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認知症高齢者の緩和ケアをテーマに「第1回 認知症高齢者の終末期ケア研修会」を開催しました。

2017年5月29日(月)

5月22日(月)畿央大学にて「第1回 認知症高齢者の終末期ケア研修会『認知症高齢者の緩和ケア-メルボルンにおける緩和ケアの実際-』」を開催しました。

この講演会は「文部科学省 基盤研究C(代表 山崎 尚美) グループホームの終末期ケアにおける看護連携を強化する教育支援システムの開発」の助成を受けて開催しています。

 

講演1

 

講師はJulie Paul氏です。彼女はオーストラリアの緩和ケア分野のナース・プラクティショナー※1であり、メルボルンのBanksia Palliative Care Officeの施設長です。

 

※1 ナース・プラクティショナー(NP:Nursing Practicioner)

大学院等において専門的な教育を受け、比較的安定した状態にある患者を主たる対象として、自律的に問診や検査の依頼、処方等を行うことが認められた看護師のこと。

 

講演2

 

講演3

 

当日は看護医療学科の実習施設の方や介護老人施設の方々はじめ、認知症高齢者の終末期ケアに関心のある方々約71名と本学看護医療学科学生106名、教員を加え200名近くが講演を聴かせていただきました。

日本では「緩和ケア」というと、がん患者さんを対象としたケアをイメージされる方がまだまだ多いのですが、みなさんはいかがでしょうか?

緩和ケアとは生命に関わる病気(HIV感染症、末期の呼吸器疾患や心臓疾患など)や高齢化に伴う課題に直面する(認知症など)、個人とその家族の「QOL(生活の質)」向上へのアプローチであると話されました。では「QOL(生活の質)向上」とは何でしょう?

Julie氏は「何が『QOL(生活の質)』向上かはその人が決めること」と言われました。なるほど!と思いました。病気のとき、何が大切なのか、どうしてほしいのかは人それぞれです。決めるのはケアを受けているその方です。

 

講演4

講演56結

 

これから認知症の方が増えてくるのは日本もオーストラリアも同じです。認知症の方は日常生活を他者に依存することが多くなること、コミュニュケーションの表現力や受容力に支障が生じやすいので緩和ケアが必要、と話されました。また、どの疾患のケアにも必要な「痛み」についても「看護師の観察」の大切さを説明してくださいました。

90分の講義の間、みなさん真剣な表情で耳を傾けられ、大きな拍手で講演が終了しました。

 

講演7

 

講演会後はJulie氏を囲んでランチを食べながらの懇親会を持ちました。Julie氏と夫のTim氏、認知症家族会の方、他大学教員、認定看護師、ケア・マネージャー、本学教員も参加させていただいての懇親会でした。

 

講演8

 

▼懇親会の前には昨年海外インターンシップでお世話になった看護医療学科の学生がご挨拶

julieintern

 

懇親会では、終末期に食べてもらうことがいいのか、自分の終末期について意思表示しておくこと、高齢施設への入居基準、高齢者虐待、子どもへの「死」に関する教育など、オーストラリアも日本も同じような課題を抱えていることがわかりました。そしてオーストラリアも日本も本人、家族、専門職などそれぞれが認知症高齢者その人ののぞむQoLをめざして援助していることもわかりました。

 

来日頂いたJulieさん、Timさん、わかりやすい通訳してくださった通訳の方、ありがとうございました。
また暑い中ご来校くださった参加者の方々、学生の皆さんにも御礼申し上げます。

 

講演9

 

看護医療学科 寺田美和子

 

【関連リンク】

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3

【所属カテゴリ】イベントレポート畿央の学びと研究看護医療学科

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