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畿央の学びと研究
2015.08.11
平成27年度 離島・へき地医療体験実習発表会~看護医療学科
平成27年度 離島・へき地医療体験実習の学び 発表会を開催しました! 本学の特色ある取り組みである「離島・へき地医療体験実習」は、交通や医療などの利便性が十分でない地域における住民の生活フィールドに学生が赴き、地域住民の生活に直接触れ、医療(看護)・保健・福祉の実際を理解し、住民の生活と健康観や価値観・健康との関連を考え、住民の生活基盤に立った看護のあり方など看護の本質を考えることを目的としています。 今年は、実習時期が7月末に変更となり、継続実習している鳥羽市の菅島や神島、五條市の大塔地区、野迫川村のほか、新たに宇陀市大宇陀地区、川上村が加わった6地域で実習をしました。インターン実習や地域看護学実習など4回生での看護実習を終了して休む時間もなく、学生は地域の理解や実習の行動計画作成、メインとなった骨密度測定をマスターするほか、パンフレット作成や交流会の準備等、めいっぱいのスケジュールで準備に取りかかりました。 そして迎えた実習初日には、貸し切りバスにたくさんの荷物を積み込み、離島では鳥羽駅まで電車で行き、佐田浜港から船で現地に向かいました。7月末なのに台風の影響で雨にたたられた実習となりましたが、地域で唯一の医療機関である診療所や保育所や学校、保健福祉機関、住民のお宅や集いの場を訪問し、関係者や住民の方に話を聞かせていただき、生活の現状を把握し、健康との関連や住民の方の思いや意識を理解しました。 ▼川上村での骨密度測定と結果説明風景 [雨にもかかわらず、会場から遠い地区からもご近所同士やご家族連れで来てくださいました。] 今回、新たな実習地域となった大宇陀地区では、病院での退院支援会議への参加や一人暮らしの高齢者のお宅を訪問し、学生が転倒しそうになるほど急な山道の場所で生活されていても「ここが良い」というお話を聞かせていただき、自分の生活したい場所で生きることの意味を考えさせられました。しかし現実的には、交通の不便な離島や山間部では、「元気で自分の足で歩けないと、この地で生活できない」ということを住民の方が一番よくわかっているという厳しい現実を理解した発表がありました。 ▼宇陀市大宇陀地区でひとり暮らしの老人宅の奉仕作業に汗する学生たち 乳幼児から高齢者までの全ての発達段階にある人々の生活の実態や健康状態や思いのほか、関わる医療・教育・保健福祉の専門職方々のお話を関連づけて健康課題を考え、年々人口が減少し高齢化が深刻な地域で看護者として何が必要か、何ができるかを検討していました。健康課題が深刻でも、住民同士での助け合い・支え合いなどのつながりの強さや生まれ育った地域で自分たちの力で必要なことをしていこうとされている住民の方々の強みを肌で感じることができ、看護者として対象となる人の生活や価値観を大切にしながら、関係者と連携し継続して予防の視点も持ち支援していく必要性を学んだという発表が多くありました。 ▼発表会風景 どの地域でも学生たちを温かく迎えてくださって、骨密度測定や交流会に参加された方から、「今日ここに来て良かった。また来年も来てほしい。」と嬉しい言葉をいただき、学生も感激していました。 現地に行く前は具体的な実習のイメージがつかめず、他力本願的な様子も見えた学生たちでしたが、現地で色々な方たちや場所を訪問してお話を聞かせていただき、骨密度測定や健康チェックなどでの関わりを通して、自分たちがアプローチしていくことが結果として現われる過程の中で積極的に関わることができるようになっていき、成長とたくましさを感じた毎日でした。発表内容も実習の目的や目標に焦点が当てられており、発表会に参加した現地を知らない教員や学生が聞いてもその地域の特性が理解できる内容になっていました。 今回の実習に際し、ご理解ご協力いただきました地域の関係者の皆様、住民の皆様、理学療法学科の松本先生に改めて感謝いたします。ありがとうございました。 看護医療学科 教授 松本 泉美 【関連記事】 離島・へき地医療体験実習がスタートしました!~看護医療学科 学生広報スタッフblog vol.176~離島・へき地医療体験実習レポート♪
2015.08.11
ベビーマッサージとマタニティヨガの特別講演~助産学専攻科
ベビーマッサージとマタニティヨガの特別講演 7月7日(火)に、インストラクターの森田先生に来ていただき、ベビーマッサージ、マタニティヨガの講義を受講しました。 ★ベビーマッサージ★ ベビーマッサージとは、肌と肌で触れ合う親子のスキンシップのひとつです。赤ちゃんに優しく声をかけながら行うことでお母さんの愛情をたくさん受け、情緒豊かで安らかな心が育ちます。 また、それだけでなく、赤ちゃんの皮膚を刺激することで脳や全身の発達も促されます。 私たちも実際に赤ちゃんの人形に声をかけながら、ベビーマッサージを体験しました。 はじめは、見よう見まねで行っていましたが、ベビーマッサージにおいて大事なことは手技や手順ではなく、愛情を持って赤ちゃんに触れたり話しかけたりすることだと教えていただき、楽しくマッサージができました。 ★マタニティヨガ★ マタニティヨガとは、妊娠中の精神・肉体・呼吸を整え、心と体の安定を目指すプログラムです。 マタニティヨガのポーズをとることで、腰痛、肩こり、便秘、足のつりなどの妊娠中の不快症状の予防や、お産の姿勢の練習が自然に身につくという効果があります。 写真にあるように精神を整え、リラックスを促すポーズが多かったですが、中には私たちでも少しきついポーズがあり、やはり出産には体の柔軟性も大切だと実感しました! 助産学専攻科 長﨑理紗
2015.08.11
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.29~「うたごえ(第4回)」「似顔絵(第3回)」「マジックショー(第2回)」!
8月7日(金)「金曜日カフェ~つどい~」(御所市連携コミュニティカフェの新名称)では、「うたごえ(第4回)」「似顔絵(第3 回)」「マジックショー(第2回)」を開催しました。 午前中、まず初めは「うたごえ」を開催。毎月実施している人気のイベントで、今回はいつも以上に多くの人が集まってくださいました。「青い山脈」の軽快なリズムに乗せて、体を軽く動かし、声を出していきました。その後は椅子に座り、みんなで和気あいあいとさまざまな曲を歌いました。 今回は、ピアノ伴奏に加え滝口さんによるギター伴奏もあり、いつもとは違う音色にみなさんとてもよろこんでいました。 ギターによる、イントロドンもしてくださり、あてた人には滝口さんお手製のプチ表彰状が贈られました。 また途中、今月お誕生日の方を”手話付きのお誕生日おめでとう”でお祝いしました。みんなでお祝いできてよかったです。 最後には、滝口さんと息子さんのコラボで、ギター演奏と歌で、キロロの”未来”を聞かせていただきました。大きな拍手が起こり、みなさんきれいな歌声にうっとりされていました。 「似顔絵」の時間には、夏休みということもあり小学2年生の男の子が来てくれました。一緒にすごろくをしたり、妖怪ウォッチのダンスを踊ったり・・・とほっこりとした時間を過ごしました。 午後からは「マジックショー」を開催しました。夏休み中のため、多くの小学生も見に来てくれました。 畿央大学のマジックサークルの清水君(人間環境デザイン学科3回生)のマジックは何回見ても、驚きの連続で、みんなの目線を釘づけにしていました。みんなで楽しく参加させてもらいながらのマジックで、とても楽しかったです。 【マジックサークル の当日紹介ブログはこちら】 まがったスプーンを小学生は喜んで持って帰りました。ちゃっかりゼミ生の松田君も、使ったトランプに清水君のサインをもらい、喜んでいました。 毎週金曜日に”金曜日カフェ~つどい~”を開催しておりますので、是非一度お越しください。斎藤ゼミ一同皆様にお会いできるのを心からお待ちしております。今回は幅広い年代の方にお越しいただき、みなさんでたくさんの、交流ができたと感じました。 次回8月21日(8月14日はお盆休みです)は、なななななんと!カフェ1周年記念の落語会です。先着50名様です。お待ちしております。 ▲クリックで拡大します。 人間環境デザイン学科4回生 山上華奈 【今後のスケジュール】 御所市連携コミュニティカフェ イベントスケジュール
2015.08.11
第1回パーソン・センタード・ケアを共に深める会 講演会のご報告
平成27年8月8日(土)12:45~17:00に、畿央大学の冬木記念ホールにて、「第1回パーソン・センタード・ケアを共に深める会」が、社会福祉法人 太樹会 和里(にこり)の8周年記念事業として、奈良県認知症ケア専門士会(会長 山崎尚美畿央大学教授)協賛で開催されました。 211名の参加があり、本学の看護医療学科(老年看護学分野)教員5名もお手伝いをしました。 主催者挨拶に続き、奈良県認知症ケア専門士会会長の山崎尚美教授が挨拶されました。 記念講演Ⅰでは、ケアパートナーとしての誇り~介護の常識を見直し、明日へつなぐ介護を創ろう~と題して、菊地 雅洋氏(愛称“masa”)の講演でした。北海道登別市 特別養護老人ホーム 緑風園 総合施設長、登別市介護認定審査会委員などをされており、「介護・福祉情報掲示板」、ブログ「masaの介護福祉情報裏板」が好評で、週末は全国各地へ講演に飛び回る介護業界のカリスマ講師です。具体的な高齢者ケアの内容に、会場でもあちらこちらでうなづかれる姿が見られました。 記念講演Ⅱは、NPOパーソン・センタード・ケアを考える会の村田康子氏が パーソン・センタード・ケア~VIPSをどういかすか~というテーマで講演されました。 記念講演Ⅲでは、認知症介護研究・研修大府センターの中村裕子氏が、認知症とともに生きる人の理解に近づくために~認知症ケアマッピング(Dementia Care Mapping)DCMとは~というテーマで講演されました。現場の事例などを交えて話され、わかりやすい内容でした。 途中天候が悪くなり雷が鳴り、パソコンが一時中断するというアクシデントはありましたが、研修は中断されることなく続行されました。 9月も3つの講演会がありますが、それぞれに充実した講演会になりそうです。ご期待ください!
2015.08.10
畿央大学ベーシックセミナー報告[現代教育論拡大授業]~大阪教育大学附属池田小学校訪問
平成27年7月2日(木)、教育学部現代教育学科1回生は、大阪教育大学附属池田小学校(以下,附属池田小学校)を訪問しました。教育学部の必修科目であるベーシックセミナーと現代教育論との拡大授業です。今年で6年目になります。 訪問の目的は、教育にかかわる仕事を志す学生として、学校現場の児童の学習や生活の様子に触れ、学校教育目標の実現をめざす教員の児童への学習及び生活の指導のあり方を学ぶということもありますが、安全で安心な学校づくりをめざされている附属池田小学校の教職員の姿勢を学ぶことにあるといえます。 附属池田小学校では、平成13年6月8日に起きた痛ましい事件後、安全で安心な学校をめざして、教職員・保護者・大学が一体となって努力されました。そして、平成22年には、日本で初めてWHO(世界保健機関)の“International Safe School”に認証されました。その後も、今も、そしてこれからも、安全で安心な学校づくりに邁進されることでしょう。 【午前】授業参観 3時間目と4時間目は、2つのクラスの授業を見学させていただきました。学生は、これまで、小学校・中学校・高等学校と授業を受けてきましたが、教師の立場で見学するのは初めてのことです。今までに気づかなかったことを学んだ様子でした。 【給食】 給食に時間には、昼食を持参していっしょに食事をさせていただきました。何度も何度も食べてきた給食。学生にとっては懐かしさとともに、給食指導にあたる教師という立場を初めて経験したひとときでした。 【午後】附属池田小学校事件に学ぶ 午後は、ガラス張りの壁の体育館で、「安全で安心できる学校づくり」について、本学安井義和現代教育学科長の講義を受けました。事件当時、安井先生は大阪教育大学におられ、事件への対応に心を尽くされ「安全・安心」への取り組みに関わってこられました。実際に現場を歩き、目で確かめ、耳をそばだてて、学生は、教師になるということ、子どもを守るということなど、これまでの経験にないほど深く考えたのではないでしょうか。 以下、学生のレポートから一部を紹介します。 今回私は初めて「先生」と呼ばれる中で小学校を見学しました。私は、教師という職業に憧れてはいるものの、正直自分がその教師をめざしているという実感がもてないでいました。教師について学んでいくうちに憧れよりも不安な気持ちの方が大きくなっていき、本当に自分が教師になりたいのか、いまいち確信がもてませんでした。けれども今回、附属池田小学校を訪問して考えが少しまとまりました。子どもたちと関わっていく中で、とてもエネルギッシュなものを感じました。自分が小さい頃もこうだったのだろうかと比較していました。高校の時の静かな授業と異なり、騒々しいと感じるほど活発な授業で、子どもの真剣でメリハリのついた姿を見ました。メモをとる時間が惜しいと感じるほど、学べることの多いものでした。 附属池田小学校を訪問して、さらに教師になりたいと思うようになりました。子どもたちに求められる存在になれた気がして、とても嬉しかったです。「せんせい」と呼んでくれて手を引っ張ってくれたところにとても感動を覚えました。今回の感動を忘れずに、次の教育実習までにもっと子どもたちと関わるための勉強をしていこうと思います。 私は、附属池田小学校事件について大学生になって初めて知りました。講義のはじめに冊子が配布されました。それを読んだとき、想像もできないようなことが書かれていて本当に驚きました。これから教師をめざしていく中で、また、教師になったとき、もしこのような事件が起こった場合、自分ならばどうするのか、またどうすればいいのか、そうすることが正解なのか、この講義の中で本当に考えさせられました。 現代教育学科 講師 八木義仁
2015.08.10
学生広報スタッフblog vol.177~マジックサークルin御所カフェ
残暑お見舞い申し上げます(^ω^) 学生広報スタッフのきーさんです☆ きーさんは定期試験を乗り越え(と言っても3教科だけでしたが笑)、いよいよ学生生活最後の夏休み♪♪ 所属するマジックサークルの活動で奈良県御所(ごせ)市へ行ってきました! ▲近鉄御所駅到着! ▲目的地は徒歩数分のところにある新地商店街☆ 御所市は、健幸都市=SWCスマートウェルネスシティ構想(少子高齢化、高齢者医療費高騰を抑制しつつ福祉充実化策)の一つとして、畿央大学と連携して近鉄御所駅前から御所市庁舎に続く新地商店街の一画(旧上田洋品店)に、平成26年8月、「コミュニティカフェ」をオープンしました(^^) カフェは原則、毎週金曜日の午前10時から午後3時、地域の高齢者らのふれあい、憩いの場所として、ゆっくり語らい楽しいひとときを無料で過ごせるスペースを提供しています♪ なおこのカフェの運営は畿央大学人間環境デザイン学科齋藤功子教授ゼミが行っています☆ ⇒カフェのイベントスケジュールはコチラ! サークルは今回、このコミュニティカフェでマジックを披露してきました! ▲コミュニティカフェに到着~♪ 高齢の方や夏休み中の子どもたち、20人弱の皆さんが約1時間半のマジックショーを見て下さいました♪ トランプやスプーンを使ったマジックで、ただ一方的にお見せするのではなく、見てくださっている方々が出来るだけ参加できるように工夫しながら(^^) サークル代表・人間環境デザイン学科3回生清水君のポリシーは、参加者の皆さんとしっかりラポール(信頼関係)を作り上げていきながら、パーソナルスペースも意識して行う、というもの☆ ラポールやパーソナルスペース。看護医療学科のカリキュラムでは、1回生の基礎看護の領域で学ぶ患者さんとの関係についての理論で出てきた言葉ですね♪ まさかこれをここで聞くとは(^^) 確かに、実際にやり方を見ていても常に参加者と会話のキャッチボールを欠かさず、それに合わせて手持ちのマジックを披露して行ったり、途中から参加された人が輪に入りやすいよう話題を振ったりと、マジックの上手さに隠れて見えにくいコミュニケーションの巧みさも見て取れました☆ 様々な学科があり、サークル活動等を通して視野を広げ、それを自分の専門領域にも活かせる。畿央大学の良さの一つであると実感! マジックサークルは夏休み後半にも、ある看護医療学科の先生からご依頼を頂いています♪ こうしたご依頼や、新規メンバーも募集していますのでお気軽にご連絡下さい!
2015.08.10
ICMアジア太平洋地域会議・助産学術集会に参加~助産学専攻科
助産学専攻科「助産研究」 7月20日(月・祝)~22日(水)3日間、横浜で開催されていた『第11回ICMアジア太平洋地域会議』に、20日・21日に助産学専攻科学生10名で参加しました。 国際的で大きな学会だったため、とても楽しみにしており、いざ会場に着くと参加者の人数の多さと、この中に居る人たちが助産師、または助産学生であるということに何か感慨深いものを感じました。 ▲助産学専攻科学生10名 1日目はプレコングレスで、午後からの開始でした。 4つの会場に分かれ、それぞれ違った内容の発表をしているので、興味があるものに各自で参加するようにしていました。日本における助産の実情についての発表はもちろん、諸外国に関する発表もあり、興味深いものでした。初めに参加した発表では、近くの方々と自己紹介するというのもあり、長年助産師として活躍されている方のお話を聴く機会にもなり、とても刺激されました。 2日目は午前中からで、まず和太鼓が演奏されました。女性と子どもたちで構成されたグループで圧巻の演奏でした。 そのあとに開会式が始まり、参加国の助産師協会の代表者の方が自国の伝統衣装を纏って順番に紹介されていきました。この時に改めてとても多くの国が参加しているのだと実感しました。そして、秋篠宮妃様の挨拶もあったことに驚き、今回の学会の規模の大きさを感じました。 そのあとは、1日目と同様に各自で参加したい発表に回るようにしました。1日目と違い、外国の方々が多くみられ、発表以外に展示会もしていました。発表は、他国の方々も行っており、英語によるもの、同時通訳があるものがあり、1日目とは雰囲気が違うものでした。 展示会では、最新の機器を紹介していたり、昔日本で使用されていた助産の器具の展示もされていたり、とても興味深く、助産師の歴史に感動しました。 そして、研究発表のポスターも掲示されており、様々な研究内容で読むだけでとても勉強になりました。 残念ながら、3日間全てに参加することができなかったのですが、この2日間だけでも様々な研究発表が聴けて、新しい発見、臨床に活用できる知識もたくさんあり、とても有意義な2日間でした。また、ここに参加している人たちとの交流の機会にもなり、とても良い刺激になりました。 そして、学生10人で2日間を過ごしたことで絆もより深まったと感じます。 今回の学会の参加で様々なものを得られ、今後に向けた良い学びになりました。 助産学専攻科 田中 美緒
2015.08.07
学生広報スタッフBlog vol.176~離島・へき地医療体験実習レポート♪
こんにちは☆ 学生広報スタッフの、きーさんです(^ω^) 今回は、看護医療学科4回生必修の「離島・へき地医療体験実習」のレポート! この実習は、「地域住民と密着した全人的医療が実践されている離島やへき地を実習場所とし、その現場の保健医療の状況を体験することにより、地域で「生活する人々」の健康問題を統合的に捉え、保健・医療・福祉の連携をふまえた生活の質の向上を目指した看護活動を展開する能力を養うとともに看護の役割を理解する。」という内容です(シラバスより抜粋)。 以前の記事でも紹介しましたが、伊藤明子前学科長がそのご経験を踏まえ、看護医療学科の開設時からカリキュラムに取り入れられた畿央大学の特徴的な科目なんです♪【学生広報スタッフBlog vol.165~看護医療学科伊藤学科長退任記念講演】 実習は、大きく分けて事前学習と臨地実習、そして発表会の3部構成☆ きーさんら14名のグループは、奈良県南西部にある五條市大塔地区へ行く事になりました(^^) 【事前学習】7月13日~17日 学内の事前学習では、文献や自治体のホームページ等から実習地がどんなところなのかを調べます☆ そこから健康課題は何か、実際に現地でどのような活動を行い、どんな情報を得たいか等をまとめていきます。 私たちは、家庭訪問と交流会、健康診断・体力測定を行う事にしました。 ▲主担当の乾先生を交えて打ち合わせ ▲血糖値測定の練習中♪ ▲健康診断の配置や担当を決めています☆ ▲貼り紙作成中~♪ 【臨地実習】7月21日~24日 さあいよいよ現地での実習!3泊4日!! もちろん旅行ではなく実習なのですが、やはりテンションは上がりますね♪♪ ▲移動はバスか徒歩で(^^) ▲現地は山間部☆ 斜面にも家が立ち並んでいます 大学からバスで約2時間。五條市大塔地区は山あいの集落で、元々は大塔村として独立していました。 高齢化と人口の流出が続き、2005年に五條市に編入。現在は約320人の人口で、地区の高齢化率は60%程度になっています。林業が盛んで、星空が綺麗に見えることを活かした観光施設もありました。 2011年9月の水害では死者7人、行方不明者4人という甚大な被害を受け、今年3月まで仮設住宅に入居していた方もおられました。 <家庭訪問> 事前に五條市役所大塔支所の保健師より情報を頂き、家庭訪問をさせて頂きました。 坂が多く、自動車やバイクが無いと生活が大変であると感じたこの地域で、毎日畑で野菜を作って近所の人と分け合ったり、買い物を頼んだりしながら助け合って生活している様子を聞く事が出来ました。 また、地区は人口が少ない分、ほとんどの人がお互いを知っており、仮設住宅でも周りは知人ばかりで心強かったとも話されていました。 高齢であるにも関わらず、足腰が丈夫な方が多いとの印象を受けました。 坂を毎日上り下りしたり、畑仕事をしたりする事で丈夫になるのかも知れないし、丈夫でなくなるとこの地区に住み続けられなくなる(転出せざるを得なくなる)から、丈夫な方ばかりが残っているのかも知れない。私たちは、そのどちらも可能性として考えました。 ▲アポ無しですが、玄関先で話して下さいました♪ ▲近所付き合いがとても濃厚☆ ▲炎天下の坂道を行く ▲雨の中、地図を片手に目的の家を探す ▲この山肌が削れた部分は、4年前の水害で地すべりが起きた箇所。家庭訪問させて頂いたある人は、地すべりで山が動く瞬間を見たと、またある人はこの地すべりで親族を亡くしたと話して下さいました。 <交流会> 交流会はバーベキュー♪ 家庭訪問で案内チラシを配布して広報した結果、7人が参加して下さいました(^^) 参加者と学生で親睦を深めさせて頂いたのはもちろん、参加者同士でも久しぶりに顔を合わせて近況を話し合う姿も見られ、楽しく過ごして頂けたと自負しています♪ <健康診断・体力測定> 交流会に引き続き、健康診断・体力測定を実施しました☆ 新たに6人が加わり、13人が参加!血圧や血糖値、骨密度を測定した他、歩行速度や握力の計測等も実施。 その結果をそれぞれにフィードバックし、今後の健康増進に役立てて頂きます。 <番外編> 実習時間終了後は、記録を書きつつもグループメンバーで楽しみました♪ ▲宿泊場所「星のくに」は自然豊かな立地♪ ▲大きなヒキガエルと記念撮影! ▲カンファレンスもしっかり実施! ▲探検・・いや、地区踏査!(^^) この実習を通して、高齢であったりへき地であったりする事で不自由となる様々な事を、地域の強いつながりでお互いにカバーし合い助け合って生活されている様子が分かりました。 しかし、元々の過疎化に加え、災害をきっかけに地域から出て行かれた方もいて、集落には空き家が点在していました。災害は地域の強いつながりを加速度的に壊す影響をもたらしたのだと考えました。 また、交流会や健康診断・体力測定に快く参加して下さった方が大勢おられた事にとても嬉しく感じました。 訪問看護・介護等の事業者が無い事、救急搬送に時間がかかる事や職業病(林業)である振動障害について、健康課題として見えてもきました。 【報告会】8月5日 実習を通して得られた学びを紹介し、共有するための報告会です☆ ▲他グループの発表を聞き、学びを深める。 ▲河野学科長からの講評☆ ▲私たちの発表の様子♪ 盛りだくさんの実習内容を約20分に凝縮し、お伝えしました(^^) この発表会には、来年この実習に臨む事となる看護医療学科3回生も参加していました。 何人かから感想をもらったのでご紹介します! Aさん 「とても保健師的な内容だと感じました! 保健師をとってない子達は有意差など「?」になってましたが、私は数値化されててとてもわかりやすかったです!(笑) 地域ごとの特徴や郷土と健康問題が結びつけられてて、納得できました! 写真があると雰囲気も感じられてとても良かったです\( ˙▿˙ )/」 Bさん 「どの発表の人も、その地域の写真がたくさん入ってて分かりやすかったです! 発表を聞いて楽しそうという印象しかなく、絶対いきたいなと思いました!」 Cさん 「発表を聞いて、看護師や医療機関の少なさに驚きました。しかし、そういう場での医療者によるサポートは少なく、地域のつながり、インフォーマル的なサポートが大切であると学びました。インフォーマルなサポート、お互いを思いあうことが、高齢者の孤独を防げるのではないかと思いました。」 続いて、私たちのグループの副リーダー、藤原さんからの感想をご紹介 (ちなみに、藤原さんはインターン実習の記事も書いてるんですよ♪) 「五條市大塔地区グループで副リーダーをさせて頂いた藤原です。グループ内での役割としては、リーダーと共に14名をまとめる役割といえます。離島へき地実習では人対人の看護のあり方について学びましたが、わたしはこの実習の中で、グループ内での人対人の関係づくりや協力づくりも学べたと思います。例えば、みんなの意見を聞いたり、時間を調整したり、役割を与えたり、一番に発言し、みんなが意見を言いやすい環境を作ったり…。グループの中心となりながら実習に取り組みました。3泊4日の中で、14名をまとめるのはとても大変でしたが、リーダーと協力しながら無事に実習を終えることができました☆実習が終わってからは「色々動いてくれて本当にありがとう!」とグループのみんなに言われ、自分の中でも達成感を感じることができた実習でした^ ^自分の役割を全うするのはこんなに達成感が得られるものなんだ!!と感じ、看護師になっても自分の役割が与えられた時は、人対人との関係づくり、協力づくりを考えながら自分の役割を全うしていこうと強く思いました。」 この実習を通して私たちは、将来病気をしても大塔地区に残ることができる環境が必要だと考えました。その人らしい健康な生活を守るためには、介護事業や訪問看護などを充実させることが必要です。そして更に、健康な人がより健康に過ごせるよう働きかけることが大事であると考えました。 畿央大学が最初にこの地域で実習させて頂けるようになってから今までの間、先生方や先輩たちと地域の方々との良好な関係が築かれて来たからこそ、私たちがこうした素晴らしい学びを得られたのだと思います☆ 発表会に来てくれていた後輩たちが、これをしっかり受け継いで行ってくれると幸いです(^^) 関係者の皆様、本当にありがとうございました!!
2015.08.07
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.28~「おはなし会」「お琴教室」!
7月31日(金)「金曜日カフェ~つどい~」(御所市連携コミュニティカフェの新名称)では、「おはなし会」と「お琴教室」を開催しました。 「御所おはなしの会」は、30年以上、御所の子どもたちに昔話や紙芝居などを語る活動を続けておられます。会から上田さん、木村さん、宮崎さんが来てくださいました。最初に上田さんに「えんま大王に会った人」のお話をしていただきました。その次に「朝田松堂」、「瓜盗人」、「小すずめ」の紙芝居をしていただきました。 これらは御所で古くから伝わっているもので、「瓜盗人」は御所周辺の話なのですが奈良盆地の辺りでは「スイカ盗人」という話らしく、地域で違いがあることを紹介していただきました。 話の後はみんなで「ズンドコ節」、「おまつりまんぼ」、「大阪ラプソディー」を歌いました。鈴と鳴子を使って、体を動かしながらみんなで歌ってとても楽しかったです。そして鈴と鳴子を布に持ち替えて「亜麻色の髪の乙女」を踊りました。 色とりどりの布を音に合わせて動きとてもきれいでした。 おはなし、合唱、踊りと盛りだくさんでとても楽しかったです。 午後からは「お琴教室」を開催しました。西口先生に来ていただきました。 まずは爪という器具を指に装着し準備万端!「うみ」と「大きなくりの木の下で」に挑戦しました。 漢数字にあわせて親指で弦を弾くと演奏できます。 今まで、お琴はとても難しいイメージがありました。初心者ばかりでしたが、練習を少しすると弾けるようになっていきました。お琴は女性が演奏するイメージがありますが、男性の方で演奏している人は多いそうです。 夏休みということもあり、子どもたちの参加がありました。 楽しそうに遊んでいます! 8月も引き続き夏休み子ども企画があります。 なにかしたいな、だれかと話したいな、遊びたいなと考えているみんな! 楽しいイベントが目白押しなので夏休みはカフェにあつまろう~! 毎週金曜日に”金曜日カフェ~つどい~”を開催しておりますので、是非一度お越しください。斎藤ゼミ一同皆様にお会いできるのを心からお待ちしております。 人間環境デザイン学科4回生 松田大雪 【今後のスケジュール】 御所市連携コミュニティカフェ イベントスケジュール
2015.08.07
地域看護学実習報告会~看護医療学科
皆さんこんにちは! 看護医療学科4回生の喜島です☆ 今回は看護医療学科4年次に履修する地域看護学実習(選択制の保健師課程履修生対象)についてご紹介します。 保健師課程は、2回生後期から選択科目の履修が始まり、4回生では現在26名が履修しています。 4回生の4~5月中に公衆衛生看護学方法論Ⅱ、公衆衛生看護学活動論Ⅱ、公衆衛生看護学管理論という保健師必修の3科目を集中講義形式で履修し、講義時間外でのグループワークや課題への取り組みを経て、いよいよ6月から実習がスタートしました! 地域看護学実習の実習期間は2週間で、そのうちの1週間は全員がグループに分かれ、後期に実習する市町村実習の市町村別の管轄である奈良県内3か所の保健所へ行きました。 残りの1週間は、産業保健実習または学校保健実習で、どちらを選択するかは学生の希望によりますが、前者は事業場(工場等)へ、後者は小学校(特別支援学級)と高校で実習をしました。 この地域看護学実習を全て終え、7月8日(水)に学びの報告会が開かれました☆ この発表会の目的は、実習での学びを整理し全体で共有することで、各自が体験できなかった内容についても理解を深め、実習目標の達成を図ることです。学習したことを資料にまとめ、わかりやすく他者に報告できるということも含まれています。 では各実習ごとでの学びをお知らせします! ○保健所実習 皆さんは保健所がどういう所かご存じですか? 保健所は管轄市町村全体を対象として、広域的、専門的な保健活動を行う機関で、その主要なものとして感染症・精神保健・難病・健康増進の各保健活動や健康危機管理などがあります。 今回の実習では、難病・感染症・精神疾患を持ちながら家庭で療養されている方の家庭訪問を経験させていただきました。 難病を抱えながら自宅で療養されている方は、それぞれに症状の現れ方や進行の早さが全く違います。初期には病気を受け入れることへの援助や病状の進行への不安に対する傾聴を行い、病状が進んで意思疎通が困難になった方に対しては、コミュニケーション機器を用いて、自分の意思を伝えられるよう援助するなど症状の進行状況での関わる時期や介護する家庭の状況によっても保健師の支援内容は異なっていました。 他にも母子や感染症の方への訪問事例など、自分たちが経験できなかった分野についてもこの発表会を通して学ぶことができました。 保健師は様々な状況にある対象者に寄り添い、その人に適用できる様々な制度などのシステムや社会資源、支援する人をつないで、地域でその人らしく生活できるように援助する役割があるのだと学びました。 ○産業保健実習(健康診断事後措置、生活習慣病予防対策、メンタルヘルス対策など) 私は産業保健の分野で、工場で働く労働者を主な対象として、健康診断の結果からその人が疾病に移行することを防止し、より健康となるための個別保健指導をさせて頂きました。学生は健診結果から健康状態と労働や生活の状況の関連を観て保健指導計画を立てますが、準備した計画通りに行おうとしてしまうことが、共通の課題として挙がっていました。事前に必要な支援内容を考えていても、対象者の方が心配していることや知りたいことは異なっているので、まず対象者の方のニーズを把握し、それに沿った支援内容の提案を行うことやそのための知識の引き出しを多く持っておくことが必要なのだと痛感しました。 産業保健では、事業場により労働内容や労働環境や企業が求めるものも異なっていることが発表を通して理解できました。その中で保健師は労働者の健康をまもるために、個人だけでなく組織にも働きかけてその対策の必要性をデータで示し、保健師の活動の必要性を理解してもらうことが必要であり、根拠に基づいた費用対効果を考えた提案をしないと企業側が動きにくいというジレンマを抱える様子が分かりました。 ○学校保健実習(保健管理、安全管理、組織活動、障がいに応じた生活・学習支援など) 学校保健の現場では、養護教諭だけでなく、教職員や学校医、カウンセラーなどの多くの関係者が組織的に学校保健活動を行っている様子が分かりました。場合によっては、支援の必要な児童生徒の主治医や卒業した学校・園の教職員、児童相談所、保健所とも連携を取っていることも知りました。養護教諭は、健康に関する専門家であるとともに教員でもあるという二つの立場を生かして、それらの中心的役割を担い、また、児童生徒だけでなく教職員の健康管理も行うという、産業保健分野に似た役割を担っていることも分かりました。 障がいや疾病を抱えていても、教育を受ける権利は保障されていますが、地域の学校で学び共に育っていきたいという本人や保護者の思いがあります。それを学校保健の現場で、学校内外の多くの関係者が協働し、支援していることを学ぶことが出来ました。 また、発達障害等の障がいは早期発見が大切であり、地域の保健師が専門的療育指導を早期に受けられるよう支援する重要な役割を担っている事も学ぶ事が出来ました。 発表について、先生方からも「実習で体験していないことについても保健活動の目的や活動の実際はどうなってるのかという視点で学んでいくようにしよう」、「健康課題はいつも考えよう」等と温かい(厳しい?)ご指導も頂きました。 発表で共有された学びと、浮き彫りになった自分たちの課題。そして先生方からの助言をしっかりと自分のものに出来るよう、今後も頑張りたいと思います! 実習にご協力いただいた皆様、ありがとうございました! 看護医療学科4回生 喜島一将
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