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看護医療学科

2016.08.17

真夏のオープンキャンパスレポート!

皆さん、こんにちは! OCスタッフのツマタニです。(  *´艸`) 8月13日(土)・14日(日)に、真夏のオープンキャンパスがありました。     今回も1回生のスタッフが加わり、新しい顔ぶれでのオープンキャンパス。 「2017年の赤本」がもらえたり、ガラガラ抽選会など、楽しい企画があり、 2日間合わせて1000名以上の高校生の来場がありました。ありがとうございました。     大学紹介や入試のガイダンスの他にも、体験授業、相談コーナー、クラブ・サークル紹介、畿央生とフリートークなど、盛り沢山のプログラムが用意されていました。     また14日(日)のオープンキャンパスでは、助産学専攻科の説明会も並行して行われ、今回、私は助産学専攻科のスタッフとしてお手伝いをさせていただきました。 今回の助産学専攻科の説明会には23名の参加者が来場くださいました。 助産学専攻科の実習室で行われ、先生による助産学専攻科の魅力や助産師についてのお話や、専攻科の学生さんと一緒に演習を行ったりしました。 私もスタッフとして参加して、初めて助産学専攻科のことについて知ることができ、とても助産師に興味がわきました。また、赤ちゃんが生まれる素晴らしさを改めて実感できました。     そして、今回で3回生のほとんどの先輩方が引退となりました… とても寂しく感じますが、先輩たちから引き継いだ思いを大切にして、今後もオープンキャンパスをスタッフ全員で盛り上げていきたいです。 先輩方、ありがとうございました!     次回オープンキャンパスは、9/11(日)13時からです!

2016.08.17

保健師をめざす学生による健康情報発信!~看護医療学科「産業保健実習」

私たちは、5月31日(火)から6月3日(金)まで、看護医療学科4年次配当「産業保健実習」で近畿労働金庫様に行かせていただきました。実習では、実際に職場巡視や保健指導をさせていただき、産業保健における保健師の活動を通して多くの学びを得ることができました。   今回の実習で、私たちは「健康貯金箱」という健康便りを二つ作成しました。この健康便りは、保健師さんが従業員の方々に理解してほしい健康情報を発信しているもので、不定期ですが10年以上にわたって継続的に発行されています。「健康貯金箱」は、印刷されたものが食堂などたくさんの人が集まるところに掲示され、従業員の方の個人のパソコンでも見ることができます。     「健康貯金箱」の作成にあたり、一つ目のテーマは学生で考えるように言われたので、季節柄熱中症が多く発生する時期であったため、熱中症をテーマしました。仕事の特徴として、ビル内で過ごす人と外回りの人がいるため、どちらの人にも予防するために注意してほしい内容を考えました。関心をもって見てもらえるように、タイトルや文字・イラストの使い方を工夫することが必要だと指導を受けました。   二つ目は、テーマに「睡眠時無呼吸症候群」を指定されましたが、二つとも共通して、タイトルは色や文字が目立つようにし、また具体的に症状などを示すことで、見る方が自分自身に該当するかどうか分かるように工夫しました。   最初はデザインを重視して作成していましたが、従業員の方に忙しい中でも見てもらいたいところや強調したい部分はどこなのか、伝える目的を考え、理解を促す工夫をすることや、タイトルや見出し一つにしても、少しでも従業員の方の興味を引くことができるように考え、作成していくことが大事であると学びました。   実習終了後、私達が作成した「健康貯金箱」が食堂などに掲示され、従業員の方のパソコンにニュースとして発信されることを聞き、情報が残るという責任の重たさを感じています。改めて、提供する情報の信頼性を高めるために、しっかり調べ、根拠のあるものを発信することが重要だと学びました。 看護医療学科 4年生 谷野 西村   ≪指導保健師のコメント≫ 元々は1つのテーマについて作成していただく予定が、構成を練るのも、指導したことについての加筆・修正も非常にスピーディーで、短い実習期間にも関わらず結果的に2つも作成していただきました!ありがとうございました。   どちらのテーマも伝えたい内容は盛りだくさんの中、A4サイズに1枚という限られたスペースで、いかに端的に分かりやすく伝えるかということを考えるのは非常に難しかったと思います。   また、多忙な労働者に少しでも興味を持ってもらえるよう、内容はもちろんですが、見出しやレイアウト、イラスト等の構成は大事です。さらに、我々の職場は金融業ということもあり、データや数値を提示すると有効で、関心を持ってくれる人が多くなります。このように、見てもらう人たちの状況や特徴等を把握し、考えながら作ることがとても大切だと思うので、内容よりは作る際の姿勢や考え方等をお話させていただくことが多かった気がします。   今回はお二人の誠意や真心が詰まった、弊庫の職員のための「健康貯金箱」を作っていただき、私たちも大変嬉しく思っています。顔と顔を合わせて話す時はもちろんですが、紙面からもきっと作成者の思いやハートは伝わります!いつまでもその温かいハートを大事にしてくださいね。   ありがとうございました。お疲れ様でした。 大内保健師

2016.08.01

ハンセン病療養所長島愛生園を見学~看護医療学科

看護医療学科4年次生開講科目(保健師科目)「健康学特論」においては、「マイノリティの健康」と題し、昨年に引き続き、ハンセン病を中心として学んでいます。 7月25日(月)には、岡山県瀬戸内市にある国立療養所長島愛生園歴史館の学芸員である田村朋久さんを大学にお招きし、当科目と2年次生開講科目「地域看護学概論」との合同講義として「ハンセン病問題から学ぶ」と題してお話を伺いました。   4年次生はその後2日間にわたり小グループに分かれ、グループごとに異なるテーマで事前学習を行い、全体で学習の成果を共有しました。     7月27日(水)は私たちが長島愛生園に訪れ、様々なお話を伺い、そして体験しました。8時に大阪市内を出発し、観光バス3時間と少し。瀬戸内海の長島という島に到着しました。今は橋が架かっていますが、30年近く前までは架かっておらず、文字通り「隔離された島」だったわけです。 長島愛生園歴史館では、ハンセン病の歴史、当時の様々な展示品を見ることにより、学生たちも「想像を超えた苦しさがあったのではないか」「世間の差別はこれほどまでにひどかったんだ」との声をあげていました。     また、今年は岡本悦子看護部長のお話を伺うことができました。長島愛生園看護部のケア体制とその内容について、素晴らしいお話を伺うことができました。ハンセン病はもちろん治癒していますが、末梢神経を中心に後遺障害をお持ちの方が多いので、そのケアについて、興味深く聞くことができました。また、「看護者の倫理綱領」に基づいた看護への信念を伺うことができ、とても勉強になりました。学生たちも、同じ看護職者のお話に真剣に聞きいっていました。     その後の園内の見学では、暑いさなかではありましたが、歴史館学芸員の田村さんにご案内いただき、昨年と同じく、収容桟橋、最初の収容施設(回春寮)、納骨堂へ行きました。学生たちも当時の建物の中に入り、言葉では言い表せない気持ちだったようです。また、その道すがら、学芸員の田村さんにも積極的に質問を行っていました。納骨堂では、地域社会に帰ることなくお亡くなりになった方々に対し、皆で手を合わせました。   研修の最後には、長島愛生園入所者自治会執行委員の川北為俊さんのお話を伺うことができました。川北さんには、今までのつらい体験を含め、いろいろお話しいただきました。「社会的入院(この場合には入所)」はなぜ起こるのか、他の看護学領域でも習うことですが、偏見や差別がまだまだあることを痛感させられました。     療養所に行った翌々日、授業の最終日には、奈良県出身の映画監督である河瀨直美さんが監督され、昨年公開された映画『あん』を鑑賞しました。これはハンセン病が題材になっているもので、療養所に行った直後にこの映画を観ることで、より大きな共感を得ることができました。学生も「何も悪いことをしていないのに差別と偏見にさらされることの不条理さ」、「人間らしく生きる意味」、「正しい知識・理解の必要性」について、その後のグループディスカッションでもかなりの時間をかけて意見を交わしました。   この科目は、7月下旬に集中して行われましたが、ちょうどその時期に神奈川県相模原市の障害者施設において痛ましい事件が起こりました。ディスカッションの中でも、障がい者を含めたマイノリティの人権、健康、そして生命を深く考える機会にもなりました。ハンセン病回復者も障がい者も、外国人も健康な人々も、全て尊い命。看護職者として、どう寄り添っていくか、熱い議論が交わされました。この問いは、卒業した後もきっと考え続けてくれることでしょう。   このように非常に有意義な研修をすることができました。この場をお借りして、長島愛生園の田村さま、森さま、岡本看護部長、入所者自治会の川北さまをはじめ、長島愛生園のみなさまに厚くお礼申し上げます。    看護医療学科 准教授 文鐘聲     【昨年の国立ハンセン病療養所訪問関連の記事】 2015/10/19 「ハンセン病療養所訪問学習を通しての学び」報告会を開催しました。~看護医療学科 2015/09/02 看護医療学科4回生が国立ハンセン病療養所を訪問~学生レポート「健康学特論」 2015/08/26 看護医療学科4回生が国立ハンセン病療養所を訪問(2日目)!~「健康学特論」 2015/08/26 看護医療学科4回生が国立ハンセン病療養所を訪問!~「健康学特論」

2016.07.29

第21回老年看護学会学術集会参加レポート!~看護医療学科

2016年7月23日(土)~7月24日(日)に埼玉県 大宮ソニックシティで第21回老年看護学会学術集会があり、看護医療学科老年看護学領域の教員6名が参加いたしました。今回の学会テーマは「死を見据えたケア 高齢者本人とケアチームによるケアの創造と統合へ」で、全国から2,023名の参加者が集いました。     超高齢化社会を迎えた日本のケアをどのように進めていくのか-講演やシンポジウム、セミナーや研究発表などたくさんの演目があり、どれも聴講したい興味深い内容ばかりで、どの演目を選択するのかとても悩みました。研究発表では活発な意見交換が行われ、会場は熱気にあふれていました。 学会では山崎尚美教授が教育技法に関する示説発表の座長や、グループホームにおける終末期ケアに関する研究発表をされました。発表を通して施設で働く職員が終末期の研修会を継続して受ける意義が明確に理解できました。また、どの発表も聴講者が多く関心の高さがうかがえました。     学会長の青梅慶友病院老人看護専門看護師の桑田美代子先生は会長講演の中で、「死を見据えるからこそ日々の生を支えるケアが重要になる。高齢者本人の意思を確認することと毎日繰り返し丁寧に行われるケアこそ価値がある」と熱く語っておられました。世界に先駆けて超高齢化社会を迎えた日本は今、人類が体験したことのない難しい課題を突き付けられています。この局面を打破するのは高齢者ケアを支える看護・医療・福祉に携わる人々の熱意と実践力、そこに裏付けされる科学的根拠の解明だと実感しました。日本の老年看護は間違いなく世界のトップレベルであり、我々はその世界トップレベルの看護を担う学生達を育成しているのだと思うと身の引き締まる思いでした。今回の学会に刺激を受け、また今後の学習の励みにしたいと思います。   看護医療学科 助手 島岡昌代

2016.07.28

奈良県母性衛生学会学術講演会に参加!~看護医療学科 廣金・藤澤ゼミ

平成28年7月23日(土)12:30より、奈良県橿原市の奈良県医師会館で、奈良県下の医師、助産師、看護師、看護師・助産師養成所の教員及び学生が集合して、第31回奈良県母性衛生学会学術講演会が開催されました。   看護医療学科廣金・藤澤ゼミは担当教員が助産師であるため、母性に関する内容を卒業研究として希望する学生が所属しています。そのため、10月の卒業研究発表会に向けて、毎年、教員・ゼミ生一緒にこの講演会を聴講しています。そして今年度も廣金ゼミと藤澤ゼミでは、1題ずつ昨年度の卒業研究を発表しました。発表したのは、今年3月に看護医療学科を卒業した5期生で、発表を聴講したのは現4回生の6期生です。   【発表者】浅野 友里 看護医療学科3月卒業(5期生)・(現)助産学専攻科学生 「妊産婦のダイエットにおける助産師の保健指導に関する文献検討」     ー終了後の感想 「自分が興味を持って研究した内容を、臨床で働く医師、助産師、看護師の方々の前で発表させていただいたことはとても貴重な経験でした。そして発表後に質問をしていただき、研究をするにあたって必要となる視点について新たに気付かせていただきました。今回の気付きと反省を今後研究していくにあたって、自分自身の課題として取り組み、精進していきたいと思います。」   ー担当教員 廣金 和枝 看護医療学科准教授 「口演発表をおこなった3月卒業の浅野さんは、発表準備を主体的に行い、発表も堂々としたものでした。座長先生からの質問にも誠実に応えており、成長したな~と感じました。今年は、後輩のゼミ生全員が学会に参加しました。「発表者の研究成果に対して敬意を払いつつ、会場にいる方たちの益にもなるような意見交換をする」という学術的な場でのマナーについても学べたのでは思います。これから本格的に取り組んでいく卒業研究で、今回の学びを生かしてくれたらと思っています。」   【発表者】小畠 彩 看護医療学科3月卒業(5期生)・(現)助産学専攻科学生 「夫立ち合い分娩における満足度とその後の父親の育児参加について-イクメンと呼ばれる男性はなぜ増加しているのか-」     ー終了後の感想 「すごく緊張しましたが、次はここを工夫しようなど、学校の中だけでは気付くことができない視点にも気づくことができたので、発表できて良かったです。事例研究では、タイムリーな興味深い内容を聞くことができました。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。」   ー担当教員 藤澤弘枝 看護医療学科講師 「小畠さんは、昨年度はこの講演会を聴講する立場で参加しました。その後、しっかりと卒業研究に取り組み、今回の発表になりましたが、小畠さんの熱心で真面目な姿勢は、今後助産師として産婦さんに寄り添っていくためにとても大切な資質だと感じています。また、発表時は会場からのご意見や質問にはきはきと答えており、とても頼もしく感じました。今後の目標に向かっても精一杯頑張ってくださいね。応援しています。」 発表後は、病態医学Ⅱ(産婦人科学)を教えていただいた、奈良県母性衛生学会会長で奈良県立医科大学教授の小林 浩先生(前列 中央)とともに、全員で写真撮影をしました。     前列(左)廣金 和枝准教授、(中央)小林 浩教授、(右)藤澤 弘枝講師     <聴講した現ゼミ生の感想> 「内容もまとまっていて、スライドも見やすいし、私もこのような卒業論文を書きたい。学会の流れや雰囲気を知ることができた良かった。文献研究だけでなく、事例研究の実際も知れてよかった。」ー森下 裕子 「研究発表の流れや討議の様子を知ることができて良かった。病院の方々の研究を聴くことができ、将来役立てたいと思った。スライドの文章は強調したい部分の色を変えることでとても見やすかった。また、図があると一目でわかるので参考にしていきたい。」ー佐藤 美沙都   「立会い分娩の研究が3例続き興味を持った。また、同じ分野が続くことで研究の比較もしやすかった。そして、母性分野はこれからの自分の人生においても大切な分野であり、どんな出産がいいのかなど、考えていきたい。」ー中務 智尋   「いろいろな研究発表を聴くことで、どのように取り組むかを学ぶことができた。授業で習う基礎的な知識のほか、新しく見出されている出産スタイルやその利点、そのための支援、実際の現状なども知ることができ、看護の奥深さを感じることができた。」ー高瀬 和   「男・女で求められていることの違いや助産師の介入方法など、自身が一人の助産師として働くことがくる場合、どのように介入するかを考えながら発表を聞いていたら、とても興味深かった。この学びを現場で活かしたいと考えた。」ー藤次 永実   「実際の先輩の発表を聞き、学習意欲・研究意欲が高まった。助産師の役割は、分娩の介助や妊娠・出産のケアといっても多様であり、立会い分娩をより良い体験へとするための配慮や、思春期への性教育といった幅広い活動もある。それぞれの対象者に合わせた内容のケア・教育が必要だと考えた。」ー青山 加奈 「将来助産師として働くときにはどのような支援を行っていきたいかや、必要な内容についても述べられていた。今回の講演の学びを活かし、私の研究でもこのようの視点を持って研究したいと思った。」ー甲村 弥生   聴講したゼミ生の皆さんは、10月の看護医療学科の卒業研究発表会に向けて、ラストスパートです。今日の学びを活かして頑張ってくださいね! 看護医療学科 講師 藤澤 弘枝

2016.07.27

老年看護学施設実習打合せ&ミニシンポジウムを開催!~看護医療学科

7月21日(木)3,4限に、老年看護学 施設実習打ち合わせ会およびミニシンポジウムを開催しました!   老年看護学 施設実習打ち合わせ会 7月21日(木)に、8月中旬に看護医療学科3年次実習の先陣を切って行う「老年看護学施設実習」の打ち合せ会を行いました。大学での施設実習打ち合わせ会は今年度からの初めての取り組みです。 従来は教員が実習し施設に出向いて実習の打ち合わせを行っていましたが、今年度からは学生が学んでいる様子や学びの場を知ってもらう目的もあり、指導者の皆様に大学にお越し頂くことになり、12施設15名の方にご出席いただきました。     まずは実習を担当する教員、指導いただく指導者さん方の自己紹介を行いました。その後、老年看護学山崎教授から「老年看護学実習要項」にそってパワーポイントを使用して実習目標、目的、スケジュール、注意事項の説明と指導者さんへの依頼がありました。   その後は施設毎に分かれて指導者さんと各施設担当教員が膝を突きあわせて打ち合わせを行いました。改まった形式では難しいことも本音で打ち合わせを行うことができました。       老年看護学援助論Ⅱ ミニシンポジウム 同じく7月21日(木)、この夏から実習を行う3回生を対象に、実習への動機づけを目的に、実習でお世話になる病院・施設から4名の講師をお招きしてミニシンポジウムを開催しました。   まず、講師の方々から高齢者が治療、生活をしている場とそこでの看護師の役割についてお話しいただきました。病院からお越し頂いた講師の方々は入院されている高齢者が退院後また自宅で生活できるために看護師は何をするのかについてもお話し頂きました。ある講師は、ご自宅での生活を看護師が知っておくこと、またある講師は、リハビリテーションにおける看護の役割は『しているADL(日常生活動作)の発展・維持であること』など、ご自身の看護観を交えてお話しくださいました。     高齢者の生活を中心としたケアを行う介護老人福祉施設、介護老人保健施設から来られて講師の方々は、その人らしく生活を送ってもらえることについてお話されました。ある講師は「6時に起きる方もおられれば8時に起きる方もいる。何時に起きて、何時に食事を摂るかはその方が決めること」「季節を感じてもらえるように七夕まつりなど季節の行事を取り入れていること」などをお話しされました。     講演のあとは質疑応答を行い、シンポジウムを終えました。日々高齢者のケアに携わっているからこそ出てくる、高齢者一人一人を大切に思われている言葉に学生も教員も学ぶことの多いシンポジウムでした。 看護医療学科 講師 寺田 美和子

2016.07.21

看護医療学科授業レポート~「看護技術基礎論」

7月13日(水)1~4限、1回生は、クラス別に分かれて「ベッドメイキング」と「臥床患者さんのシーツ交換」を行いました。 この演習では、多くの時間をベッド上で過ごされる患者さんに、できる限り快適な日常生活を送っていただけるように、ベッド上の環境を整えることを目的としています。   ベッドメイキングとは、患者さんが過ごすベッドを作ることです。この時に重要なのは、シーツにしわを作らないことです。しわがあると、その上に寝る患者さんはとても不快に感じ、褥瘡を引き起こすことがあります。学生は、1つのベッドを3~4人で使い、2人で作成する方法を行いました。   三角コーナーを作りシーツをマットレスの下に入れる時はボディメカニクスを活用します。     最初は、「なかなかしわがとれない」「どうやったらしわのないベッドが作れるの?」など、思うようにできない様子でしたが、教員の助言を受けながら、繰り返し練習をすることで、「上手くできた」「しわがなくなった」と達成感とともに笑顔が見られました。   次は、「臥床患者さんのシーツ交換」を行いました。 シーツ交換は、汚れたシーツの交換というだけでなく、ベッド内の換気という意味でも重要です。まずは、看護者2人、患者に分かれてグループで事前学修を活用し話し合いながら清潔なシーツに交換する方法を行いました。   グループで話し合いながら患者さんのシーツを交換する方法を模索中です。      最後に代表グループにデモンストレーションを行ってもらい、ポイントを学修しました。    代表グループのデモンストレーションの様子をみんな真剣な表情で見ています。     今回実施した演習は、これまで学修した知識と技術を統合して実施することが重要です。看護の基本技術として身につけてほしいと思います。 みなさん、しっかり練習しましょう!     看護医療学科 講師 須藤聖子

2016.07.15

保健師をめざす学生の「地域看護学実習 学びの報告会」を開催 !

看護医療学科4年生で保健師科目を選択している学生22名が、5月30日~7月8日まで「地域看護学実習」に行きました。地域看護学実習では、学生は「学校保健実習」または「産業保健実習のどちらかを選択し、保健所は全員実習となります。 報告会の開催は、それぞれの実習施設で体験する保健事業や活動が異なるため、学びをまとめて報告することで、共有を図ることを目的としています。 学校保健実習では、1週間の実習期間中、高校と小学校、養護学校で実習を行いました。学校保健活動や学校安全活動の実際を体験し、媒体を実際に作成して生徒の健康課題に応じた保健指導のあり方を学びました。   ▼学生が作成した掲示物   産業保健実習では、3つの事業場全てで、通常は立ち入ることができない作業中の職場巡視を体験しました。また個人への保健指導を実際に行い、対象者の労働と日ごろの生活や意識と健康との関連を考え、その状況に応じた効果的な保健指導のあり方を学ぶことができました。熱意あふれる指導保健師の活動を通して保健師魂を感じ、産業保健活動の魅力を感じた1週間でした。   ▼産業保健の実習風景   保健所実習では、県内3つの保健所で、家庭訪問や感染症対策、健康推進事業に参加しました。それぞれ参加した保健事業が異なっていましたが、個人への支援や管轄市町村への支援活動を通して、地域特性に応じて地域の関係機関との連携を図り、協働している実際の保健師活動について学ぶことができました。     以下、学生の感想をご紹介します。   産業保健実習の報告を聞いて 今回の産業保健実習の発表を聞いて、保健師は数少ない人数で、職場で働く全労働者を対象に支援するため、広い視野、観察力などもとても重要になると解りました。また、保健師は、労働者の健康課題に対して、その職場(労働)の特性と労働者の健康状態を関連させて支援することで健康を守り、職場全体の利益につなげていると思いました。職場巡視をすることで健康課題の予防に努めることもとても重要であると学びました。 学校保健では児童・生徒またその保護者、教職員を対象に支援を行っていて、児童・生徒個人および集団としての健康課題への対応をしていました。産業保健では働く成人が対象であったので、日本では、人が生まれてから、成長・発達していく中で、学校生活を終えて社会に出ても職場で支援を受けることができるケアシステムの中にいることが理解できました。保健師は、人の一生を通して支援している専門職であることを改めて学ぶことができました。(学校保健実習学生)   学校保健の報告を聞いて 学校保健においては、養護教諭は子どもの成長発達に合わせて、対象者やその家族が健康に安心して地域で生活できるように、必要な健康教育や保健指導を行い、障害を持ちながらでもその子に合わせた生活が送れるようにサポートすることが大切であると思いました。そのためには、必要な関係機関と子ども、家族などの間に立ち、つなげることが必要であると思いました。(産業保健実習学生)   保健所の報告を聞いて 3つの保健所でそれぞれ実習内容は異なっていましたが、保健所で取り組まれている事業や、実際の事例を通して改めて保健師が地域の関係職種をつなぐ役割を担い、活動されていることを学ぶことができました。また、それぞれ地域の特徴があり、その特徴を生かした支援を保健師が他職種と連携して行っていくことが重要だと学ぶことができました。後期からは市町村実習が始まりますが、今回の実習で学んだことを生かし、頑張りたいと思います。   難病の家庭訪問やがんサロンでのがん患者のピアサポート、感染症発生時の防護服であるPPE着脱演習など私たちが経験できていないことも報告を聞くことで学ぶことができました。一方で保健所保健師の役割は広域的な地域支援や他職種との連携など共通点があると学ぶことができました。   他の保健所の実習のまとめを聞いて、保健所ごとに地域の特性に違いがあり、特性に応じた事業が行われていることがわかりました。しかし、どの保健所でも保健師の役割は保健活動の指針に基づいており、また、他職種や関係機関との連携が密に行われることで地域のネットワークの構築に繋がっていることを学びました。     今回は、保健師実習5単位の中の2単位の実習でした。実習前は、少し不安げな様子でしたが、実習を通して保健師の活動と役割への理解が深まったようで、実習終了時には良い表情になり、たくましさも感じられました。9月から市町村で3週間の実習と1週間の学外演習が始まりますので、これからその準備が本格的に始まります。   看護医療学科教授 松本泉美

2016.07.12

台湾から講師を迎えて「第2回認知症ケア研修会」を開催しました。

第2回認知症ケア研修会が、6月27日(月)畿央大学L304教室で開催されました。 テーマは「認知症高齢者を支える地域システム」で、講師は台湾社団法人雲林県老人長期ケア協会付属小太陽デイサービスセンター所長の陳 玲穎(チン リンイン)氏です。小太陽デイサービスセンターから陳氏をはじめ4人の方が来られました。陳さんは、6月26日(日)の日本看護福祉学会でも招聘講演をしてくださいました。     研修会の参加人数は、平日の開催であったこともあり24名でした。朴さんという通訳者の通訳を交えながらの講演でした。 認知症を抱えていても、住み慣れた地域で生活がしたいとの願いは万国共通です。台湾も高齢化が進んできていて、そのスピードも世界最速とのことでした。ケアサービスの資源が少ない台湾の農村部で認知症者をどう支えていくかということは重要な課題となっています。小太陽デイサービスセンターの設立は、1992年の震災がきっかけとのことでした。     陳氏をはじめとする小太陽デイサービスセンターでは、地域での認知症ケアサービスの研究・開発に取り組んでいます。また日本での研修や施設見学などを行い、施設ケアに取り入れています。6月24日(金)も「和里(にこり)」や「萌の里」など奈良県下の施設を見学されていました。また現在は台湾農村部の新たな介護モデルの開発にも取り組んでいます。 パワーポイントで紹介していただいた小太陽デイサービスセンターは、日本の施設と同じような木を中心とした柔らかい雰囲気の建物で、利用者がホッとするような施設でした。     講演の後はK204ゼミ室で茶話会を行い、質問や意見を交換しました。「認知症の人と家族の会」奈良県支部からも2人の参加がありました。参加者の方で台湾語を話せる方が2名おられ、自然と通訳をしてくださり会話が盛り上がりました。内容としては、台湾の認知症ケアの現状への質問が多く寄せられていました。 通訳と笑顔とジェスチャーでコミュニケーションを図る楽しい会となりました。日本ばかりでなく、世界情勢にも目を向け、そこからまた日本の認知症ケアを考えることの必要性を感じた研修会でした。   看護医療学科 南部登志江

2016.07.12

麻薬取締官による特別講義~看護医療学科「看護倫理」

7月5日(火)看護医療学科3年次配当「看護倫理」の授業で、現役の麻薬取締官(近畿厚生局麻薬取締部 坂 厚志氏)を講師としてお招きし、特別講義を行いました。助産学専攻科の学生も合わせた合同講義には、約100名の学生が出席しました。     この講義は、将来医療従事者になる者として、学生が正しい知識を得ることで「乱用薬物は絶対使用しない・医療用麻薬はその使用目的により適切に使用することが必要である」という 認識の向上を図ることを目的として、昨年から実施しているものです。 薬物は、ネット等で簡単に手に入り、若者にまで広がっている状況があります。特別な人だけの話ではないことを理解し、‟誘われても断ることができる力”としてのライフスキル獲得が必要となります。     また3回生は、8月中旬過ぎから病院や施設での実習が始まるため、疼痛ケアが必要な方を受け持つ可能性もあることから、医療用麻薬についても理解できるようにと、この時期に実施しています。   「医療人に課せられた社会的使命―薬物の怖さを熟知し効能を最大限に活かす―」をテーマとして、講義をしていただきました。芸能人やスポーツ選手の逮捕の話題から始まり、実際の薬物使用者の自宅の様子などの写真が提示され、学生たちの顔も真剣な表情に変わりました。最初は軽い気持ちのつもりが、薬物依存となり自分をコントロールできなくなる過程や、薬物だけでなく、何かに囚われる「依存」は誰でも起こる可能性があることとその要因についてわかりやすく説明していただきました。   医療用麻薬では、日本は国際比較でまだまだ消費量が少ないこと、疼痛緩和ケアチーム稼働が低率であること、医療用麻薬に対する世論調査の結果で、30%以上の人が「だんだん効かなくなる」「最後の手段だ」と思っているなど、まだまだ理解されていない状況を示していただきました。看護者として正しい知識を持ち、終末期だけでなく疼痛ケアが必要な方のQOL向上のために、どのような役割を担う必要があるか考える機会となりました。   当日は新聞社の取材もあり、助産学専攻科の学生が応じて率直な感想を述べていました。     なお、この講義は、講師の坂様および看護倫理担当の堀江先生のご理解とご協力のもと、実施することができました。ありがとうございました。                    看護医療学科 教授 松本泉美 【関連記事】 2015年度 麻薬取締官に学ぶ麻薬と医療用麻薬の現状~看護医療学科「看護倫理」