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畿央の学びと研究

2024.04.10

タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.3~タイ農村部の教育的課題って?

現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。ブログ第一弾ではドンデーン村の様子、第二弾ではコンケン大学でのワークショップ、そして今回はドンデーン村の学校を調査する中でわかった教育的課題についてです! ドンデーン村の学校では、幼稚園(3年)、小学校(6年)、中学校(3年)の9年の教育を受けることができます。さて、今回の調査で約20年ぶりに村の学校を調査し、授業の様子も含めてゆっくり見て回ることができました。今回はタイの農村社会の学校の様子をお伝えします。     まず、最初に子どもたちの笑顔と人懐っこさには心底、感動を覚えます。特にドンデーン村は60年の研究史のおかげもあって、日本人にとても好意的です。特に子どもたちは、「どこに行くの」、「日本語でこれは何ていうの」といつも聞いてきてくれますし、「給食を一緒に食べよう」と誘ってくれます。それは20年前に「オーカダー」と呼ばれ、炎天下の中、汗びっしょりになってサッカーを子どもたちとしていた頃と何も変わりません。   しかし、ドンデーン村の学校にも明らかに都市化の波は押し寄せています。自慢だった美しい木造校舎は取り壊され、コンクリート校舎になっていました。当時、薄暗いだけで黒板と机しかなかった教室には、モニターがありwi-fiも通っています。各先生には1人一台のパソコンとプリンターが配備されています。ランチタイムに金銭的な余裕がなく、欠食する子や家に食べに帰る子もなくなり、全員が給食を美味しそうに食べていました。   ▼伝統的な建築様式のドンデーン村小学校木造校舎(1981年撮影)     ▼1981年のドンデーン村の子どもたち(1981年撮影)     ▼アンケート調査に回答する児童(1983年撮影)     ▼授業の様子(2004年撮影)     ▼美しい伝統的なタイの木造校舎(2004年撮影)     ▼当時の給食は全校児童に行き渡っていませんでした(2004年撮影)     ▼ドンデーン村の学校の新築校舎     ▼現在の給食の様子       そうした学校施設のハードやインフラ面は目に見えて変化していました。しかし、20年前には無かった光景もありました。それはソフト面、いわゆる教育の質的な面です。中学生はみんな授業中にスマホを触っています。しかも、平気でゲームをし、音楽を聴き、動画を見ています。それを先生が注意することもありません。何度もそのような光景を目にし、それは「荒れている」というよりも日常の風景なのでしょう。なぜなら、私がカメラを向けるとスマホを隠し、授業に集中したフリをします。「悪いこと」とはわかっているようです。   小学校の教室では子どもがスマホを触っている率は減りますが、それ以上に気になることに気づきました。ほとんどの先生が黒板を書いていないことです。滞在時に複数回、小中学校ともに授業見学に行きましたが、黒板が数日間そのままのものもあれば、書いた形跡がないものもあります。授業参観をしていて、気づいたことは教科書を読むだけ、教科書にあるワークをしているだけという場面がほとんどだったということです。それは、14年間、小学校と中学校で教員をしてきた私にとって、経験値からくる「授業として成立していない」という事実とタイの農村社会の課題を最も突きつけられた瞬間でした。   ▼スマホで遊びながら授業を受ける子ども     ▼授業として成立していない状況が散見される     ▼モニターの問題を読むだけの授業になっている     ▼机の上にはスマホがあり、授業とは関係ない利用が目立つ     そして、その光景そのものがドンデーン村の学校の最大の課題でもありました。村の世帯数が増加し、家屋数も大幅に上昇しているのに、児童生徒数が極端に少ないことが明らかになりました。20年前の3分の1にまで減っています。タイでは日本のように学区外への進学に規制を設けていないため、教育にお金をかけられる家庭や村の学校の状況に危機感を感じる家庭は、コンケン市内の学校へ進学しているのです。コンケン市の都市化が拡大し、都市近郊農村に変貌したドンデーン村では、都市部へのアクセスの良さが仇となり、村人からさえも「選ばれない学校」へと舵を切っています。ドンデーン村の学校は「高学歴」「質の高い教育」という「都市化」の最前線に晒され、無惨にもその選択肢から除外されつつあるのです。   20年前、村のごく一部の裕福な家庭だけが、コンケン市内の学校に通っていました。しかし、現在では、学校側は校区内に住む就学年齢の子どもがいったい何人、村の学校に通っていないのかさえ把握できていない状況にあります。それほどまでに、「村の学校への進学拒否が一般化」していると言えるでしょう。20年前、私は都市化によって都市部への進学はより強まるだろうと予測しました。それは教育の質そのものがボトムアップされることを前提とした予測でした。しかし、実際には教育の質が二極化され、進学先も都市部と村とに二極化するという結果をもたらしていました。   60年前、水野浩一博士(元・京都大学東南アジア研究所 教授)が東北タイの貧村として紹介したドンデーン村は、経済的な豊かさと都市化の波の中で全く違う姿を見せ、子どもたちを翻弄していると言えるでしょう。   現代教育学科 講師 岡田良平   【関連記事】 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加! タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~22年ぶりの再訪!  

2024.04.09

次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~基本編~」を開催!

2024年度の次世代教育センタープログラムが始まりました。 そのスタートとなる今回は、「Excelスキルアップ講座~基本編~」を2024年4月5日(金)に開催しました(対象:2回生以上)。本講座はこれまで2年間開催しており、すでに60名を超える学生さんが受講してくれています。 ※次世代教育センターは2021年4月、次世代社会のニーズに応えられる幅広い教養を身につけた人材の育成を目的として開設されました。毎年度、様々なテーマを取り上げた講座を実施しています。   1回生必修科目「情報処理演習Ⅰ・Ⅱ」を担当している福森貢教授(次世代教育センター長)から「知っておくと便利なExcelの活用」について学びました。   「Excelを上手に活用できるようになるために」「就職したときのために」等、それぞれの思いのもと、2回生6名、3回生2名、4回生1名の合計9名の学生さんが参加してくれました。   ▼レジュメを参考にして、Excelの基本的な関数の使い方を思い出していきました。自分のペースで焦らず取り組めます。   ▼気になることはその場で質問し、解決。短時間でもスキルアップを実感できるのが本講座の良さです。     本講座では、MOS(Microsoft Office Specialist)資格試験で出題される中でも、特に苦手意識が強い分野を集中的に解説していきました。本講座の受講後は、「MOS資格対策講座」や「Excelスキルアップ講座~応用編~」にチャレンジする等、さらにスキルを高め伸ばしていくための講座を準備しています。次世代教育センターが展開する複数の講座を組み合わせ、継続的に学んでいくことで、自分の強みを増やしていけることを期待しています。   次世代教育センターでは、社会から求められているスキルを在学中から磨き、卒業後も社会で活躍していくことができるよう畿央生の皆さんを応援しています。今後も多くの皆さんからの参加をお待ちしています!今回参加いただいた皆さん、ありがとうございました!   【2024年度 次世代教育センタープログラム】   畿央大学 次世代教育センター   次世代教育センター 関連記事 次世代教育センター主催「近未来テクノロジーの生かし方」を開催! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~応用編~」を開催! 次世代教育センター主催「文章読解・作成能力検定講座」を開催しました! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~基本編~」を開催!(今年度3回目) 次世代教育センター主催「プレゼンテーション力養成講座~PowerPointの活用~」を開催! 次世代教育センター主催「コミュニケーション力養成講座~相手に伝わる発信力強化~」を開催! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~基本編~」(2023年度2回目)を開催! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~基本編~」を開催! 次世代教育センター主催 「ひとの生活を支える近未来テクノロジー」を開催! 次世代教育センター主催「モバイルプラネタリウム上映会」を開催!!~協力:畿央大学サイエンスコミュニケーションサークル 次世代教育センター主催 「Excel集中講座」を開催!(今年度2回目) 次世代教育センター主催「Excel集中講座」を開催! 次世代教育センター主催「コミュニケーション力養成講座~プレゼンテーション」を開催! イベントプログラム「これからも『ひと』と『ロボット』は共存できるのか」を開催!~畿央大学次世代教育センター 次世代型情報教養プログラム「ロボットとプログラミング」を開催しました~次世代教育センター      

2024.04.09

タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加!

現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。村の様子をレポートした前回に続いて、コンケン大学でのワークショップの様子をお届けします! 2月24日にコンケン大学教育学部にて、インターナショナルワークショップが開催されました。第3次のドンデーン村調査の際にお世話になったコンケン大学元教育学部長のスマリー・チャイチャロン先生(元コンケン大学教育学部学部長付き顧問)のご厚意もあって、「日本・タイ・中国の教育問題と現状」と題して、参加者から活発な議論が行われました。   今回のワークショップの参加者には、日本、タイ、中国の研究者だけでなく、タイの国立・私立小学校の校長先生、修士課程の学生、リカレントで在学している現職教員など合計24名の出席者がありました。今回の調査で通訳も務めていただいた鈴木 秀明氏(タイで日系企業のアテンドや通訳・翻訳業務を支援しているHotaru Japan Service Co.,Ltdの代表取締役)には、シンポジウムのオーガナイザーとして活躍していただきました。大学側との事前の準備(紹介状の作成や送付)や複数回の交渉はもちろん、日本語をタイ社会に合った細かなタイ語の表現やニュアンスに変換して伝えることで、現場レベルの意見を吸い上げながら3カ国の研究者と現場の教員が共通認識を深めることができたことで、予想以上の活発なディスカッションとなり、非常に有意義なシンポジウムになりました。   ▼土曜の休日にも関わらずたくさんの方が参加してくれました。     ▼日本・タイ・中国の教育問題について話し合いました。     ▼タイの学校現場の課題について意見交換。     今回は私が主賓ということもあり、基調講演を行い、それを軸に各国の共通課題や問題点の認識を共有しました。私のテーマはズバリ!「日本の教員のハードワークとなり手不足問題」です。録画していた日本の教員の1日を追った特集番組を、詳細部分はタイ語の解説を入れてもらいながら視聴し、現在、日本の小学校では、こうした課題の解決に向けて教科担任制やチーム担任制を導入する機運が高まっていることも講演しました。   VTRが非常に好評で、単に「国によって制度や文化が違う」という単純な結論に結びつくのではなく、「教員不足は我が国も同じだ」、「ランチタイムやトイレ休憩さえも取りにくい日本の教員の忙しさは異常ではないか」といった驚嘆の声が上がる一方、「子どもの成長を願う思いは同じだ」という温かい意見もありました。   その一方で、「日本の小学校教員は担任が全教科を教えることで負担が増えるという見解もあるが、全教科教えることができる質的な保証があるとも言えるのではないか」、「タイも中国も小学校教員は日本の中学校のように教科の専門性がある。規模のある程度ある学校では、全教科の教員が配置されており、教員の専門性を生かした学習が可能だが、農村部の規模の小さい学校では、教員の配置が少ないため、一度も教えたことのない教科を教えることになり、教育の質が都市部と農村部で格差を生む状況にある。日本の教科担任制導入はやめた方が良いのではないか」という意見もありました。その他にも都市部と農村部の教育格差に関する話題が出ていました。出席された校長先生たちは農村部の教育の質の向上に危機感を覚えおり、特に教員の「アクティブ・ラーニング」に関する意識改革が課題であると認識していました。私自身、「へー、そうなんだ」、「日本も似たようなもんですよ」と軽く反応していたのですが、この話題が後々の調査で大きな意味を持つことになりました。   ▼日本の教員不足や志願者の減少について解説しました。     ▼現場の教員、交換留学生など幅広い方々からお話を聞くことができました。     私が最も印象的だったことは、農村部で全校児童60人程度の小学校の校長をしている先生から「日本についての疑問だが、なぜあんなに清潔なのか、学校教育でどういった指導をしているのか」、「礼儀正しさや真面目さをどのような教科で教えているのか」といった素朴な疑問をいただきました。実は私はこの質問に良い答えが出せませんでした。確かに教科としては道徳や特別活動を通した学習があります。そして、掃除、給食指導、お道具箱の整理整頓などいくらでもその要因はあるように感じました。そもそも学校教育だけが担っているものでもありませんよね。こういった視点は、日本人の日常生活に溶け込みすぎており、気づきにくい点です。皆さんならどう答えますか?   ▼タイの文化なのでしょうか?集合写真では謎のポーズを必ず求められます。     現代教育学科 講師 岡田良平   【関連記事】 タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~22年ぶりの再訪!  

2024.04.08

タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~現代教育学科教員が22年ぶりの再訪!

現代教育学科 講師の岡田 良平先生が、2月16日から3月8日にかけて、タイ東北部に位置するコンケン県ムアン郡ドンハン区にあるドンデーン(Don Daeng)村にて農村部における教育についての調査や、コンケン大学でのインターナショナルワークショップなどに参加しました。今回は22年ぶりにドンデーン村を再訪し、村の変化した様子をレポートします! 教育学部現代教育学科で生活科と社会科を担当している岡田良平です。私は2月16日から3月8日までタイの農村調査を行ってきました。4回にわたって調査の様子等について報告します。     今回、私が訪れたタイ東北部のコンケン県にあるドンデーン村についてご紹介したいと思います。実はこのドンデーン村は東南アジアやタイの研究をする人たちにとっては、わりと有名な村なんです。なぜなら、ドンデーン村は1964年、1981年と1983年、2002年の計3回にわたって3度の悉皆(全世帯)調査がされてきました。その調査は農学や社会学の異なる分野の研究者がおり、様々な観点から一つの村の全体像を明らかにしようというもので、世界でも類を見ない調査でした。1983年にはNHKが特集番組を作成したという村でもあるのです。ドンデーン村に関する研究論文は非常にたくさんあり、現在ではタイの農村社会の変化を知るための参照軸として各国の研究者から注目されています。   ▼日本の調査団を迎え入れるドンデーン村の村人たち(1981年撮影)     ▼当時の村の様子(1981年撮影)     ▼当時のコンケン市内市場の様子(1980年代撮影)     当時、学生だった私は2002年から始まった第3次調査に運よく参加させてもらいました。私が初めて村を訪れて約20年が経ち、今回は第4次調査の準備に出かけたのでした。当然のことですが、20年間のうちにほぼ全てが変わってしまいました。コンケン市内には巨大なデパートが建設され、誰もが知る高級ブランドが入店しています。誰もがスマホを持ち、デパートのレストラン街には私たちがよく知るお店が「和食店」としてたくさん入店していました。その眩さはまるで梅田のデパートや商業施設にいるような感覚です。大きく変貌した市内からホテルから村に着くためにGoogle mapに道案内をしてもらいます。衛生写真でも確認した通りの道順です。しかし、道案内に従っているのに、私は全く違う街に行こうとしているように感じます。大通りにはスターバックス、マクドナルド、ケンタッキーが立ち並び、郊外型の大型ショッピングセンターがいくつも建設され、大規模な立体交差や鉄道の高架工事も完了していました。そして、村に入る曲がり道にはセブンイレブンができています。私が20年前、何度も曲がったその曲がり道にはどこにも面影はありませんでした。   ▼コンケン市内のデパートの外観     ▼高級ブランド店も入るデパート店内     ▼店内には複数の日本食のテナントが入居している     ▼世界的に有名な店舗が立ち並ぶコンケン市郊外     ▼幹線道からドンデーン村に入る道の手前にあるコンビニ     村の様子も随分と変わっていました。伝統的な木造の高床式住宅は村中を探さないと見つかりません。高床式の住宅は雨季の水害や小動物や害虫等の侵入を防ぎ、1階には家畜が飼われていて、人間と同じ敷地内にいたのです。しかし、多くの家が平屋や二階建てのコンクリート造りに変わりました。20年前の村では夕方になると、村の通りに露店ができていて、近くの村から買い物に来る人たちが買い物に来ていました。私たち学生はタイ人の学生と一軒家で共同生活をしていたので、料理当番になると買い出しにも来ていました。そんな露店はグレードアップし、「市場」になっていました。村内には、エアコンの効いた店舗もできています。   ▼数少ない伝統的な高床式住居     ▼高床式住居の室内の様子     ▼高床式住居の1階部分を住居用に改装した家     ▼おそらく村で一番豪華な家     ▼村にできた大きな市場     ▼市場の前にあるエアコンの効いた店     私が村人たちに、「村はどんなことが一番変わりましたか」と聞くと、「何もかも全てが変わってしまったよ」と聞いて一抹の寂しさを感じました。確かに、新しい家に住み、新車を買い、スマホのLINEで連絡をしている様子からは、そう感じてしまうでしょう。しかし、よく目を凝らして、村を歩いて観察すると、東北タイ特有の大きな水瓶(天水田のため雨季に雨水を溜めて生活用水に利用する)はありましたし、少ないながらもゴザを織ったり、田んぼに牛が放牧されている景色も残っていました。学生時代に通訳たちと共同生活をしていた家を20年ぶりに訪れると、当時、お世話になった懐かしい村人たちや学校の先生たちに再開し、とても心が温まりました。よく帰ってきたと言われ、昔の写真や私の家族の写真を見せると大喜びをしてくれました。   ▼各家庭には雨水を貯める水瓶が多く残っている     ▼伝統的なござづくり     ▼当時、日本人とアシスタントのタイ人の学生が共同生活をしていた家     ▼村入りの儀式をしてもらう筆者     私の担当する生活科と社会科は、まず地域に「出向き」、自分で「感じる」ことから始まります。難しいことは何もありません。ほんの少しの勇気だけです。まずは、自分の足でフィールドワークに行ってみませんか?     現代教育学科 講師 岡田良平

2024.04.08

2024年度 新入学生研修 学科別レポートvol.3~看護医療学科

「心のふれあい」をテーマに理想の看護師像を探求!   看護医療学科17期生に106名の新入学生をお迎えし、2024年4月5日(金)に、新入学生研修を橿原市商工経済会館で実施しました。2回生の支援学生にサポートしてもらいながら無事に研修を終えることができました。 この研修では、「心のふれあい」をテーマとし、仲間と協力して作業を行なうことを通して、自分を大切にし、他者に感謝する体験が得られることを目的としています。   まずはセッションⅠ。支援学生さんたちによるアイスブレイクで緊張がほぐれ、メンバーと互いの共通点を探すゲームを行いました。     次のセッションⅡでは、7年ぶりに4月に桜が満開となったまさにその日に、橿原神宮へ散策に行き、各グループで工夫を凝らして写真や動画を撮影しました。   そして、その写真などを使って「自分たちを表現する」ための動画作成に取り組みました。できあがった動画の上映が行なわれ、お弁当を食べながらみんなで鑑賞しました。どの動画も個性あふれる内容で、大いに盛り上がりました。     昼からのセッションⅢでは、1期生と12期生の卒業生を迎え、そして2回生の二人も加わって、先輩の語りを聞きました。 春に看護師2年目を迎えた12期生の古川七羽さんからは学生時代のことや新人看護師としてのこの1年を振り返った内容を話していただきました。 クリティカルケア認定看護師として活躍中の1期生の中根啓貴さんは、今に至るまでのキャリアパスについて語ってくれました。 また、2回生の先輩は現在の学修や大学生活について語ってくれました。4人の先輩方へこれからの大学生活について気になっていることを質問し、丁寧な回答をいただきました。新入学生から「実際に卒業して現場に出ている先輩方の話を聞き、夢の実現に向けて頑張ろうと思いました。」と感想が寄せられました。         そして、最後のセッションⅣでは、先輩の語りもふまえて、「心のふれあい」についてグループでディスカッションを行いました。これからの自分たちがめざす看護師像について、そして、看護の対象となる方々との心のふれあいとは何かについて、奈良県産のおいしいイチゴを頬張りながら語り合いました。       その後、ディスカッションのまとめをすべてのグループが発表しました。新入学生でありながら、高い志が感じられる発表内容に教員一同が期待を寄せるひとときとなりました。 ランチタイムで鑑賞した動画の中から、投票により優秀動画が選ばれました。グループの代表に河野学科長からお祝いの言葉と景品が送られました。       今回も支援学生さんのおかげで楽しい研修になりました。       そして、最後に河野学科長から、この研修会を通して、新入学生同士の横のつながりと先輩との縦のつながりがより深まったこと、人との心のふれあいで求められるコミュニケーションにはまず人に関心を寄せることが大切であるとの話しをいただきました。   担任から一言ずつ新入学生へのメッセージを添えさせていただきます。     みなさん、ご入学おめでとうございます。 みなさんは看護の対象となる方々へ支援をする専門職をめざしますが、そのためのこれからの道のりではたくさんの人から支援を受けて成長していくと思います。支援してくれる方への感謝を忘れずに、学びを深めてください。 1組担任 林田 麗   新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。 立派な対人援助職になるために、この4年間の学修は根気と努力を要します。ただ、一人で学修するわけではありません。今日から仲間になった同級生や上級生、教員とともに支えあって、学び、乗り越えていけます。仲間と、互いにした親切に感謝して、これからの4年間を充実させてほしいです。 2組担任 紅林 佑介   ご入学おめでとうございます。 これからの大学生活、様々な出会いや出来事があり、そのすべての経験がみなさんの成長に繋がっていくと思います。大きく成長できるよう、いろいろなことに興味をもちチャレンジしてほしいです。応援しています。 3組担任 松川 真葵   新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 看護のことはもちろんですが、自分のことだけではなく、周囲に対する思いやりを忘れずに、一人の人間として、いろいろな経験を重ね、充実した学生生活を送っていただきたいと思います。何か困ったことがあれば、いつでもお声掛けください。一緒に頑張りましょう。どうぞよろしくお願いします。 4組担任 室谷 牧子

2024.04.06

2024年度 新入学生研修 学科別レポートvol.2~理学療法学科

新入生のために卒業生・4回生も現地へ!   2024年4月5日(金)に大阪ガーデンパレスにて、健康科学部 理学療法学科の2024年度新入学生研修が開催されました。この研修会は、新入学生に対し、 新入生、4回生、卒業生、教職員など様々な立場の人とコミュニケーションを積極的に図り、横と縦のつながりを深めること 理学療法士として本学の建学の精神である「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」について理解を深め、今後の大学生活をどのように過ごすべきか を考察することを目的としています。 今回、新入生77名、4回生2名、卒業生2名、教職員3名が参加しました。   プログラムは新入生自己紹介、卒業生・4回生の講演、グループワーク、発表という流れで実施しました。   まず、みんなから呼んでもらいたいニックネームを書いた名札をつけ、全員の前に出て自己紹介をしました。緊張しながらも、自身の特技や趣味を紹介したり、笑いを狙う学生もいたり、終始和やかな雰囲気でした。     まずは卒業生の講演として木本裕太さんから、ご自身の大学病院での経験を通して、理学療法士に必要な資質を畿央大学の建学の精神「徳」「知」「美」とつなげて講演してくださいました。特に学生時代にいろんなことにチャレンジして、経験してほしいとメッセージをいただきました。     次に、卒業生の小林玲子さんからは、回復期リハビリテーション病棟等でのご経験と、「知識・技術が一番になることも大事かもしれないけど、担当の患者さんに一番に寄り添えるPTになりたい」という理学療法士としての思いを聞かせてくれました。 また、高齢の患者さんとの具体的なコミュニケーション方法の一つとして、「お孫さんのような距離感で接することも良いかも!?」と教えてくださり、多くの一回生の心に残ったようです。     次に、4回生の篠原慧さんと濵﨑加奈子さんからは「日々の勉強はもちろんやけど、アルバイトや課外活動などいろんなことにチャレンジして!」といった充実した大学生活に向けての過ごし方について、たくさんのヒントを含め、後輩に向けた熱いメッセージを伝えていただきました。   また、途中には解剖学などのクイズも出題してくれて、楽しい雰囲気で進めてくれました。 どちらの講演に対しても、新入生からの質問が多く、活発に行われました。       その後のグループワークでは「建学の精神と理学療法士を考える-すてきな理学療法士になるための4年間-」をテーマとして、司会や書記を決め、積極的に意見を出し合っていました。           発表に向けたプレゼンテーションの作成では、PowerPointを使ったことがない学生も「チャレンジ!チャレンジ!」と言いながら、メンバーで協力しながら取り組んでいる姿が印象的でした。       発表では、 チャレンジ精神 自主性 リーダーシップを養う 最後までやり抜く力をつける   人の長所を自らに取り込む 仲間と支え合う・協力し合う ”その人らしさ”を大切に   知識と同じぐらいキモチを畿央大学で育みたい! と前向きで力強い発表をしてくれました。また、グループ間で解釈の違いやプレゼンテーションの工夫もありました。どの発表も、研修を通してたくさんの気づき・学びがあったことが伝わるものでした。       これらの気持ちを忘れず、たくさんのチャレンジ・失敗を通して、豊かな人間性を育んでくれることを願っています。       理学療法学科1回生担任 冷水 誠 松本 大輔 キャリアセンター 飯山 知里

2024.04.05

2024年度 新入学生研修 学科別レポートvol.1~現代教育学科

新入生を迎える学外研修:交流と創造の1日   2024年4月4日(木)、現代教育学科の新入学生研修を実施しました。   本研修では、現代教育学科の学科長をはじめ、1回生のクラス担任と先輩スタッフ数名が同行。教員や先輩との交流や、新入生同士のつながりを深めるサポートを行いました。   参加者は6台のバスに分かれ、最初の目的地である泉南市立文化ホールへ向かいました。   ここでは、担任による自己紹介や畿友会の先輩からの体験談を聞くオリエンテーションが行われました。       オリエンテーションのハイライトは、畿央大学ダンス部(Afro-izm republic)による迫力のあるパフォーマンスで、新入生の皆さんを熱烈に歓迎しました。     次に、りんくう南浜海水浴場近くのSORA RINKUにて、共に昼食を楽しみました。 前日までの雨模様が心配されましたが、幸い天候も回復し、爽やかなビーチでのランチタイムを満喫できました。   続いて、本研修のクライマックスである「段ボール造形活動」のため泉南市立市民体育館に移動しました。この活動では、段ボールを用いて多様な作品をつくりあげます。グループ内でアイデアを出し合い、コンセプト決定から役割分担、活動の進行まで、全員で真剣に取り組みました。     どのグループもコミュニケーションを活発に取りながら、楽しんで取り組んでいる様子が非常に印象的でした。完成した作品は、創造性と個性が光る素晴らしいものばかりで、記念撮影にピッタリでした。         研修の終わりには、全員で体育館の清掃を行い、バスでの帰路につきました。     多くの新入生にとって、この日は初めての学生生活の中での貴重な交流の機会となったことでしょう。   来週からの授業開始に向けて、この経験が不安を和らげ、新たな生活への良いスタートとなることを心から願っています。   現代教育学科 1回生担任副代表 大久保 賢一

2024.04.04

人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!

畿央大学×成功大学×高雄大学 International Workshop in Asuka 2024   人間環境デザイン学科では2年次前期配当「フィールドワーク演習」の一環として、2024年3月18日(月)から23日(土)まで、『明日香村国際ワークショップ2024』を開催しています。 旧集落における地域課題の発見と解決方法の模索・提案によって、明日香村の地域活性化へつなげることを目的として、畿央大学(人間環境デザイン学科)の2~4回生の学生29名と教員6名、台湾の国立高雄大学の学生17名と教員6名、国立成功大学の学生22名と教員2名の計83名が明日香村に集います。   2019年8月にも、畿央大学と台湾高雄大学の学生が明日香村に集い「明日香村国際サマーワークショップ2019」を開催しました。また、昨年2023年8月には、畿央大学の学生25名が台湾台南市を訪れ、「2023 Taiwan Summer Workshop」として、成功大学の学生と屋台を制作し、学年や国を越えた交流を行いました。 今回は、明日香村の岡地区と八釣地区を主な対象地域として以下の3つを実践します。   地域に根ざした伝統的な木造家屋の構造や空間構成を学ぶ。 伝統的な木造家屋の空間構成やしつらえを現代的な暮らしに活かす工夫を考える。 伝統的な木造家屋(空き家)をまちづくりに活かす方法・方策を模索する。 6日目 3月23日(土) ワークショップ最終日です!畿央大学、成功大学、高雄大学の合同で法隆寺や奈良県民俗博物館、奈良公園などを散策しました。法隆寺と民俗博物館では、日本の寺院や民家を目の前に、カメラを一生懸命に構え、興味津々で見学していた学生さんの様子が印象的でした。奈良公園では、成功大学、高雄大学の学生さんがお土産を両手いっぱいに抱え、観光を楽しんでいました。あいにくの雨でしたが、学生同士とても仲良くなり、充実した最終日となりました。         そして夜には、奈良ホテルでの送別会を行いました。学生、教員全員が、この1週間の苦労や思い出を語り合い、ワークショップ成功の喜びを分かち合いました。       明日香村村長の森川様にもご出席いただき、「また、必ず明日香村に来てください!」という力強いお言葉を頂戴しました。学生にとって、今後も明日香村に興味を持ち、学びを深めていくきっかけになったのではないかと思います。       また、この日は畿央大学と成功大学、畿央大学と高雄大学の連携協定調印式もおこないました。 さて、いよいよお別れの時です。6日間共に過ごした時間はとても濃く、充実したものでした。「また会いましょう」と言葉を掛け合う様子を見て、こうして人との縁が次に繋がっていくのだなと感じました。           成功大学、高雄大学の学生、先生方、本当にありがとうございました。お互いの頑張りを認め合い、別れが寂しくなる程の出会いができたことに心から感謝します。   主催:畿央大学 共催:台湾国立高雄大学、台湾国立成功大学 後援:明日香村役場   人間環境デザイン学科3回生 辰巳 心太 助手 中井 千織、小松 智菜美   【関連記事】 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.8~台南市の建築を見学! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.7~屋台がついに完成! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.6~台湾での屋台制作が本格スタート! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.5~台湾でのワークショップがスタート! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.4~ついに台湾へ! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.3~台湾の学生とオンラインで交流、企画案をプレゼン! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.2~台湾でつくる屋台のデザインが進行中! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.1~台湾でのワークショップに向けて! 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.7~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.6~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.5~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.4~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.3~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.2~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.1~人間環境デザイン学科

2024.04.03

人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました!

畿央大学×成功大学×高雄大学 International Workshop in Asuka 2024   人間環境デザイン学科では2年次前期配当「フィールドワーク演習」の一環として、2024年3月18日(月)から23日(土)まで、『明日香村国際ワークショップ2024』を開催しています。 旧集落における地域課題の発見と解決方法の模索・提案によって、明日香村の地域活性化へつなげることを目的として、畿央大学(人間環境デザイン学科)の2~4回生の学生29名と教員6名、台湾の国立高雄大学の学生17名と教員6名、国立成功大学の学生22名と教員2名の計83名が明日香村に集います。   2019年8月にも、畿央大学と台湾高雄大学の学生が明日香村に集い「明日香村国際サマーワークショップ2019」を開催しました。また、昨年2023年8月には、畿央大学の学生25名が台湾台南市を訪れ、「2023 Taiwan Summer Workshop」として、成功大学の学生と屋台を制作し、学年や国を越えた交流を行いました。 今回は、明日香村の岡地区と八釣地区を主な対象地域として以下の3つを実践します。   地域に根ざした伝統的な木造家屋の構造や空間構成を学ぶ。 伝統的な木造家屋の空間構成やしつらえを現代的な暮らしに活かす工夫を考える。 伝統的な木造家屋(空き家)をまちづくりに活かす方法・方策を模索する。 5日目 3月22日(金) ワークショップ5日目です!今日は、畿央大学、国立高雄大学、国立成功大学の3大学の学生共同で考えた明日香村の活性化案の発表の日でした。午前中に各班最終確認を行いました。発表に備えて、プレゼン資料がより伝わりやすく、良い提案だと伝わるように、試行錯誤して作業を進めました。       成功大学と高雄大学は、4回生や大学院生の学生さんが多かったので、図面の書き方やトレースの仕方、着色の仕方、線の書き方のコツや工夫をたくさん教えてもらいました。用意された材料と限られた時間の中で、より良いプレゼン資料を作る工夫を学びました。       いよいよ午後から発表が始まりました。地域の総代さん、住民の方、役場の方など、多くの方に参加していただきました。はじめのうちは皆とても緊張していた様子でしたが、時間が経つにつれ緊張が解けていきました。参加者の方や教員からはたくさんの質疑やアドバイスがあり、会場にいた全員が、明日香村を良くしていきたいとい想いで溢れた時間となりました。       成功大学・高雄大学・畿央大学の教員による審査の結果、岡地区の提案・八釣地区の提案にそれぞれ1班ずつ最優秀賞が選ばれました。   岡地区最優秀賞「穏やかな集いの場」 岡地区花井邸、岸田邸周辺を活用した野菜の協同組合、図書室、交流の空間の提案でした。水路を上手く活用した導線の提案が魅力的でした。       八釣地区最優秀賞「井村家OPEN SPECE」 八釣地区井村邸を活用した農業と地域交流スペースの提案でした。プレゼン資料の完成度が高く、とても伝わりやすい内容でした。       明日香村にはじめて訪れた学生が多い中、どの班もとても魅力的な地域活性化の提案ができたと思います。地域を知るところから始まり、新しいアイディアを出すことは、簡単なことではありませんでしたが、学生同士協力しながら充実した時間を過ごすことができました。言葉の壁は無く、同じゴールに向かって進んでいくことの大切さを実感できました。     人間環境デザイン学科 3回生 佐々木 皇祐     明日香村での活動はこの日で最終日です。開催にあたりご協力いただきました明日香村役場みなさまありがとうございました。また、学生のために課題を提供してくださり、ヒアリング調査では様々な視点からご意見をいただきました住民の皆様にお礼申し上げます。 主催:畿央大学 共催:台湾国立高雄大学、台湾国立成功大学 後援:明日香村役場 人間環境デザイン学科 助手 中井 千織、小松 智菜美   【関連記事】 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.8~台南市の建築を見学! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.7~屋台がついに完成! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.6~台湾での屋台制作が本格スタート! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.5~台湾でのワークショップがスタート! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.4~ついに台湾へ! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.3~台湾の学生とオンラインで交流、企画案をプレゼン! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.2~台湾でつくる屋台のデザインが進行中! 人間環境デザイン学科 海外インターンシップ vol.1~台湾でのワークショップに向けて! 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.7~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.6~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.5~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.4~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.3~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.2~人間環境デザイン学科 明日香村国際サマーワークショップ2019を開催!vol.1~人間環境デザイン学科

2024.04.02

認知症予防講座「歌って、笑って若返り」を開催しました~看護実践研究センター認知症ケア部門

看護実践研究センター認知症ケア部門では、認知症を持つ人とその家族の生活の安定が図られる地域における支援体制の確立、さらに認知症を持つ人自ら認知症に向き合い共存していく生活への支援を追及すべく「認知症の早期発見から早期対応への支援プロセスの構築」を目的に地域住民や介護職、医療職、福祉職と連携活動を進めています。 「歌って笑って若返りましょう」 をテーマに認知症予防講座を開催しました。 令和6年3月29日(金)13時~14時15分、広陵町はしお元気村小ホールで開催いたしました。本活動は、本学の地域貢献活動の一端として実施し、内容は歌唱療法を用いた脳活性体操です。     歌唱療法士を招き、集団歌唱療法を60分間実施しました。歌唱療法前には、本学の教員から「認知症予防のための自分自身と周囲の人々への気づき」について意識啓発を行いました。本会の対象は、広陵町在住の高齢者の方々です。その中でも、健康意識の高い「かぐや姫会」 の方々に協力を得ました。皆さんは、はしお元気村で毎週体操サロンに参加されている高齢者メンバーです。本会は、広陵町地域包括支援センター自治体職員の方、地域で高齢者を支える活動団体、日本認知症予防協会などの組織的連携と協働で実施されました。今回は学生2名の参加がありました。   定員30名のところ、当日参加を含め39名の参加があり、年齢層は60~90歳代の方々でした。高齢者の皆さんが、友人や知人に声掛けをされ参加された方が多くおられました。講師は、歌唱療法士の皆美 音久先生に協力をいただき快くお引き受けいただきました。皆美先生は、養成機関の教育を受け歌唱療法士として認定され長年市民講座などで活動を継続されておられます。皆美先生は、「歌って、笑って、楽しく集い合うことを大切に思います」と話され、初めての参加で緊張されている皆さんに声掛けをされ、場を和ませながら笑いを誘い、次第に歌唱と脳トレに集中していく状況に誘われました。時間はあっという間に過ぎ、今回計画した60分では短いと感じられた参加者も多くおられました。参加者のほとんどが歌うことが好きと言われる方々でしたが、中には歌うことは好きではない、集まることにも消極的な方もおられました。終了後は、参加者全員が参加したことに高評価を示され継続を希望をされておられました。この回だけで、その効果を図ることはできませんが、参加者の100%が、歌うこと、歌詞で回想すること、集団で歌うことに高評価を示され、疲労感がほとんどなく心身のリラックス効果があり心地よいものであることを高く評価されました。     講師の皆美先生も参加者の皆さんの状況を把握しながらプログラムを進めていかれ、「皆さんが積極的に参加されている状況が明らかに伺えました」と話され、担当されたことに喜びを示されておられました。そして、生活の場においても今回の経験を活かしていただき、皆さん個々に継続していただければさらに認知症予防に繋がることを話されました。認知機能訓練(注意力、集中力、記憶力、判断力、遂行力、言語機能など)を構成した歌唱療法は、集団で能動的に実施し、参加者に苦痛を与えることなく終了しました。 歌唱療法は、能動的に、大きな声を出して歌うこと、集団で歌うこと、回想しながら楽しむことなど、心地良い楽しいという感情、笑うことなど、表情の変化や実施状況から明らかにポジティブ反応を認めました。 今回、非薬物療法の一つである歌唱療法の実施を通して、地域包括支援センターの自治体職員、その他団体、専門職者、大学教員・学生が、広陵町に在住する地域の高齢者を対象に「認知症予防」を目標に活動を行うことができました。   本活動は、小規模ながらも認知症ケアの地域共生社会の取り組みの一旦として、地域の多様な人々や組織同士が連携し協働し合う仕組み作りを実践したものです。 今後、地域の認知症予防と認知症バリアフリーの推進をめざし、地域の方々と継続実践に向け、大学の役割を踏まえながら活動を継続していきたいと思います。     看護実践研究センター認知症ケア部門 看護医療学科 教授 原田 俊子   【関連記事】 畿央大学 看護実践研究センター 看護実践研究センター認知症ケア部門主催「高齢者看護・ケアに活かすホリスティック・ナーシング」講演会を開催しました。 看護実践研究センター第9回研修会「地域共生社会の実現に向けて~様々な在留資格による外国人介護職受け入れの現状と課題~」を開催しました。 新たな産育コミュニティをめざして「マタニティクラス」を開催しました!〜看護実践研究センター 2023畿央祭・ウェルカムキャンパスで、がんカフェ「きらめき」開学20周年記念拡大版を開催!~看護医療学科 看護実践研究センター「親子のつどいサロン秋祭り」を開催しました 看護実践研究センター第8回研修会「医療的ケア児と家族が安心して暮らせる地域づくり」を開催しました。