶目でとても優しい森教授でした。誠におめでとうございます。  

2010.11.15

山本隆教授が「杉田玄白賞」を受賞されました。

  この度、健康栄養学科の山本隆教授が第9回「杉田玄白賞」を受賞されました。   杉田玄白賞とは小浜市を郷土とする杉田玄白先生(1733-1817)の功績にちなんで、同市が食と医療にまつわる進歩的な研究に取り組む個人や団体を顕彰する賞です。 「食と医療」「食と健康増進」「食育と地域活動」のテーマから総合的に審査がなされ、山本先生の「味覚と食行動の神経科学的研究による食嗜好性、食育への啓蒙活動」が選ばれました。 審査委員会の須藤会長は「食育に関する活動を行う人は数多いが、味覚の基礎的な研究を進め、その成果に基づき食育の重要性などについて発信するという取り組みは非常にユニークである」と評価しておられます。   山本先生は、「おいしいとは体のどんな働きによるのか」をテーマに味覚の仕組みを解剖学や生理学の観点から研究されてきました。食べ物の感覚情報がどのようなプロセスを経て、「おいしい・まずい」といった感情を生み、「食べたい・食べたくない」「好き・嫌い」という嗜好行動に結びつくのかなどの解明に取り組まれてきました。   又、食育への啓蒙活動においては、現代の偏った食生活は味覚機能の障害ではなく、嗜好の偏りが大きな要因で幼児期の食生活の乏しさが影響していることを指摘され、幼児期に適切な食事を採ることの重要性を訴えていらっしゃいます。     表彰式は、平成23年1月22日(土)に福井県の杉田玄白記念公立小浜病院にて行われ、記念講演会も行われる予定です。

2010.11.12

岡崎眞教授が「栄養士養成施設の教員顕彰」を受賞されました。

この度、健康栄養学科の岡崎眞教授が(社)全国栄養士養成施設協会から「栄養士養成施設の教員顕彰」を受賞されました。   先生は栄養士養成施設において、多年にわたり栄養士教育にご尽力され、多くの功績を上げてこられ、以前には北海道栄養士会会長表彰や日本栄養士会会長表彰なども受賞されています。     現在では、食事摂取基準の利用、栄養評価法、食・栄養調査理論、管理栄養士に対する統計学教育、食情報システムの利用、管理栄養士養成における教育法をテーマに、「ヒトを対象とした21世紀的管理栄養士業務の実践的方法論、および管理栄養士養成における20世紀的旧態からの脱却」を目的として、日々研究を続けておられます。   今回の受賞を受けて、先生から「21世紀にふさわしい、よりよい管理栄養士を養成するように邁進して参ります。」という力強いお言葉をいただきました。 このインタビューをしている最中にも、突然やってきた1回生の難解な質問に、ホワイトボードを使って熱心に解説をされていました。     これからも、21世紀に即応した立派な管理栄養士を育てていただきますよう、ご活躍をお祈りいたします!

2010.11.11

卒業研究発表会 ~理学療法学科~

11月5日、6日、理学療法学科の卒業研究発表会が開催されました。   2日間で42演題の発表が行なわれ、その後、活発なディスカッションをしました。 履物や床面など生活環境に関する研究や身体イメージ、脳機能、スポーツ心理の研究、物理的刺激や課題に対する身体各機能の反応に関する研究、動物実験による骨、筋、神経の基礎研究など、理学療法に関連したさまざまな方面からの研究発表がなされました。 臨床実習などを終えてホッとする時間もなく、卒業研究に入り、指導教官とともに数ヶ月間を実験計画、データ収集・解析、結果の解釈から考察、プレゼンテーション作成、発表準備と多くの時間を研究に費やしました。     今すぐにでも全国学会に出せるほどのすばらしい内容もたくさんあり、質の高さがうかがえました。 本学の特徴として、指導教員の専門分野が多分野に分かれており、また、それぞれの教員自身も学会発表や論文掲載で日ごろから研究に対し研鑽しています。もちろん大学院での指導も行なえるほど実力を持っています。そのような教員から指導を受けることでより深く、また幅も広く洗練された研究が可能となっています。     学生たちは毎日、毎日、夜遅くまでデータ解析を行なったり、文献を読んだり・・となかなか大変な日々を送りましたが、この機会に養った思考は研究以外にも非常に役に立つと思います。また、先輩方は病院に就職してからも、「患者さんをよくしたい!」「自分の技術や能力高めたい!!」ということで大学院に入学したり、大学に足を運んで教員と一緒に研究を行なったりしています。 今回の卒業研究で研究の第一歩を踏み出しました。これを機会に患者さんのために、また自分のために、もっともっと自分を高める努力をしていきましょう!! すばらしい発表、お疲れ様でした!! 理学療法学科教員 一同