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助産学専攻科
2019.08.06
熟練助産師に学ぶ!側方介助と肩甲難産時の分娩介助~助産学専攻科
令和元年7月4日(木)に外部講師の江口美智子先生をお招きし、「側方介助と肩甲難産時の分娩介助」を教わりました。江口先生は、大阪の産婦人科病院の師長をされており、経験された分娩介助件数は2500件以上にのぼります。今回は、江口先生のキャリアの中で工夫されてきた分娩介助の方法を教えていただきました。 私たちは分娩介助を始めたばかりで、応用のイメージがまだついていませんでした。児と産婦の安全を一番に考え、介助の手技1つ1つに根拠を持つことが大切であるとわかりました。また、安全・安楽に分娩介助をするためには、腰を十分に落として手に力がかかるように考えていく必要があると学びました。 演習の中で、産婦さんが努責や呼吸法をコントロールできない際の分娩介助を行いました。最初は、私たちの今の力では児の娩出をコントロールできず、出てくるスピードに驚きました。児の娩出をコントロールするためには、両手の調和を考え、児を安全に娩出することが大切であると学びました。 私たちはまだ分娩介助の練習が始まった段階であり、イメージがつきにくかった部分もありましたが、今回の演習を受けて基礎的な技術を身に付け、応用にも臨機応変に対応できるように日々練習を積み重ね、安全で安楽な分娩介助ができるように頑張っていきたいと思います。 最後になりましたが、江口先生、臨床から参加いただきました木内助産師、安住助産師、ご指導いただきありがとうございました。 助産学専攻科8期生 田中魅紅・谷田佳世 【関連記事】 外部講師に学ぶ分娩介助「安産にむけての準備とケア」~助産学専攻科 「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科
2019.07.22
第34回奈良県母性衛生学会に参加しました。~看護医療学科4回生 鷲尾ゼミ
令和元年7月20日(土)12:45より、奈良県橿原市の奈良県医師会館で、奈良県下の医師、助産師、看護師、看護師・助産師養成所の教員及び学生が集合して、第34回奈良県母性衛生学会が開催されました。 看護医療学科鷲尾ゼミでは、ゼミ生がこの学会発表をするようになり、今年で5年目になります。鷲尾ゼミ9期生5名が卒業研究で行っている母性に関する研究をなんと5題も発表しました。 発表テーマと学生の感想は以下の通りです。 1,「胎児異常の診断を受けた母親の心理」 ー終了後の感想 「演題の2番目、鷲尾ゼミ発表として最初だったのでかなり緊張しましたが、多くの医療関係者や他大学生の中で発表する機会は中々ないため、とても良い経験になったと思います。講演会では、生命倫理について改めて考えさせられ、命のあり方や大切さを見つめ直すきっかけとなりました。」 看護医療学科4回生(9期生) 河野美佳 2,「10代の妊婦・母親の現状と課題」 ー終了後の感想 「学会での研究発表を通して、今後の課題として、思春期にあたる10代の妊婦・母親に対して看護師として具体的にどのように関わっていく必要があるか、検討していきたいと思います。また、ノンフィクション作家の河合香織先生の特別講演の「命を選ぶことの倫理 『選べなかった命‐出生前診断の誤診で生まれた子‐』を通して」を聴いて、生命の誕生について様々な考え方があることを学びました。自分とは異なる価値観を持つ人もいるということを意識して、人と関わって行きたいと感じました。」 看護医療学科4回生(9期生) 神田菜々子 3,「若年初産婦の現状と必要な看護」 ー終了後の感想 「沢山の助産師や看護師、医師がおられる学会での発表は緊張しましたが、自分の研究したことを発表するという機会はなかなか無いので良い経験になりました。看護師になっても、仕事だけでなくより深く自分で研究し、学会で発表したいなと感じました。発表だけでなく、学会が始まるまでの時間の間に他の演者の方と会話し、どのような研究をされているのかなどを通して普段は関わることのない方たちと出会う機会でもあったので、とても勉強になりました。」 看護医療学科4回生(9期生) 粉川峰香 4,「人工妊娠中絶および望まない妊娠の予防に関する文献検討」 ー終了後の感想 「実際に現場で働く助産師や看護師の前で発表するのはとても緊張しました。他の演者の発表を聞いて現代の産科の様々な問題点についても知ることができ、良い機会でした。」 看護医療学科4回生(9期生) 西田いづみ 5,「産後うつ病の要因と予防のための効果的な介入方法」 ー終了後の感想 「学会への参加や発表に参加するのは初めてで、どのような雰囲気なのか、などイメージがつかず、緊張しました。しかし、参加者の皆さんが真剣に発表を聴いてくださり、とてもやりがいを感じました。学内での学習で、今回質問されたことを生かし、よりよい発表ができるよう頑張りたいと思います。」 看護医療学科4回生(9期生) 岩本汐加 学会の座長であった奈良県立医科大学大学院看護学研究科女性健康・助産学の五十嵐稔子教授と一緒にゼミ生全員がパチリ!五十嵐先生には学生の発表をとてもほめていただき学生たちもうれしそうでした!!! ▲【左から3番目】五十嵐稔子教授 同じく座長の一般社団法人奈良県助産師会の宮田英子会長と助産専攻科実習でお世話になっている心友助産院の西川院長と一緒にパチリ。 ▲【前列右】宮田会長【全列中央】西川院長【前列左】鷲尾(畿央大学看護医療学科講師) 学内発表は10月ですが、先行した発表に向けてみんなよく頑張ったね。 この経験は、今後の国家試験合格に向けての頑張る力に、そして、看護師・助産師としての活躍に役立つと思います。頑張れ! 看護医療学科講師 鷲尾弘枝 【関連記事】 第57回大阪母性衛生学会学術集会 参加レポート~助産学専攻科 第33回奈良県母性衛生学会学術講演会参加レポート~看護医療学科
2019.05.16
児童養護施設「飛鳥学院」を見学!~助産学専攻科
2019年5月10日(金)に「乳幼児の成長・発達」の授業で、奈良県桜井市にある児童養護施設飛鳥学院の見学に行かせていただきました。 飛鳥学院では、様々な理由により家庭で生活ができない子どもたちが健やかに成長し、自立を支援することに重点をおき、子どもたちが希望をもてるよう愛情のこもった関わりを実践されています。 飛鳥学院は、あたたかく安心感を与えるような木造の建物でした。飛鳥学院理事長河村先生から、この建物が72年前にその当時の戦災孤児の方々のために建てられた建物であることをお聞きして歴史を感じました。 大学での講義の中では、児童虐待件数が増加していることや、育児不安を抱えている母親が増えていること、その支援には専門職の連携が必要なことを学んでいましたが、施設を見学させていただき、虐待を受けた子どもたちが元気に生活されている様子を知ることができました。そして、子どもたち自身がなりたい自分になれるような環境を整え、将来的な自立を願って児童相談員や臨床心理士、ソーシャルワーカー等のスタッフの方々がチームになって子どもたちと向き合っておられることを学びました。 また、児童家庭支援センターあすかでは、育児に対する不安をひとりで抱え込み困っている母親や苦しんでいる子どもたちを助けるためにフリースペースを設けるなど、地域に開かれたシステムがつくられていました。 助産師は命の誕生とともに育児の始まりにかかわる仕事です。児童虐待を予防するためには大きな役割があると思います。母親とその家族の育児に対する不安を軽減し、「育児を行う生活をポジティブに捉えられる」ように支援していきたいと思いました。 飛鳥学院理事長河村喜太郎先生、院長河村善一先生、副院長宮崎先生、児童相談員の清水先生、そして飛鳥学院の皆さま、貴重な時間をいただき、ありがとうございました。 助産学専攻科 佐田聖奈・大賀彩香 【関連記事】 近畿地区助産師学生交流会へ参加~助産学専攻科
2019.05.15
近畿地区助産師学生交流会へ参加~助産学専攻科
2019年4月27日(土)、甲南女子大学で行われた、近畿の助産学生が集う「平成31年度近畿地区助産師学生交流会」に助産学専攻科の学生8名が参加しました。 前半は前日本助産師会会長の岡本喜代子先生から「助産師学生に必要な弁証法的な学習の仕方」について、講義をしていただきました。助産師学生として、アイデンティティを獲得し助産師になる志を持ち、ポジティブに物事を考え、専門職としての常識を身につけていくことが大切であると学びました。またこれらをもって、質を高めるためには量をこなさなければならないという量質転化の法則に沿って知識や技術を獲得していく必要性について知ることができました。 後半はグループに分かれて学生同士で意見交換や交流を行いました。交流することで、他の学校の特色や他の方の考えを知ることができ、考えの幅が広げることができ有意義な時間を過ごせました。 今回の学びを踏まえ、全員で助産師になれるように頑張っていきたいと改めて思いました。 助産学専攻科 岡野葵・岸奈生 【関連記事】 新生児蘇生法(NCPR)Aコースを受講しました!~助産学専攻科 「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科 平成30年度 新生児蘇生法(NCPR)一次コースの講習会を受講!~看護医療学科
2019.03.20
助産学専攻科7期生、修了レポート!
2019年3月15日(金)、助産学専攻科を修了しました。 助産師になるために不安と期待を抱きながら入学し、早1年が経ちました。 いざ卒業となると達成感もある一方でみんなとのお別れが寂しいです。 前期は助産学の講義、分娩介助の技術演習を学び、後期は実習と卒業研究、国試勉強、NCPRの資格取得といった盛りだくさんの1年でした。互いに思いやり、信頼し合える仲間に出会え、助産師に必要な「自己を知ること」を学ぶことができ充実した1年でした。 ▼熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 ▼新生児蘇生法(NCPR)Aコースを受講しました!~助産学専攻科 ▼助産学専攻科の集大成「事例研究発表会」を開催しました~学生レポート 卒業旅行では3泊4日で沖縄に行って来ました。 あっという間の4日間で、4月からは離ればなれになりますが、学生として最後にみんなと楽しい思い出を作ることができました。 この1年で学んできたことを忘れずに母子を尊重する助産師になりたいと思います。 先生方からは、厳しいご指導を受けたこともありました。でもそれは助産師の後輩を育てるための温かいご指導であり、常に私たちのことを考えたご指導ばかりでした。 先生方や臨床指導者様から頂いた言葉を糧に、そして、出会った妊産婦さんやその御家族、先生方や家族への感謝の気持ちを忘れず、今後も精進していきます。 助産学専攻科 英美帆・西口理美 ●大学公式facebookページで卒業式のフォトレポート! (facebookアカウントをお持ちでない方もご覧になれます)
2019.03.11
助産学専攻科の集大成「事例研究発表会」を開催しました~学生レポート
平成31年3月4日(月)に第7回助産学専攻科事例研究発表会が開催されました。1年間を過ごしてきた学生から、当日のレポートが届きました! 助産学実習でご指導いただきました臨床指導者・臨床教授・講師の皆様にご参加いただきました。私たち学生8人は、妊娠期から産後1カ月健診まで受け持たせていただいた継続事例で自分たちが行った助産ケアについて、文献や理論を用いて助産診断やケアを振り返りました。8人8様の内容であり、それぞれの思いが溢れる発表となりました。 今回の卒業研究発表会は、私たちの1年の集大成であり、それぞれの事例をまとめるだけでなく、どのように運営していくのかを何度も話し合い、より良い卒業研究発表会になるように試行錯誤しました。 発表当日は、緊張しながらも、一生懸命発表し自身の学びや思いが伝わるように心がけ、無事発表を終えることができました。発表会を通して、指導者さんや先生方から質問やご講評をいただくことで、自身の行った助産ケアを振り返りより深く理解することができたと感じました。 今日のように研究発表会を終えることができたのは、実習時よりご指導いただいた臨床指導者・臨床教授の皆様、また学内でもたくさん指導していただいた教員の皆様のおかげだと思います。 これからもそれぞれに課題は残りますが、4月から助産師として働くにあたって忘れてはいけないことは、自分の助産ケアを振り返りより良いケアを行えるように心がけることだと考えました。このような機会を作ってくださったことに感謝いたします。 助産学専攻科 建石一帆 田中来実 【関連記事】 新生児蘇生法(NCPR)Aコースを受講しました!~助産学専攻科 「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科 第57回大阪母性衛生学会学術集会 参加レポート~助産学専攻科 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科
2019.03.11
外部講師に学ぶ分娩介助「安産にむけての準備とケア」~助産学専攻科
平成31年2月19日に岩田塔子先生にお越しいただき、「安産のための助産ケア」についてご講義いただきました。 実習前にもご講義いただきましたが、実習で分娩介助を経験してからご講義を再度聞くことで、実習で行った助産ケアとエビデンスを結びつけることができました。また、分娩期だけでなく妊娠期からの助産診断に必要な視点をたくさんご指導いただき、新たな視点を得ることができ学びがさらに深まりました。 実習で10例のお産を経験してから、分娩介助で岩田先生に手添えしてもらうことで、左右の手の細かい力加減を感じることができました。また、実習で困ったことなどについても手取り足取り教えていただき、実習での分娩介助の振り返りにつなげるとともに、さらに発展した学びにつなげることができました。 岩田先生に実際に分娩介助を実演していただくことで、私たち初学者にはない熟練の技を間近で学ぶことができました。岩田先生は、呼吸法の声かけひとつでも、産婦さんの力を引き出せるような声かけをされており、産婦さん自身の力や呼吸を意識した分娩介助が重要であると改めて体感することができました。 就職に向けて、医療機器に頼るのではなく、自分自身の助産技術を向上させていきたいという思いが強くなりました。この経験を糧とし、4月からよりよい助産ケアができるよう頑張りたいと思います。ご講義いただきました岩田先生ならびに、臨床から来てくださいました2名の指導者様に感謝いたします。 助産学専攻科 赤木円、瀬川文穂 【関連記事】 「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科 ベビーマッサージ・マタニティヨガを体験!~助産学専攻科
2019.03.08
新生児蘇生法(NCPR)Aコースを受講しました!~助産学専攻科
卒業研究発表会を終え、平成31年3月5日に(火)に、助産学専攻科での最後の講義である「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」を受講しました。 午前中は、講習と基本的手技を学びました。午後からは事例を通したシナリオ演習を行い、どう対応するかを自分たちで考えながら手技の確認を行いました。知識の中では覚えていても実際にやってみると、急いでいることや時間制限があることで難しく感じました。出生直後の蘇生は、限られた時間のなかで的確に判断し対応していく必要があり、新しい命をより安全に守ることができるかは私たちの手にかかってくることを体感しました。 学生の内4名は、すでにNCPR Aコースを取得しており、今回はサポート役として参加させていただきました。今回初めて受講する学生4名と一緒に、シナリオ演習や講義を再度受けながら、改めて新生児蘇生は個人の技量だけでなく、チームでの連携が必要であることを学ぶことができました。 4月から臨床の場で働く中で、私たちの手でより安全に新しい命を守るためにも、今回の講義で学んだことを実践のなかで活かし、頑張っていきたいと思います。丁寧に講義をしていただきました、淀川キリスト教病院小児科部長・佐野博之先生に改めて感謝いたします。 助産学専攻科7期生 中本沙紀 【関連記事】 平成30年度 新生児蘇生法(NCPR)一次コースの講習会を受講!~看護医療学科 新生児蘇生法(NCPR)講習会を受講!~看護医療学科 新生児蘇生法(NCPR)一次コース講習会を開催!~看護医療学科 新生児蘇生法(NCPR)Aコースを受講し、全授業が終了!~助産学専攻科
2019.02.13
「周産期災害演習」を実施!~助産学専攻科
災害が起こったとき、助産師としてどうするだろう、どうあるべきだろうと、日々思うことを行動にどのようにつなげるかの演習をするために、今年度はカリキュラムを見直しました。 丁度タイミングよく、2019年1月に大阪助産師職能委員会主催の周産期災害研修「災害発生時に備えて」に参加させていただく機会があり、学んだことを演習に取り入れました。さらにタイミングよく、全国助産師教育協議会の助産師教育ファーストステージ研修でベルランド看護助産大学校助産科の菅野先生が当専攻科に来られていたため、同校で講義されている災害演習について、2019年2月1日(金)に講義していただきました。 二段階に場面を設定して助産師としての役割について考え、ロールプレイをしました。 演習1.勤務時間帯に震度7の地震発生! 第一段階は、「自分が勤務中に地震が発生したらどうする?」をテーマに8人の学生がそれぞれチームの役割に扮して初期行動についてディスカッションし、ロールプレイしました。 ▼チームの動きをみんなでディスカッション!メンバーはリーダに現状報告! 演習2.避難所で陣痛が始まった産婦さんが・・・避難所で助産師は私一人! 第二段階は、「避難所で陣痛が始まった産婦さんがいます。助産師は私一人。さあどうする!」をテーマに菅野先生に講義を進めていただきました。 ▼避難所にあるもので分娩にどう対応する?! ▼みんな各々何ができる? 力を合わせて! 新しい命の誕生のために! 避難所で産婦さんに対応する「助産師の私」の学生は、真剣そのもの!産婦さんが不安にならないよう声掛けや環境づくり、市民の協力者との連携をする姿は、優しさとたくましさのオーラを放って頼もしかったです。赤ちゃんが生まれた瞬間は、自然に「おめでとうございます!」の拍手が飛び交っていました。産婦さんと新しい命の誕生のために必死に知恵を絞って、行動につなげていくことができ、実習で培ってきた力がこんなところに発揮されるのだと感動しました。 ▲災害時用 新生児避難具レスキューママ。大人の搬送にはシーツを使用して体験しました。 日ごろ何となく感じていることを実際に自分がどう行動することができるか、具体的に意識することが、いかに重要であるかを体験し学ぶことができました。 この演習を導き出すことができる機会をいただきました助産師職能委員会、菅野先生に感謝いたします。 助産学専攻科講師 上原麻利 【関連記事】 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科 ベビーマッサージ・マタニティヨガを体験!~助産学専攻科
2018.12.18
第57回大阪母性衛生学会学術集会 参加レポート~助産学専攻科
平成30年12月16日(日)に大阪市立大学医学部にて開催された第57回大阪母性衛生学会学術集会に、助産学専攻科の学生と教員が参加しました。助産学専攻科7期生8名はグループに分かれて、4月から助産学研究に取り組んでおり、その集大成として文献研究2題の発表を行いました。 「母乳栄養を希望した女性が継続できなかった要因〜経時的変化に注目して〜」 厚生労働省の乳幼児栄養調査では、母乳栄養を希望しながらも継続できない母親の存在が報告されている。そこで、母親が母乳栄養を断念するタイミングとその要因を文献検討し、どの時期にどのような原因で断念したかを分析した。その結果、1か月未満の「母乳不足感」は医療者の介入があり、母乳が足りているサイン等が伝えられている。1~4か月の時期の母乳栄養に関する報告は少なく、母親が能動的に行動しなければ母乳育児支援が希薄となる可能性が考えられた。4か月~1年は、養育環境の変化にともない母乳育児を断念する要因が起こりやすく、職場環境が整わないことも継続できない要因であった。時期での分類以外では、妊娠期からの関わりを充実させていく必要性が示唆されていた。 津口萌恵・瀬川文穂・英美帆・中居由美子先生 「児童虐待に影響を及ぼす母親と子どもの特性や愛着との関連性についての文献検討〜妊娠期から産褥期にかけての予防的介入のあり方〜」 近年、児童虐待(以下,虐待)は増加しており、虐待が長期に及ぶと子どもの身体や心理のみでなく脳の発達にも影響があることが報告されている(2012友田)。虐待予防に関する取り組みを、妊娠初期から体系的に示された研究報告はまだ少ない。そこで文献検討により、虐待に影響を及ぼす母親と子どもの心身の特性や愛着との関連性を明らかにし、予防的介入につながる妊娠期から産褥期にかけての支援のあり方を考察した。虐待に影響を及ぼす母親と子どもの身心の特性には複合的な要因があり、妊娠期における予防的介入の中には「胎児とのコミュニケーション」や母親が自分自身について「物語ること」への支援などが見られた。 田中来実・建石一帆・中本沙紀・戸田千枝 先生 学会参加を通して、他校の助産学生の研究発表には、同じ学生として興味を持つ内容であり刺激を受けました。また、臨床の先輩方の研究発表からは、現場の現状の課題と積極的によりよい助産ケアをしていこうという姿勢を見せていただくことができ、とても勉強になりました。 今後もよりよい助産ケアにつなげていくために探求することを忘れずに日々励んでいきたいと思いました。 助産学専攻科7期生 津口萌恵 【関連記事】 熟練助産師による分娩介助の特別講演!~助産学専攻科 フリースタイル分娩を学びました!~助産学専攻科 ベビーマッサージ・マタニティヨガを体験!~助産学専攻科
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