カテゴリー
理学療法学科
2024.11.09
日本小児理学療法学会学術大会で大会長賞を受賞!~健康科学研究科
大学院健康科学研究科修士課程の橋添健也です。2024年11月2-3日に福島県立医科大学(福島県)において、第11回日本小児理学療法学会学術大会が開催されました。 本学術大会において、私たちの発表演題が大会長賞を受賞いたしました! 演題名:発達性協調運動障害を有する児における運動イメージ能力-2種類の運動イメージ課題を用いた検証- 演者:橋添健也、中井昭夫、信迫悟志 本研究は、大学院健康科学研究科の信迫悟志准教授によるご指導の下で進められた研究であり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。 本研究の内容 発達性協調運動障害(DCD)を有する児の運動イメージ能力は、定型発達児と比較して低下していることが知られております。現在までDCDを有する児における運動イメージ研究では、主にHand Laterality Recognition(HLR)課題が使用されてきましたが、本研究では、HLR課題に加え、より明示的な運動イメージが必要なBimanual Coupling(BC)課題の2つの運動イメージ課題を用いて、DCDを有する児の運動イメージ能力を調査しました。その結果、DCDを有する児では、両課題において運動イメージ能力が低下していることが示されました。また、HLR課題とBC課題で測定された運動イメージ能力の間には重要な関係性があることも示されました。 本学理学療法学科出身の峯耕太郎さん(2011年度卒、6期生)も優秀賞を受賞されました。また、信迫准教授が「神経発達障害の病態理解と重要な評価」というテーマで教育講演をおこなわれました。 今後も神経発達障害分野の研究に力を注ぎ、小児理学療法のさらなる発展の一助となれるよう、引き続き研鑽を重ねてまいりたいと思います。 関連記事 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました! 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2024.11.07
令和6年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~教員レポート
今年度の理学療法学科の卒業研究発表会は2024年11月1日(金)に開催され、計28演題の発表が行われました。研究テーマは運動器や脳科学、呼吸器系、物理療法、動物実験による基礎研究、コミュニケーション、高齢者、ウィメンズヘルス、統計など多岐にわたりました。 理学療法学科では3年次に各教員のゼミへ配属されると、そこから4年次の11月に行われる「卒業研究発表会」に向けて、先行研究を調べたり教員と相談をしたりしながら研究計画を立てていきます。昨年度に引き続き患者を対象とした症例研究もあり、教員から見ても参考になる発表も多くありました。 当日に向けて期限ギリギリまでスライドを修正し、発表の練習に取り組む姿を見てきましたが、その成果もあってか本番ではどのゼミも堂々とした発表を見せてくれていました。これまでやってきたことを7分間の発表に収めるということにとても苦労したと思いますが、冬木記念ホールのような大きな会場で発表をしたことは、今後社会人になるに向けて良い経験になったのではないかと思います。 今年は3回生だけでなく1、2回生が講義の合間に聞きに来てくれている姿も見られ、将来自分たちが卒業研究を行うビジョンが明確になったのではないでしょうか? 今回の発表が満足のいくものだった学生もいれば、心残りがある学生もいるかもしれません。しかし、自分たちで卒業研究のテーマを立案、実施していく中で分からないことを深く探求したこと、研究結果を分かりやすく人に伝える工夫をしたことはきっと臨床に出た時に患者さんにより良い医療、より良い理学療法を提供する力になると思います。 この努力を次は国家試験勉強に向けて、引き続き頑張ってください!! 今年も合格100%をめざして頑張りましょう!! 理学療法学科 助教 梶原 由布 関連記事 令和6年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~理学療法学科 学生レポート ”Society for Neuroscience: Neuroscience 2024” においてポスター発表を行いました ~ 健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました! 【森岡周研究室修了生インタビュー】大学教員をしている皆さんに色々聞いてみました! 国際疼痛学会に本学教員、院生が参加しました!~健康科学研究科 【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました! 令和6年度「全学年症例検討会」を開催しました~理学療法学科 第12回日本運動器理学療法学会学術大会に参加しました~健康科学研究科・理学療法学科 瓜谷ゼミ 第12回日本運動器理学療法学会学術大会 大学院生レポート ~健康科学研究科 第12回日本運動器理学療法学会学術大会 ③ 学部生レポート ~理学療法学科 第14回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室 4大学での合同ゼミで学部生・院生・教員が交流しました!~理学療法学科 瓜谷ゼミ 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 第3回日本老年療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 大阪経済大学との合同研究発表会を実施!~地域リハビリテーション研究室
2024.11.07
令和6年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~学生レポート
健康科学部理学療法学科4回生、前岡ゼミの堀川遼太、瀧口ゼミの吉田健人です。 2024年11月1日(金)に開催された理学療法学科卒業研究発表会についてレポートさせていただきます。 卒業研究発表会に向けて 3年次前期の「理学療法研究法」で論文の探し方や読み方を学びました。その後、先生や興味のある分野などからそれぞれが考え、各々希望のゼミを選択しました。 3年次後期では「理学療法研究法演習」にて本格的なゼミ活動を始めました。自分達で論文を探し、紹介した上で内容について皆で議論をする抄読会を行った上で研究のテーマをそれぞれ決定していきました。その後、本格的に実験へ取り組み、発表へ向けて準備を進めました。 卒業研究発表会を終えての感想 私が前岡ゼミを選んだ理由は先生と同じく筋力トレーニングに興味があり、より質の高いトレーニングを研究しようと考えたことがきっかけです。研究課題を通して新たな筋力増強に関する知識や筋疲労の評価を学ぶことができました。苦労・工夫した点はデータ抽出において必要なデータ値を目視で240個ほど抜粋しなければならなかったことと、発表スライドを見やすくゼミ生で試行錯誤したことです。終了したのは発表2日前でしたが、先生からのご指導のもと無事完成することができました。また、当日の質疑応答を通して研究課題における知識を深めることができました。 理学療法学科 4回生 堀川遼太 疼痛に関心があり、研究と臨床の相互関係を学ぶため、臨床にも関わりの深い瀧口先生のゼミに所属しました。ゼミ活動では、ゼミ生と役割を分担し、疼痛恐怖が歩行に及ぼす影響について研究しました。発表では原稿に頼らず、聴衆に直接語りかけることを意識しました。また、レーザーポインターなども活用し、簡潔かつわかりやすく伝えられるよう工夫しましたが、この点には特に苦労しました。瀧口先生のご指導のおかげで研究発表を無事に成功させることができ、大変良い経験となりました。この経験を今後の活動にも活かしていきたいと考えています。 理学療法学科 4回生 吉田健人 卒業研究発表会を終えてのまとめ 今年度は16ゼミから全28演題の発表が行われ、1演題につき7分の発表と3分の質疑応答がありました。皆さん分かりやすい説明と積極的な質疑応答を行っていました。 実験内容やスライドの表現などから各ゼミがどんな研究を行ったのか、その特徴が確認できました。大変興味深い研究発表も多々あり、新しい視点を持つことができたと感じています。また、それぞれの発表における質疑応答では先生方や4回生だけでなく、3回生からも意見・質問がありお互いに高め合うことができました。 今回の研究で得られた経験や知識を4月から始まるそれぞれの舞台で存分に発揮し、日々精進していきたいと思います。最後にご協力いただいた方々並びにご指導頂きました先生方に厚く御礼申し上げます。 理学療法学科 4回生 堀川 遼太 理学療法学科 4回生 吉田 健人 関連記事 ”Society for Neuroscience: Neuroscience 2024” においてポスター発表を行いました ~ 健康科学研究科 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました! 【森岡周研究室修了生インタビュー】大学教員をしている皆さんに色々聞いてみました! 国際疼痛学会に本学教員、院生が参加しました!~健康科学研究科 【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました! 令和6年度「全学年症例検討会」を開催しました~理学療法学科 第12回日本運動器理学療法学会学術大会に参加しました~健康科学研究科・理学療法学科 瓜谷ゼミ 第12回日本運動器理学療法学会学術大会 大学院生レポート ~健康科学研究科 第12回日本運動器理学療法学会学術大会 ③ 学部生レポート ~理学療法学科 第14回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室 4大学での合同ゼミで学部生・院生・教員が交流しました!~理学療法学科 瓜谷ゼミ 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 第3回日本老年療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 大阪経済大学との合同研究発表会を実施!~地域リハビリテーション研究室
2024.11.05
TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.94~畿央祭ウェルカムキャンパスにて「健康チェックコーナー」を出展!
こんにちは!健康支援学生チームTASK※の、理学療法学科 3回生の森岡 真優と2回生の柳谷 夏帆です。 2024年10月19日(土)、20日(日)の2日間、畿央祭ウェルカムキャンパスが開催され、TASKは20日(日)に毎年恒例の「健康チェックコーナー」を出展いたしました。 ※TASKは‟Think、Action、Support for Health by Kio University”の略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 今年度の測定項目について 今年の測定項目は、以下の通りで昨年度よりも下肢機能の評価項目をさらに充実させました。 ● 身体測定・握力・骨密度・体組成・バランステスト・4m歩行テスト・5回立ち上がりテスト ●【子どものみ対象】連続片足ジャンプ・壁当てボールキャッチ 当日の様子について 今年も昨年と同様、たくさんの方にお越しいただき、ありがたいことに開始時間前から長蛇の列をなしていました。参加者さんに関しましては、昨年に引き続き来てくださったリピーターの方もいらっしゃった一方で、今年はホームページなどで興味を持ってくださった初参加の方の層が多かったように感じました。 健康チェックコーナーの受付では、「このイベントを楽しみにしてきました!」「普段経験できない測定を無料でやってくれるのがありがたい」とうれしいお言葉の数々をいただき、TASKの活動の原動力となっています。 健康チェックコーナーを出展するにあたりご協力してくださった皆様、そしてお越しくださった来場者の皆様に深く感謝いたします。 参加メンバーの感想 昨年は200名以上もの方が来場してくださり、大盛況でとてもうれしかったと同時に、参加者さんにお待ちいただく時間が長くなってしまったという反省点が残りました。そこで今年はより円滑に進めるために測定から結果説明に至るまでの動線を作ったり、測定でのトラブルが生じた場合にすぐに対応できるようにするといった事前準備に力を注ぎました。 そのおかげもあり、たくさんの参加者さんに健康チェックコーナーを体験できる環境を提供することができ、かつスタッフ一人ひとりの負担を軽減することができたと感じました。 また今回のイベントを通して私が特に心に残っていることは、4年生の先輩と先生方による参加者さんへの結果説明です。測定結果は難しい用語で書かれていたり、簡単には理解しにくい箇所もありますが、それを参加者さんに寄り添った言葉を選択して説明し、さらに日頃どういったことに気を付ければよいかなど、その方に合わせたアドバイスを提供していらっしゃる姿を見て、私もこのように説明できるようになって健康への行動変容のきっかけづくりができる人になりたいと思いました。少しでも先輩方に近づけるように、日々精進していきたいです。 この度畿央祭に協力してくれたTASKスタッフのみなさん、本当にお疲れ様でした!来年はさらなる大盛況を目指して頑張っていきましょう! 理学療法学科 3回生 森岡 真優 今回立ち上がりテストと握力測定を担当しました。TASKの活動は今回で2回目の参加となりますが、前回参加させていただいたときよりも多くの方にお越しいただき、忙しくもありながらとても達成感のある一日でした。 私が前回のイベントよりも今回さらに意識した点は短いながらもお一人おひとりとの時間を大切にし、流れ作業のようにしないという点です。来てくださった方の目を見てしっかりお話しさせていただき、測定中もなるべくたくさん声をかけるように意識しました。 参加いただいた方が笑顔で帰られる姿を見ると、これからも頑張れるなと感じました。これからもたくさん参加していきたいと思います! 理学療法学科 2回生 柳谷 夏帆 TASKでは、健康チェック以外にも様々な活動を企画しています!その情報も下記に載せていますので、ご確認よろしくお願いします! ◆メールアドレス task@kio.ac.jp ◆ X(Twitter) @kio_task ◆ Instagram @kio_task 理学療法学科 3回生 森岡 真優 2回生 柳谷 夏帆 ▶TASK(健康支援学生チーム)活動レポートはこちら
2024.10.30
こども夢サポートプロジェクト「遊びながら学ぼう!リハビリをする理学療法士ってどんなお仕事?」を開催!~畿央祭・ウェルカムキャンパス
2024年10月19日(土)・20日(日)に、畿央祭・ウェルカムキャンパスが開催されました。今年度新たに発足した「こども夢サポートプロジェクト」は、ウェルカムキャンパス来場者である小学生を対象に「発見!未来のワタシ-小学生対象おしごと体験企画」を実施しました。 ※このおしごと体験企画は、地域の小学生が専門職を育成する本学の施設やプログラムに触れ、職業体験を通じて学びや将来の職業についての理解を深めることを目的としています。 「遊びながら学ぼう!リハビリをする理学療法士ってどんなお仕事?」 19日(土)は「遊びながら学ぼう!リハビリをする理学療法士ってどんなお仕事?」をテーマとして理学療法士の仕事について学びました。年少から中学3年生までの計31名が参加し、和やかな雰囲気の中で体験を楽しみました。 理学療法学科 瀧口先生が講師を務め、「理学療法士ってどんなお仕事?」のお話からスタート。その後、車椅子やバランスゲーム、アスレチックコースを使って、実際に理学療法士がリハビリの一つとして行う運動療法を体験しました。 後半には共感力をはかる「はぁって言うゲーム」を通じて、相手の気持ちを考える時間を設けました。このゲームでは、与えられたシチュエーションに応じて“声”と“表情”から相手の考えを読み取ることで、ケガや病気になって動けなくなった人の気持ちを察する大切さを学びました。学生スタッフの迫真の演技力が参加者を盛り上げました。 体験終了後は学生スタッフから参加者に景品と修了証を贈呈しました。 参加者の感想 イベント後、参加してくれた子どもや保護者の方からは以下の感想が寄せられました。 「初めて職業体験ができた。すごくイメージがついたと思う。」 「なかなか触れることのできない職業でよかったです。」 「学生さんや先生たちがすごく良い人で楽しい雰囲気でした。」 「先生のむちゃぶりにも応えるお兄さん達、最高でした。」 プロジェクトでは、今後も地域の子どもたちが楽しく学べる企画を検討していきます。次回の企画をお楽しみに! こども夢サポートプロジェクト 関連記事 畿央祭にて ”がんカフェ「きらめき」” を開催しました!~ 看護実践研究センター 奈良県中央卸売市場で「第17回ならいちばのキッチン料理教室」を開催!~ 健康栄養学科 FMまほろばで森岡 伸枝准教授が「ジェンダー」を解説!~現代教育学科 今年度3回目!畿央大学×ならコープ『こども寺子屋』を開催しました!
2024.10.24
”Society for Neuroscience: Neuroscience 2024” においてポスター発表を行いました ~ 健康科学研究科
2024年10月5日(土)~9日(水)にアメリカのシカゴで開催された Society for Neuroscience - Neuroscience 2024 (以下、 SfN2024) にて、私、田中智哉 (博士後期課程2年) と寺澤雄太さん (博士後期課程3年)が以下の演題名にてポスター発表を行いました。 ■ T. Tanaka, S. Morioka: Temporal Relationship between Bodily Self-Consciousness and Acute Pain Following Knee Arthroplasty (10月6日発表) ■ Y. Terasawa, S. Morioka: Gait factors related to walk ratio in Parkinson’s disease (10月9日発表) SfNは神経科学の研究を広く扱い、 Journal of NeuroscienceやeNeuroを発刊する学会です。 今回のSfN2024においても、私の研究領域である身体性や痛み、 寺澤さんの研究領域であるパーキンソン病や歩行をはじめ様々な研究領域の発表が行われていました。 SfN2024の参加者は現地参加21,716人、 バーチャル参加632人 (開催最終日発表) であり、 かなりの活気に満ち溢れていました。私は日本において、理学療法関連や痛み関連の学術集会に参加することが多いのですが、SfN2024は明らかにそれらとは異なる学会であると感じました。 それは、日本では講演やシンポジウムに多くの参加者が聴講し、立ち見が出ることもよくあると思いますが、SfN2024はポスター発表が中心となっていたのです。SfN2024のポスター発表は開催期間の5日間を通じて毎日午前4時間と午後4時間で張り替えが行われ、主催者によって指定された1時間フリーディスカッションを行う形式が取られていました。ここまでは日本でも一般的だと思います。しかし、いざSfN2024に参加してみると、多くの発表者はポスターが貼り付けられている4時間常にポスター前でディスカッションが行われていたのです。 一方、講演やシンポジウムにも参加しましたが、かなり空席が目立っており、ほとんどの参加者はポスター発表に参加していることがよくわかりました。なお、以下の写真はポスター会場を撮ったものですが、実際にはこの2~3倍の広さでポスターが張り出されていました。このような風習が日本の学会でも広がれば、学会発表・参加がより有意義な時間となるのではないかと感じました。 私は、 TKAの術後痛と身体性の関係性について発表を行いました。 TKAの身体性に関する発表は他にはなく、 他疾患における身体性との違いなどを意見交換することができ、 有意義な時間となりました。 その意見を取り込みながら論文化を進めていこうと思います。 また、 森岡教授が進められているCREST研究において、 共同研究を行っている明治大学 嶋田教授の研究室に在籍する大学院生 鈴木さん、木室さん、石津さんとも情報交換をすることができました。リハビリテーション分野のみならず、 工学などの他分野と共同して研究を進めていかなければならないことを実感しました。 また、余談ですが会場の隣にはミシガン湖があり、私の地元にある琵琶湖とは比べ物にならないほど非常に大きく、圧巻でした。宿を取ったシカゴ市街地から会場までは少し離れており、MetraやCTAという電車で約20分、ミシガン湖の沿岸を30~40分かけて徒歩で移動したりしていました。 徒歩で移動すると様々な発見がありました。公園では日本では見かけないリスや巨大なカモに遭遇したり、フィールド自然史博物館やソルジャーフィールド (現在のNFLチームにおいて最も古いスタジアム) など歴史ある建物を見ることができました。何よりもミシガン湖と公園の緑、近代的な高層ビルを一望することができ、とても非現実的で、非常に感動しました。 それに加え、アメリカの人々は身長が高く、まるで自分が小さくなったかのような感覚を覚え、はじめの数日は自分自身がそこにいる感じが少し失われている感覚 (身体所有感が少し奪われたような感覚?) を体験することができました。環境との相互作用の中で、私たちの身体の感覚は形成されることを実感しました。 最後になりましたが、今回このような大変貴重な機会を設けていただいた森岡教授、大学関係者の皆様に感謝申し上げます。今回のSfN2024に参加した経験を十分活かしていけるよう精進して参ります。 畿央大学 大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 博士後期課程2年 田中智哉 関連記事 第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました! 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2024.10.16
第22回日本神経理学療法学会学術大会へ参加しました!
2024年9月28,29日に福岡国際会議場にて第22回日本神経理学療法学会学術大会(以下、第22回学術大会)が開催されました。 日本神経理学療法学会は、森岡 周教授が副理事長、私、佐藤(ニューロリハビリテーション研究センター客員准教授/奈良県総合医療センター)が理事を務めており、毎年の学術大会参加者が2000人を超える大規模な学会になります。神経理学療法学会では、脳卒中や脊髄損傷、パーキンソン病をはじめとした神経筋疾患、脳性麻痺といった疾患に対する理学療法についての議論が様々な事業を通して行われています。 第22回学術大会の参加者は、2,000人を超えており、畿央大学大学院、ニューロリハビリテーション研究センターからも多くの大学院生や修了生、研究員、教員が参加しました。今回は、第22回学術大会での畿央大学大学院、ニューロリハビリテーション研究センター関係者の活躍をご紹介したいと思います。 第22回学術大会では、「創始 次代への超克」をテーマとして、特別講演やシンポジウム、特別企画等が企画されていました。特別講演では、「人機一体の時代に知性はどこへ向かうのか」というテーマに理化学研究所の入來 篤史先生を講師に迎え、森岡 周教授が司会として深い議論が行われました。最近では、PCやAI、スマートフォン、他の電子機器を使いこなすことが当たり前になっている背景をふまえ、人間の知性がどのように進化していくのか、非常に興味深い内容でした。特別企画1の「感覚障害に対する新たな理学療法研究」では、客員研究員の西 祐樹さん(長崎大学 生命医科学)が講師、信迫 悟志准教授が座長を務められ、異常感覚に対する介入について畿央大学大学院での研究成果を紹介されていました。特別企画2では森岡 周教授が登壇され、「間主観性と身体同調:患者と療法士の共同経験による自己の再構築」をテーマに講演されました。基幹シンポジウムでは、大住 倫弘准教授が司会を務め、ニューロリハビリテーション研究センターの高村 優作研究員がシンポジストとして「神経理学療法の高精度化に向けて」というテーマで情報提供が行われました。 また、複数の企画シンポジウムも準備されており、テーマは異なりますが修了生の脇田正徳さん(関西医科大学)、林田 一輝客員研究員(宝塚医療大学)、修了生の尾川 達也さん(西大和リハビリテーション病院)、大学院博士課程の乾 康浩さんがシンポジストとして情報提供を行い、宮脇 裕客員研究員(国立研究開発法人産業技術総合研究所)が司会をされていました。モーニングセミナーでは、平川 善之客員准教授(福岡リハビリテーション病院)が司会、私佐藤が「神経障害性疼痛に対するリハビリテーション」というテーマのもと、これまでの畿央大学が公表してきた多くの疼痛関連の研究成果を含めて講演し、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。 また、公募型シンポジウムや一般演題発表でも畿央大学の活躍は目覚ましく、岡田 洋平准教授をはじめ、大学院生、修了生、客員研究員も研究成果を公表し、非常に活発な議論が行われていました。表彰対象となるセレクション演題では、大学院生の乾 康浩さん、三枝 信吾さん、修了生の藤井 慎太郎さん(西大和リハビリテーション病院)、赤口 諒さん(摂南総合病院)、宮脇 裕客員研究員の演題が選出されました。そして、宮脇 裕客員研究員が最優秀賞に選ばれる、大変喜ばしい結果になりました。さらに優秀賞や奨励賞も複数名が選ばれています(表彰についてはこちら)。 この他にもスキルアップレクチャーでは大松聡子研究員が海外よりリモートで講演され、植田 耕造客員准教授も司会をされていました。ランチョンセミナーでも企業と連携して培ってきた成果を修了生の藤井 慎太郎さん、赤口 諒さん、脇田 正徳さんが講師を務め公表されていました。どの会場も満席で本当に多くの方が参加していました。 教育講演では、岡田 洋平准教授がパーキンソン病、私が脊髄損傷に関して講演を行い、研究成果の報告だけではなく、現役理学療法士の方々への教育目的の企画にも携わっていました。 第22回学術大会では、森岡研究室、ニューロリハビリテーション研究センター関係者の多くの素晴らしい活躍を目にすることができました。これも学生の間だけでなく、修了してからも継続的に患者さんの回復、神経理学療法分野を発展させるために、日々努力しているからこそだと思いました。神経理学療法には幅広い分野がありますが、それぞれの分野で意義のある情報発信ができることは本当に貴重であり重要なことだと実感しました。今後も、畿央大学大学院とニューロリハビリテーション研究センターが神経理学療法、そして社会に貢献できるよう、臨床・研究・教育ともにさらに発展していくことを楽しみにしています。 畿央大学 大学院 客員准教授 佐藤 剛介 関連記事 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2024.10.09
【森岡周研究室修了生インタビュー】大学教員をしている皆さんに色々聞いてみました!
7/27(土)に開催された森岡周研究室の同門会に先立って、現在は大学で教員をされている6名をお招きし、座談会形式でインタビューさせていただきました。中野さん、石垣さん、今井さん、林田さんは本学の理学療法学科を卒業後、大学院も修了。水田さんと菅沼さんは、大学院から本学の一員になられました。 中野 英樹さん (京都橘大学 健康科学部理学療法学科 准教授/理学療法学科1期生/健康科学研究科 博士後期課程修了) 石垣 智也さん (名古屋学院大学 リハビリテーション学部 理学療法学科 講師/理学療法学科4期生/健康科学研究科 博士後期課程修了) 今井 亮太さん (大阪河﨑リハビリテーション大学大学院 リハビリテーション研究科 運動機能科学領域 講師/理学療法学科5期生/健康科学研究科 博士後期課程修了) 林田 一輝さん (宝塚医療大学 和歌山保健医療学部 助教/理学療法学科8期生/健康科学研究科 博士後期課程修了) 水田 直道さん (日本福祉大学 健康科学部 リハビリテーション学科 助教/健康科学研究科 博士後期課程修了) 菅沼 惇一さん (中部学院大学 看護リハビリテーション学部 理学療法学科 講師/健康科学研究科 修士課程修了) 後列:(左から)今井さん、石垣さん、水田さん 前列:(左から)菅沼さん、中野さん、林田さん 卒業生または現在の立場から見て 畿央大学に対してどんな印象を持っていますか? 菅沼さん) 畿央大学はやはり国家試験の現役合格率(10年間で99.7%)はすごいですよね。どうやってあんなことでできるのだろうかと… 中野さん) 4回生がほぼ全員受験してそれで全員合格はすごいと思いますよね。成績が良い人はそのままでも自立できるとは思うのですが、成績が芳しくない学生を上に引き上げる仕組みがあると思います。 石垣さん) 森岡研究室では卒業研究も苦労した印象があるので、「国家試験はみんな受かって当たり前」という雰囲気はありましたね。スタンスというか、空気感を示してもらえたような印象はあります。 あと、理学療法学科は面倒見の良い先生が多かったですね。手取り足取り感はないんですが、自分でやらなければならない雰囲気をつくってくださっていた印象でした。勉強は大変でしたが、森岡先生以外の先生も皆さん熱心でしたし、臨床とのつながりを伝えていただいたと思います。知識だけではなく、熱意や態度を伝えてくれる。 他に印象に残っている先生は? 林田さん) 授業を受けている時は、松尾先生の印象は強く残っています。 中野さん) 学習している内容と臨床との接点をよく教えてくれましたよね。 石垣さん) 臨床現場で感動したことだけでなく、悔しかったエピソードも含め経験を熱く伝えてくださった印象です。勉強はもちろん、その先のことを考えて教えてもらっていた印象ですね。大学で教える立場になって、畿央にいたときは知識だけでなくやりがいというか情熱が溢れていたんだなと再認識しています。 林田さん) 大学時代は「学生を育てるだけではなく、患者さんのためになる理学療法士を育てる」というスタンスで教えてもらった、という印象が強かったです。試験前のプレッシャーもありましたね。ストイックというか、「60点くらいで受かる気持ちで患者さんに行くようになるなよ!」と言われていました。 今井さん) 「リハビリの時に歩行器の横でついて歩くだけで終わる理学療法士にはならないように」と言われていたのは覚えています。 その後、たくさん思い出話が膨らみましたが、ここは割愛させていただきます… 大学院からのお二人(水田さん・菅沼さん)にとって 畿央大学はどんな印象でしょうか? 菅沼さん) 大学院に入った時に思ったのは、畿央生で大学院に進んだ人の最初のプレゼンの質が高かったこと。最初から統計とかもしっかりしていて驚きました。 今井さん) 森岡研究室は修士、博士も学部生とつながりがあって、一緒にしていましたよね。組織として一緒にやって見ていくもの、という印象でしたね。 中野さん) みんなの時は5期生くらいだから、大学院も先輩の姿を見て「こうやっていかないと」と代々受け継がれている雰囲気があるんじゃないかな。最初は一番大変でしたよね。学部は20人、修士は10人くらいいたんじゃないかな… あと病院とかでもそうかもしれないけど、外部の学会発表よりも、大学院内の発表が厳しい方が学会の時に報われるという雰囲気もありますね。 水田さん) 畿央の卒業生は水準が高いなと思いましたよね。あとはゼミの雰囲気づくりがとても工夫されていると思いますね。 中野さん) 全体的なマネジメントが素晴らしいからだと思います。良いものが創出されていくような仕掛けは色々作られているなと思いますね。 石垣さん) ベクトルの方向というか、大きい方針を作るのが上手だと思います。研究室の中であらかじめ研究の方向性が決まっている部分もあるけど、基本的には自由ですね。 今井さん) 発表に対して「面白い、面白くない」という感覚を示していただくこともそうです。あと、いろんな研究する人がいるので、新しい知識を得られるだけでなく違った角度、視点から自分の研究を見つめ直せることも良いと思います。 中野さん) 今、私自身が大学院生を受け入れていて、自分の知識の範囲内で教えられないことだと責任が持てないし、違うテーマであればその専門の先生を紹介しようと思うんですが、森岡先生は研究領域の広さや受け入れ人数も含めて凄いなと思いますよね。真似できないです。 研究内容が自由だからこそ大学院生はその内容に責任を持つことが大事ですし、その中で磨かれたものは、外に行っても通用するし自己の成長につながるのは凄く大きいですよね。 石垣さん) 手取り足取りじゃないからこそ、自分で進んでなんとか形にしてきた人が、現在は各領域の学会などで役員を務めたり、研究会立ち上げたり、フロントランナーとして世に出ていますよね。 菅沼さん) ほんと、全員凄いですよね… 最後に森岡研究室で学んだことと、今後の抱負を教えてください! 中野さん) 私は神経科学に基づくリハビリ、特に脳を知り、脳を活かすリハビリを教育と研究を通じて今後も探索し、深化させていきたいと考えています。同門会や卒業生とのつながりを大切にしながら、共に新たなリハビリの可能性を追求し続けていきたいと思います。 石垣さん) 学部から大学院にかけて、畿央大学そして森岡研究室では「自ら問いを立て解決する姿勢と方法」を学んできました。今後は理学療法や神経科学に限らず、豊かな地域社会の実現を目的に、研究・教育・実践をつなぐ立場から、新たな価値を見出していきたいです。また、この道を拓いていく姿勢や過程を学生や後進と共にすることで、学びを伝えていきたいと考えています。 今井さん) 私は、森岡研究室で得た知見や考え方を活かし、多様な視点を取り入れながら、新しい評価法や理学療法のアプローチを生み出し、それを臨床現場に還元し続けていきたいと考えています。これまでの学びや発見を次世代の学生や若手研究者と共有し、彼らと共に成長する中で、リハビリテーションの新しい価値を築きたいと思います。そして、研究の「面白さ」を感じながら、それを臨床に還元できる喜びを伝承し、教育と研究の両面で幅広く貢献していきたいです。 林田さん) 大学院を修了した時に「森の分かれ道では誰もいない道を進もう。すべてが変わる」という言葉を森岡先生からいただきました。この言葉の意味を軸に、リハビリテーションに寄与できるよう幅広い分野で研究を続けたいと思っています。特に分野間の梯になれるような存在になっていきたいです。また現在私が持っているゼミでは、1人1つの研究課題を持つように指導しており、これは森岡先生やり方に倣っています。私自身が学部生の時に教わったマインド(好きこそものの上手なれ)を後輩に伝えていきたいです。 水田さん) 大学院生の頃、森岡先生から「結果を予想できるような研究はしないようにしよう」,「研究分野のフロンティアに立つことを意識しよう」という言葉をいただきました。今でも研究活動を進める際に肝に銘じている言葉です。学問を開拓していく楽しさや面白さを、次世代を担う多様な人材と共有し、ともに歩んでいけるよう教育と研究を進めていきたいと思います。 菅沼さん) 私は、大学院で森岡先生から「夢を持ち努力し続ける姿勢」を学びました。日本各地に多く大学院が設立されていますが、畿央大学は日本でトップクラスの研究・教育・指導力があるので、自らの夢の実現に最適な環境だと思います。特に森岡研究室では、全国から集まった仲間と切磋琢磨でき、意識が高い組織ができていると思います。このかけがえのない仲間・組織とともに、研究・教育に貢献できるように精進していきたいです。 編集後記 今回の記事には載せきれませんでしたが、他にも修了生のお名前がたくさん出てきたり、年齢関係なく縦のつながりを非常に感じることばかりで、今回お聞きした1時間という時間では足りないくらい大いに盛り上がりました。 また本学を巣立ってそれぞれの立場で活躍されている中でも、本学への思い入れを感じる瞬間が多くありました。なかなかこういう機会は実現できませんが、思い出話に花が咲くその姿が微笑ましくもある感覚を味わうことができました。 ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました!ますますのご活躍をお祈りしています!! 広報センター 関連記事 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2024.10.07
国際疼痛学会に本学教員、院生が参加しました!~健康科学研究科
2024年8月5日から9日まで、オランダ・アムステルダムで開催された国際疼痛学会( IASP 2024 World Congress on Pain ) に本学の教員および大学院生とともに参加しました。 本学会は、疼痛に特化した学会であり、特に基礎研究に関する発表が多く見られました。さらに、今回はIASPの50周年を記念する大会であり、規模も非常に大きく、数多くの優れた研究が発表されました。 私たちはポスター発表を行い、多くの方々から質問をいただきました。私と博士後期課程の高松昇三さん(オムロンヘルスケア株式会社)は変形性膝関節症に対する鎮痛目的の電気刺激の効果について、大住倫弘先生は脳波解析を用いた難治性疼痛患者さんの痛みについて、博士後期課程の井川祐樹さん(西大和リハビリテーション病院)は脳卒中後疼痛の病態特徴について発表しました。 海外の研究者はフランクで、前向きな姿勢で活発なディスカッションが展開され、とても刺激を受けました。英語力にはまだ課題がありますが、これを機にさらなる向上を目指し、世界の研究者たちと同じレベルで意見を交わすことができるようになりたいと強く感じました。 今回の大会は50周年記念という特別なものであり、講演も非常に豪華でした。特に、疼痛研究の過去、現在、未来に焦点を当てた講演では、テクノロジーの進歩を実感し、私たちもそれに適応していくことの重要性を学びました。 また、オランダの首都アムステルダムを少し観光する機会もあり、その文化に触れることで自分の価値観にも新たな視点が加わりました。 次回の国際疼痛学会は2年後にタイのバンコクで開催されます。それまでに良い成果を上げられるよう、引き続き研究に励んでいきたいと思います。 理学療法学科 助教 瀧口 述弘 関連記事 【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました! 第12回日本運動器理学療法学会学術大会で発表した院生レポート!~健康科学研究科 瓜谷研究室|KIO Smile Blog 第12回日本運動器理学療法学会学術大会に参加しました~健康科学研究科・理学療法学科 瓜谷ゼミ|KIO Smile Blog 第14回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室|KIO Smile Blog 4大学での合同ゼミで学部生・院生・教員が交流しました!~理学療法学科 瓜谷ゼミ|KIO Smile Blog 第3回日本老年療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科|KIO Smile Blog 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2024.10.04
【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました!
最優秀賞を含む各賞に本学関係者が受賞! 2024年9月28日、29日に開催された第22回日本神経理学療法学会学術大会が2,100名以上の参加者を集め、大きな成功を収めて閉幕しました。本学関係者の活躍が光る素晴らしい大会となりましたので、その成果をご報告いたします。 大学院修了者ならびに在学生の輝かしい受賞 本学大学院健康科学研究科の修了生および在学生が、666演題の中から、見事に受賞の栄誉を手にしました。 最優秀賞(1名) 宮脇 裕 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間拡張研究センター、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター;2021年3月本学大学院博士後期課程修了、森岡周研究室) 演題名:運動主体感の減少が脳卒中後の上肢使用量にもたらす影響とは? 優秀賞(3名のうち2名) 藤井 慎太郎 氏(西大和リハビリテーション病院;2024年9月本学大学院博士後期課程修了、森岡周研究室)※写真向かって左から2人目 演題名:パーキンソン病患者における歩行障害の特徴―重心追尾型歩行計測システムを用いた運動学的特徴に着目して― 三枝 信吾 氏(東海大学文明研究所、畿央大学大学院博士後期課程在籍、森岡周研究室)※写真向かって一番右 演題名:回復期脳卒中患者はなぜ歩行を重要と認識しているか―半構造化インタビュー法を用いた質的研究― 奨励賞(5名のうち2名) 奥田 悠太 氏(公益財団法人脳血管研究所美原記念病院;2023年3月本学大学院修士課程修了、岡田洋平研究室)※写真向かって左から2番目 演題名:脊髄小脳変性症患者の歩行中における転倒発生状況の検討 赤口 諒 氏(摂南総合病院;2024年9月本学大学院博士後期課程修了、森岡周研究室)※写真向かって一番左 演題名:脳卒中症例の物体把持動作の特徴-予測制御の成否と過剰出力・動作不安定性との関連に着目して これらの受賞は、本学の教育・研究プログラムの質の高さを示すとともに、修了生たちの継続的な努力と成長を表しています。 セレクション演題選出者 博士後期課程(森岡周研究室)に在籍中の乾 康浩 氏と立石 貴樹 氏(武蔵ヶ丘病院;2024年3月本学大学院修士課程修了)は、惜しくも受賞には至りませんでしたが、666演題の中から25題しか選ばれないセレクション演題に選出されたことは、大きな評価に値します。特筆すべきは、乾氏が2年連続でこの選出を受けたことです。 新たな研究の潮流 今大会では、最優秀賞に「脳卒中後片麻痺患者の身体性(運動主体感)の変容」に関する研究が、優秀賞に「脳卒中後片麻痺患者の主観的意識経験に関する質的研究」が選ばれました。これは、【新学術領域研究】および【CREST研究】から進展している神経理学療法学の分野の新たな方向性を模索していることを示唆しています。 未来への展望 本学では、これらの最新の研究動向を踏まえ、より革新的かつ包括的な理学療法教育・研究を目指してまいります。学生の皆さんには、この分野の無限の可能性に挑戦し、自らの「粘り」で、こうした先輩たちに続くように、新たな知見を切り開いていってほしいと思います。 最後に、今回の成果を支えてくださった全ての関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。皆様の継続的なサポートが、本学の研究者たちを大きく後押ししています。 今後も本学は、理学療法学、ならびに世界の科学の発展に寄与し、社会に貢献できる人材の育成に全力を尽くしてまいります。高校生の皆さん、現場で働いている皆さん、研究者の皆さん、ぜひ本学の取り組みにご注目ください。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター長 森岡 周 関連記事 森岡研究室の同門会に院生・修了生49名が参加!~健康科学研究科 本学にて第33回奈良県理学療法士学会が開催されました。~健康科学研究科・理学療法学科 第28回 日本ペインリハビリテーション学会 学術大会で大学院生が一般口述演題奨励賞を受賞しました!~健康科学研究科 【快挙】大学院生の研究において、脳卒中患者の物体把持の測定における新しいアプローチを開発しました。 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.2~岩佐さん×赤口さん 【学生×実習先インタビュー】実習での症例を基にした卒業研究が国際誌に!vol.1~淡路さん×渕上さん 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
よく読まれている記事
カテゴリ
タグ
キーワード検索
アーカイブ