タグ
現代教育学科
2024.04.11
タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.4~学校での授業実践を通じて
現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。ブログ第一弾ではドンデーン村の様子、第二弾ではコンケン大学でのワークショップ、第三弾では農村部の教育的課題について、そして最終回となる今回はドンデーン村の子供たちを対象に授業実践を行った様子をレポートします! 今回の調査では、ドンデーン村の学校にて、子どもたちにアンケート等の調査協力をしてもらいました。これは過去の調査と同じ質問をしてその変化を調べるものです。しかし、こうした調査が子どもたちにとっては決して面白いものではありません。調査の準備段階からこちらも「調査結果として面白く、子どもたちも楽しみながらできる授業にならないか」ということを考え続けてきました。そこで思いついたのが、「子どもたちの生活空間」を子どもたちが調べることでした。ヒントは、私が小学2年生の担任をしていた時に、子どもたちと実践した生活科の「まちたんけん」をベースにしました。 まちたんけんの学習では、子どもたちは自分の知っているお店や遊び場などをどの子も楽しそうに語って教えてくれます。そして、その場所での出来事を友達同士で思い出し、知らない子がいれば教えてあげています。単に場所がどこかだけでなく、何がおいしいとか、値段が安いとか、こういうトラブルに巻き込まれたとか、いわゆる社会認識もそこで培っていることがわかります。その姿がどの子たちも楽しくてたまらないのです。聞いている私が楽しくなってくるのです。私は「あの授業をドンデーン村バージョンでやってみよう」と思い立ちました。さあ、私の14年間の教員経験はタイの農村で通用するのでしょうか!? ▼生活科「まちたんけん」の様子(2022年撮影) ▼自主的な話し合い活動が授業をおもしろくする(2022年撮影) 実際の授業では子どもたちのつぶやきを引き出すために、子どもたちが行きそうな場所をあらかじめ聞き出し、その場所の写真を撮り、簡単な地図も作り、子どもたちが空間を認識し、共有できるように工夫するのですが、今回はそうもいきません。Google mapで集落の衛星写真を構成し、拡大印刷して大きな地図を作成して持っていくことにしました。ドンデーン村の学校での授業では、担当してくれたボー先生が児童・生徒に授業の流れを説明してくれます。学年ごとに色分けした丸シールに各自の出席番号を10個ずつ書きました。それを子どもたちに渡します。そして、拡大した地図を子どもたちの前に広げました。 もうその時点で「あっ!ここが学校だ」、「お寺だ」、「自分の家だ」と大盛り上がりです。つまり、空間認識を共有できたわけですね。「最近(1ヶ月くらい)、遊びにいったところにシールを貼りましょう」という指示を聞くと、子どもたちは、ああだこうだ言いながら的確に場所を特定してシールを貼って行きます。自分の順番が早く来ないかと待ち遠しい子、情報を交換して大笑いする子、下級生にやり方を教えてあげる子など、その様子は日本の子どもたちと全く変わりません。 ▼拡大印刷した地図に自分が最近行った場所をシールで貼ります ▼みんなで頭を突き合わせて話し合う姿は日本もタイも同じです どの子も授業参観で見せていた姿とは違い、携帯電話を触りませんでした。しっかりと授業準備と創意工夫を行い、明確な(わかりやすい)展開と的確な指示を出せば、子どもたちは「主体的で、対話的な」学習ができるのです。そして、子どもたちが貼るシールのひとつひとつに意味や理由がありました。いつも遊ぶ広場も複数あり、子どもたちの中では棲み分けがされていること、釣りの穴場や馴染みの店があること、ゲームで遊ぶためにはWi-fiのあるおうちに集まること、エアコンのあるおうちやお店に涼みに行っていることなど、子どもたちの行動にはそれなりの理由と世界観が見えてきたのです。まさに、それは村の子どもたちの空間と社会認識を示していました。 ▼中学生たちが小学生に教えてくれるので子どもたちもわかりやすい 私は今回の実践を通して、 ドンデーン村の子どもの生活空間や世界観が垣間見えたこと 日本での授業実践・研究授業が途上国でも受け入れられ、そこに子どもたちの主体的で対話的な深い学びに通じるものがあること 大きな地図をみんなで共有し、話し合い、何度もシールを貼ったり、貼り替えたりするアナログ的な授業であるからこそ異学年での学びが促進されたこと がわかりました。 私自身も教員の経験を発揮し、現地の先生方と共同で「授業」を通して子どもたちと一緒に研究成果が残せたことは意義深いのではないかと考えています。本当に素晴らしい体験になりました。 最後にドンデーン村の古い言い伝えの「ヘン・ナムカン、キン・ナムカン」という言葉をご紹介します。「ともに食べ、ともに働く」という意味です。非常に貧しい農村だったドンデーン村の村人たちはその言葉を昔からとても大切にしていました。最初の訪問から約20年を経て、再訪したドンデーン村。その地域をどのように捉え、地域と関わりながら、変化の渦中に身を投じてみてこそわかることがたくさんあります。時代を超えて、国を超えて、「ヘン・ナムカン、キン・ナムカン」の志は、私たちの生活や生き方にも問いかけているのではないでしょうか。 ▼授業後にみんなで記念撮影 現代教育学科 講師 岡田良平 【関連記事】 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.3~タイ農村部の教育的課題 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加! タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~22年ぶりの再訪!
2024.04.10
タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.3~タイ農村部の教育的課題って?
現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。ブログ第一弾ではドンデーン村の様子、第二弾ではコンケン大学でのワークショップ、そして今回はドンデーン村の学校を調査する中でわかった教育的課題についてです! ドンデーン村の学校では、幼稚園(3年)、小学校(6年)、中学校(3年)の9年の教育を受けることができます。さて、今回の調査で約20年ぶりに村の学校を調査し、授業の様子も含めてゆっくり見て回ることができました。今回はタイの農村社会の学校の様子をお伝えします。 まず、最初に子どもたちの笑顔と人懐っこさには心底、感動を覚えます。特にドンデーン村は60年の研究史のおかげもあって、日本人にとても好意的です。特に子どもたちは、「どこに行くの」、「日本語でこれは何ていうの」といつも聞いてきてくれますし、「給食を一緒に食べよう」と誘ってくれます。それは20年前に「オーカダー」と呼ばれ、炎天下の中、汗びっしょりになってサッカーを子どもたちとしていた頃と何も変わりません。 しかし、ドンデーン村の学校にも明らかに都市化の波は押し寄せています。自慢だった美しい木造校舎は取り壊され、コンクリート校舎になっていました。当時、薄暗いだけで黒板と机しかなかった教室には、モニターがありwi-fiも通っています。各先生には1人一台のパソコンとプリンターが配備されています。ランチタイムに金銭的な余裕がなく、欠食する子や家に食べに帰る子もなくなり、全員が給食を美味しそうに食べていました。 ▼伝統的な建築様式のドンデーン村小学校木造校舎(1981年撮影) ▼1981年のドンデーン村の子どもたち(1981年撮影) ▼アンケート調査に回答する児童(1983年撮影) ▼授業の様子(2004年撮影) ▼美しい伝統的なタイの木造校舎(2004年撮影) ▼当時の給食は全校児童に行き渡っていませんでした(2004年撮影) ▼ドンデーン村の学校の新築校舎 ▼現在の給食の様子 そうした学校施設のハードやインフラ面は目に見えて変化していました。しかし、20年前には無かった光景もありました。それはソフト面、いわゆる教育の質的な面です。中学生はみんな授業中にスマホを触っています。しかも、平気でゲームをし、音楽を聴き、動画を見ています。それを先生が注意することもありません。何度もそのような光景を目にし、それは「荒れている」というよりも日常の風景なのでしょう。なぜなら、私がカメラを向けるとスマホを隠し、授業に集中したフリをします。「悪いこと」とはわかっているようです。 小学校の教室では子どもがスマホを触っている率は減りますが、それ以上に気になることに気づきました。ほとんどの先生が黒板を書いていないことです。滞在時に複数回、小中学校ともに授業見学に行きましたが、黒板が数日間そのままのものもあれば、書いた形跡がないものもあります。授業参観をしていて、気づいたことは教科書を読むだけ、教科書にあるワークをしているだけという場面がほとんどだったということです。それは、14年間、小学校と中学校で教員をしてきた私にとって、経験値からくる「授業として成立していない」という事実とタイの農村社会の課題を最も突きつけられた瞬間でした。 ▼スマホで遊びながら授業を受ける子ども ▼授業として成立していない状況が散見される ▼モニターの問題を読むだけの授業になっている ▼机の上にはスマホがあり、授業とは関係ない利用が目立つ そして、その光景そのものがドンデーン村の学校の最大の課題でもありました。村の世帯数が増加し、家屋数も大幅に上昇しているのに、児童生徒数が極端に少ないことが明らかになりました。20年前の3分の1にまで減っています。タイでは日本のように学区外への進学に規制を設けていないため、教育にお金をかけられる家庭や村の学校の状況に危機感を感じる家庭は、コンケン市内の学校へ進学しているのです。コンケン市の都市化が拡大し、都市近郊農村に変貌したドンデーン村では、都市部へのアクセスの良さが仇となり、村人からさえも「選ばれない学校」へと舵を切っています。ドンデーン村の学校は「高学歴」「質の高い教育」という「都市化」の最前線に晒され、無惨にもその選択肢から除外されつつあるのです。 20年前、村のごく一部の裕福な家庭だけが、コンケン市内の学校に通っていました。しかし、現在では、学校側は校区内に住む就学年齢の子どもがいったい何人、村の学校に通っていないのかさえ把握できていない状況にあります。それほどまでに、「村の学校への進学拒否が一般化」していると言えるでしょう。20年前、私は都市化によって都市部への進学はより強まるだろうと予測しました。それは教育の質そのものがボトムアップされることを前提とした予測でした。しかし、実際には教育の質が二極化され、進学先も都市部と村とに二極化するという結果をもたらしていました。 60年前、水野浩一博士(元・京都大学東南アジア研究所 教授)が東北タイの貧村として紹介したドンデーン村は、経済的な豊かさと都市化の波の中で全く違う姿を見せ、子どもたちを翻弄していると言えるでしょう。 現代教育学科 講師 岡田良平 【関連記事】 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加! タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~22年ぶりの再訪!
2024.04.09
タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加!
現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。村の様子をレポートした前回に続いて、コンケン大学でのワークショップの様子をお届けします! 2月24日にコンケン大学教育学部にて、インターナショナルワークショップが開催されました。第3次のドンデーン村調査の際にお世話になったコンケン大学元教育学部長のスマリー・チャイチャロン先生(元コンケン大学教育学部学部長付き顧問)のご厚意もあって、「日本・タイ・中国の教育問題と現状」と題して、参加者から活発な議論が行われました。 今回のワークショップの参加者には、日本、タイ、中国の研究者だけでなく、タイの国立・私立小学校の校長先生、修士課程の学生、リカレントで在学している現職教員など合計24名の出席者がありました。今回の調査で通訳も務めていただいた鈴木 秀明氏(タイで日系企業のアテンドや通訳・翻訳業務を支援しているHotaru Japan Service Co.,Ltdの代表取締役)には、シンポジウムのオーガナイザーとして活躍していただきました。大学側との事前の準備(紹介状の作成や送付)や複数回の交渉はもちろん、日本語をタイ社会に合った細かなタイ語の表現やニュアンスに変換して伝えることで、現場レベルの意見を吸い上げながら3カ国の研究者と現場の教員が共通認識を深めることができたことで、予想以上の活発なディスカッションとなり、非常に有意義なシンポジウムになりました。 ▼土曜の休日にも関わらずたくさんの方が参加してくれました。 ▼日本・タイ・中国の教育問題について話し合いました。 ▼タイの学校現場の課題について意見交換。 今回は私が主賓ということもあり、基調講演を行い、それを軸に各国の共通課題や問題点の認識を共有しました。私のテーマはズバリ!「日本の教員のハードワークとなり手不足問題」です。録画していた日本の教員の1日を追った特集番組を、詳細部分はタイ語の解説を入れてもらいながら視聴し、現在、日本の小学校では、こうした課題の解決に向けて教科担任制やチーム担任制を導入する機運が高まっていることも講演しました。 VTRが非常に好評で、単に「国によって制度や文化が違う」という単純な結論に結びつくのではなく、「教員不足は我が国も同じだ」、「ランチタイムやトイレ休憩さえも取りにくい日本の教員の忙しさは異常ではないか」といった驚嘆の声が上がる一方、「子どもの成長を願う思いは同じだ」という温かい意見もありました。 その一方で、「日本の小学校教員は担任が全教科を教えることで負担が増えるという見解もあるが、全教科教えることができる質的な保証があるとも言えるのではないか」、「タイも中国も小学校教員は日本の中学校のように教科の専門性がある。規模のある程度ある学校では、全教科の教員が配置されており、教員の専門性を生かした学習が可能だが、農村部の規模の小さい学校では、教員の配置が少ないため、一度も教えたことのない教科を教えることになり、教育の質が都市部と農村部で格差を生む状況にある。日本の教科担任制導入はやめた方が良いのではないか」という意見もありました。その他にも都市部と農村部の教育格差に関する話題が出ていました。出席された校長先生たちは農村部の教育の質の向上に危機感を覚えおり、特に教員の「アクティブ・ラーニング」に関する意識改革が課題であると認識していました。私自身、「へー、そうなんだ」、「日本も似たようなもんですよ」と軽く反応していたのですが、この話題が後々の調査で大きな意味を持つことになりました。 ▼日本の教員不足や志願者の減少について解説しました。 ▼現場の教員、交換留学生など幅広い方々からお話を聞くことができました。 私が最も印象的だったことは、農村部で全校児童60人程度の小学校の校長をしている先生から「日本についての疑問だが、なぜあんなに清潔なのか、学校教育でどういった指導をしているのか」、「礼儀正しさや真面目さをどのような教科で教えているのか」といった素朴な疑問をいただきました。実は私はこの質問に良い答えが出せませんでした。確かに教科としては道徳や特別活動を通した学習があります。そして、掃除、給食指導、お道具箱の整理整頓などいくらでもその要因はあるように感じました。そもそも学校教育だけが担っているものでもありませんよね。こういった視点は、日本人の日常生活に溶け込みすぎており、気づきにくい点です。皆さんならどう答えますか? ▼タイの文化なのでしょうか?集合写真では謎のポーズを必ず求められます。 現代教育学科 講師 岡田良平 【関連記事】 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~22年ぶりの再訪!
2024.04.08
タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~現代教育学科教員が22年ぶりの再訪!
現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。今回は22年ぶりにドンデーン村を再訪し、村の変化した様子をレポートします! 教育学部現代教育学科で生活科と社会科を担当している岡田良平です。私は2月16日から3月8日までタイの農村調査を行ってきました。4回にわたって調査の様子等について報告します。 今回、私が訪れたタイ東北部のコンケン県にあるドンデーン村についてご紹介したいと思います。実はこのドンデーン村は東南アジアやタイの研究をする人たちにとっては、わりと有名な村なんです。なぜなら、ドンデーン村は1964年、1981年と1983年、2002年の計3回にわたって3度の悉皆(全世帯)調査がされてきました。その調査は農学や社会学の異なる分野の研究者がおり、様々な観点から一つの村の全体像を明らかにしようというもので、世界でも類を見ない調査でした。1983年にはNHKが特集番組を作成したという村でもあるのです。ドンデーン村に関する研究論文は非常にたくさんあり、現在ではタイの農村社会の変化を知るための参照軸として各国の研究者から注目されています。 ▼日本の調査団を迎え入れるドンデーン村の村人たち(1981年撮影) ▼当時の村の様子(1981年撮影) ▼当時のコンケン市内市場の様子(1980年代撮影) 当時、学生だった私は2002年から始まった第3次調査に運よく参加させてもらいました。私が初めて村を訪れて約20年が経ち、今回は第4次調査の準備に出かけたのでした。当然のことですが、20年間のうちにほぼ全てが変わってしまいました。コンケン市内には巨大なデパートが建設され、誰もが知る高級ブランドが入店しています。誰もがスマホを持ち、デパートのレストラン街には私たちがよく知るお店が「和食店」としてたくさん入店していました。その眩さはまるで梅田のデパートや商業施設にいるような感覚です。大きく変貌した市内からホテルから村に着くためにGoogle mapに道案内をしてもらいます。衛生写真でも確認した通りの道順です。しかし、道案内に従っているのに、私は全く違う街に行こうとしているように感じます。大通りにはスターバックス、マクドナルド、ケンタッキーが立ち並び、郊外型の大型ショッピングセンターがいくつも建設され、大規模な立体交差や鉄道の高架工事も完了していました。そして、村に入る曲がり道にはセブンイレブンができています。私が20年前、何度も曲がったその曲がり道にはどこにも面影はありませんでした。 ▼コンケン市内のデパートの外観 ▼高級ブランド店も入るデパート店内 ▼店内には複数の日本食のテナントが入居している ▼世界的に有名な店舗が立ち並ぶコンケン市郊外 ▼幹線道からドンデーン村に入る道の手前にあるコンビニ 村の様子も随分と変わっていました。伝統的な木造の高床式住宅は村中を探さないと見つかりません。高床式の住宅は雨季の水害や小動物や害虫等の侵入を防ぎ、1階には家畜が飼われていて、人間と同じ敷地内にいたのです。しかし、多くの家が平屋や二階建てのコンクリート造りに変わりました。20年前の村では夕方になると、村の通りに露店ができていて、近くの村から買い物に来る人たちが買い物に来ていました。私たち学生はタイ人の学生と一軒家で共同生活をしていたので、料理当番になると買い出しにも来ていました。そんな露店はグレードアップし、「市場」になっていました。村内には、エアコンの効いた店舗もできています。 ▼数少ない伝統的な高床式住居 ▼高床式住居の室内の様子 ▼高床式住居の1階部分を住居用に改装した家 ▼おそらく村で一番豪華な家 ▼村にできた大きな市場 ▼市場の前にあるエアコンの効いた店 私が村人たちに、「村はどんなことが一番変わりましたか」と聞くと、「何もかも全てが変わってしまったよ」と聞いて一抹の寂しさを感じました。確かに、新しい家に住み、新車を買い、スマホのLINEで連絡をしている様子からは、そう感じてしまうでしょう。しかし、よく目を凝らして、村を歩いて観察すると、東北タイ特有の大きな水瓶(天水田のため雨季に雨水を溜めて生活用水に利用する)はありましたし、少ないながらもゴザを織ったり、田んぼに牛が放牧されている景色も残っていました。学生時代に通訳たちと共同生活をしていた家を20年ぶりに訪れると、当時、お世話になった懐かしい村人たちや学校の先生たちに再開し、とても心が温まりました。よく帰ってきたと言われ、昔の写真や私の家族の写真を見せると大喜びをしてくれました。 ▼各家庭には雨水を貯める水瓶が多く残っている ▼伝統的なござづくり ▼当時、日本人とアシスタントのタイ人の学生が共同生活をしていた家 ▼村入りの儀式をしてもらう筆者 私の担当する生活科と社会科は、まず地域に「出向き」、自分で「感じる」ことから始まります。難しいことは何もありません。ほんの少しの勇気だけです。まずは、自分の足でフィールドワークに行ってみませんか? 現代教育学科 講師 岡田良平
2024.04.05
2024年度 新入学生研修 学科別レポートvol.1~現代教育学科
新入生を迎える学外研修:交流と創造の1日 2024年4月4日(木)、現代教育学科の新入学生研修を実施しました。 本研修では、現代教育学科の学科長をはじめ、1回生のクラス担任と先輩スタッフ数名が同行。教員や先輩との交流や、新入生同士のつながりを深めるサポートを行いました。 参加者は6台のバスに分かれ、最初の目的地である泉南市立文化ホールへ向かいました。 ここでは、担任による自己紹介や畿友会の先輩からの体験談を聞くオリエンテーションが行われました。 オリエンテーションのハイライトは、畿央大学ダンス部(Afro-izm republic)による迫力のあるパフォーマンスで、新入生の皆さんを熱烈に歓迎しました。 次に、りんくう南浜海水浴場近くのSORA RINKUにて、共に昼食を楽しみました。 前日までの雨模様が心配されましたが、幸い天候も回復し、爽やかなビーチでのランチタイムを満喫できました。 続いて、本研修のクライマックスである「段ボール造形活動」のため泉南市立市民体育館に移動しました。この活動では、段ボールを用いて多様な作品をつくりあげます。グループ内でアイデアを出し合い、コンセプト決定から役割分担、活動の進行まで、全員で真剣に取り組みました。 どのグループもコミュニケーションを活発に取りながら、楽しんで取り組んでいる様子が非常に印象的でした。完成した作品は、創造性と個性が光る素晴らしいものばかりで、記念撮影にピッタリでした。 研修の終わりには、全員で体育館の清掃を行い、バスでの帰路につきました。 多くの新入生にとって、この日は初めての学生生活の中での貴重な交流の機会となったことでしょう。 来週からの授業開始に向けて、この経験が不安を和らげ、新たな生活への良いスタートとなることを心から願っています。 現代教育学科 1回生担任副代表 大久保 賢一
2024.03.07
小学校一日見学を実施しました~現代教育学科
「小学校一日見学」は畿央大学教育学部が独自に設置している「小学校教育実習」「養護実習」を履修するための必修科目です。早い時期に学校の現場を経験することをねらいにしています。 平成22年度より大阪教育大学附属小学校並びに大阪教育大学のご厚意により、平成30年度までは附属天王寺小学校、翌年からは附属平野小学校で受け入れていただきました。新型コロナ感染対策のため2年間オンライン形式で実施しましたが、昨年度は学校を訪問して実施することができました。例年、午前中4時間の授業参観、午後は副校長先生による講話と1日を振り返るレポート作成というプログラムで実施してきました。昨年度は午前のみの実施でしたが、今年度は午後からも実施することができました。参加者は132名でした。 3時間の授業参観と昼食をはさんでからの副校長先生による講話が主なプログラムです。地域の方や保護者の方を交えての「未来そうぞう科」の学習や地震による避難訓練にも参加させていただきました。 授業参観は1年生から6年生の配当された学級で、学習の様子を参観させていただきました。教員の立場から時間毎に異なる教科の指導を目にする、とてもよい機会となりました。グループ活動に入り込んで子どもに声かけをしている姿も見られました。 2時間目終了間際には避難訓練があり、地震発生時における教職員や児童の行動からも学ぶことがありました。午後からは、南副校長先生の講話です。まず、参観した授業から「小学校教員の魅力」「小学校教員の責務」「小学校教員の職務内容」についてお話があり、「教師の場作り・働きかけのよさ」「子どもが『光っている』瞬間」を視点としてグループ討議を行いました。そして、目の前の子どもたちの気付きから学習がはじまること、子どもの興味・関心を喚起し、自力解決できるよう支えていくことが教師の役割であること、教師の仕事には専門性と同時に人間性が求められることなど、教師の役割とやりがいについて語ってくださいました。 学生は帰宅してから1日を振り返りレポートをまとめました。今日の出来事を言葉で表現することによって、教職への思いを一層強くしたことでしょう。 1日の様子を写真と学生の感想で紹介します。 ◇授業について ●6年生社会の授業では、まず教師が教科書を使用せず、児童がノートを書かないという授業スタイルに驚いた。私が小学生だったときは毎時間教科書を使用し、ノートに板書を写すという授業スタイルであったが、児童はノートを取ることはなく、自分のipadにタイピングで自分なりのノートを作成していた。そしてこの授業も児童の意見を主体に授業が展開されていた。児童同士で意見を交換する時間を設定した際も、近くの児童同士ではなく、自由に席を移動して意見を交換し合っており、その時間内で児童同士でipadの使い方などについても教え合う様子が見受けられ、児童主体の授業展開であった。 ●3時間目の書写の時間に以下のような流れがあった。 (先生)「習字の字が上手な人は未来が見えている!〇〇さんは実はその兆しがある!」 (児童)「すごい!なんで?」→プロジェクターを用いて説明。 この、「未来が見えている」という独特の言い回しは、次の一画を意識して文字のバランスを整えるという書道の指導を、児童が興味を持ちやすくなるようにしているという点で、非常に勉強になった。 ◇教師の働きかけについて ●授静かにしてほしい場面で「静かにしましょう」「話を聞きましょう」というような声掛けではなかなか静かにならないことがよくある。しかし、2年3組の先生は静かにできている児童を見つけて「○○さん、静かにできていて素晴らしいね」「○○さん、お話聞く準備早いね」などのように、できていない児童に声を掛けるのではなく、できている児童に声掛けをしていた。それによって、周りの児童も先生に褒めてほしいという気持ちから自然と静かになっていてすごいと感じた。 ◇避難訓練について ●避難訓練を見学した際に、教師は普段の穏やかな雰囲気はなく、人数確認の時には走って報告を行っていた。このことから、避難訓練に対する意識や児童の命を守るための意識が高いと感じた。防犯の観点から学校の廊下には、刺股が置かれていた。大阪教育大学池田小学校の事件から、どこの学校でも学校安全に対する対策が行われているのではないだろうかと感じた。 ●避難訓練という貴重な行事を見学することができたのも、とても為になったと思う。教員が真剣に行うことではじめはふざけて友達と喋り続けていた児童もその様子を見て、最後はちゃんと話を聞き避難訓練を真剣に行っていてすごいと思った。避難訓練は、児童の命にかかわるものであるためとても重要なものだと思った。避難訓練や災害に関する知識を教えていくことは、教員のとても重要な仕事の一つであり、責任がいると強く感じた。避難訓練の際にふざけていた児童を注意していた教員や、前に立ち全体に指示を出していた教員はもちろんどの教員も真剣で、教師という仕事の楽しい面だけを考えていた私は甘い考えだと感じた。 ◇子どもの姿から ●図工の授業では、自分の好きな物語を絵の具やクレヨンで画用紙に描いていくという授業であった。何人かの子たちに、「何を描いてるの?」と問いかけてみると、「桃太郎やで!」や「スイミーっていうやつ!」など、楽しそうに答えてくれ、そこからどんどん話を聞かせてくれる子もいれば、恥ずかしがってあまり喋ってくれない子もいた。先生の立場から見た時にこのような時どうすることが重要なのか考え、やはり児童が話したくない状況でどんどん質問するよりも、表情や話し方などから話しかけやすい雰囲気を作ったり、その子が興味を持って取り組んでいることの話題や行動に対して乗っかっていってあげたりすることを意識すると良いのかなと、児童たちと関わっていく上で感じた。 ●1年のクラスに見学に行った。今回の自分の中でのめあてとして、先生の話し方や表情に注目するよりも、その先生の言動を受けて、児童はどのような表情をしたりどのような行動に繋げたりするのかということに注目をして見学を行った。クラス全体として感じ取ったことは、自分の中の小学1年生のイメージと、実際に学校に通っている小学1年生の姿が大きくずれているということだった。休み時間などには、自分の気持ちを相手に伝えようとしたり楽しく話をしたりしている姿をよく見かけたが、授業が始まったとたん、人の話を聞くときはその発言者の方を向いたり、手を挙げて当てられてから発言したりするなど、想像していたよりもメリハリをつけることができていると感じた。しかし、それは児童が勝手にできるようになるのではなく、教師の日ごろの指導の仕方によっていい方向にも悪い方向にも簡単に変わってしまうのだということも再確認した。 ◇講話を聞いて ●副校長の講話では、教師・学校現場についていくつかお話して下さったが、なかでも自身が感銘を受けたのが「すべての学びは目の前の子どもたちから」というワードであった。教員の意義というのは一般的には「教育者・指導者」という立場であり子供たちが、「学習」する立場であるのだが、副校長の「子どもたちは、きちんと自身の間違いを認め、訂正することができる・子供たちの成長に学ばされる場面がたくさんある」という言葉を聞いて本当にそのとおりであり、それこそ教師というのは「共同探究者」というワードがぴったりだなと感銘を受けた ◇全体を通して ●今回一日見学を体験させてもらい、学校という場では児童が主役であり、それをサポートするのが教員であると考えた。教員は見本にならなければならないが全て教員が正しいわけではないと思うので、時には児童から学ばせてもらう事も多々あると思うし児童の目線に立ち一緒に成長するという気持ちでいることが大切ではないかと考えた。前回の附属池田小学校から今回の附属平野小学校の経験を通して、先生方のように児童の前に立って授業を行っていけるようになるのかいう不安と教員になりたたいという欲が強まった機会でした。 ●教員は大変といったイメージが1番にありましたが、「大変」以上の魅力がたくさんあることに気づきました。1日のほとんどを学校で過ごし、家族と同じくらい多くの時間を子どもたちと過ごせることは本当に幸せなことだし、先生の影響を受けて成長していくということは、たくさんの子どもの成長の一部に自分が携わることができるのは教員の1番の魅力だと感じました。子どもたちに良い影響を与えられる人間になるために専門だけでなく様々な経験を通して人間性を磨いていこうと心に留めました。 最後に、学生に貴重な学びの場をご提供くださった大阪教育大学並びに附属平野小学校に深く感謝申し上げます。 【関連記事】 1回生が大阪教育大学附属池田小学校を訪問しました~現代教育学科 奈良教育大学と算数・数学教育のゼミ交流!~現代教育学科 椎名ゼミ 1回生131名が「小学校一日見学」に参加しました~現代教育学科 大阪教育大学附属池田小学校で学ぶ「安全で安心できる学校づくり」~現代教育学科
2024.01.11
英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.6~カナダのクリスマスの様子を紹介!
2020年度に開設された現代教育学科英語教育コースでは、6か月間英語圏で生活し語学や異なる文化・価値観を学ぶ「セメスター留学」を2回生後期に開講。今年度は、2回生3名が、2023年9月23日(土)にカナダのビクトリアに出発しました。前回のリポート第5弾ではカナダでのハロウィーンやアイスホッケーの試合観戦等の様子を紹介しました。今回は、クリスマスの様子についてリポートが届いたのでご紹介いたします! こんにちは、現代教育学科英語教育コース2回生の染谷 凜です。今回はカナダのクリスマスの様子をレポートしていきたいと思います。 カナダでは11月の終わりごろから街中がクリスマスへの準備を始めるため、12月の初めの時点で、ダウンタウンにはたくさんのイルミネーションが施され、お店や学校には飾り付けがされたり、ショッピングモールには巨大なクリスマスツリーが飾られていたりもしました。中でも私が驚いたのは、学校に行くバスがクリスマス仕様にデコレーションされ、運転手さんはサンタクロースの格好で子どもたちに大人気だったことです。このように、24日と25日だけではなく、12月のまるまる1ヶ月がクリスマスのような感覚でした。 ▼ブリティッシュコロンビア議事堂 ▼ショッピングモールのクリスマスツリー ▼前回のブログで紹介した街「シドニー」のイルミネーション 私のホストファミリーのお子さん達はもうすでに自立しており、各家庭があるため、24日のクリスマスイブはホストファミリーのファミリーが集まり、総勢19名で一緒にディナーを食べました。クリスマスディナーのメニューは七面鳥やマッシュポテト、芽キャベツなどの定番料理が食卓に並び、バイキング形式でみんなで楽しむものでした。 クリスマス当日はホストファミリーと一緒に過ごし、ディナーの後にクリスマスムービー(グリンチ)を見て過ごしました。日本ではクリスマスは友達とパーティーをして過ごすことが多かったので、ファミリーとゆっくり過ごした時間はとても新鮮で新たなクリスマスの楽しみ方を体験できました。 クリスマスシーズンに一番きれいだったイルミネーションは「ブッチャートガーデン」でみたものでした。ここでは毎年11月の1ヶ月間の間を、イルミネーションの準備のために費やし、園内全体にライトや飾り付けを施します。そのため、日本では味わうことのできないスケールのイルミネーションが広がっており、その壮大さに思わず息をのんでしまい言葉が出なかったです。他にも日本で見たことないようなライトの動きや、仕組みが全く分からないものばっかりでとてもワクワクしました。ブッチャードガーデンは季節によっていろいろな植物を鑑賞できるので、また温かくなったらもう一度訪れたいと思います。 このようにクリスマス期間の様子を短くまとめてみました。2024年になり、いよいよ残りの留学期間も2ヶ月ほどになりました。最後まで気を抜かず頑張りたいと思います。 現代教育学科2回生 染谷 凜 【関連記事】 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.5~現地で参加したイベントや生活の様子を紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.4~ハロウィーンの様子を紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.3~観光名所「シドニー」を紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.2~ビクトリアの街並みを紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.1~ホームステイ先に到着! 短期語学留学の記事はコチラへ 現代教育学科英語教育コース セメスター留学の記事はコチラへ
2023.12.23
畿央大学付属広陵こども園で保育現場体験!~現代教育学科「幼児教育実践論」
2023年11月14日(火)、幼稚園教諭、保育士をめざす現代教育学科1回生65名が、畿央大学付属広陵こども園で保育現場体験を行いました。「幼児教育実践論」は、保育実習、幼稚園教育実習を履修するための必修科目であり、保育現場体験は実践的に子どもを理解し、課題をもって学修を進めることをねらいとして実施しています。 学生は、0歳児~5歳児の配当されたクラスに入り、10時~12時まで保育観察・保育参加を行いました。保育を観察して実習日誌を作成する、保育のねらい・内容を意識してクラス活動に参加するといった体験を通して、学生は保育を見る目を養い、子どもと関わるための技能について実践的に学ぶことができました。 ▼保育観察・保育参加の様子 保育現場体験後に実施した報告会(12月2日(土))における学生の感想を一部紹介します(保育にふさわしい表現になるよう一部修正を加えているものがあります)。 一人一人の発達に合わせて対応することの大切さに気付くことができました。保育現場体験では、自分に話しかけてくれた子どもと関わることが多かったのですが、全体を見ることが難しい場合には他の保育者に状況を伝え、協力し合う等、一人で保育をするのではなく、保育者同士の情報共有や連携の大切さを学ぶことができました。今回の保育現場体験を通して、日頃から否定的な言葉を使わず、前向きな言葉を使うようにしていきたいです。 保育現場体験に参加させていただく前は、私自身、子どもと関わることがほとんどなく、緊張と少し不安がありましたが、保育者の方や子ども達が温かく迎えてくださったので、安心して保育に加わることができました。保育者の方が生活や遊びの中で子ども達と接している姿を見て、私もこのような保育者になりたい!!!と将来に向けて強い思いを抱くようになりました。また、報告会では0歳児から5歳児までの保育内容、対応が難しかった点を聞き、自分自身がそのような場面に立った場合、どのように対応するべきかを考えることができ、とても良い学びになりました。 保育現場体験・報告会を通して、子どもの気持ちを受け取り、寄り添うような言葉掛けをする大切さと、子どもの主体性を大切にして見守ることの重要性を改めて学びました。クラスで活動をしている時に他にやりたいことがあり、活動に入りにくい子どもに対して、無理に参加をさせるのではなく、その子どもの気持ちを受け止めて、その子どもがみんなと同じ空間にいることを大切にするということが印象に残りました。 保育現場体験・報告会を通して、子ども達は私達学生が思っているよりもできることがたくさんあることに気が付きました。子ども達の「やりたい」という気持ちを尊重し、チャレンジできるようにすることが大切だと学びました。また、子ども達は自分で考えることも十分できるので、保育者がすぐに答えを出さずに問いかけをして、子ども達が自分で考える時間を作り、子ども達が出した答えを尊重して活動につなげていくことが大切であることを学びました。 教育学部現代教育学科では今後も畿央大学付属広陵こども園と連携した学びを進めていく予定です。 幼児教育実践論担当教員 【関連記事】 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.5~現地で参加したイベントや生活の様子を紹介! イギリス短期語学留学2023 現地リポートvol.4~帰国レポート! 1回生が大阪教育大学附属池田小学校を訪問しました~現代教育学科 奈良教育大学と算数・数学教育のゼミ交流!~現代教育学科 椎名ゼミ 1回生131名が「小学校一日見学」に参加しました~現代教育学科
2023.12.07
畿央大学付属広陵こども園の3歳児が大学見学に来ました!
2023年12月1日(金)の午前に、畿央大学付属広陵こども園の園児たちが、園外保育で大学見学に来ました。 とても元気な3歳児68名が、クラスごとに園バス3回に分かれて大学キャンパスに到着。 授業中につき、中庭を通って、R2テラス⇒学食⇒アリーナに行きました。 学食外からR2テラスへの階段は、障害物競走みたいになっていました。 みんなで協力して登り切りました。 テラスからは、普段おうちでお買い物に行っているスーパーや公園が違う角度から見えて、新鮮だったようです。 水分補給をして小休憩。テラスの椅子も3歳児が座ると大きく感じます。 学食は営業時間前でしたが、ごちそうのいい匂いがして、メニュー表を見たり、隙間から覗いたりしながら、それぞれが食べたいメニューを言い合って大盛り上がりしました。 休憩中の大学生のお兄さんお姉さんともお話できて楽しい時間を過ごしました。 アリーナでは、裸足になって全力疾走! 先生方も子どもたちも大きな体育館に大喜び!! 約1時間の大学見学は大成功! また遊びに来てくださいね。 【関連記事】 畿央大学付属広陵こども園で使う子ども用スツールが完成しました!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」 畿央大学付属広陵こども園の室内遊具を学生が製作!~人間環境デザイン学科 畿央大学付属広陵こども園「ミニ体験説明会」、第3回はトリリンガルで英語を教える教員が担当! 畿央大学付属広陵こども園「ミニ体験説明会」を看護医療学科教員が担当! 畿央大学付属広陵こども園「ミニ体験説明会」がスタート! 畿央大学付属広陵こども園開園プレイベント「みんなで愉しもう!tupera tuperaの絵本の世界」開催しました。 畿央大学付属広陵こども園の「地鎮祭」が執り行われました。 令和5年4月「畿央大学付属広陵こども園」を開設予定です。 奈良県内大学初の「公私連携幼保連携型認定こども園」設置に向けて広陵町と協定締結式を行いました。 畿央大学付属広陵こども園の園児のためのスツール(椅子)完成!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」 畿央大学付属広陵こども園 ホームページへ
2023.12.05
英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.5~現地で参加したイベントや生活の様子を紹介!
2020年度に開設された現代教育学科英語教育コースでは、6か月間英語圏で生活し語学や異なる文化・価値観を学ぶ「セメスター留学」を2回生後期に開講。今年度は、2回生3名が、2023年9月23日(土)にカナダのビクトリアに出発しました。前回のリポート第4弾ではカナダでのハロウィーンについて紹介しました。今回は、第1弾を担当してくださった仲林さんからその後の様子のリポートが届いたのでご紹介いたします! こんにちは!現代教育学科2回生の仲林陽水です。前回のリポートから約1カ月半経過しましたが、その後についてリポートしていきます。 朝晩冷え込む季節となり、ここビクトリアではすでに1日の最高気温が10℃を下回るほどに寒さが増しています。日々、凍りつくような寒さが続くため、私にとってダウンジャケットや厚手のコートなどが必要不可欠な存在となっています。しかし街中を歩いていると、ときおり、半そでを着ている人や半ズボンを着ている現地の人を見かけます。私は寒さにはめっぽう弱いので、何度見ても驚愕します。これが現地の人の寒さに対する慣れというものなのでしょうか。私も早くこっちの寒さに適応することができるといいのですが・・・ この1カ月半の中でみなさんがよく知る“あのイベント”を経験することができました。10月の31日と言えば、どんなイベントがあるかご存じですか? ▲玄関先の様子 10月31日は“Halloween”でした。実は、私はこれまでに仮装やお菓子を配ったり、もらったりしたことが無く、実質今回が私にとって初めてのハロウィーンでした。特に印象的だったのが、私は普段、学校に向かうためにバスを使うのですが、その日はバスに乗ると多くの子どもが衣装を着ていてバスの中がハロウィーンパーティーと化していたことです。またその日は生徒も先生も衣装を着ていて、その衣装を着用しながら授業をまじめに受けているのがとても面白かったです。 休みの日には、The Butchart Gardenというビクトリア北部に位置する観光スポットに行きました。ここでは、四季折々の景色が眺められる場所として知られており、また夏には花火のショーが開催されます。私たちが行ったときは残念ながら、花は枯れていたのですが、代わりに、紅葉を感じることができました。特にこの中にあった、日本庭園の紅葉はとても美しかったです。もしみなさんがビクトリアに行く機会があるのであれば、この場所を強く勧めます。きっと素晴らしい体験ができることに違いないと思います。 ▲The Butchart Gardenの様子 この日はアイスホッケーの試合を見にいきました。アイスホッケーはカナダの有名なスポーツの1つで小さい子から、年配の方まで、どの世代からも愛されているスポーツであることが分かりました。残念ながらビクトリアのチームは負けてしまいましたが初めてのアイスホッケーの観戦はとても楽しかったです。 普段は学校内の掲示板に張り紙があり、私たちはそれを見て申し込みます。いろんなアクティビティがあり、それに参加することで交友関係を広げることができるので毎週のアクティビティの参加は欠かせないものです。三週間後には校内で映画鑑賞することもできるので楽しみです。日本の学校とはなにもかも異なっていて驚きです。 最後までご覧いただきありがとうございました。 現代教育学科2回生 仲林 陽水 【関連記事】 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.4~ハロウィーンの様子を紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.3~観光名所「シドニー」を紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.2~ビクトリアの街並みを紹介! 英語教育コース「セメスター留学2023」 現地リポートvol.1~ホームステイ先に到着! 短期語学留学の記事はコチラへ 現代教育学科英語教育コース セメスター留学の記事はコチラへ
よく読まれている記事
カテゴリ
タグ
キーワード検索
アーカイブ