2024年8月の記事
2024.08.17
「若者とともに超高齢化社会を考える」 in森ノ宮医療大学 ~看護医療学科「認知症ケア論」vol.4
看護医療学科では1・2回生の選択科目として「認知症ケア論」があります。「認知症」に対する理解を深め、学生が社会の一員として正しい知識を備え、主体的に行動していく基盤を作ることが目的で、1回生の18名が受講しています。 2024年7月13日(土)、認知症ケア論の最終授業では、大阪市住之江区にある森ノ宮医療大学で開催されたシンポジウム「「若者とともに超高齢社会を考える」に参加し、履修者18名全員でプレゼンテーションを行いました。 森ノ宮医療大学に初めて行く人たちも多く、駅から大学まで少し迷ってしまいましたが、無事に全員でたどり着くことができました。とてもきれいな施設で充実しており、驚きました。 森ノ宮医療大学の先生方や学生たちに初めて会い、発表する場所もいつもの大学とは全く違う光景だったためかなり緊張しました。しかし事前に会場でリハーサルができたことで、本番は安心して発表を行うことができました。 いよいよ本番! 森ノ宮医療大学の学生や先生の発表を聞き、学生の発表では、会場にお越しいただいた地域の高齢者の方々と共にスリーA体操(コグニサイズ)を行いました。 次に畿央大学の4回生大久保 翼さんの発表を聞きました。 大久保さんは3年間、大学の認知症ケアサークル(Orange Project)を通して学んだ自身の思いを発表されました。サークルに入り、色々な人達とつながりをもち交流することで視野が広がり、今後も自分たちが出来る活動を継続していくことの大切さを述べられていました。 いよいよ私たちの出番です。 「超高齢社会に向けて私たちができること」をテーマに、認知症カフェや認知症サポーターに着目して、認知症ケア論を通して学びや感じたことを全員で発表しました。私たちは、認知症ケア論を通して、現状の課題として①認知症を正しく理解していない人が多い、②制度が当事者にとって充実したものではないことがあると考えました。 その改善策としては、認知症の正しい知識、さまざまな制度の内容を把握し、自分の周囲の人に伝える。本人が「どのように生きていきたいか」を支援することが大切だと考えました。 他にも認知症ケア論を担当されている本学の室谷 牧子准教授や森ノ宮医療大学の外村 昌子教授の講話がありました。 外村先生からは「タッチケア」を教えていただき、地域の皆さんや学生同士でハンドマッサージを行い、癒やしやコミュニケーションの技を体験しました。 シンポジウムは大変充実した時間となり、それぞれに良い学びの機会となりました。最後にみんなで集合写真を撮り閉会しました。 今回で、認知症ケア論の授業が終了しました。認知症カフェの見学や「きずなや 」のフィールドワーク、そして今回の森ノ宮医療大学との交流などを通してたくさんのことを学びました。これからは、講義での学びや考え方を大切にし、「年齢を理由に諦めざるを得ない社会ではなく、どの年齢でも自分がしたいと思うことに挑戦できる社会を作っていきたい」と思います。 看護医療学科 1回生 安田 紗那 脇阪 香蓮 関連記事 ▼「認知症ケア論」についての関連記事 フレンドリーをめざす「認知症ケア論」のご紹介!~看護医療学科 外部講師による講義「若年性認知症の理解とその支援の実際」~看護医療学科「認知症ケア論」vol.2 「当事者主体で環境改善を目指す!」フィールドワークで学びを深めました~看護医療学科「認知症ケア論」vol.3 ▼「看護医療学科」についての関連記事 「認知症の人と家族の交流会 in KIO」を開催!~看護実践研究センター認知症ケア部門 「死のシミュレーション体験」から学ぶ終末期ケア~看護医療学科「終末期ケア論」vol.5 外部講師から学ぶ「薬害の実情」と「患者の人権」~看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」 緩和ケア病棟の実際―病院インターンシップ実習を経験した上級生とのディスカッション~看護医療学科「終末期ケア論」vol.4 前期の最後は高齢者疑似体験!~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」vol.4
2024.08.16
【現代教育学科×人間環境デザイン学科】畿央大学付属広陵こども園の園児のために椅子を製作!
人間環境デザイン学科 では、後期配当「立体表現Ⅱ」の実習授業にて、2022年から 畿央大学付属広陵こども園に通う満5歳児の子どもたちのために手作りのオリジナル椅子を製作しています。 今年で4年目を迎えますが、来年度は5歳児になる子どもが多く、授業内で製作する椅子の数だけでは不足してしまうため、将来子どもの教育に携わろうと日々励んでいる現代教育学科の学生にも、子どもたちのために椅子づくりができる講座を開催しました。 2024年8月7日(水)~9日(金)、12日(月)~14日(水)の計6日間を行い、お盆休み真っ只中にも関わらず、学生23名・教員3名が参加してくれました。講師には、丹波篠山で家具職人をしている稲葉崇史先生(立体表現Ⅱの非常勤講師)をお招きしました。 1日目 教育学部長の前平先生にご挨拶いただき、早速作業に取り掛かりました。授業では、墨付け(切断線などの記入)も自分たちで行いますが、今回は事前に墨付けをした材料を使用しました。 配布された材料が椅子のどの部分の材料かを見本で把握します。 釘を使わず組み立てるため、角のみで凹ホゾ穴加工を施し、凸ホゾはのこぎりで切ります。 2~3日目 教育学部現代教育学科のムース先生、こども園で英語を教えているマリア先生が参加してくれました。 ホゾ加工が済み椅子の原型が完成しました。 世界に1つだけのオリジナル椅子です。脚や背もたれ部分のデザインを検討します。 4~5日目 だんだんと椅子の形ができあがってきました。 デザインが決定したら、バンドソーを使って足や座面、背もたれの形を切り出します。細かいところはノミやカンナで加工します。 個性のある様々なデザインの椅子が出来上がってきました。 曲線のデザインは、手作業で反台カンナやのみを使って削ります。 6日目(最終日) 椅子が組みあがってからも、椅子全体を手で撫でて、怪我の恐れがないか確認します。少しでも角があるところはヤスリを使って滑らかに仕上げていきます。最後に、口に入っても安全な保護オイル塗って完成です! 完成した椅子を手に記念撮影しました。それぞれの個性がこもった作品ばかりです! すでに椅子に愛着がわき、「持って帰りたい~」と嘆く学生の姿もありました。それほどの思いが込められた世界に1つだけの椅子が完成しました。 子どもたちにお届けするのは来年の春ですが、「椅子を手にとり喜ぶ姿が目に浮かぶね」と話す学生たちもおり、『だれかのためにモノづくりをする』ことの楽しさや難しさを改めて学ぶことができたと思います。 参加してくださったみなさん、6日間お疲れ様でした♪ 人間環境デザイン学科 助手 中井 千織 関連記事 ▼椅子づくりに関連する記事 畿央大学付属こども園の園児に手作り椅子をお届け!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」 今年も畿央大学付属広陵こども園の子どもが使うスツールを製作!~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」 ▼人間環境デザイン学科に関連する記事 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.6~学内報告会を開催! 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ
2024.08.15
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.93~オープンキャンパスに「カラダチェックコーナー」を出展!
こんにちは!健康支援学生チームTASK※の、理学療法学科3年の森岡 真優と2年の中山 紗希です。 2024年7月14日(日)、8月10日(土)、11日(日)の全3日程のオープンキャンパスにて、高校生や保護者の方を対象とした「カラダチェックコーナー」を出展いたしました。今回実施した測定項目は、ヘモグロビン、骨密度、体組成の3項目です。 ※TASKは‟Think、Action、Support for Health by Kio University”の略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 今年度も昨年度に引き続きたくさんの方に来場していただき、特に8月は列が途切れることなく大いに盛り上がりました。当日は機器の調子が良くないときもあり、一部測定項目を減らしての対応をしましたが、予想外の出来事が起きた時もTASKスタッフみんなでお互いに助け合い、無事乗り越えることができました。カラダチェックコーナーを出展するにあたりご協力してくださった皆様に深く感謝いたします。 参加メンバーの感想 ● 私は3年目ということもあり、初めてイベントに参加するスタッフが来場者の方々と楽しく心に残るような経験ができるように、事前練習や測定結果の説明など念入りに準備を進めてきました。試験期間が重なり十分に練習期間を確保することはできませんでしたが、そのような中でもスタッフ同士で、お互いに良い声かけや説明の仕方を褒め合ったりしながら練習を重ねている姿が印象的でした。オープンキャンパス当日は、自分の経験談を交えながら来場者の方にアドバイスをする姿が見られ、この短期間でのスタッフの成長を感じられて、とてもうれしく思うと同時に、私もさらにTASKの活動を通して来場者の方や地域の方とのつながりを大切にしていきたいと感じました。初心を忘れずにこれからもTASKの活動を頑張っていきたいと思います。 理学療法学科3回生 森岡 真優 ● 今回のオープンキャンパスでは、参加者の方ひとりひとりと話すように意識して参加しました。その中でも印象に残っていることが2点あります。まず1点目は、骨密度測定を楽しみにしていたという参加者の方に出会い、自分たちの活動を楽しみにしてくださっている方がいることを知ることができました。2点目は、結果をお伝えした後、自分がやっていたスポーツや普段の生活からデータを分析し、推測している高校生とお話できたことです。TASKスタッフが説明していないデータについても質問してくださり、健康に対する意識の高さに刺激を受け、個別でのフィードバックの大切さを改めて感じることができました。また、3回生および1回生のスタッフとともに活動し、TASKならではの他学年との交流を深めることができました。 理学療法学科 2回生 中山 紗希 TASKでは、健康チェック以外にも様々な活動を企画しています!その情報も下記に載せていますので、ご確認よろしくお願いします! ◆メールアドレス task@kio.ac.jp ◆ X(Twitter) @kio_task ◆ Instagram @kio_task 理学療法学科 3回生 森岡 真優 2回生 中山 紗希 ▶TASK(健康支援学生チーム)活動レポートはこちら
2024.08.14
人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.6~学内報告会を開催!
畿央大学×成功大学×高雄大学 International Workshop in Asuka 2024 人間環境デザイン学科では2年次前期配当「フィールドワーク演習」の一環として、2024年3月18日(月)から23日(土)まで、『明日香村国際ワークショップ2024』を開催しました。 旧集落における地域課題の発見と解決方法の模索・提案によって、明日香村の地域活性化へつなげることを目的とし、畿央大学(人間環境デザイン学科)の2~4回生の学生29名と教員6名、台湾の国立高雄大学の学生17名と教員6名、国立成功大学の学生22名と教員2名の計83名が明日香村に集いました。 『明日香村国際ワークショップ2024』について 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました! 学内報告会を開催しました! ワークショップ開催後、参加学生自ら作成した報告書が完成し、学内にて活動報告会を開催しました。 明日香村岡地区、八釣地区の課題発見から地域活性化の提案内容の報告はもちろん、台湾の学生との交流で得た学びや発見の報告もあり、非常に充実したワークショップであったことが伝わりました。 学生の感想を紹介します! 最初は、文化の違いを共有することから始まった。台湾の学生からは、日本の文化を知りたい、理解したいという気持ちがすごく伝わってきた。 自分たちでは思いつかない案が次々と出てきた。いろんな視点で物事を見ることが大切だと感じた。 国の文化が活かされた発想(アイデアやプレゼンテーションの仕方)がたくさんあった。考えが違う中で、まずはお互いの考えをしっかり話し合い、共有していくという過程がとても勉強になった。 表現方法が多才で驚いた。特に空間の表し方が上手で、非常に参考になった。 思うように会話ができなくても、絵や図面、模型などの表現ツールを通してコミュニケーションをとることができた。自分の考えを表現することの大切さを実感した。 こうして報告会を実施することで、得た学びや、出会った人の大切さを再認識できたのではないでしょうか。報告会には、成功大学の張先生、張研究室の大学院生がオンラインで参加してくださいました。 張先生のコメントを紹介します! 「ワークショップ開催前は、日本の文化に触れることをとても楽しみにしていました。明日香村に古くからあるまちなみの良さを十分に感じ、触れることができて感動しました。昔からの場所に、今、こうして学生が関わってくれていることがとても嬉しいです。今回のワークショップをきっかけに、より良くなった明日香村に再び訪れることを楽しみにしています。 人間環境デザイン学科では、「海外インターンシップ」の一環として、11月末に『2024 Taiwan Workshop NCKU(成功大学)×Kio University』を開催予定です。今年度は、成功大学が台湾台南市にて私たちを迎え入れて下さいます。出発に向けて現在着々と準備中…!その様子はブログにて発信予定です。 また、畿央祭にて、昨年度実施した『2023 Taiwan Summer Workshop NCKU×Kio University』の活動報告ブースを設ける予定です。報告書や、現地での活動写真を紹介します。『明日香村国際ワークショップ2024』の報告書も手に取って見ていただけるように準備しますので、ぜひご覧ください。 人間環境デザイン学科 助手 中井 千織 小松 智菜美 関連記事 ▼人間環境デザイン学科に関する記事はこちら▼ 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始! 地域住民と4大学が参加!「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」を開催します!~人間環境デザイン学科 ▼『明日香村国際ワークショップ2024』に関する記事はこちら▼ 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!
2024.08.14
第3回日本老年療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科
2024年8月3日(土)~4日(日)の2日間にかけて第3回日本老年療法学会 学術集会 が札幌医科大学で開催されました。今年のテーマは「Well-beingな未来を創造する ~老年療法学の挑戦~」ということで、スピリチュアリティや老いと死、ケアに関することなどについて考える機会をいただきました。また、QOLやうつ・アパシーなどを扱った演題等も多く、大変勉強になりました。 地域リハビリテーション研究室からは、私(山本)が口述発表し、修士課程修了生の中北客員研究員はポスター発表という形式でそれぞれ発表させていただきました。 学会発表内容のご紹介 山本 泰忠:「Apathyを有する要支援・要介護高齢者に対するAcceptance&Commitment Therapyが身体活動量に及ぼす影響-ランダム化比較試験-」 本研究は、Apathy(病的な意欲低下)を有する要支援・要介護高齢者に対して、Acceptance&Commitment Therapyによる身体活動へ行動変容介入の有効性を検討したものです。結果、対照群でのみ高軽強度身体活動量(2.0~2.9METs)が低下し、介入後ACT群と比較すると対照群では、有意に低下していることが明らかになりました。Apathyを有する地域在住高齢者に対しての身体活動量に対する行動変容介入は、これまで報告されておらず、今回が初の試みになります。 中北 智士:「基本チェックリストの個別項目による新たな認知症スクリーニング法の検討」 本研究は、65~80 歳の要介護認定を受けていない高齢者に自治体などで要介護リスクの高い方々をスクリーニングするために用いられる基本チェックリスト(KCL)を含む自記式質問紙の郵送調査を実施し、認知症とより関連の強いKCL個別項目を同定し、簡便で精度の高いスクリーニング法を検討しました。結果、買い物、相談、階段昇降、客観的記憶障害、時間の見当識が抽出され、5 項目合計スコアは認知機能ドメイン、KCL 合計スコアよりも良好でありました。介護予防に関わる地域包括支援センター、保健師等の専門職、介護事業所等においても簡便で一般臨床で活用しやすく効果的なハイリスク者の抽出や認知症に対する予防的介入の一助となると考えられます。 その他、個人的には電子カルテ情報から収集された情報を基に、機械学習を用いられた身体的フレイルの予測精度についてのご報告やスポーツの参加経験の有無や種類によって男性では、孤独感と関連があることをご報告されている演題等がとても印象に残りました。 次回(2025年12月16日・17日)は、東京の一橋大学一橋講堂で第4回日本老年療法学会学術集会 が開催される予定となっています。テーマは「しんか ―深化・進化・真価―」となっております。臨床に従事されている医療職による演題も増えてきているそうです。更なる盛会を祈念し、今後も老年療法に貢献できるよう邁進してまいりたいと思います。 健康科学研究科博士後期課程3年 山本 泰忠 関連記事 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 大阪経済大学との合同研究発表会を実施!~地域リハビリテーション研究室 【快挙】本学の研究グループがパーキンソン病の姿勢障害の5因子を抽出することができました 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 第66回日本老年医学会学術集会で修了生と教員が発表しました!~健康科学研究科 チームKIOによる快挙!第28回日本ペインリハビリテーション学会学術大会でポスター演題最優秀賞を受賞!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 OARSI2024(世界関節症会議学術大会)で教員が研究成果を発表しました~理学療法学科
2024.08.14
本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科
2024年7月28日(日) 畿央大学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。ボランティアとして参加した学生のレポートとともに学会の様子をご紹介します! 2024年7月28日(日)、畿央大学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。本学理学療法学科の岡田洋平先生が学会長ということで、同じく学科教員の瀧口先生、私梶原が準備委員として参加するだけでなく、実習を終えたばかりの理学療法学科4回生の9名も運営補助のボランティアとして参加してくれました。 今回は「挑戦する理学療法:やさしさを力に未来を拓く」というテーマで開催されました。学会の特別講演ではニューロリハビリテーションセンターの信迫先生が講師を務めて下さり、他の講演や演題の発表者にも本学卒業生が参加してくれていました。 学生ボランティアは会場の設営や参加登録の案内、講師・座長への水の手配、それぞれの会場を仕切っている運営スタッフの細かなサポートなどを行ってくれました。運営の都合上、どうしても会場を離れることになるスタッフに代わり、指示に従ってテキパキと働く学生ボランティアのおかげもあり大きなトラブルなく学会を終えることができました。 ご参加いただいた参加者、当日運営スタッフ、学生ボランティアのみなさまに深く感謝申し上げます。 理学療法学科 助教 梶原 由布 ボランティア学生の学会参加レポートをご紹介 2024年7月28日(日)、第33回奈良県理学療法士学会が本学で開催されました。本学で開催ということから、理学療法学科4年生のボランティア学生9名が運営補助として参加しました。 学会の内容としては、運動器や神経、内部障害についての発表、特別講演や教育講演といったリハビリテーションの実践に関する発表などがあり、私たちこれから理学療法士として働く学生にとっても非常に有意義な1日となりました。 ボランティア学生は、初めてのことに戸惑いながらも、スタッフとして来ていただいた様々な病院の先生方と一緒に当日の会場設営や受付・誘導といった仕事を実行しました。また、当日には奈良県の理学療法士の方々が集まったため、3回生の評価実習や4回生の総合臨床実習でお世話になった方々と再会することもありました。 当日は運営補助の合間に先生方の発表や特別講演を聞くことができました。学会では、授業で学ぶことができなかった実際の臨床現場での内容や、多種多様な症例について知ることができ、多くの学びを得ることができました。また、初めてこのような学会に参加したため、会場の空気に圧倒されていましたが、学生時代から多くの理学療法士が集まる学会の空気に触れることができ、とても良い経験ができたと感じます。 「挑戦する理学療法 やさしさを力に未来を拓く」をテーマとした講演を聴取し、今後理学療法士として働くうえでどのようなスキルが必要なのか、興味ある分野への挑戦することの大切さを感じました。 今回、学会の運営補助を行ったことで、今後理学療法士として働きたいという目標から、このような学会で他の理学療法士の方々に対して発表できるように日々学びを深めていきたいという新たな目標ができました。このような機会を与えてくださった、学会運営スタッフの皆様に感謝申し上げます。 理学療法学科4回生 中尾 有結、繁地 佑果、吉村 拓磨 関連記事 7/28(日)、畿央大学で「第33回奈良県理学療法士学会」が開催されます(学生無料) 本学教員の編集した「エビデンスから身につける物理療法」第2版が発行! 卒業生に学ぶチーム医療のリアル~理学療法学科 第3回「やさしさをチカラに変える次世代リーダー育成セミナー」
2024.08.13
河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ
人間環境デザイン学科の陳ゼミでは、佐味田地区の皆様と河合町役場と協力して『佐味田みんなの縁側』を制作し、2023年5月12日から河合町 佐味田集会所前に設置しています。 これまで、①提案 ②製作・発表 ③住民への聞き取り調査と、計3回 ブログで紹介してきました。 今回は、2023年12月20日(水)に行った聞き取り調査をもとに、「佐味田みんなの縁側」の増設案を計画し、2024年2月23日(金)に、佐味田地区の住民と増設案の発表と意見交換会を行いました。その後、「佐味田みんなの縁側」の増設活動を行い、2024年5月18日(土)に佐味田地区で住民と共同制作を行い、増設の『佐味棚(さみだな)』(飾り棚)などを設置しました。 「佐味田みんなの縁側」増設にむけての提案・発表 2024年2月23日(金)に、24名の住民の皆様にお集まりいただき、現地にて『佐味棚』(飾り棚)の新設、おもちゃの設置、四季を描く板絵の提案発表を行いました。『佐味棚』は多世代の交流を目的とし、小物の置き場としての役割を持つだけでなく、子どもの少ない佐味田地区の子どもたちが立ち寄ってくれるようなおもちゃや板絵を設置することで、若年者と年長者の交流が増えることを願い提案しました。 ▼提案発表および聞き取り調査の様子 「佐味田みんなの縁側」増設案の制作開始! これらの提案と住民の意見を踏まえて、大学にて実際に制作を開始しました。『佐味棚』は、奈良県産の桧材を使って、くぎを使わず安全に組み立てられるように木材同士がぴったりと接合できる仕組みを施しました。季節を象徴する『板絵』は、手に取りやすいように板を小さいサイズに切断後、1つ、1つ丁寧にヤスリ掛けを行いました。それと同時に昨年から引き継いだ、『季節感を象徴した障子』も今年度より新たに作成開始しました。障子を正確なサイズに切断し、春夏秋冬それぞれを象徴したイラストを鉛筆で下書き後、油性ペンで丁寧に色付けを施しました。 ▼ 大学での制作風景 住民の方々と協力し完成・設置へ 2024年5月18日(土)に、佐味田地区の住民の方々と一緒に棚を組み立て、棚(佐味棚)を製作・完成させました。おもちゃの動物将棋や板絵も当日参加していただいた方々に描いてもらい、「佐味田みんなの縁側」の上に新たに設置することができました。また、今まで飾っていた障子もデザインを新しくし、色を使うことによりさらに縁台が華やかになったと感じます。 ▼ 住民の皆さまに棚制作をご協力いただいた様子 ▼ 住民の皆様が協力して障子のデザインを作成をする様子 今回設置した『おもちゃの動物将棋』については、動物(陸チームと海チーム)のイラストを用いることで親しみやすいおもちゃとなるようにしました。スタンプ用のゴムを彫って、様々な動物スタンプを用意し、住民たちとスタンプを押して各駒を作成しました。また駒は持ちやすくけが防止のためにも紙ヤスリを用いることによって角を丸くするなどの工夫を施しました。 ▼ 制作したおもちゃの動物将棋 『板絵』は木の板に季節の絵を自由に描いていただき、佐味棚に飾りました。今後、みんなで季節ごとの佐味棚を完成させていくことができるものとなっています。 ▼ 住民たちが描いた板絵(夏テーマ)は佐味棚に展示されています ▼ 設置後の6月7日にも板絵が落ちないようにアクリル板を裏に取り付けました 今回は3回生のみでの初めての活動で、先輩方の作品を受け継いでいくためにたくさん話し合い、準備してきました。住民の皆様もとても積極的に、前向きにご協力いただきより良い作品になったと思います。皆様の佐味田への愛がとても伝わり、我々もそのお気持ちに沿えるよう、今後さらに新しいアイデアを提案していきたいです。 人間環境デザイン学科 陳ゼミ 3回生 杉山 輔、鈴木 志穏、白木 滉大 ▼ 今回の取り組みは河合町のHPでもご紹介いただいています! ▼ 畿央大学との連携事業:住民の方々が憩える場の提案について/河合町 関連記事 ▼ 陳ゼミ 河合町佐味田地区での活動についての過去の記事 河合町佐味田の居場所計画で「佐味田みんなの縁側」“縁台”を提案!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所計画 「佐味田みんなの縁側」制作・発表~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所「佐味田みんなの縁側」の活用状況調査~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ▼人間環境デザイン学科についての過去の記事 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!
2024.08.05
「認知症の人と家族の交流会 in KIO」を開催!~看護実践研究センター認知症ケア部門
看護実践研究センター認知症ケア部門では、認知症を持つ人とその家族の生活の安定が図られる地域における支援体制の確立、さらに認知症を持つ人自ら認知症に向き合い共存していく生活への支援をめざし、地域住民や介護職、医療職、福祉職と連携活動を進めています。 昨年度、「身近な地域で、認知症本人の思いを知り、住民1人1人ができることから地域づくりを進める取り組み」が認知症基本法にも位置づけられました。その目的に沿って、今年度は、「認知症の人と家族の思いに耳を傾ける」をテーマに3回シリーズで交流会・講演会の開催を計画しました。 2024年7月26日(金)の第1回目は、「認知症の人と家族の交流会」を認知症の人・介護するご家族を中心に、日々の思いや介護等の情報交換、交流を目的に開催いたしました。 今回の交流会は、猛暑の中にもかかわらず、総勢26名(協力機関の関係者含む)の方に集まっていただきました。参加者の6割が60代以降の方で、全体では、30代から80代と幅広い年代の方に参加していただきました。 交流会の様子 全体自己紹介の後、少人数のグループに分かれ、「認知症」や「介護」に対する思いを伝えあいました。その後、①男性介護者、②親(対象とする)介護者、③看取り後、④ボランティア、サポーターの各グループに分かれ、同じ境遇の参加者同士、あるいは関心のあるグループに参加して交流する時間を持ちました。短い時間ではありましたが、すべての参加者が発言し、他者の語りに耳を傾け、貴重な時間はあっという間に経過しました。 交流会の感想 介護はつらいなど暗いイメージだったが、そうではないことを聞けた。 男性介護者の大変な介護(家事や洋服のコーディネート、化粧等身の回りの世話など慣れないことの連続)の事を聞かせてもらえたこと。 (同じ認知症でも個々それぞれで)他の家族の状況とは色々違うこと。 現在はボランティアをしていませんが、(看取った後、その経験を生かして自分にできることがあれば)また出来るかなと思い始めました。 ご自身の体験談を話された方が「長く話してごめんなさい」と言われた時に「ここはそのような場所ですよ」と言われた言葉が心に残りました。そのような場所が増えることが望まれます。 今回は、夫を介護する人、妻を介護する人、親を介護する人、介護を仕事とする人、最愛の方の介護を終えボランティアとして活動する人、経験も立場もそれぞれ異なった方の語りを聴かせていただける交流会になりました。一人ひとりが感じたこと、想いを語る場所の大切さを実感し、また地域の方と専門職の方などの情報交換ができる貴重な場所になることもわかりました。 また今回は、機関の方にご協力を頂きました。皆様のおかげでこのような交流会が開催できたと感謝しております。引き続き皆さんと共に考え、大学としての役割を担える活動を続けていきたいと考えております。 協力頂いた機関(順不同) ・香芝市地域包括支援センター ・葛城市地域包括支援センター ・広陵町地域包括支援センター ・SPSラボ若年認知症サポートセンターきずなや ・奈良県若年性認知症サポートサンタ― ・認知症の人と家族の会奈良県支部 ・まほろば倶楽部 ご協力ありがとうございました。 看護実践研究センター 認知症ケア部門 看護医療学科 助教 伊藤 千春 関連記事 ▼「看護実践研究センター」に関する過去の記事 「障がい児の愛着形成支援」について研修会を開催!~看護実践研究センター プロジェクト研究成果発表会を開催しました!~看護実践研究センター 認知症予防講座「歌って、笑って若返り」を開催しました~看護実践研究センター認知症ケア部門 看護実践研究センター認知症ケア部門主催「高齢者看護・ケアに活かすホリスティック・ナーシング」講演会を開催しました。
2024.08.05
「死のシミュレーション体験」から学ぶ終末期ケア~看護医療学科「終末期ケア論」vol.5
「終末期ケア論」は、看護医療学科3年次前期に必修科目として開講しています。この授業では、がんで大切な家族を失った遺族の体験を聴く、がん終末期の対象や療養場所やそれぞれの場でのサポートを考えるなど、看護実践の場で終末期ケアを行う医療人として学びを深めることをめざした授業構成になっています。 最終授業:「死にゆく対象の心理過程について」学ぶ 7月30日の最終授業では、「死のシミュレーション体験」を通して、死にゆく対象の心理過程について学びました。「死のシミュレーション体験」は、緩和ケアを志す看護師の養成講座などでも広く取り入れられている学習の一つで、体調の異変に気付き、受診~診断~治療~治療の終了~日常生活の変化~生命徴候の変化~死までの経過からなる「シナリオ」をもとに、節目で自分が大切にしているものを、取捨選択するという流れで進めます。学生は、それぞれが「自然」「人」「物」「活動」の4つのカテゴリーに分けられた「大切なもの」を15枚のカードに書き込んで授業に臨みます。 ▼大切なものを書き込んだカード 今回は、大学生である主人公が体調の変化に気づき、大切なものを一つずつ失っていくという場面からシナリオがスタートしました。 ▼シナリオを聞き、指示に従って大切なものを記したカードを捨てていく様子 シナリオを進めていくと、病名の告知や入院治療の始まりなど、深刻な場面でいくつかの大切なものを捨てることになります。「私はきれいな青空や新緑の景色を、物質的なお金等よりも後に残した」「治療を始めるころには、活動はすべて捨ててなくなっていた」とそれぞれが「終末期に大切にしたいこと」に違いがあることに学生たちは気づきました。学生の一人は、「日ごろの生活で、欠かすことができないスマートフォンだけど一番に捨てた。本当に不安なときは、スマホは不要と気づいた」と言っていました。 また、いよいよ余命が数週間となったときにほとんどの学生の手元に残っていたのは、「家族・友人」の名前を書いたカードでした。 ▼15枚のカードから一枚ずつ悩みながら捨てていく様子 そしてシナリオは、自分の身の廻りのことができなくなり、意識が遠のいていくという段階に差し掛かり、学生たちは大いに悩みました。「家族の名前を書いていたカードを捨てるときに優先順位に悩んだ」「どれも捨てきれず、何とかすべて残すことはできないだろうかともがいた。死にゆく人は体の辛さだけでなく、様々な関係性を断ち切られる辛さを体験していることが、身をもって解った」と体験後に学生は語っています。 ▼シミュレーション体験後、大切なものを亡くしてゆくときの心理について共有 シミュレーションの最後は「大きな息を吸って、大きく吐く・・」 最期の瞬間に一枚のカードを捨てることになっていますが、ここで残っていた1枚は、ほとんどの学生が「母」だったようです。ディスカッションの中では、「『死』を迎えると、無になっているので、母とも自然に別れることができたが、最後に残す人が『母』か『兄弟』か決めることが難しかった」との意見が多く聞かれました。 今回の授業では、死生観についても掘り下げて考える時間を持ちましたが、学生たちは、「普段気づかないで過ごしている、物の価値観や大切なことをあたりまえのことと感じて生活していることにあらためて気が付いた」「死にゆく過程では、多くの喪失を体験し、それらと引き換えに命をつないでいることが理解できた」と振り返っていました。 ▼体験を通して、どのような感情をいだいたかについてレポートにまとめました 全15回の授業を終えて、学生たちは「最期まで誰かに関心を持ち続けてもらうことで精神的な安堵につながる。私たちは何かができなくとも看取りが近い人に関心を向け、そばに居ることやその人が大切なものを理解したうえで、看護する側もそれを大切にする姿勢が必要であることがわかった」と話しています。 日本は多死社会を迎え、私たちは多くの人の死に関わりますが、すべての人に温かい手を差し伸べ、苦痛緩和のための技術を身に着け、死にゆく過程でのQOL向上を目指したケアができる看護師に成長してくれることを教員は願っています。 健康科学部 看護医療学科 准教授 大友 絵利香 准教授 對中 百合 関連記事 ▼「終末期ケア論」に関する過去の記事 外部講師による講義「看取りを体験した遺族に対する看護の課題」~看護医療学科「終末期ケア論」 ホスピス見学実習に行きました!~看護医療学科「終末期ケア論」 vol.2 「臨死期の看護を学ぶ」エンゼルメイクの演習を実施! ~看護医療学科「終末期ケア論」vol.3 緩和ケア病棟の実際―病院インターンシップ実習を経験した上級生とのディスカッション~看護医療学科「終末期ケア論」vol.4 ▼「看護医療学科」に関する過去の記事 外部講師から学ぶ「薬害の実情」と「患者の人権」~看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」 前期の最後は高齢者疑似体験!~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」vol.4 「当事者主体で環境改善を目指す!」フィールドワークで学びを深めました~看護医療学科「認知症ケア論」vol.3 外部講師による講義「若年性認知症の理解とその支援の実際」~看護医療学科「認知症ケア論」vol.2 「どこでもシート」の魔力~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」vol.3 『実習に活かす高齢者看護技術』高齢者の個別性に合わせた援助を考える~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」Vol.2 フレンドリーをめざす「認知症ケア論」のご紹介!~看護医療学科 外部講師による講義『食べたい!』を支えるケア ~看護医療学科「老年看護学援助論Ⅱ」vol.1
2024.08.03
【プロジェクトゼミって何するの?⑫】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ vol.3
人間環境デザイン学科では2回生後期から3回生の1年半の間、少人数のゼミにわかれて様々な課題に取り組みます。それぞれの課題は、建築、インテリア、アパレルデザインのコースに準じた学びであることはもちろん、地域連携、歴史的建造物の保存再生、SDGs等多岐にわたる課題解決にも取り組みます。 このブログでは、各ゼミの取り組みを紹介し、卒業研究や就職に活かせる実践力を学生がどのように身につけることができるかをご紹介します。 村田 浩子先生のゼミにはアパレル・造形コース の学生が多く在籍し、地元広陵町の地場産業である靴下製造に関わっています。靴下を製造する時に発生する「残糸(ざんし)」を活用し、生産量の減少により縮小している靴下産業を盛り上げようと、その方法をゼミで検討しています。 ついにラグが完成しました! この日は完成したラグの仕様書を作成し、発表してもらいました。仕様書には、使用した糸の色や種類、デザイン設計図、作品の意図やアピールポイントを記録します。実際に制作してみてこんな疑問や発見がありました。 予想以上に時間がかかった。でも完成した時の達成感が大きい! 扱いやすい糸と扱いにくい糸の違いは何だろうか… 素材が同じでも、撚り数によって肌触りが異なる 配色によって雰囲気が全然違う!ラグの“フカフカ”とした素材には、秋冬っぽい配色が合うのかも… 実際に足に触れるものなので、ボリュームを出して“フワフワ”にしたのは良いけれど、端や織り始めがどうしても丸まってしまう お互いの作品を見て意見交換をすることで、上手くいった点、改善が必要な点を振り返ることができました。 ワークショップ開催に向けて ここで、村田先生から「ワークショップで、地域の人にレクチャーできそう?」と質問が。 学生:「やりがいはあるけど、時間がかかりすぎる。特に糸づくりに時間がかかる…」 「糸をあらかじめ用意しておくのはどう?」 「それでもこの大きさのラグは短時間では無理そう…コースターサイズの物を作ってもらうのは?」 「それならできるかも!模様も簡単なものを提案すれば!」 先生:「一人30分程度でできるかな?」 学生:「うーん…」 完成したラグはとても素敵な物でしたが、ワークショップで実践してもらうにはハードルが高いようです。 12月に行われるワークショップに向けて、制作物を再度検討することになりました。 まずは自分たちで考えて実践し、そのやりがいや大変さをリアルで体験することで得た学びがたくさんありました。 特に、人に伝える、教えるということは、準備に時間を要します。一筋縄ではいきませんが、良いワークショップになるように引き続き試行錯誤していきます。 完成した作品は、代表して村田先生が広陵町、広陵町靴下組合のみなさんにお披露目してくださいました。”靴下残糸からこんな素敵なラグができるなんて!”と、みなさん驚かれていたそうです。 後期のゼミ活動からは2回生が合流します。新たなアイデアを借りながら、ワークショップ開催に向けて準備を進めていきます。今後の展開がとても楽しみです。 関連記事 ▼プロジェクトゼミ 村田ゼミの活動についての過去の記事 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2 ▼プロジェクトゼミについての過去の記事 【プロジェクトゼミって何するの?⑪】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ vol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑩】 「インターカレッジフォーラム2024 in 奈良きたまち」vol.3 ~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑨】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?⑧】生駒市近代建築「静養院断食療養所」実測調査~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.4 【プロジェクトゼミって何するの?⑦】南都銀行現本館 利活用コンテストに参加!~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?⑥】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.3 【プロジェクトゼミって何するの?⑤】旧豆山荘 保存再生プロジェクト~人間環境デザイン学科 前川ゼミvol.2 【プロジェクトゼミって何するの?④】4大学合同で「奈良きたまち」の地域課題に取り組む!~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?③】建物の歴史的価値を活かして保存再生へ~人間環境デザイン学科 前川ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?②】SDGsの視点で地場産業を盛り上げよう~人間環境デザイン学科 村田ゼミ 【プロジェクトゼミって何するの?①】明日香村八釣地区「妙法寺」の実測調査Vol.1~人間環境デザイン学科 三井田ゼミ ▼人間環境デザイン学科についての過去の記事 本学教員が日本繊維製品消費科学会にて「ポスターベスト発表賞」を受賞しました!~人間環境デザイン学科 学生が竹テント制作で関わった明日香スタンドが「場を生むデザイン賞」最優秀賞に選出!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ ABCテレビ「やすとものいたって真剣です」に本学教員が設計した住宅が登場!~人間環境デザイン学科 人間環境デザイン学科 学内コンペ「みんなで考える学び舎」レポート vol.4~製作開始!
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