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看護医療学科

2016.09.12

平成28年度「チーム医療ふれあい実習」を終えて

『チーム医療ふれあい実習』は、理学療法学科1回生、看護医療学科1回生、健康栄養学科臨床栄養コース2回生の学生たちが学科の枠を超えてグループを編成し、チーム医療が実践されている医療現場を訪れ、チーム医療に携わる専門職としての資質や態度を養うもので、本学の特色ある学びの一つになっています。     今年度は8月22日(月)~26日(金)、10施設に分かれて実施しました。以下、学生たちの学びの様子を紹介します。   【健康栄養学科】 私達は、患者さんが言葉に出さない本当の気持ちを理解することを目標に、この実習に参加しました。 実習に行く前は、患者さんの表情、雰囲気が暗いのではないかと思っていました。しかし実際行ってみると、明るい患者さんが多く、看護師さんとも楽しそうに触れ合っていました。また、患者さん自身が積極的にリハビリに参加していて、「早く家庭復帰したい!」という思いが伝わってきました。 2日目に嚥下食体験をさせていただき、私達が普段食べている食事とは見た目、匂い、量も大きく違っていて、味も単調で毎日食べていると飽きる味だと感じました。腹持ちもよくなく、リハビリで身体を動かした患者さんには「物足りない」といった声も多くありました。また、入院当初は食べたいという意欲が湧かなかった摂食障害の患者さんに好きな食べ物を聞き、食事を変えたところ、だんだん食べるようになり、笑顔が増えたというお話も聞き、食事も医療の一環であると感じました。患者さん一人一人に合わせた食事を提供することは手間がかかるし大変なことですが、患者さんが心身ともに健康になるためには、重要なことだと分かりました。 私達はこの実習で、病棟やリハビリでたくさんの患者さんとふれあい、話しているうちに患者さんが心を開いていってくれるのが分かりました。将来、管理栄養士として働くことになったらこの実習で学んだこと、感じたことを思い出し、生かしていきたいです。 健康栄養学科2回生 河邊彩花・末吉葵・原口千佳   【看護医療学科】  実際に病院へ行き、病棟やリハビリ室など現場を見ることで、様々な職種の役割や関係性を知ることができました。見学やそれぞれ専門の方のお話を聞いて、理学療法士が看護記録を確認してリハビリの計画を立てること、言語聴覚士と管理栄養士が患者さんの食事の形態について相談すること、看護師や理学療法士、ケアマネージャーが患者さんの退院後の生活について考えることなどを知り、ひとつの医療には多くの職種が関わっているのだということが分かりました。 チーム医療ではそれぞれの職種が患者さんの情報を共有し、様々な視点からひとりの患者さんを見ることで、その人に合った医療を考えることができるのだと感じました。 チーム医療ふれあい実習を通して他職種との関係、専門性を理解していることが大事だと思ったので、これから他学科との関わりも大事にして看護について学んでいきたいと思いました。 看護医療学科1回生 神田 菜々子   【理学療法学科】  施設実習では、外来、回復期リハビリテーション病棟、栄養科、リハビリテーション科を4つのグループに分かれ、3日間かけて回りました。外来では、患者さんに看護師さん等が常に付き添っていました。栄養科の栄養指導は患者さんのご家族にも日程を合わせて行っているそうです。また、実習の中で入院されている患者さんと話す機会を設けていただきました。その中では高齢者や、自分の身に不安を感じている患者さんとコミュニケーションをとることの重要性と難しさを自らの肌で感じられました。 チーム医療を医療現場で見て、私は何よりもコミュニケーションが大切だと感じました。患者さんとは、その人に合った医療を提供するためにその人自身についての情報を会話の中で引き出し、またその会話の中で表情をみて患者の状態を知る。医療者間ではカンファレンスだけでなく、個々の話し合いでも頻繁に患者についての情報を交換するなど、さまざまな種類のコミュニケーションを磨くことが大切で、それがいい医療を提供することに直接つながるのだなと感じました。 実習を終えてみて、私が一番思ったことは今できることを精一杯するべきだということです。現場で活躍するための土台となる専門的な知識を養い、畿央大学の生活のなかで多くの経験をし、コミュニケーション能力を向上させたいと思います。 協力してくださった施設の方々、このような経験を、時間を割いて設けていただきありがとうございました。この学びを忘れることなく、夢に向かっていきたいと思います。 理学療法学科1回生 藤田 大輝     将来、自分たちがチーム医療を担う一人であることを改めて自覚し、それぞれが目標を新たにしたことでしょう。その目標に向かって、今回の学びを生かしながら歩んでいってほしいと思います。 看護医療学科 講師 小林 智子

2016.09.08

海外インターンシップ報告会を開催~看護医療学科

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップ。2回生5名、4回生3名の計8名が参加しました。オーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで、8月20日(土)から28日(日)の日程で、ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びました。 9月7日(水)、帰国から10日経ち、学びについての振り返りができましたので、海外インターンシップ報告会を開催させていただきました。   まず、学生整列。学生を代表し4回生の亀﨑洋海さんが学科長をはじめ報告会にご出席いただいた先生方に謝意を伝えました。さすが4回生!の挨拶でした。     内容については、畿央祭での「本発表」に乞うご期待を・・・、ということで詳細は述べませんが、研修受け入れ先のラトローブ大学、Banksia Palliative Care Service,Alzheimer’s Australia VICでの研修内容を学びと合わせて報告しました。     2回生もしっかりとした口調で発表していました。     教員にとっても興味深い研修内容であり、質疑応答の時間には、「褥瘡ケアに用いられるイオンを利用したドレッシング材」、「疼痛アセスメントの9つの視点のうち心理的と精神的の違い」、「緩和ケアにおけるNurse Practitionerの資格条件」、「Diversional Care Worker、Pastoral Care Workerなど日本ではまだ馴染みのない職種」、「認知症バーチャル体験の様子」など多くの質問がありました。 学生たちはメンバー間で確認しながら丁寧に回答し、先生方から「わずか6日間の研修であるにもかかわらず多くの学びがあったことがわかる報告であった」と講評をいただきました。     畿央祭での本発表では、質問があった部分をさらにわかりやすくする工夫をして臨むとのことです。 看護医療学科 教授 堀内美由紀   【看護医療学科長よりコメント】 海外インターンシップに参加した学生さんが、貴重な体験と学びを得て、大きく成長したことが伝わる、とても良い発表内容でした。海外インターンシップの発表は畿央祭でも実施されますので、是非、一人でも多くの方に発表をお聞き頂ければ幸いです。 河野由美         【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.09.05

山崎ゼミ合宿レポート~看護医療学科

看護医療学科4回生の藤井希美です。 8月30日(火)、8月31日(水)に、山崎ゼミ生(小川、辻井、藤井、森本)と教員で和歌山県のグループホームパル白浜に見学に行ってきました。 今回のゼミの目的は、グループホームを見学することで、現在卒業研究で取り組んでいる認知症ケアの実際を知り、論文のクオリティを高めること、また論文発表会の予行を行い各自のプレゼンテーションスライドを完成することです。   15時30分にJR白浜駅に到着し、グループホームパル白浜に向かいました。 施設の方に挨拶して、実際に施設で生活されている利用者さんの部屋等を見せて頂きました。 ベッドやタンスなどは自宅で使用されていたものを持参しており、なじみの関係を大切にしてその人が今まで生活していた環境や生活リズムを維持できるように、自宅のような空間が作られていました。     お風呂はその人の身体レベルにあわせて多くの種類がありました。 また白浜ならではの温泉湯が出るお風呂もありました。     施設を見学させて頂いた後は、職員の方にゼミ生から自身の論文に基づいた質問をさせて頂きました。 実際の施設で行われているケア内容などについて詳しく教えて頂き多くの学びがありました。   例えば、認知症の人を介護する家族の支援について、グループホーム側から在宅介護を安易に勧めることは難しいというジレンマがあるということがわかりました。しかし、グループホームで生活することになり、「顔も合わせたくない関係」と言っていたご家族が「一時帰宅できる関係」までに関係が回復した事例もあり、家族と認知症高齢者の距離ができたこと、スタッフが認知症高齢者に関わっている様子を見たことで家族に精神的余裕ができたと学びました。行動モデルを見せることで対応の方法を知れること、社会資源活用によって家族のレスパイト(息抜き)になること、BPSD※が強くなると家族だけでは対応することが困難なことが実際に理解することができたと思いました。 また、グループホームでの終末期ケアにおいては、①認知症の人に本人に意思を確認することは難しく、代理意思決定を行う家族の心理的負担は大きいこと、②認知症は直接的に「死」に直結すると感じにくい疾患であるため、早期の段階では家族に最期をどう看取るのかの意思確認を取りにくく、事前意思が浸透していないということも実際に話を聞いて、自己の論文と合致すると思いました。     お忙しい中私たちのために時間をとって頂き本当にありがとうございました。 学んだことは論文だけでなく、これから看護師として働く上で活用していきたいと思います。     最後に施設の前で職員の方と記念写真を撮らせて頂きました。 施設見学後は、ゼミ生間で施設での学びの共有を行いました。 そして、質問させて頂いた内容をもとに自身の論文の加筆修正し、施設見学での学びを含めて、各自製作したパワーポイントをもとにプレゼンテーションの予行を行い、先生からご指導頂きました。     10月8日(土)論文発表会を行いますので、皆さんぜひ発表を聞きに来てください。 発表会までまだまだ時間があるので、今後も指導を頂きながら学生同士協力し、しっかり発表に向けて準備をしてきます! グループホーム白浜パル様、先生方、心よりお礼申し上げます。ありがどうございました。   看護医療学科4回生 藤井 希美   ※認知症に伴う行動・心理症状のこと。精神症状としては抑うつ、不安、幻覚、妄想、睡眠障害がみられ、行動障害としては暴力・暴言など攻撃的行動、叫声、拒絶、徘徊(はいかい)、不潔行為、異食などがみられる。

2016.09.02

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6(Final)

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップ。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。   現地リポート6:8月27日(土)   いよいよオーストラリア滞在の最終日! ラトローブ大学の学生さんと一緒にメルボルンの観光!     まずはメルボルン動物園!沢山の動物がいました! 一番の目当てだったコアラにも会うことができました!すごく可愛かったです♡     また、メルボルン動物園では紙の無駄遣いが森林破壊につながっている事を子ども達にも分かりやすく伝えるために、トイレやトイレットペーパーのモニュメントが沢山ありました!       お昼ご飯はラトローブの学生がよく行っているハンバーガーショップに連れて行ってくれました。 みんなでワイワイ話しながら食べるハンバーガーは格別で、すごく美味しかったです!     (^_^)お腹がいっぱいになったところで、次は海辺のショッピングエリアに連れて行ってもらいました!それぞれ最後のお土産を思う存分買いました!   ラトローブ大学の皆さんのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました! 本当にありがとうございました!また会える日を楽しみにしています!     そして・・・とうとう日本に帰る時間がやってきました。 長いようで短い大冒険が終わろうとしています。 メルボルンにいる間、ずっと活躍してくれていたパーカーと最後にパチリ!     後ろ髪をひかれつつ、いざ日本へ。 メルボルン空港から香港を経由し、約28時間をかけて、無事に関西国際空港に帰ってきました!     この6日間で、オーストラリアにおける創傷ケアや緩和ケア、認知症へのケアについて学び、多様な文化に対応しながら、その人らしさを尊重するケアの重要性を理解できました。また、多民族国家であるオーストラリアの街を歩き、様々な人と交流することで、多民族の共生について考える機会ともなりました。様々な体験や学びが、自分たちの看護を見つめなおすきっかけとなりました。 今回の学びは、必ずこれからの実習や看護に活かしていきたいと思います。 最後に、Banksia Palliative Care Service,Assisi CENTRE INC, Broadmeadows Palliative Care unitの職員の皆様、Understand Alzhemer’Educate Australiaの職員の皆様、La Trobe大学の教員・学生の皆様、そして、このインターンシップの機会を与えて頂いた畿央大学の先生方、事務局の皆様、すべての方々に心よりお礼申し上げます。 看護医療学科 4回生 亀﨑 洋海 2回生 谷田 有加   8月28日(日)に、6日間にわたる海外インターンシップ研修が無事終了いたしました。 8人の学生の皆さんは、この6日間で積極的にLa.Trobe 大学学生たちと交流し、語学力とくにヒアリングスキルはずいぶんアップしていました。また、緩和ケアの対象は幅広くがんの方だけを対象にしていないことなど緩和ケアの捉え方や疼痛コントロールの実際について学んでいました。テクノロジーを使用したバーチャルな教育機器の活用により「認知症の人の世界」を体験することで、日本では経験のできない認知症のイメージ化を図ることができたと思います。さらに、宗教心や言語サポートなど多民族国家ならではの看護の対象者への配慮の大切さや心配りなどわが国では体験できない看護の実際を学んでいました。そして、毎日の振り返りを通して、すでに講義や実習の大半が終了している4回生から、まだ学習途中の2回生に研修内容の補足説明をすることで、学年の垣根を越えた学習になり、お互いに学びをより深められていました。 これらの体験をこれからの学習にぜひ活用してほしいと期待しています。   看護医療学科 教授 山崎 尚美     【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.08.29

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップを行うことになりました。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。   現地リポート5:8月26日(金)   今日は、アルツハイマー病協会ビクトリアでVDT(Virtual Dementia Training)で「バーチャルに認知症の世界を体験」し、その後の講義ではそのシーンを振り返りながら、認知症とはどのような病気か、認知症の方々にどのように接するべきかについて理解を深めました。     アルツハイマー病ビクトリアは、認知症の正しい知識を、一般の人、専門家、家族などに教育する施設です。最初に、私たちそれぞれに単語と絵が書かれたカードが1枚ずつ渡され、特別な環境を作った別の部屋で全員のカードに書かれた物(単語)を覚えるという体験をしました。部屋は赤いライトでうす暗く、スクリーンにはメルボルンの町の動画が映っており、tramや車の音、人の話している音などの騒音が大きく、その部屋で制限ある時間内に(実際には「少し時間を差し上げます」という説明でしたが「早く覚えなければ」という焦りがうまれプレッシャーになっていたと後で振り返りました)10枚のカードすべてを記憶するのはとても大変でした。10人中6人しか10個全ての単語を覚えていませんでした。この部屋は「認知症を患っている方々の世界」を表現しているとの説明でした。この体験から認知症の方々はコミュニケーションが困難な状況におかれていること、普段の生活の中で不安やプレッシャーを感じているかもしれないということを学びました。     その後、認知症の人から見える生活をスクリーンで見ました。床に模様があると虫がいるように見えたり、バスマットの色が黒だと穴があるように見えたり、認知症の人には日常の生活がどのように見えているのかを体験することができました。息子が認知症の母親に対して「早くして」などプレッシャーを与えている場面を見て、家族が認知症を理解できるように情報を提供し、認知症の人とコミュニケーションをとることが大切であることを学びました。また、認知症の人ができることを増やすために、例えばシャワールームなど目的の場所に行くのが難しい場合にはドアに絵を貼っておくなど環境の調整をすることで認知症の人にとって良い環境が作れることが分かりました。その後、もう一度単語が書かれた紙を一人ずつ渡されました。今度は暗記ではなくメモをとることを許可されました。同じ部屋ですが緑のライトで落ち着いた音楽がかかっており、スクリーンには自然の風景が映っていました。一回目のようなプレッシャーがなく、全員すべての単語を覚えることができました。このことから緑や自然などの環境でリラックスし、プレッシャーを感じないような落ち着いた環境が認知症の方には必要であることが分かりました。   ▲モーニングティ、いろんな種類のパンとフルーツがありとても豪華でした。   午後からは講義を受けました。まず、健康な脳と認知症の人の脳を比べ、認知症の人の脳について、どこが委縮し、そこから何をするのが苦手なのかを学びました。その中でも、特に海馬が一番委縮し、短期記憶が難しくなることや、認知症には①アルツハイマー型認知症②血管性認知症③前頭側頭型認知症④レビー小体型認知症などの多くの種類があり、それぞれの特徴を学びました。また、認知症の人へのサポートの仕方を教わり、どうやってアクティブにし、QOL(生活の質)を高めるかが重要で(社交的な認知症の人は、進行が遅くなるというデータがある)、そのために、①Know the person ②Choice and decision making ③Strengths and abilities ④Communication ⑤Environment ⑥Purposeful engagementなど、家族、本人とコミュニケーションをとり、写真、アルバムなどを見て、その人自身の興味、趣味、生活背景、できるADL(日常生活動作)をよく知り、理解し、その人に合ったアクティビティを見つけ支援することが大切であると分かりました。また、認知症の人の多くは人のやっていることの真似をすることはできるため、一つの動作が困難でも隣でやっている姿を見せたり、写真を貼ったりすることでできることが増えるということを学びました。ほかの人が手伝うよりも本人が行うことでアクティビティの引き金になり、できることが増えることで認知症の方の自信にもなることを学びました。また、講義では認知症の方に対してどのようなコミュニケーションの取り方が正しいのか話していて、認知症の方にはクローズドクエスチョンを使うなど、質問に選択肢を与えることで答えやすくすること、認知症の方の視界に入ってコミュニケーションをとることで良いコミュニケーションがとれるということを知ることができました。   ▲講義が終わり、アルツハイマー病協会ビクトリアでのプログラムを設定してくださったClaire Emmanuelさんと講師のAndrew Italiaさんと記念撮影   帰りはトラムでホテルを目指しました。皆で反対方向に向かってしまうなどハプニングがありながらも、今日も無事にホテルに戻り講義の振り返りショートカンファレンスを行いました。すべてのプログラムが終了!ということで、先生、生徒全員で中華料理のディナーです!多くの人で賑わっていて、本格中華でとても美味しかったです。       その後、ホテルへ帰る途中、綿あめなど食べている人を見かけ、お祭りを近くでやっているのですかとホテルマンに英語で尋ねるとYes!fashion festival!と言われ、探してみると、ネイル、ヘアセット、メイクアップ、綿あめなど無料でスタイリングしてくれる通りがあり、若い女性たちが長蛇の列をつくっていました。綺麗な人が多く、また街中に設置されたバスケットエリアなどがあり、とても活気がありました。   今まで勉強して学びを深めてきましたが、明日はLa Trobe大学の生徒に案内してもらいながら、一日観光をしてきます。   看護医療学科2回生 高田咲貴 種山美里     【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.08.29

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップを行うことになりました。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。   現地リポート4:8月25日(木)   今日は前日と同じく電車に乗り、Banksia Palliative Care Service1に行きました。同じ場所ですので、駅から施設まで自分たちだけで歩きました。施設の中に入ると施設の方が笑顔で迎えてくださり、ティータイム後講義に入りました。 「緩和ケアにおける疼痛の緩和は大変重要である」と前日にも講義を受けましたが、今日のテーマは疼痛マネージメントについてでした。 痛みのアセスメントには身体的、心理的、社会的、文化的、精神的、性的、検査、薬歴の見直し、そしてケアプランの9つの視点で行われることが説明されました。情報収集、アセスメント、ケアプランを立てるにもコミュニケーションが重要ということは日本と同じだと思いました。痛みの定義についてこの2日間のセッションでどのように変化したかについて発表しました。研修を受ける前は「死に近い人が受けるケア」という緩和ケアにネガティヴなイメージをもつ学生が多く、またその実際も「患者さんを社会的、精神的、身体的にケアする」という漠然としたものでしたが、講義を受けてみて、痛みには今までの生活の経緯が関係することや、心理的な痛みがあり、緩和ケアは死ではなく、QOLに視点を向けて行われることを学びました。オーストラリアの緩和ケアの実際についての講義内容のおおよそは、ホテルに戻ってからのショートカンファレンスや先生の通訳などがあったため理解できました。しかし、私たちはまだ日本の終末ケアを学んでいないので、緩和ケアの基本的な知識が浅く、また日本における緩和ケアの現状に関する、日本との比較をしたり事前に勉強したことを深めたりするには至りませんでした。おそらく、英語力が質問できる程であれば学びがもっと深まったと思います。 今回のオーストラリアで学習したことを活かして、日本の緩和ケアや終末期の定義について学んでいきたいと思いました。   お昼ご飯を食べた後、Banksia Palliative Care Service1のボランティアスタッフの方の送迎で、Broadmeadows Palliative Care unitを訪問しました。     Broadmeadows Palliative Care unitは、緩和ケアと高齢者ケアの視点で運営されており、Banksia Palliative Care Service1など3つの施設と連携している病棟です。 その病棟には、高齢者ケアを受けている人が8人、緩和ケアを受けている人が20人おり、その患者を看護するために、レジスターナース(看護師)が30人、エンロールナース(准看護師)が4人、その他に医師はもちろんのこと、理学療法士、ソーシャルワーカー、ダイバーショナルケアワーカー、パストラルケアワーカーなど色々な職種が働いていました。 病棟には、シフト交代のミーティングやケースカンファレンスを行うための部屋や、患者が家族と話せるプライベートな部屋などを設けていました。また、病室には転倒防止のために、ローベッド(低床ベット)が設置してありました。日本ではベッドに転倒防止のために柵がついてありますが、オーストラリアでは抑制を一切禁じられているので、柵ではなくベッド自体を低くすることで転倒を防止しているのだと学ぶことができました。 また、病棟を見学していると、偶然にLa Trobe大学から実習にきていた看護学生と話すことができました。彼女は、私たちと同じ2回生でメルボルンの看護基礎教育について、説明を受けました。   ▲中心がLa Trobe大学の実習生、右端がユニットマネージャーの氏John氏   廊下のボードには、お礼の手紙や、亡くなった方のメモリアル会(遺族会)の手紙を飾ってあり、亡くなっていく人たちのケアをするパストラルケアワーカーという職種について学びました。短い訪問でしたが、学びの多い訪問でした。   ホテルへ戻り、7時から始まるショートカンファレンスまでの自由時間で、買い物に出かけました。これまでも、多民族国家ならではの国際色豊かな料理を食べていましたが、ついにこの日、オーストラリア料理のお店で、カンガルー肉を食べました。味はビーフのようで、とっても美味しかったです。店員さんも、親切に根気強く聞いてくださり、わかりやすく説明してくださって、とてもよい思い出になりました。     また、ホテルでにもどりショートカンファレンスで、1日のまとめをした後に、学生全員でトラムに乗り、スカイデッキ88という展望台に行きました。夜景が綺麗で楽しい思い出のひとつになると思います。 いよいよ、明日は研修最終日です。最後まで集中力を保持して頑張りたいと思います。     看護学科2回生 高田咲貴 種山美里 【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.08.26

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップを行うことになりました。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。全5編でお届けする予定です。   現地リポート3:8月24日(水)   今日は朝から電車に乗ってBanksia Palliative Care Service(緩和ケアセンター)に行きました。 電車は今回初めて使ったということもあり駅の中で迷ってしまいましたが、無事たどりつくことができました。     駅からはBanksia Palliative Care Serviceの方が施設まで案内してくれました。   施設に到着すると、冷えた体を温めるようにと、温かい飲み物とお菓子をいただきました。   少し休憩した後は、施設のLecture roomやカウンセリング室、staff roomを案内されました。受付が入口すぐにあることで、施設に初めて来られた方も声をかけやすいようになっています。 それぞれの部屋に先住民権が認められているアボリやトレス海峡諸島の旗がオーストラリアの旗と共に飾られており、多文化の受け入れ意思を象徴していると教わりました。     そしてオーストラリアの緩和ケアと看護師の役割についての講義を受けました。 オーストラリアでは緩和ケアの対象はがんと診断された患者のみではなく、その点は日本と同じだと感じました。しかし、オーストラリアでは緩和ケアを受ける際に疾患にかかわらず、みんな平等に支援をうけることができるという点は日本と違うと学びました。そしてオーストラリアでは在宅・施設で過ごす患者が多いことから、ボランティアや地域の住民の協力が得られるような体制が整えられていると分かりました。     オーストラリアにはNP(Nurse Practitioner)と呼ばれる看護師がおり、その看護師は専門的な分野において医師と相談したうえで薬の処方や投与方法の変更を独自の判断で行うことができます。緩和ケアのNPでは麻薬のモルヒネ投与量や回数の変更を行うことができ、情報収集や薬の知識が必要で個々看護師責任が問われると学び、今後私たちも知識や技術を深め、責任をもって行動していくことが大切だと感じました。     たくさんの緩和ケア・終末期ケアに関する資料を頂きました。オーストラリアは多国籍国家であるため、患者・家族へ説明するためのパンフレットがいろんな国の言葉で用意されていました。 講義が終わった後、Banksia Palliative Care Serviceの方がサンドイッチを用意してくださり、みんなで昼食をとりました。   続いて、午後にはAssisi the Italian specific Nursing homeへ車で移動しました。   ▼メインエントランス   Assisi the Italian specific Nursing homeは、特別養護老人ホームであり利用者の99パーセントはイタリア出身の方あり、スタッフの方も半分はイタリア出身の方でした。この施設の利用者は約150人で、low care unit、middle unit、high care unitに分かれています。施設長であるJammaさんが案内をしてくれました。 Low care unitではそれぞれに食堂やアクティビティスペースがあり、利用者が生活しやすい環境が整えられていました。   ▼入所者の方の食堂(ダイニングルーム)   入口を入ったすぐのところには共同スペースがあり、そこでは毎日お祈りをしたり音楽を聴いたりして、気分転換を図っていました。ダンスをしている利用者もいました。 Middle unit では外から鍵がかけられており、一人で外にでることはできないようにされていた。しかし、アクティビティをしたり、広い空間を利用することによって、より生活のしやすい環境をつくっていました。 ▼散歩スペース   High care unitに行くと利用者は共同スペースでプリンセスチェアー(車椅子ではなく、身体全体を支えることのできるフカフカな椅子)に座りながら、TVを楽しんでいました。転倒時早期対策のため床にセンサーが埋め込まれており、患者が転倒した際にはコールがなるように工夫していました。また、家族とのプライベートを守ることができる緩和ケアルームがあり、今後についての相談を行うことができます。 ▼施設についてのレクチャー。職員もイタリア系の方が半分を占める   施設全体を通してイタリアの風景や家具を置いて、昔の生活を思いだして気分転換をする機会が増えるよう工夫されていました。   ▼生まれ故郷イタリアの町をイメージしたアレンジの庭   ▼施設敷地内のチャペルの前で   4回生 河合優希・山下夏美 【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.08.25

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップを行うことになりました。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。全4編でお届けする予定です。   現地リポート2:8月23日(火) 今日は、朝からLa Trobe大学でした。私たちは2つのグループAとBに分かれて、La Trobe大学の学生たちの日本語の授業に参加しました。     【1限目】 グループAの学生は、1年生の授業に参加しました。授業内容は日本語のリスニング練習や文法です。私たちはLa Trobe大学の学生の間に座って、わからないところを手助けしました。 グループBの学生は2年生の授業に参加しました。授業内容は、教室に映し出されたスライドに様々な質問が日本語で記載されており、その質問をLa Trobe大学の学生が読み、私たちが回答するという会話の学習でした。     【2限目】 グループAは、1年生の授業に参加しました。この授業では、初めに単語の読み書きのテストを行っており、その採点の協力をしました。次に、カタカナの書き方の練習を行っており、書き順や発音を一緒に確認しました。 グループBは、3年生の授業に参加しました。この授業では、元柔道選手の谷亮子さんに関する記事を使って長文読解を行っていました。各テーブルに分かれ、長文の復唱を行い、漢字の読み方や難しい内容についての理解を私たちがサポートしました。   【昼休み】 日本語サークルの学生(約15名)と一緒にコミュニケーションをとりながらお昼ご飯を食べ、その後、大学のスポーツセンター、Bar、アクティビティ、正門、旧門、礼拝堂を案内してもらいました。様々な話をし、一緒に写真を撮るなどして交流を深めました。   【3限目】 グループAとBが合同で授業に参加しました。この授業では、4つのテーブルに分かれて、テーブルごとに意見交換を行いました。今回の授業では主に学生のアルバイトについて、オーストラリアと日本のアルバイトの違いなどについて話し合いました。オーストラリアのアルバイトの時給は約$11ということでした。アルバイトの内容が飲食店(マクドナルドなど)や洋服屋であるなど日本と同じ部分もあるなど互いに英語や日本語を使用しながら情報交換をしました。 テキストの日本語の長文を私たちが読んで、それに対する問を一緒に解くなど、日本語の学習をアシストする中で私たちも英語を用いる機会を得て語学学習ができました。     【4限目】 また二つのグループに分かれて授業に参加しました。グループAが参加したクラスでは、3限目にいなかった学生が来ており、授業としては3限目と似た内容でした。グループでの話し合いに積極的に参加しました。課題として日本の学生に質問をし、その内容をレポートにて提出するものがあったことから、日本の生活についての質問を受けました。 グループBの学生は、1年生の授業に参加しました。 小グループに分かれ与えられたテーマでロールプレイングが行われていました。正しい日本語を使えているか、など質問を受けLa Trobe大学の学生とペアを組んで英語と日本語を互いに組み合わせながら意見交換を行いました。     【まとめ】 オーストラリアは多民族国家です。La Trobe大学に在籍する学生の国籍や文化的背景も様々ですが、それぞれが互いの意見を尊重し話を聞く様子を見ることができました。こういう姿勢が国際的な知識共有や多様な考えを育むことにつながるのだと思いました。 また、La Trobe大学で関わった学生たちの勉学への意欲は高く、授業中にも活発に発言をします。学生たちとの交流はオーストラリアの文化や大学生活などの知識を深めただけではなく、そうした「学ぶ姿勢」についても考える機会となり充実した1日を過ごすことができました。     看護医療学科4回生 河合優希・山下夏美   【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

2016.08.24

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1

看護医療学科では今年度から初めて海外インターンシップを行うことになりました。今年はオーストラリア ヴィクトリア州 メルボルンで実施されることになり、8月20日(土)から28日(日)の日程で、2回生5名、4回生3名の計8名が参加しています。 ラ・トローブ大学、高齢者施設や認知症ケアに関する研修センター、緩和ケア病棟を訪問し、オーストラリアの文化や歴史、その中で築かれてきた保健・医療・福祉制度について学びます。4月から事前学習も進めてきました。 チームワークもなかなかのものです。ブログ第1弾は、2回生コンビ、岡野葵さんと塩崎萌さんがまとめてくれました。全4編でお届けする予定です。 看護医療学科 教授 堀内 美由紀   看護医療学科の海外インターンシップがついに始まりました!!!8月20日(土)の夕方、私たちは関西空港に集合して親に見送られて旅立ちました。     香港を経由して無事にオーストラリアのメルボルンに到着しました。コアラが出迎えてくれました。     8月21日(日)に到着!天候は、不安定で晴れたり、突然雨が降ってきたりしました。 ホテルに荷物を置いた後、市内を観光しました。 まずトラムに乗るためのマイキーを購入。そしてスーパーマーケットに行き、朝食やお菓子、水などを買いました。     晩御飯は有名なハンバーガーショップで大きなハンバーガーとポテトを買い、ホテルに持ち帰って食べました。おなか一杯になりました!!     8月22日(月)、朝7時半のトラムに乗って、最初の研修先であるLa Trobe大学へ向かいました! La Trobe大学は敷地内にバスが通っているほど広いです。     トラムの駅で二人の学生が降り過ごして…一駅分走ってやってくるというハプニングがありました。笑     まず、オリエンテーションを受け、日本とオーストラリアの違いについて Julie Ellis先生と情報交換をしながら確認しました。そして、創傷ケアについてWilliam McGuiness先生から、看護教育制度と保健医療システムについてJulie Ellis先生から講義がありました。オーストラリアと日本では似ているところもあり、また違う部分もありました。 その後、実習室へ移動しました。下の写真の一番右が、オリエンテーションとオーストラリアの看護教育制度と保健医療システムについて講義してくださったJulie Ellis先生です。     実習室では、まず創傷ケアの演習を行いました。創傷ケアでは滅菌操作の技術が求められ、今まで習ってきたことを使うことができました。     次に助産コースの実習室にも入らせていただきました。分娩介助では畿央大学にはない、分娩シミュレーターの妊婦さんを使っていました。脈拍もうち、おなかが張る感じや胎児の回旋やウェット感、まばたきや話もでき、さらに瞳孔が開くなど細部までリアルな母体でした。ぜひ畿央大学にもほしいなーと助産師を目指している人たちで話していました。     本場の英語に苦戦しましたが、先生方のフォローもあり、すべてはないですが、ある程度理解することができました。 お昼ご飯は大学の食堂で食べました。大学内に店があって、中国料理やイタリアンやインドなどの店がありました。こちらもボリューミーでおなか一杯になりました。   そして16時頃にホテル付近まで帰ってきて、昨日とは違う大きなスーパーに寄って買い物をしました。ホテルに帰り、ショートカンファレンスで、今日学んだことの情報共有を行いました。8人の学生間でも聞き取れている部分や解釈に違いがありました。しかし、それぞれ意見を出し合うことで、講義を聞いているときにはわからなかったことが理解できたり、新しい疑問がわいたり、学びを深めることができました。   その後、晩御飯は先生たちも一緒にタイ料理を食べに行きました。今までの料理とは違ってさっぱりした、スパイシーな料理でした。そのあとはホテルに戻って、明日の準備のため鶴を折ったり、ブログを書いたり、みんなで話したりして過ごしました。     明日はLa Trobe大学の授業に参加します!!英語が難しくてなかなか理解しにくいですが、頑張ります!   看護医療学科2回生 岡野葵・塩崎萌

2016.08.24

第47回日本看護学会-急性期看護・看護教育-学術集会参加レポート~看護医療学科

看護医療学科3年次配当「急性期看護学実習」では、高度救命救急センターでの1週間の臨地実習を行っています。3回生の学生は、生命危機に瀕する事故や外傷、疾患のために救急車電搬送された患者さんに施される初療の見学や一命をとりとめたあとの集中治療室における看護の実際にふれ、多くの学びや医療人として命の尊さを考える機会を持っています。 そこで、昨年度の実習に参加した学生を対象に高度救命救急センターでの初療に対してどのようなイメージを持っているのか、またその実習が学生に与える影響がどのようなものかを演題に実習を担当した教員が、研究成果を発表しました。     まず、7月15・16日に沖縄県宜野湾市で開催された急性期看護の学術集会では、急性期看護学の林田麗准教授が、『看護大学生の高度救命救急センター初療に対するイメージと実習の影響』という演題で「生命の危機状況にある患者さんや家族を取り巻く医療現場に対して抱いたイメージが、〈難しい〉〈複雑な〉というものである一方、〈真面目な〉〈立派な〉〈尊い〉〈誇らしい〉という肯定的な捉え方もしていること」「この実習のあと看護師になろうという思いが強くなっている」という結果を報告しました。 会場では、「自分たちの学校でも救命救急センターの初療実習をしたいと考えている」という教員や「学生を受け入れる場合、臨床指導者に何が求められるか」など臨床側からの意見や質問をいただき、活発な議論を行うことができました。     会場のある宜野湾市は、真っ青な空と海がとてもきれいでした。しかし、爆音を響かせて飛行するオスプレイの往来を目にし、沖縄が抱える深い問題を考える機会となりました。   続いて、8月4・5日に滋賀県大津市で開催された看護教育の学術集会では、基礎看護学の林有学教授が、『高度救命救急センターでの実習指導のありかた』という演題で「学生は、救急看護の実習に対して、逃げ出すことなく頑張ろうという姿勢で臨んでいたこと」「初療見学の体験がある学生は、医療現場をよりリアルに感じる機会を得ていたこと」などを報告しました。こちらの会場でも、「現在、自分の学校では初療見学を行っていないが、是非今後取り入れることを検討したい」という前向きな意見交換ができました。     夏の琵琶湖は、休日を楽しむ外国人や子供たちで賑わっており、その様子をみることで心が癒されました。これから始まる急性期看護学実習への士気が高まった私たちでした。   健康科学部看護医療学科 大友絵利香