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畿央大学×地域連携

2024.08.21

明日香村の屋外居場所の縁台をメンテナンス!~ 人間環境デザイン学科 陳ゼミ

人間環境デザイン学科の陳ゼミでは、明日香村役場と岡地区の皆様と協力して、2021年に、岡地区の民家前に『花縁台』と『花行灯』を制作して、設置しました。2022年に、岡寺前バス停の側に『貫縁台』と『貫店棚』を制作して設置しました。   ▶ 過去記事はこちら:明日香村で、屋外の居場所づくりとオリジナルグッズをプロデュース!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 地元の方と共にメンテナンスをしました! 今まで、沢山の人に座っていただけたのか擦れて、塗装が剥げていました。2024年6月14日(金)、今後も長く活用できるように、学生が縁台の塗り替えと点検のメンテナンス活動を行いました。今回のメンテナンスは、岡地区の方4名と村役場の方1名にも協力していただきました。   ▼ 塗装前の『貫縁台』   もう一度気持ちよく座ってもらうために塗装を行いました。この大きさのままでは運べないので、一度分解して運べる大きさにしてから塗装する場所まで運びました。   その後、塗料が良く乗るように表面上を雑巾で拭ききれいにしていきます。その時に無くなっている楔や飛び出ている釘がないかなどの確認もしました。拭いているときにも住民の方が手伝ってくださったので素早く工程が進んでいきました。   そしていよいよ塗装の工程に入ります。『貫縁台』と『貫店棚』は大きかったので、二手に分かれて塗装しました。   ▼ 雑巾で拭いているところ   ▼『貫縁台』を塗装する様子   ▼『貫縁台』と『貫店棚』を塗装する様子   ▼ ばらした『花縁台』を組み立てるところ   一度外していた紐をもう一度穴に通すときに上手く穴に紐が通らず苦戦しましたが、なんとかつけることが出来ました。『貫縁台』は分解し、設置する場所で組み立てていましたが、順調に分解できたのに、ベンチと棚を組み立てたときは苦戦し、住民の方々と試行錯誤しながら組み立てることが出来ました。   ▼『貫縁台』の組み立て中   ▼ 塗装後、再設置した『貫縁台』と『貫店棚』   何とか塗装と設置が終わり、塗装前の剥げていた部分が目立ちにくくなりました。   ▼ 作業に参加した陳ゼミ3回生の集合写真   暑い中、住民の方と合同で作業をしてとても疲れました。これまで水路居場所と貫縁台と貫店棚が沢山の人から愛されていたのかがわかり、今後もたくさんの人に愛される居場所となるように期待しています。 『花行灯』の貼り替え作業も行いました 2024年6月14日(金)のメンテナンス活動の後、大学で『花行灯』の貼り替えを行いました。今回は3回目の貼り替え作業です。春夏秋冬をイメージして、四季の花(春:サクラ 夏:アジサイ 秋:イチョウ・モミジ 冬:ツバキ)をイメージして、和紙で制作しました。   ▼ 貼り替え前の『花行灯』   ▼ 『花行灯』左:ツバキ(冬)、右:サクラ(春)   ▼ 『花行灯』左:アジサイ(夏)、右:イチョウ、モミジ(秋)   ▼  貼り替えた『花行灯』を再設置しました   春夏秋冬のそれぞれの花を何にするか、どうしたら花がきれいに写るかを考えるのに苦戦しました。光を当ててみるとどのようになるのか不安でしたが、きれいに花が写ることができて良かったです。     人間環境デザイン学科 陳ゼミ 3回生 佐々木 皇祐、田路 怜奈、北原 歩莉 関連記事 ▼ 陳ゼミの活動のご紹介 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所計画 「佐味田みんなの縁側」制作・発表~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2023年明日香村竹テントワークショップvol.5 【完成編】~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2023年明日香村竹テントワークショップvol.4【最終日】~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2023年明日香村竹テントワークショップvol.3【2日目】~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2023年明日香村竹テントワークショップvol.2【1日目】~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2023年明日香村竹テントワークショップvol.1【準備編】~人間環境デザイン学科 陳ゼミ    

2024.08.19

【プロジェクトゼミって何するの?⑬】「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」vol.4 ~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ

人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて活動を行う科目「プロジェクトゼミ」があります。「プロジェクトゼミ」では、建築、インテリア、アパレルのコースに準じた様々な地域課題の発見と解決に取り組んでいます。このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 2024年8月9日(金)、4月からご紹介してきた「インターカレッジフォーラム2024in奈良きたまち 」に向けたゼミ生達の取り組みも、いよいよ成果発表会当日を迎えました。   ▶インターカレッジフォーラム2024 in奈良きたまち 過去ブログ  vol.1   vol.2  vol.3   インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまちについて 奈良市の旧市街地である「奈良町」の北側、近鉄奈良駅より北の「きたまち」を対象に、畿央大学、同志社女子大学、奈良学園大学、奈良県立大学の学生や教員、地元まちづくり団体や地域住民、行政が関わりながら、まち歩きを実施し、地域に入って調査を行い、地域課題に取り組む課題解決型のプログラムです。4年目を迎えた今年度は『実現できること』を視野に入れた提案が求められています。 いよいよ本番! 畿央大学からは三井田ゼミ2チームと清水ゼミの計3チームが参加しました。会場は近鉄奈良駅からほど近い奈良公園バスターミナル内にあるレクチャーホール。会場では既に到着していたゼミ生達が緊張の面持ちでロビーに集まっています。   ▼ホールの外は、開放感のあるロビー     開会に先立ち、三井田先生が審査員や聴講に来られた方たちに向かって「ご自分のお孫さんお子さんが発表していると思って聴いてください。」と、また学生達には「会場の皆さんが味方だと思って発表しましょう。」と挨拶され、学生たちの緊張を解きほぐしていました。   清水ゼミ:「きたまちでくらそう」の発表   トップバッターは畿央大学の『きたまちづくり』グループ(清水ゼミ)です。タイトルは「きたまちでくらそう」。奈良公園内にある奈良市立鼓阪小学校の統廃合問題や空き家といった課題に触れ、子育て世代をきたまちエリアに呼び込むことを考えました。     実際に移住するつもりで情報収集をしたときに気が付いたのが、自治会の取り組みやまちの古いしきたりといった公的機関が発信しない情報があること。これらの暮らしに必要な情報を集めた冊子を発行し、移住者のミスマッチ防止に繋げます。更には地域住民の方たちと小学校区ごとの冊子を作成し、ホームページやインスタグラムでの発信も提案しました。試作の冊子には移住者に寄り添った情報がたくさん詰まっています。ぜひ実現してほしいですね。   他大学の発表の様子 同志社女子大学、奈良学園大学、奈良県立大学の発表も非常に熱の入ったものでした。         三井田ゼミ Aチーム:「奈良きたまちの歴史資産の魅力再発見」の発表   いよいよ三井田ゼミの出番です。『みんなで守るまちの資産』グループ(三井田ゼミAチーム)の発表が始まりました。タイトルは「奈良きたまちの歴史資産の魅力再発見」です。       Aチームの提案は歴史あるきたまちエリアにたくさん点在する名所の知名度向上です。そういえば、Aチームは今日のために何やら細かい作業を続けていましたが…       本邦初公開!旧鍋屋交番のペーパークラフト模型です。 現在「きたまちの顔」として観光案内所となった建物を1/50サイズのペーパークラフト模型にし、実際に案内所で販売します。手に取った人が持ち帰って模型を組み立てることで楽しんでもらい、完成品を飾ることできたまちで過ごした時間を思い出してほしいという思いが込められています。ちなみに希望販売価格は1,000円(税込)だそうです。この他にも旧奈良監獄の模型があり、ゼミ生は前日の夜、学校が閉まるまで作業をしていました。ぜひ観光案内所での販売を実現してもらいましょう。 三井田ゼミ Bチーム:「路地裏の魅力」の発表   三井田ゼミBチームは『路地裏物語』グループとして発表しました。タイトルは「路地裏の魅力」です。こちらも前日にやっと完成した紙芝居を披露します。     Bチームが取り上げたのは4月の「まち歩き」の際に触れたきたまちの人々の優しさと「路地裏」でした。生活の場でありながらつい入ってみたくなるような独特の魅力、子どもの遊び場などコミュニティ形成の役割を持つ路地裏。Bチームはそこに住む人達の体験談を元に紙芝居を作成し、介護施設や保育所での活用を提案しました。       紙芝居はストーリー仕立てで最後にはクスッと笑える内容です。実現したらぜひ読んでみてくださいね。 ポスターセッションの様子 全ての発表が終了し、ロビーでのポスターセッションが始まりました。学生達には晴れやかな笑顔が戻っています。ポスター前には発表を聞いて興味を持った方たちが学生に話しかけます。大学の枠をこえた交流も多く見られました。                     審査発表!   清水ゼミ『きたまちづくり』グループは鼓阪地区自治連合会賞を、三井田ゼミAチーム『みんなで守るまちの資産』グループはなべかつ賞を、三井田ゼミBチーム『路地裏物語』はきたまちコンセント賞を受賞しました。   最優秀賞は逃しましたが、どのグループも着眼点や今後の実用性、どの世代にも親しみやすいツールを活用したこと等、高い評価をいただきました。       発表を終えた畿央生に感想を聞いてみました! 他大学のプレゼン発表を聞くことがあまりない中、インカレのように他大学の発表を聞けてとても勉強になりました。 役割分担や準備計画の難しさを特に感じました。締め切りの前日までギリギリ残って作業をしていてしんどくも楽しさを感じました。 今回は地域の人々がお客様という形を想定して、提案することが出来たので、就職してからの提案力に繋がるのではないかと感じた。また、その後の懇親会において、より仲を深めることが出来た。そのような集まりは苦手なので初めはとても緊張していましたが、時間が経つと共に、楽しく過ごせたので、色んな世代の方との交流をもっと大事にしていかないといけないなと感じた。   約4か月のプロジェクトを通して、ゼミ生達は仲間との連携や協働に必要なコミュニケーション能力、主体性、問題解決を図る能力を身に付けることができたと実感していました。参加した皆さん、本当におつかれさまでした!         プロゼミ紹介プロジェクト 関連記事 ▶プロジェクトゼミについての過去のブログはこちら   ▼インターカレッジフォーラム 奈良きたまち について 地域住民と4大学が参加!「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」を開催します!~人間環境デザイン学科 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑩】 「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」vol.3 ~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ   ▼人間環境デザイン学科 過去の記事 【現代教育学科×人間環境デザイン学科】畿央大学付属広陵こども園の園児のために椅子を製作! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.6~学内報告会を開催! 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ      

2024.08.14

人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.6~学内報告会を開催!

畿央大学×成功大学×高雄大学 International Workshop in Asuka 2024     人間環境デザイン学科では2年次前期配当「フィールドワーク演習」の一環として、2024年3月18日(月)から23日(土)まで、『明日香村国際ワークショップ2024』を開催しました。 旧集落における地域課題の発見と解決方法の模索・提案によって、明日香村の地域活性化へつなげることを目的とし、畿央大学(人間環境デザイン学科)の2~4回生の学生29名と教員6名、台湾の国立高雄大学の学生17名と教員6名、国立成功大学の学生22名と教員2名の計83名が明日香村に集いました。 『明日香村国際ワークショップ2024』について 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました! 学内報告会を開催しました! ワークショップ開催後、参加学生自ら作成した報告書が完成し、学内にて活動報告会を開催しました。     明日香村岡地区、八釣地区の課題発見から地域活性化の提案内容の報告はもちろん、台湾の学生との交流で得た学びや発見の報告もあり、非常に充実したワークショップであったことが伝わりました。   学生の感想を紹介します! 最初は、文化の違いを共有することから始まった。台湾の学生からは、日本の文化を知りたい、理解したいという気持ちがすごく伝わってきた。 自分たちでは思いつかない案が次々と出てきた。いろんな視点で物事を見ることが大切だと感じた。 国の文化が活かされた発想(アイデアやプレゼンテーションの仕方)がたくさんあった。考えが違う中で、まずはお互いの考えをしっかり話し合い、共有していくという過程がとても勉強になった。 表現方法が多才で驚いた。特に空間の表し方が上手で、非常に参考になった。 思うように会話ができなくても、絵や図面、模型などの表現ツールを通してコミュニケーションをとることができた。自分の考えを表現することの大切さを実感した。       こうして報告会を実施することで、得た学びや、出会った人の大切さを再認識できたのではないでしょうか。報告会には、成功大学の張先生、張研究室の大学院生がオンラインで参加してくださいました。 張先生のコメントを紹介します! 「ワークショップ開催前は、日本の文化に触れることをとても楽しみにしていました。明日香村に古くからあるまちなみの良さを十分に感じ、触れることができて感動しました。昔からの場所に、今、こうして学生が関わってくれていることがとても嬉しいです。今回のワークショップをきっかけに、より良くなった明日香村に再び訪れることを楽しみにしています。     人間環境デザイン学科では、「海外インターンシップ」の一環として、11月末に『2024 Taiwan Workshop NCKU(成功大学)×Kio University』を開催予定です。今年度は、成功大学が台湾台南市にて私たちを迎え入れて下さいます。出発に向けて現在着々と準備中…!その様子はブログにて発信予定です。     また、畿央祭にて、昨年度実施した『2023 Taiwan Summer Workshop NCKU×Kio University』の活動報告ブースを設ける予定です。報告書や、現地での活動写真を紹介します。『明日香村国際ワークショップ2024』の報告書も手に取って見ていただけるように準備しますので、ぜひご覧ください。   人間環境デザイン学科 助手 中井 千織 小松 智菜美   関連記事 ▼人間環境デザイン学科に関する記事はこちら▼ 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始! 地域住民と4大学が参加!「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」を開催します!~人間環境デザイン学科   ▼『明日香村国際ワークショップ2024』に関する記事はこちら▼ 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!  

2024.08.13

河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ

人間環境デザイン学科の陳ゼミでは、佐味田地区の皆様と河合町役場と協力して『佐味田みんなの縁側』を制作し、2023年5月12日から河合町 佐味田集会所前に設置しています。 これまで、①提案 ②製作・発表 ③住民への聞き取り調査と、計3回 ブログで紹介してきました。   今回は、2023年12月20日(水)に行った聞き取り調査をもとに、「佐味田みんなの縁側」の増設案を計画し、2024年2月23日(金)に、佐味田地区の住民と増設案の発表と意見交換会を行いました。その後、「佐味田みんなの縁側」の増設活動を行い、2024年5月18日(土)に佐味田地区で住民と共同制作を行い、増設の『佐味棚(さみだな)』(飾り棚)などを設置しました。 「佐味田みんなの縁側」増設にむけての提案・発表 2024年2月23日(金)に、24名の住民の皆様にお集まりいただき、現地にて『佐味棚』(飾り棚)の新設、おもちゃの設置、四季を描く板絵の提案発表を行いました。『佐味棚』は多世代の交流を目的とし、小物の置き場としての役割を持つだけでなく、子どもの少ない佐味田地区の子どもたちが立ち寄ってくれるようなおもちゃや板絵を設置することで、若年者と年長者の交流が増えることを願い提案しました。   ▼提案発表および聞き取り調査の様子       「佐味田みんなの縁側」増設案の制作開始! これらの提案と住民の意見を踏まえて、大学にて実際に制作を開始しました。『佐味棚』は、奈良県産の桧材を使って、くぎを使わず安全に組み立てられるように木材同士がぴったりと接合できる仕組みを施しました。季節を象徴する『板絵』は、手に取りやすいように板を小さいサイズに切断後、1つ、1つ丁寧にヤスリ掛けを行いました。それと同時に昨年から引き継いだ、『季節感を象徴した障子』も今年度より新たに作成開始しました。障子を正確なサイズに切断し、春夏秋冬それぞれを象徴したイラストを鉛筆で下書き後、油性ペンで丁寧に色付けを施しました。   ▼ 大学での制作風景     住民の方々と協力し完成・設置へ 2024年5月18日(土)に、佐味田地区の住民の方々と一緒に棚を組み立て、棚(佐味棚)を製作・完成させました。おもちゃの動物将棋や板絵も当日参加していただいた方々に描いてもらい、「佐味田みんなの縁側」の上に新たに設置することができました。また、今まで飾っていた障子もデザインを新しくし、色を使うことによりさらに縁台が華やかになったと感じます。   ▼ 住民の皆さまに棚制作をご協力いただいた様子     ▼ 住民の皆様が協力して障子のデザインを作成をする様子     今回設置した『おもちゃの動物将棋』については、動物(陸チームと海チーム)のイラストを用いることで親しみやすいおもちゃとなるようにしました。スタンプ用のゴムを彫って、様々な動物スタンプを用意し、住民たちとスタンプを押して各駒を作成しました。また駒は持ちやすくけが防止のためにも紙ヤスリを用いることによって角を丸くするなどの工夫を施しました。   ▼ 制作したおもちゃの動物将棋   『板絵』は木の板に季節の絵を自由に描いていただき、佐味棚に飾りました。今後、みんなで季節ごとの佐味棚を完成させていくことができるものとなっています。   ▼ 住民たちが描いた板絵(夏テーマ)は佐味棚に展示されています   ▼ 設置後の6月7日にも板絵が落ちないようにアクリル板を裏に取り付けました   今回は3回生のみでの初めての活動で、先輩方の作品を受け継いでいくためにたくさん話し合い、準備してきました。住民の皆様もとても積極的に、前向きにご協力いただきより良い作品になったと思います。皆様の佐味田への愛がとても伝わり、我々もそのお気持ちに沿えるよう、今後さらに新しいアイデアを提案していきたいです。     人間環境デザイン学科 陳ゼミ 3回生 杉山 輔、鈴木 志穏、白木 滉大   ▼ 今回の取り組みは河合町のHPでもご紹介いただいています! ▼ 畿央大学との連携事業:住民の方々が憩える場の提案について/河合町 関連記事 ▼ 陳ゼミ 河合町佐味田地区での活動についての過去の記事 河合町佐味田の居場所計画で「佐味田みんなの縁側」“縁台”を提案!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所計画 「佐味田みんなの縁側」制作・発表~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所「佐味田みんなの縁側」の活用状況調査~人間環境デザイン学科 陳ゼミ   ▼人間環境デザイン学科についての過去の記事 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!  

2024.08.05

「認知症の人と家族の交流会 in KIO」を開催!~看護実践研究センター認知症ケア部門

看護実践研究センター認知症ケア部門では、認知症を持つ人とその家族の生活の安定が図られる地域における支援体制の確立、さらに認知症を持つ人自ら認知症に向き合い共存していく生活への支援をめざし、地域住民や介護職、医療職、福祉職と連携活動を進めています。   昨年度、「身近な地域で、認知症本人の思いを知り、住民1人1人ができることから地域づくりを進める取り組み」が認知症基本法にも位置づけられました。その目的に沿って、今年度は、「認知症の人と家族の思いに耳を傾ける」をテーマに3回シリーズで交流会・講演会の開催を計画しました。   2024年7月26日(金)の第1回目は、「認知症の人と家族の交流会」を認知症の人・介護するご家族を中心に、日々の思いや介護等の情報交換、交流を目的に開催いたしました。     今回の交流会は、猛暑の中にもかかわらず、総勢26名(協力機関の関係者含む)の方に集まっていただきました。参加者の6割が60代以降の方で、全体では、30代から80代と幅広い年代の方に参加していただきました。 交流会の様子 全体自己紹介の後、少人数のグループに分かれ、「認知症」や「介護」に対する思いを伝えあいました。その後、①男性介護者、②親(対象とする)介護者、③看取り後、④ボランティア、サポーターの各グループに分かれ、同じ境遇の参加者同士、あるいは関心のあるグループに参加して交流する時間を持ちました。短い時間ではありましたが、すべての参加者が発言し、他者の語りに耳を傾け、貴重な時間はあっという間に経過しました。     交流会の感想 介護はつらいなど暗いイメージだったが、そうではないことを聞けた。 男性介護者の大変な介護(家事や洋服のコーディネート、化粧等身の回りの世話など慣れないことの連続)の事を聞かせてもらえたこと。 (同じ認知症でも個々それぞれで)他の家族の状況とは色々違うこと。 現在はボランティアをしていませんが、(看取った後、その経験を生かして自分にできることがあれば)また出来るかなと思い始めました。 ご自身の体験談を話された方が「長く話してごめんなさい」と言われた時に「ここはそのような場所ですよ」と言われた言葉が心に残りました。そのような場所が増えることが望まれます。 今回は、夫を介護する人、妻を介護する人、親を介護する人、介護を仕事とする人、最愛の方の介護を終えボランティアとして活動する人、経験も立場もそれぞれ異なった方の語りを聴かせていただける交流会になりました。一人ひとりが感じたこと、想いを語る場所の大切さを実感し、また地域の方と専門職の方などの情報交換ができる貴重な場所になることもわかりました。   また今回は、機関の方にご協力を頂きました。皆様のおかげでこのような交流会が開催できたと感謝しております。引き続き皆さんと共に考え、大学としての役割を担える活動を続けていきたいと考えております。   協力頂いた機関(順不同) ・香芝市地域包括支援センター ・葛城市地域包括支援センター ・広陵町地域包括支援センター ・SPSラボ若年認知症サポートセンターきずなや ・奈良県若年性認知症サポートサンタ― ・認知症の人と家族の会奈良県支部 ・まほろば倶楽部   ご協力ありがとうございました。   看護実践研究センター 認知症ケア部門 看護医療学科 助教 伊藤 千春   関連記事 ▼「看護実践研究センター」に関する過去の記事 「障がい児の愛着形成支援」について研修会を開催!~看護実践研究センター プロジェクト研究成果発表会を開催しました!~看護実践研究センター 認知症予防講座「歌って、笑って若返り」を開催しました~看護実践研究センター認知症ケア部門 看護実践研究センター認知症ケア部門主催「高齢者看護・ケアに活かすホリスティック・ナーシング」講演会を開催しました。  

2024.08.03

【プロジェクトゼミって何するの?⑫】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ vol.3

人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて様々な課題に取り組みます。それぞれの課題は、建築、インテリア、アパレルデザインのコースに準じた学びであることはもちろん、地域連携、歴史的建造物の保存再生、SDGs等多岐にわたる課題解決にも取り組みます。 このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 村田 浩子先生のゼミにはアパレル・造形コース の学生が多く在籍し、地元広陵町の地場産業である靴下製造に関わっています。靴下を製造する時に発生する「残糸(ざんし)」を活用し、生産量の減少により縮小している靴下産業を盛り上げようと、その方法をゼミで検討しています。 ついにラグが完成しました! この日は完成したラグの仕様書を作成し、発表してもらいました。仕様書には、使用した糸の色や種類、デザイン設計図、作品の意図やアピールポイントを記録します。実際に制作してみてこんな疑問や発見がありました。 予想以上に時間がかかった。でも完成した時の達成感が大きい! 扱いやすい糸と扱いにくい糸の違いは何だろうか… 素材が同じでも、撚り数によって肌触りが異なる 配色によって雰囲気が全然違う!ラグの“フカフカ”とした素材には、秋冬っぽい配色が合うのかも… 実際に足に触れるものなので、ボリュームを出して“フワフワ”にしたのは良いけれど、端や織り始めがどうしても丸まってしまう お互いの作品を見て意見交換をすることで、上手くいった点、改善が必要な点を振り返ることができました。       ワークショップ開催に向けて   ここで、村田先生から「ワークショップで、地域の人にレクチャーできそう?」と質問が。   学生:「やりがいはあるけど、時間がかかりすぎる。特に糸づくりに時間がかかる…」      「糸をあらかじめ用意しておくのはどう?」      「それでもこの大きさのラグは短時間では無理そう…コースターサイズの物を作ってもらうのは?」      「それならできるかも!模様も簡単なものを提案すれば!」   先生:「一人30分程度でできるかな?」   学生:「うーん…」     完成したラグはとても素敵な物でしたが、ワークショップで実践してもらうにはハードルが高いようです。   12月に行われるワークショップに向けて、制作物を再度検討することになりました。 まずは自分たちで考えて実践し、そのやりがいや大変さをリアルで体験することで得た学びがたくさんありました。   特に、人に伝える、教えるということは、準備に時間を要します。一筋縄ではいきませんが、良いワークショップになるように引き続き試行錯誤していきます。     完成した作品は、代表して村田先生が広陵町、広陵町靴下組合のみなさんにお披露目してくださいました。”靴下残糸からこんな素敵なラグができるなんて!”と、みなさん驚かれていたそうです。   後期のゼミ活動からは2回生が合流します。新たなアイデアを借りながら、ワークショップ開催に向けて準備を進めていきます。今後の展開がとても楽しみです。 関連記事 ▼プロジェクトゼミ 村田ゼミの活動についての過去の記事 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2   ▼プロジェクトゼミについての過去の記事 【プロジェクトゼミって何するの?⑪】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ vol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑩】 「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」vol.3 ~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑧】生駒市近代建築「静養院断食療養所」実測調査~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.4 【プロジェクトゼミって何するの?⑦】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑥】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.3 【プロジェクトゼミって何するの?⑤】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?③】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?①】明日香村八釣地区「妙法寺」の実測調査Vol.1~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ   ▼人間環境デザイン学科についての過去の記事 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始!

2024.07.17

【プロジェクトゼミって何するの?⑩】 「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」vol.3 ~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ

人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて様々な課題に取り組みます。それぞれの課題は、建築、インテリア、アパレルデザインのコースに準じた学びであることはもちろん、地域連携、歴史的建造物の保存再生、SDGs等多岐にわたる課題解決にも取り組みます。 このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 建築・まちづくりコースの学生が多く在籍する三井田ゼミでは、2024年8月9日(金)開催の「インターカレッジフォーラム2024 in奈良きたまち 」に向けて準備を進めています。   インターカレッジフォーラム2024 in奈良きたまち とは、奈良市の旧市街地である「奈良町」の北側、近鉄奈良駅より北の「きたまち」を対象に、畿央大学、同志社女子大学、奈良学園大学、奈良県立大学の学生や教員、地元まちづくり団体や地域住民、行政が関わりながら、まち歩きを実施し、地域に入って調査を行い、地域課題に取り組む課題解決型のプログラムです。 ▶インターカレッジフォーラム2024 in奈良きたまち 過去ブログvol.1 vol.2   三井田ゼミからは下記の2チームが提案を発表する予定です。   Aチーム:奈良きたまちの歴史資産の魅力再発見:きたまちの文化財の魅力をみんなで味わうためにできることは!? Bチーム:路地裏の魅力:路地裏の隠れた魅力を物語にして知ってもらおう! 6月21日(金)のゼミの様子 6月9日(日)に実施された「インターカレッジフォーラム2024in奈良きたまち」の中間発表を経て、自分たちの計画をブラッシュアップさせていました。   Aチームの学生は分担を決め、細かな作業を進めていました。作業内容をご紹介したいところですが、成果発表までのお楽しみです。   Bチームは紙芝居での表現を検討しているようです。   学生「先生、今日は紙芝居の木枠をつくろうと思います。端材がほしいのですが…」   先生「どんな計画を立てているの?サイズは?紙芝居の中身は決めた?」   学生「木枠ができたら進めていきます!」   学生の性格によって取り組み方も様々ですね。最終目標に向かって「●●するためには▲▲」「▲▲の次には■■」と、先生からのアドバイスをもとに、自分たちで計画をたてて進めています。   6月28日(金)のゼミの様子 先週に引き続きインターカレッジフォーラム発表に向けて作業を進めていました。   Aチームは、それぞれ作業を進めています。CADを使用している学生は、作製が難しい部分について先生に相談していました。先生からは、縮尺を変更して作製するようにアドバイスをもらっていました。   Bチームは、ストーリーができあがってきたようです。もう少し内容を煮詰めるために、再度現地にフィールドワークに出向くよう、先生から指導を受けていました。ストーリーを考えながら、現地に出向く日取りの相談もしていました。どんなお話に仕上がるか楽しみにしていてくださいね。     作業に集中しつつも、時々先生の自虐ネタで和んだりしながら、少しずつ完成に向かっているようです。     作業中、後期のプロジェクトゼミの計画について、先生からお話がありました。海外インターンシップ(台湾)の計画や、「●●の実測調査と■■の計画、どちらをやりたい?」と学生の希望も聞いておられました。複数のプロジェクトを進めるのはなかなか大変そうですが、新しい計画について考える時の学生の目は期待でキラキラしていました!   プロゼミ紹介プロジェクト   関連記事 【プロジェクトゼミって何するの?①】明日香村八釣地区「妙法寺」の実測調査Vol.1~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?③】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑤】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑥】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.3 【プロジェクトゼミって何するの?⑦】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑧】生駒市近代建築「静養院断食療養所」実測調査~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.4 【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ  

2024.07.16

【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2

人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて様々な課題に取り組みます。それぞれの課題は、建築、インテリア、アパレルデザインのコースに準じた学びであることはもちろん、地域連携、歴史的建造物の保存再生、SDGs等多岐にわたる課題解決にも取り組みます。 このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 村田 浩子先生のゼミにはアパレル・造形コース の学生が多く在籍し、地元広陵町の地場産業である靴下製造に関わっています。靴下を製造する時に発生する「残糸(ざんし)」を活用し、生産量の減少により縮小している靴下産業を盛り上げようと、その方法をゼミで検討しています。 デザイン実習室に蚕がやってきました! R棟3階にあるデザイン実習室では今日もゼミ生がモクモクと作業中、と思いきや何だかソワソワと教卓の方をしきりに気にしています。それというのも…     小箱の中に(たくさんの!)蚕(かいこ)がいました。今朝、奈良県山辺郡山添村からやってきたとのことで元気に桑の葉を食べています。蚕と言えば絹の生産をしてくれる昆虫ですね。桑を食べ続けた後は眠(みん)という静止期間に入るそうです。その後、脱皮と眠を4回繰り返し繭になるとのことでした。品種も様々ですが、村田先生が譲り受けて来られたのは『小石丸(こいしまる)』『黄白(おうはく)』『春嶺×鐘月(しゅんれいしょうげつ)』の3種だそうです。   学生は「こわいー」「無理!(箱の)フタあいてへん?」等と賑やかでしたが、しばらくすると作業に集中しだしました。   ラグ作成の進捗をご紹介します! ▶前回の学生たちの様子はこちら   前回からかなり進んでラグらしくなってきましたね。ゼミ生達は授業時間以外も空き時間を見つけては作業しているとのことです。作業は2人1組になって自分たちで考案した図面を元に行います。1人が束ねた糸を7~8センチにカットし、もう1人が織り機に張った経糸(たていと)に結び付けていきます。     それぞれ配色が違っていて見た目にも楽しいですね。     こちらでは少し変わった糸を使用されています。     ふかふかした深緑色の部分とグレー、マスタード等たくさんの色が混ざった糸を使用しています。     学生:「グレーの糸の色合いも均一でなく、見る人によって色が違うみたいです。ラグにした時にどう見えるかと思って選びました」 試作品の完成が待ち遠しいです。   靴下生産の時に大量に発生する残糸は一度溶かして再利用する方法が一般的です。この時にたくさんのエネルギーが必要となりますが、村田ゼミではSDGsの観点を取り入れ残糸を利活用する方法を探っています。   12月初旬には大学隣の商業施設「エコール・マミ」で、近隣住民を対象に残糸を使ったワークショップの実施を予定しています。ワークショップの参加者に楽しみながらSDGsについて考える機会を提供したいですね。   次回はどのようにして試作したラグを広陵町商工会に提案するか、その方法をゼミ生達が検討する様子をお届けします。お楽しみに!   プロゼミ紹介プロジェクト   関連記事 【プロジェクトゼミって何するの?①】明日香村八釣地区「妙法寺」の実測調査Vol.1~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?③】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑤】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑥】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.3 【プロジェクトゼミって何するの?⑦】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑧】生駒市近代建築「静養院断食療養所」実測調査~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.4 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ

2024.07.11

【プロジェクトゼミって何するの?⑧】生駒市近代建築「静養院断食療養所」実測調査~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.4

人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて様々な課題に取り組みます。それぞれの課題は、建築、インテリア、アパレルデザインのコースに準じた学びであることはもちろん、地域連携、歴史的建造物の保存再生、SDGs等多岐にわたる課題解決にも取り組みます。 このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 前川 歩先生のゼミにはインテリアデザインコースの学生が多く在籍し、現在、以下の3つの建築物について、その歴史的価値を見出しながら保存再生デザインする方法を模索しています。   河合町 旧豆山荘 田原本町 聖公会 田原本聖救主教会 生駒市 近代建築(現在生駒市で進めておられる『生駒市史』編纂事業の一環で、前川先生が生駒市に所在する近代建築の調査研究を委託され、前川ゼミで市内の主要な近代建築の実測調査、資料調査を行っています。)   1.  2.のプロジェクトについてのブログはこちら! 【旧豆山荘&聖公会田原本聖救主教会】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ 【旧豆山荘】 保存再生プロジェクト 【旧豆山荘】 保存再生プロジェクト②   今回のブログでは3. 生駒市 近代建築の調査の一環で6月12日(水)・19日(水)に実施された「静養院断食療養所」実測調査の様子についてご紹介します。 生駒市 近代建築「静養院断食療養所」 心地良い初夏の風の中訪れた「静養院断食療養所」は生駒山の中腹にあり、生駒市街を見晴らすことができました。       到着後、早速先生から「静養院断食療養所」の建物について説明を受けました。現存する建物は昭和初頭に建てられ、昭和11年頃さらに増築されたものです。表現主義風のポーチの造りが特徴的で、当時の雰囲気をよく伝えており、またこれだけ大規模の木造建築が当時のまま残っていることも珍しいそうです。       建物に入り、院長様に断食療養所という珍しい施設のそれぞれの場所を案内していただきました。学生は話を聞きながら、建築の造りに注目し、1つ1つの柱や間取りをしっかり確認していました。先生が建物内の柱を指し、「この建物は内部が真壁構造だから平面図がとても描きやすいね」と話をされ、ゼミ生は頷いていました。   ▼真壁構造:柱や梁などを見せて納めている壁のこと。これは日本の伝統的な壁の納め方で、主に和風建築や和室などの壁に用いられている。     まずは、この建物の平面図を描いていきます。画板、方眼用紙、ヘッドライト(建物内は電気がつきません)、三色ボールペンを準備しました。先生から、「土壁は二重線で」、「窓は引き違いとわかるように」、「壁種や木枠の窓とアルミサッシの窓の違いがわかるよう記号を付記すること」等の指導の後、学生は分担場所に向かっていきました。初めて実測調査に臨むと話していた学生も、巡回される前川先生の指導のもと、1時間半も経たないうちに分担箇所の平面図を仕上げました。   ▼先生から指導を受ける様子     建物内の平面図が仕上がれば次に寸法を計測し、それを平面図に落とし込んでいきます。   ▼平面図   ▼寸法を記載した平面図   ▼計測する学生の様子   平面図が終わり、今度は断面図、立面図、配置図を分担して実測していきます。断面図を描くには天井の点検口を開けて屋根の小屋に潜る必要があります。小屋にもぐってみると当時のままの小屋組みの状況が残っており、時代によってその構造を変えていることもわかったようです。   ▼小屋組みの様子   学生たちは熱中症に注意して作業に取り組みます。また、自然豊かな環境の中、虫と格闘しながら作業をする学生の姿もありました。   今回の実測調査の結果が 『生駒市史』編纂事業にどのように活かされていくのか、今後の報告がとても楽しみです。     プロゼミ紹介プロジェクト   関連記事 【プロジェクトゼミって何するの?①】明日香村八釣地区「妙法寺」の実測調査Vol.1~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?③】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑤】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑥】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.3 【プロジェクトゼミって何するの?⑦】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 地域住民と4大学が参加!「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」を開催します!~人間環境デザイン学科

2024.07.01

6/21(金)ならコープとのコラボ企画「こども寺子屋」を開催しました!

2024年6月21日(金)畿央大学とならコープがこどもの居場所づくりに取り組むコラボ企画第4弾『こども寺子屋』がコープ真美ケ丘店で開催されました。5月17日(金)に引き続き今年度2回目の開催となります。   今回は、地元の小学生7名と畿央大学生9名が楽しく交流しました。初めの自己紹介ではお互いにやや緊張した面持ちでしたが、一緒に学習に取り組む中で次第に打ち解け、学習にも熱が入りました。学習後の「お楽しみ時間」には、絵を使った伝言ゲームで大いに盛り上がりました。畿央大生にとっても小学生のみなさんにとってもとても充実したよい体験となったと思います。     この企画は、「子どもの居場所づくり」と「保護者の負担軽減」を目的とした取り組みの一環として企画されました。近隣の皆さんにご好評いただき、次回は8月23日(金)15時30分から ならコープ 真美ケ丘店で開催予定です。   ▶次回開催についてのご案内はこちら   参加学生からの感想 ●「子どもとの接し方が分からず緊張したが、少しコツをつかむことができたので教育実習で役立てたい」   ●「子どもたちが打ち解けていくのが分かってうれしかった」   ●「接し方に迷ったが、今度はもっと積極的にいこうと思う」   このようなポジティブな感想が多く聞かれました。特に教員をめざす学生にとっては、学んだことを実践する貴重な場になりました。   地域連携センター       【関連記事】 【小学生対象】畿央大学×ならコープ「こども寺子屋」を8/23(金)に開催します。  ならコープとのコラボ「らくらくお料理パック」第1回試作会を開催!~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良 学生考案のメニューがならコープらくらくお料理パックに新登場!~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良