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理学療法学科

2018.11.09

学生広報スタッフblog vol.242~理学療法学科高取ゼミの卒業研究発表会レポート!

学生広報スタッフで理学療法学科4回生高取ゼミの黒原由季と西谷真由子です。2018年11月2日(金)、3日(土)に開催された理学療法学科卒業研究発表会についてレポートさせていただきます!     私達はある日のニュースで高齢ドライバーによる交通事故が増加していることを知り、その原因について興味を持ちました。そこで、高齢ドライバーの交通事故軽減につなげたいという思いから、『予防』というテーマのもと、高齢ドライバーの特性について研究することにしました。 方法は日常的に自動車を運転する高齢者と若年者(対照群)にアンケートを行い、2群を比較することで高齢者の特性を明らかにするというものです。 結果は加齢に伴い、身体機能が低下していること、また高齢者は身体機能の低下に気付いているにも関わらず、自動車運転に対する恐怖感が極めて低いことがわかりました。     研究中は、多くのデータを集めるために街頭でアンケート調査を行うなど苦労する場面や、発表資料の作成に行き詰まる時もありました。しかし、その度にお互いを励まし合い、支え合うことで苦難を乗り越えることができたのだと思います。   発表会当日は緊張するお互いを笑い合い、リラックスした雰囲気で迎えることができました。この時、研究は1人で進めるものではなく、「ゼミ生全員で力を合わせてはじめて出来る」ものなのだと実感しました。また、発表後にはたくさんのご質問や、『面白い研究だった』『私のおじいちゃんにも教えてあげたい』との声をいただき、私達が研究したことは、意味のあることだったのだととても嬉しかったです。     テーマ決めから発表会までの約半年間、卒業研究に打ち込み、たくさんの苦難を乗り越えたことで、まだ明らかとなっていない新しい事実を自分たちで探していくという『研究の楽しさと難しさ』を学ぶことができました。そして私たちの研究が、今後高齢ドライバーの交通事故軽減につながる一助となれたことを、大変嬉しく思います。   また今回の経験を活かして、今後も研究、勉強に一生懸命取り組み、患者様や社会に貢献できるような理学療法士になりたいと思います。     最後に、卒業研究にご協力いただきました地域の方々、毎日熱心にご指導いただきました高取先生に心より御礼申し上げます。   理学療法学科4回生 高取ゼミ 黒原由季・西谷真由子   【関連記事】 ●平成30年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~学生レポート

2018.11.09

平成30年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~学生レポート

2018年11月2日(金)、3日(土)に開催された理学療法学科卒業研究発表会。参加した4回生からレポートが届きました!   理学療法学科4回生、田平ゼミの山本彩加です。2018年11月2日(金)、3日(土)に開催された理学療法学科卒業研究発表会についてレポートさせていただきます。     【卒業研究発表会当日までの取り組み】 理学療法学科では3回生前期に「理学療法研究法」という授業で、先生方にゼミ紹介をしていただき、希望のゼミを選択しました。ゼミが決まり、3回生後期「理学療法研究法演習」という授業で本格的にゼミ活動が始まります。ゼミごとで内容は異なりますが、興味のあることについての論文を読み、ゼミ内で抄録会を行い、研究のテーマを決定していきました。長期実習が終了し、夏休みに研究計画書を作成しながら、プレ実験を何度も行い、本実験に取り組んでいきました。   【発表会当日】 今年度は、14のゼミから全48演題の発表が行われました。 1演題につき、7分の発表と3分の質疑応答があります。4回生からの積極的な質問が飛び交い、専門分野の異なる先生方からもご質問いただき、様々な視点で自分の研究を見直すことができました。時間がない中、試行錯誤しながらむかえた発表は、どこのゼミの発表も興味深く、みんなの努力を強く感じました。     自分が興味あることを選択し研究を進めていく過程には、難しいことや思い通りに進まないことがありました。そんな時、ゼミの先生や仲間たちに相談し、頼りながら試行錯誤していくうちにこの発表会を迎えることができました。各ゼミに分かれての研究ではありましたが、発表会を終えた後には理学療法学科全員で何かを成し遂げたような達成感がありました。 今回の卒業研究で得られた経験や知識を生かし、患者さんに少しでも「よかった」と思っていただけるような理学療法士になれるように今後も向上心を持って努力し続けていきたいです。   最後に、今回卒業研究にご協力いただきました皆様、最後まで懸命にご指導いただきました先生方に厚く御礼申し上げます。   4回生のみんな、お疲れ様でした!就職活動、国家試験勉強ファイト!!     理学療法学科4回生 山本彩加   ●昨年度の卒業研究発表会はコチラ!

2018.11.05

平成30年度運動器リハビリテーションセミナー「臨床実践編 (膝関節)」を開講しました。

平成30年10月28日(日)、平成30年度「畿央大学運動器リハビリテーションセミナー(臨床実践編 膝関節)」が開催されました。   「畿央大学運動器リハビリテーションセミナー」は明日の運動器リハに使える『エビデンス編』、部位ごとに基礎から臨床応用まで学べる『臨床編』、今年度からの新たな取り組みで膝関節をメインに実践的に理解する『臨床実践編(膝関節)』、臨床で得られたデータの分析方法について学ぶ『臨床研究編』の4つで構成しています。   今年の臨床実践編は理学療法士として触診や動作分析を行う中で体表解剖の知識が非常に重要であるということで、午前と午後に分けて実践的な実習形式で行いました。大学院2名によるレポートです。   午前:超音波エコーの仕組みと使い方、超音波エコーを用いた膝関節の観察 私は、超音波エコーを用いた実習の補助スタッフを担当しました。まず、福本先生に超音波エコーの仕組みや、取り扱いや読影方法についてご講義いただきました。     普段、臨床現場で超音波エコーを扱っている先生も全く扱ったことがない先生も、仕組みからもう一度学ぶことが出来てより深い理解が得られたと思います。また、エコーの読影方法も普段見慣れていないと難しいですが、イメージが持ちやすくなったと思います。     その後は、3班に分かれて実際に超音波エコーを用いて膝関節内部を観察していきました。最初はプローブの扱い方に苦戦していた先生方も、扱いに慣れてくると色々と条件を変えて読影をしてみたり、ディスカッションを交えたりしながら和気藹々とした実習となりました。スタッフとして参加していた私自身も、実習形式で行うことでエコーについてより深い理解を得られたなと感じました。   畿央大学健康科学研究科 修士課程 加納希和子       午後:膝関節の機能解剖学実習①、② 私は膝関節の機能解剖学実習の補助をさせて頂きました。この講義では実際に食用の豚の膝関節を用いて膝関節の構造や動きを勉強しました。豚の膝関節は比較的人の膝関節と類似していると言われています。私もそうですが、実際に学校で学んだ解剖学は教科書での勉強がほとんどであり、どこからどこに伸びているとなんとなく知っているだけで、3次元でのイメージが完全に理解できていません。今回は実際に臨床で運動器疾患を担当されている先生方が参加して頂いたので、膝を曲げ伸ばししながら関節内の半月板の動きを観察して『本当にこんなに動いているのか』、靭帯の付着部を見て『こんなところから付着していたのか』と興味深く観察して頂きました。言葉ではなく実際に目で見て観察できたということは今後の臨床で非常に役立つのではないかと思います。   畿央大学健康科学研究科 博士後期課程 岡田圭祐     次回の臨床研究編では、臨床ですぐ使える機器やソフトを紹介し、統計手法と得られた結果の分析方法について学んでいただくといった内容となっております。研究って何からやって良いのか分からない…といった疑問をお持ちの先生方、ぜひご参加ください。     【関連記事】 平成30年度 運動器リハビリテーションセミナー「エビデンス編」を開講しました。

2018.11.05

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.63~10月度勉強会は「肩こり・腰痛に対するストレッチ」&ハロウィンパーティー!

こんにちは!健康支援学生チームTASK※理学療法学科2回生の谷口慧樹です。 2018年10月24日(水)に「肩こり・腰痛に対するストレッチ」をテーマに10月度勉強会を行いました。   ※TASKはThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。   肩こりや腰痛は日本人に代表される慢性的な症状の一つで、老若男女問わず悩まれている方がとても多いです。そこで、今回はいつでもどこでもひとりでできるストレッチを、理学療法学科が実際に授業や元気塾で使用している理学療法実習室のベッドを使って実施しました。   ▼実際にストレッチを体験してもらっています   理学療法学科の松本先生にもお手伝いいただき、ストレッチの補足説明やアドバイスをしていただきました! 今回取り上げたストレッチは普段その筋肉を使っていない方だとなかなか苦しいものもありましたが、これを機に肩や骨盤周りの筋肉をいかにほぐしてあげることが大事かということが学べた会でもありました。   そして勉強会の後には、ハロウィン一週間前ということもあってハロウィンパーティーを行いました。たくさんのお菓子やジュースを囲んでみんなで楽しい時間を過ごしました。   ▼ハロウィンパーティーの様子   今回の勉強会でストレッチが自分の体にとっていかに大事なものか、それがこれからの自分の健康にどれだけ影響するのかということを学べました。   ▼最後にTASKのTで記念撮影( *´艸`)   理学療法学科2回生 谷口慧樹   ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。

2018.10.02

理学療法学科 海外インターンシップ in 台湾 vol.4~教員総括~

理学療法学科では、平成28年度から3回生の学生を対象に、理学療法に特化した「海外インターンシップ」の科目を開講しています。国際的な視野の拡大や語学能力の向上などの目標に加えて、海外での理学療法の実情を学び、海外の学生や理学療法士と交流を深める機会をもつことで、将来グローバルな理学療法士になることを到達目標とした授業です。 カウンターパートである台湾の国立台湾大学(National Taiwan University; NTU)・中国医薬大学(China Medical University; CMU)と共同でプログラムを作成しており、他の大学にはあまり見られない本学独自の取り組みになります。     なぜ、台湾の両大学なのか? 2つの大学の優れた点を挙げます。 •アメリカ・オーストラリアなどへの留学経験、欧米での大学院を修了した先生が多く、研究レベルが高い​ •卒業生に海外等の大学院に進学する学生もいる​ •他の海外とのつながりも強く、学部生の間に海外で実習を受ける学生もいる​ •アメリカのDPTプログラムを参考に6年制教育が一部始まっている​ •理学療法士が直接患者さんを診療できるPTクリニックやPTセンターがある(医師の処方箋は必要)​ •非常に友好的で、海外からの学生などの対応も慣れている •英語ができる学生が多い など アジアの中では、日本が進んでいる印象があるかもしれませんが、台湾の理学療法には我々が学ぶべきところがたくさんあります。     学生たちは4月から準備していたのですが、2018年9月6日(木)から予定していた渡航が、9月4日(火)の台風21号による関西空港の浸水、連絡橋の損壊等で、長期間の利用ができなくなり、一時は中止の可能性もありましたが、JTBの担当者の方や事務局の方々の調整の結果、9月9日(日)~12日(水)と短縮した形でも実施できることになりました。 参加学生は、移動が多くスケジュールがタイトであったのにもかかわらず、レクチャーやプレゼンテーションなど積極的に取り組んでいました。また、学生交流では、現地の学生とすぐに仲良くなり、自由時間に観光に連れて行ってもらうなど、全体を通して、気づきや学び、貴重な経験ができたようです。報告会では、清々しい表情で堂々と自分たちの想いを後輩たちに伝えてくれました。     海外インターンシップでは、学生だけなく教員の交流という側面もあります。大学間提携を結んでいるCMUとは、今北先生が中心にお互いの研究室を訪問し、実験手法を共有する等を続けています。 ▼CMUとの研究交流についてはこちら 海外インターンシップ先の中国医薬大学(台湾)から教員2名が来学!!~理学療法学科   また、今回の期間短縮に伴い、前半にプログラムをご準備いただきながら急遽キャンセルすることになったNTUにお詫びと来年度の調整のために、福本先生が訪問しました。 NTU、NTUPTセンターの先生方はみなさん、「台風は大丈夫だった?」と心配、「キャンセルのことは気にしなくていい」、と寛大に対応してくださり、来年度も継続して受け入れていただけることとなりました。 NTUでも、以前から交流のあるWang先生と福本先生とで国際共同研究や、学部生はもちろん大学院生や教員の交流など関係性の発展に繋がる話で盛り上がりました。     上記の通り様々なハプニングを乗り越えて、無事、3回目の理学療法学科の海外インターンシップを終えることができました。   今回、我々の訪問を受け入れてくださった施設の方々、事前の準備で関わってくださった方々、急な変更にもかかわらず、日程調整など対応してくださった関係者の方々に、この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。     理学療法学科教員 今北英高、福本貴彦、松本大輔、宮本直美、梶原由布     【関連記事】 理学療法学科 海外インターンシップ2018 in 台湾 現地リポートvol.1 理学療法学科 海外インターンシップ2018 in 台湾 現地リポートvol.2 理学療法学科 海外インターンシップ2018 in 台湾 現地リポートvol.3

2018.10.01

大学院生6名が日本リハビリテーション学会学術大会で発表!

平成30年9月22日(土)・23日(日)に九州大学医学部 百年講堂で第23回ペインリハビリテーション学会学術大会が開催されました。 本学会は「新たなステージへの挑戦 –慢性痛の予防戦略−」というテーマで行われ、これからの慢性疼痛に対する予防策について、産業や地域、病院などの様々な観点から議論がなされました。慢性疼痛に対する心理・情動面の重要性は周知の通りですが、リハビリテーション専門職にしかできない身体機能評価を再考し、確立させていくことの必要性を感じました。 我々の演題名は以下の通りで、いずれも活発な議論がなされました。   【口述発表】 佐藤剛介「経頭蓋直流電気刺激と有酸素運動の併用介入が圧痛閾値および安静時脳波活動に及ぼす影響」 重藤隼人「中枢性感作を有する疼痛患者における疼痛関連因子の特徴」   【ポスター発表】 西 祐樹「慢性腰痛患者における運動学的な姿勢評価システムの構築 –自宅生活と外来での運動の乖離−」 田中陽一「疼痛の日内律動性と内因性要因の関連 –疾患・疼痛病態の異なる3症例での検討−」 藤井 廉「労働者の重量物持ち上げ動作時の運動恐怖と運動学的因子の関連性 −三次元動作解析装置を用いて−」 長倉侑祐「Neglect-like symptomsを呈した手指術後症例における両手協調運動の低下に対する一考察」&「骨折後急性・亜急性期患者における内受容感覚の精度と認知・情動との関連性について」     本学会を通して、慢性疼痛の病態やメカニズムが明らかとなってきている中で、今後はより具体的にどのように介入していくかを検証するとともに、有効な介入方法をスタンダードとして社会にどのように発信していくかが重要な課題であるように感じました。 今後も研究室の痛み研究メンバーと一丸となって、課題解決の糸口を見出すよう、更なる研究活動に取り組んでまいります。 このような貴重な経験ができたのは森岡教授をはじめとする多くの方のご指導と畿央大学の支援があってのものです。この場を借りて深く感謝申し上げます。 畿央大学大学院健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 修士課程2年 藤井 廉

2018.09.29

大学院生が国際疼痛学会(IASP 2018)でポスター発表!

国際疼痛学会が9月12日〜16日にボストンで開催されました。 世界中から集まった研究者が痛みという一つの症状を様々な視点で研究し、いたるところでディスカッションが行われていました。博士課程の片山脩さんと私(西 祐樹)もポスター発表を通して様々な意見交換を行い、有意義な時間を過ごすことができました。       また、マサチューセッツ工科大学博物館にて「The Beautiful Brain」というテーマで展示会が催されていたので行かせていただきました。ニューロン説を唱え神経科学・神経解剖学の基礎を築きあげたSantiago Ramon Cajalがスケッチした神経細胞の原画3000点以上の中から80点が展示されていました。未知の事象を当然の知識に昇華させる背景にはたゆまぬ努力と発見があることを肌身に感じ、襟を正す思いになりました。 このような貴重な経験ができましたのも森岡教授、大住助教をはじめとする研究室の方々の日頃のご指導と、畿央大学の手厚いご支援の賜物であり、ここに深く感謝致します。     畿央大学大学院博士後期課程 西 祐樹

2018.09.27

「第1回リハビリテーションのための姿勢運動制御研究会」を開催!~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

平成30年9月15日(土)、畿央大学にて「第1回リハビリテーションのための姿勢運動制御研究会」が開催され、総勢122名の参加者による活発なディスカッションが行われました。     本研究会は、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター公募研究会制度の承認と支援を受けて初めて開催されたものであり、会の目的として「リハビリテーションにおける姿勢運動制御分野の若手研究者と療法士を対象としたオープンな研究会を開催し、臨床で示される現象に対する解釈や検証を、科学的態度をもって議論できるプラットフォーム構築、および今後の研究コミュニティの構築を目指す」ことを掲げています。そのため、研究会運営幹事は若手の研究者かつ理学療法士ら(代表:植田 耕造・畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター客員研究員)で構成されており、会の企画・運営についても若手が高い自由度をもって主体的に行いました。 研究会の内容は、特別講演として首都大学東京の樋口貴広 教授に「知覚運動制御の最先端とリハビリテーションへの示唆」、そして、本研究会の世話人でもある畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの岡田洋平 准教授からは「パーキンソン病の歩行運動制御とリハビリテーション Up To Date」と題した講演を頂きました。どちらの講演も、現在進行形で取り組んでおられる未発表の研究データや試行錯誤段階にある実験データを含むものであり、一方向的な講演として終わることなく、フロアの参加者との質疑やディスカッションが活発に交わされました。     その後は、若手講演として運営幹事ら4名より現在取り組んでいる最新の研究内容を紹介させて頂きました。 ① Lateropulsionに対する直流前庭電気刺激の影響(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター、星ヶ丘医療センター:植田耕造) ② 脳卒中患者の前庭動眼反射と姿勢制御機能(佐賀大学,白石共立病院:光武翼) ③ 片脚立位姿勢制御の発達 -体重心と足圧中心を用いた分析-(北海道大学大学院:萬井太規) ④ 歩行学習の効果的な臨床応用に向けて ‐学習効果と神経生理学的視点からの考案‐(京都大学大学院、関西リハビリテーション病院:北谷亮輔) いずれの研究もリハビリテーションの臨床を強く意識したものであり、そして、姿勢運動制御を共通のキーワードとしつつも、多岐に渡る研究内容となっていました。各研究で掲げられている臨床課題にアプローチするための科学的な手続きまでも紹介され、得られた最新の知見とともに参加者全体で共有できたかと思います。     最後には、本研究会のメインプログラムであるポスターセッションが行われました。ここでは若手講演の内容をポスター掲示し、忌憚ない密なディスカッションを交わすとともに、25演題もの多くの一般演題が発表されました。2つのポスター会場で約1時間半もの間、非常に活発なディスカッションが繰り広げられ、参加者からは「時間がもっと欲しい」という声が出るほど有意義なものでした。     本研究会は、企画当初は40~50名の参加人数で考えておりましたが、その予想を大きく上回り、総勢122名の参加者、29のポスターディスカッション(一般演題25,若手講演のポスター掲示4)という盛会とすることが出来ました。参加者および演者の皆様に心より感謝申し上げます。今後もこのような参加者間のディスカッションやコミュニティ構築を主たる目的とした機会を設けることができればと考えておりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。また、当初の予想を大きく上回る申込み状況から早期に受付を締め切るという事態になってしまい、ご迷惑をおかけしましたこと改めてお詫び申し上げます。 最後になりましたが、ご講演を賜りました樋口先生、岡田先生、そして参加者、演者の皆様、畿央大学および畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターのご支援に深く感謝申し上げます。       リハビリテーションのための姿勢運動制御研究会 石垣 智也(畿央大学大学院 客員講師) 【関連リンク】 9/15(土)第1回リハビリテーションのための姿勢運動制御研究会のご案内 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

2018.09.21

理学療法学科 海外インターンシップ2018 in 台湾 現地リポートvol.3

理学療法学科では、台湾での海外インターンシップを実施しています。3年目となる2018年は台風21号で関西国際空港が使えなくなる波乱の幕開けでしたが、日程短縮をして3回生15名と教員4名が現地を訪問。現地からのレポート第3弾です!   9月12日(水) 台湾での滞在も、もう最終日を迎えました。 台中から台北の桃園国際空港へ向かう途中に、彩虹眷村(Rainbow village)に寄りました。     眷村は、以前、老兵が多く住宅も決して立派ではなかったので、再開発計画により取り壊される予定でした。しかし、そこに残っていた黄じいさんは、突然、ペンキで家の前の壁に絵を描き始め、当時の台中市の市長が黄じいさんの描いた絵で色彩豊かになった眷村に感動し、台中市の特徴ある公園として残すことになったそうです。     かわいい絵が多かったので、たくさん写真を撮り、台湾の最後の思い出にしました。     関西国際空港は使えないため、台湾から成田空港へ戻り、そこからシャトルバスで新宿のホテルへ向かって、宿泊しました。    9月13日(木) 7時にはホテルを出て、新幹線で大阪へ!移動中の新幹線でも報告会の確認を行いました。   そのまま畿央大学に戻り、理学療法学科全学年が唯一集まる全体症例発表会へ参加し、4回生の実習での経験、学びを聞くことができました。そして、ようやく海外インターンシップ報告会です。     準備から台湾での4日間で感じたこと、得たことを先輩・後輩・先生方に伝えるため、報告会を行いました! 報告会では、「英語力のなさを痛感した」「台湾学生たちの授業姿勢に刺激を受けた」「日本と海外の文化の違いを知ることができた、台湾の人々のあたたかみを感じた」などたくさんの思いを伝えました。   報告会には1回生から4回生まで想像より多くの方が来てくださり、この興奮が少しでも伝わっていれば嬉しいです! 台湾の学生とも仲良くなれましたが、参加したメンバー同士の仲も深められたと思います。     今回参加してみて、改めて、積極性や自分の気持ちを伝えることの大切さ・英語力不足を感じました。 インターンシップで得たことを授業や日常に生かし、より自分自身を高めていけるようにしたいと思います!   最後になりましたが、今回は台風の影響で中止になる可能性があったにもかかわらず、改めて予定を調整していただいた事務局の方々、先生方、JTBの方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました!       理学療法学科3回生 伊藤隼人・川上雅子   ●過去の理学療法学科海外インターンシップ in 台湾の記事はコチラ

2018.09.21

大阪行岡医療大学池田研究室との合同ゼミを開催!~理学療法学科瓜谷ゼミ

2018年9月19日(水)、本学に大阪行岡医療大学准教授の池田耕二先生をお招きし、瓜谷ゼミの3年生を対象に「はじめての質的研究入門」というテーマでご講演いただきました。ゼミの3回生がこれから取り組んでいく研究で用いる手法について、基礎的な知識をご教示いただきました。 池田先生の専門は「質的研究」です。一般的に多くの人にもなじみのある研究は質的研究と対比させると「量的研究」と言われます。数量的なデータを測定してそのデータを統計学的に検定して変化や違いを確認するという手法をとる、いわゆる自然科学といえるものです。世の中で発生する事象、現象を対象としていると言えるかもしれません。 一方、質的研究は主に社会学の分野などで用いる手法で、特に池田先生がされている研究はインタビューや観察によって情報を収集し、それを手続きに従ってまとめていくという手法を取るものです。数値化できない(しにくい)ものを対象としており、人間科学、あるいは人そのものを対象としていると言えるかもしれません。 基礎的な内容とは言え、研究自体もスタートしたばかりで、しかも質的研究というこれまでにあまり馴染みのないテーマであったため、なかなか理解するには難しかったと思います。 今回は池田ゼミの3回生の方々も参加してくださり、瓜谷ゼミでは初めての他大学の研究室との合同ゼミになりました。私の専門と池田先生の専門は違うのですが、今回の3回生が私の研究テーマの一つである変形性膝関節症の患者さんにインタビューをして質的研究の手法を用いて、患者さんが疾病や障害をどのように体験しているのか、どのように向き合っているのかを明らかにしようと思っています。そのため、質的研究に詳しい池田先生をお招きして勉強会を開催していただきました。池田ゼミの学生さんは終末期理学療法に携わるセラピストを対象として卒業研究に取り組んでおり、卒業研究でどちらも質的研究の手法を使って取り組んでいるという意味で今後も交流を深めたいと思っています。 ゼミ終了後は場所を大阪に移し、瓜谷ゼミの卒業生も参加しての懇親会を行いました。はじめはお互いによそよそしかった学生たちも時間が経つにつれて非常に打ち解け合い、あっという間の楽しい時間となりました。今後も継続して研究室間での交流を続けていきたいと思います。 理学療法学科 准教授 瓜谷大輔 【関連記事】 理学療法学科卒業生の卒業研究が国際学術雑誌に掲載!~理学療法学科 環境省「エコチル調査」の一環で運動教室を開催!~理学療法学科瓜谷ゼミ メルボルン大学の研究チームとしてイギリスへ!~理学療法学科瓜谷准教授 瓜谷准教授の在外研究報告会兼同窓会レポート!~理学療法学科「運動器ラボ」 毎年恒例の沖縄ゼミ旅行!~理学療法学科 瓜谷ゼミ