2024.05.09
2024年度 へき地医療体験実習(宇陀市大宇陀地区)2日目レポート~看護医療学科
看護医療学科では特色ある科目として、4年次に「へき地医療体験実習」を開講しています。4月当初から学内での実習を開始し、準備を整えて奈良県内4か所の地域で実習を行っています。
5月7日(火)から9日(木)までの3日間は、吉野郡川上村・五條市大塔・山辺郡山添村・宇陀市大宇陀の4つの地域で臨地実習を行います。1日目報告に続き今日は、宇陀市大宇陀地区での実習2日目の様子についてリポートします。
▼地元の野菜と美味しいお米で温かい朝食です
今朝の大宇陀は5月と思えないくらい肌寒く、山手にある宿泊施設ではこたつに入るのが心地よいくらいです。昨日はフカフカの布団でゆっくり休んで、実習に備えました。今日は全員で準備して臨む「まちの保健室」企画の日です。腹ごしらえが済んだら、さあ出発!
▼民泊施設のお嬢さんと仲良しになりました
「まちの保健室」は、大宇陀中心部にある「道の駅 宇陀路大宇陀 阿騎野宿」の皆さんのご協力のもと会場をお借りしました。
▼畿央大学の旗のもと、会場準備が整いました
開始時間の10時前から、イベントに関心を持った住民の方が次々と来てくださいました。学生たちは役割に沿って、問診や測定、健康指導、日常生活の様子を聴くなど、学内でのリハーサルを思い出しながら進めていきます。
▼日課の散歩に来ていた地元の高齢者と学生の様子
大宇陀の高齢化率は45%に迫っているため会場を訪れる住民の大半は高齢者でしたが、皆さん生き生きと健康管理に気遣っておられる様子を話してくれました。
▼問診や測定を行う様子
近年大宇陀は町屋整備に力を入れ、近隣の府県から多くの観光客が立ち寄る町になっています。奈良県内各地や遠くは山梨県から紀伊半島に旅行に来られたご夫婦も保健室に立ち寄ってくださいました。奥様が元助産師さんであった方が来られ、学生たちは緊張しながら測定や指導を行っている様子もみられました。これから山梨までドライブして帰るというご夫婦から差し入れをいただき、力をもらうひと時もあった保健室企画でした。
総勢60名の方々が企画に参加してくださり、イベントは大成功!「さっき友達が来たみたいで、行っておいでと声かけてくれたから来ました」と、会場に足を運んでくれた方も大勢おられたことから、学生は住民同士のコミュニティが良好に保たれている様子を実感することができました。
午後からは、大宇陀特別養護老人ホームラガールの乃美幸彦施設長から『高齢化と人口減少が進む町でどのようにして”住み慣れた地域で最期まで暮らす”ことを支えるか』といった大宇陀の介護医療福祉連携についてお話を伺いました。
宇陀市は人口の3割が、ケアネットシステムに登録しており、地域包括ケアシステムが円滑に機能しています。施設長は、「他職種で意見を出し合うこと」「一人の人に多数の目を向け方向性を確認すること」「ニーズのある人からドアをノックされたら必ず全力で応えること」が、医療介護に従事する者の基本姿勢であることを学生たちに教えてくださいました。
▼乃美施設長からのお話のあと、学生からは終末期の意思決定支援について質問が出ました
実習も2日が終わりましたが、学生たちは実習目標達成に向けて取り組んでいます。
▼関戸地区への家庭訪問
▼家庭訪問で生活指導を行う様子
今日は雨が降ることもなく、訪問看護や移動診療車の見学などそれぞれの実習地で元気に活動しました。
明日は3日目です。大宇陀の方々への感謝を忘れず現地実習の仕上げができるよう頑張りましょう。
▼宿に戻って、美味しい夕食をいただき明日に備えます。
野菜を使ったお料理で明日への活力をいただきます。
▼本日のお楽しみ:地元の一品は昨日の筍に続いて蕗でした
明日は何かな!
健康科学部看護医療学科 准教授 大友 絵利香
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