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健康科学専攻(博士後期課程)
2026.03.19
第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会において大学院生が最優秀YIA賞を受賞 ~ 健康科学研究科
2026年3月14日(土)に石川県の金沢市文化ホールで開催されました第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会において、演題名「骨格筋量評価における浮腫の影響を補正した新指標『標準化骨格筋量』の検討」を発表し、最優秀YIA(Young Investigator Award)賞を受賞しました。 発表内容の紹介 入院心不全の患者さんでは「低栄養」や「サルコペニア」を高率に合併し、再入院率や身体機能・QOLなどの臨床的アウトカムに悪影響を及ぼすことが知られています。これらの診断には骨格筋量の評価が必須ですが、推奨されているBIA法は体水分量の影響を受けやすく、浮腫を呈する心不全患者では骨格筋量を過大評価してしまうという弱点がありました。 そこで今回、生体内の細胞内外の水分比率を用いて浮腫の影響を補正した「標準化骨格筋量」を新指標として提案し、その指標が解剖学的実態を反映しているか、また低骨格筋量の判定に影響するかを検証しました。 その結果、標準化骨格筋量はCTやエコーなどの画像評価指標と関連し、従来の指標よりも多くの対象を低骨格筋量として検出できることが明らかとなり、これまでの栄養評価における見逃しを改善できる可能性を報告しました。 今後への展望 今後は、本研究成果を論文化し、より多くの方に発信していけるよう努めてまいります。また、本研究は健康科学研究科の田平 一行 教授のご指導のもと進められました。この場を借りて深く感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 修士課程2年 関根 敏生 関連記事 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科 第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~健康科学研究科 田平研究室 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科
2026.03.17
日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st International Conferenceが開催されました!
フランス・ボジョレーにて日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st International Conference “(Re)Integrating Selves” が開催されました。本研究会は、日仏共同研究プロジェクト NARRABODY(CREST-ANR) の一環として開催されました。NARRABODYは、身体化された自己(embodied self)と物語的自己(narrative self) の関係を「ナラティブ・エンボディメント(narrative embodiment)」という概念から探究し、特にリハビリテーションへの応用可能性を検討する研究プロジェクトです。今回の会議では、このナラティブとエンボディメントの関係をより広い視点から捉え、自己統合(self-integration)というテーマのもとで議論が行われました。 CREST:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による戦略的創造研究推進事業 ANR:フランス国立研究機構(The French National Research Agency:ANR) NARRABODY:Narrative embodiment: neurocognitive mechanisms and its application to VR intervention techniques(ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用) CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学 森岡 周 教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。 【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 主な論点は以下の4つです。 自己の理論的統合:embodied self,narrative self,minimal self など,多様な自己概念をどう統合的に理解できるか 自己と他者の関係(間主観性):自己は孤立した存在ではなく,他者との関係の中で構成されるという視点 病理における自己の回復:脳卒中などの疾患によって分断された自己を,どのように回復・再統合するか 環境との相互作用:自己は環境に適応すると同時に,環境を取り込みながら拡張していくという視点 本会議には日仏を中心に多くの研究者が参加しました。特にゲストスピーカーとして、Shaun Gallagher 教授(University of Memphis)、Pier Francesco Ferrari 教授(CNRS)、Anne Giersch 研究主任(INSERM)、Somogy Varga 教授(Aarhus University)、入來 篤史 特任教授(帝京大学)、牛場 潤一 教授(慶應義塾大学)らが招かれ、哲学、神経科学、リハビリテーション科学の観点から「自己統合(self integration)」に関する講演が行われました。 本会議を主催するNARRABODYプロジェクトのメンバーとして、日本側からは嶋田 総太郎 教授(明治大学)、森岡 周 教授(畿央大学)、田中 彰吾 教授(東海大学)をはじめ、多くの共同研究者や大学院生が参加しました。また、畿央大学からは森岡 周 教授に加え、大住 倫弘 准教授、高村 優作 研究員(Paris Brain Institute)、林田 一輝 客員研究員(宝塚医療大学助教)、三枝 信吾 博士後期課程(東海大学CREST特任研究員)、大西 空 CREST特任研究員が参加しました。フランス側からは、Yves Rossetti 教授(Lyon Neuroscience Research Center)、Jean-Michel Roy 教授(ENS Lyon)、Gilles Rode 教授(Université Claude Bernard Lyon 1)など、多くの研究者および大学院生が参加しました。 1日目 THURSDAY 5 Welcome Session Sotaro Shimada,Yves Rossetti Opening remarks Osamu Ogata Consul of Japan SESSION 1 Self Integration as Narrative Embodiment Part 1: Narrabody – Recent Developments Embodiment-Based Rehabilitation for Phantom Limb Pain Michihiro Osumi Effects of the Modulation of the Optical Flow During Walking on Self-Efficacy: Preliminary Report of a Series of Experiments (FLY Study) Sébastien Matteo, Yuanliang Zhu Embodiment and Narrativity in Post-Stroke Walking – A Longitudinal Qualitative Study – Shingo Mitsue Part 2: Narrabody – Theoretical Framework Toward a Conceptual Framework of Narrative Embodiment Sotaro Shimada Response: Narrative Embodiment and the Logic of Self Fragmentation Jean-Michel Roy Collective Discussion ▼ 大住 倫弘 准教授(畿央大学) ▼ 三枝 信吾氏(東海大学CREST特任研究員) ▼Jean-Michel Roy 教授(ENS Lyon) 初日は「Self Integration as Narrative Embodiment」をテーマとしたセッションが開催されました。本セッションでは、大住 倫弘准教授が幻肢痛に対する身体化に基づくリハビリテーション研究を紹介し、三枝 信吾氏が脳卒中患者の歩行経験を対象とした現象学的研究など、身体経験とナラティブの関係を多角的に検討する研究が報告されました。 休憩後には、NARRABODYプロジェクトの理論的枠組みに関する講演が行われました。嶋田 総太郎 教授はナラティブ・エンボディメントの概念的枠組みを提示し、続いて Jean-Michel Roy 教授 がナラティブ自己と身体自己の関係について哲学的観点から応答を行いました。 2日目 FRIDAY 6 SESSION 2 Self Integration as Unification of Self Theory Part 1: The General Issue The Hermeneutics of Disordered Self-Narratives Shaun Gallagher The Self as “Aida” (Betweenness): Toward a Non-Reductive Framework of Self-Integration Shogo Tanaka Part 2: Focus Integrating Levels of Selfhood: Ontological Lessons from Narrative Embodiment Camille Lepingle Anosognosia: A Multifaceted Phenomenon Probing the Unity and Plurality of Self-Consciousness Hugo Ardaillon SESSION 3 Self Integration as Intersubjectivity Impersonal Memories and the Phenomenology of Quasi-Remembering Pierre‑Jean Renaudie From Action to Intersubjectivity: The Neural Roots of Self-Other Integration Pier Francesco Ferrari Ritualizing Intersubjectivity: A Xunzian-Enactive Account of Social Understanding Jing He ▼ Shaun Gallagher 教授(University of Memphis) ▼ Pier Francesco Ferrari 教授(CNRS) 2日目は、自己統合を自己理論および間主観性の観点から検討するセッションが行われました。午前のセッションでは、Shaun Gallagher 教授が精神疾患などにおける自己ナラティブの変容について解釈学的観点から講演しました。また田中 彰吾 教授は、日本哲学の「間(Aida)」の概念を手がかりに、自己を関係性の中で捉える理論的枠組みを提示し、自己統合をめぐる理論的議論が展開されました。午後のセッションでは、記憶の現象学に関する研究や、ミラーニューロン研究に基づく自己と他者理解の神経基盤についての講演が行われました。特に Pier Francesco Ferrari 教授は、感覚運動システムの共有が自己と他者理解の基盤となる可能性について神経科学的観点から議論しました。 3日目 SATURDAY 7 SESSION 4 Self Integration as Self Restoration The Self-Portrait as an Interaction between the Narrative Self and the Embodied Self Gilles Rode Beyond Restoration: Temporal Self-Reconstruction and Motor Ecology After Stroke Shu Morioka Time Experience and Sense of Self in Schizophrenia: New Therapeutic Pathways? Anne Giersch Self-Integration: Narrative Identity, Core Commitments and Epistemic Agency Somogy Varga SESSION 5 Self Integration as Environment Adaptation and Absorption Restoration of Embodiment: Insights from Brain-Computer Interface Research Junichi Ushiba Adaptation and the Dialogue Between Bodily- and Narrative-Selves Yves Rossetti, Yuanliang Zhu Embodying Tools and (Rubber) Hands: What Does That Mean? Alessandro Farnè Many Plausible Paths: Beyond Optimality in Complex Systems Atsushi Iriki ▼ Gilles Rode 教授(Université Claude Bernard Lyon 1) ▼ 森岡 周 教授(畿央大学) ▼Yves Rossetti 教授(Lyon Neuroscience Research Center) 3日目の午前は「Self-Integration as Self Restoration」をテーマとしたセッションが開催されました。Gilles Rode 教授は神経心理学的症例における自己肖像画の分析を通して身体表象の障害と自己認識の関係を紹介しました。さらに、森岡 周 教授は脳卒中後の回復過程を時間的自己の再構成として捉える枠組みを提示し、Anne Giersch 研究主任は統合失調症における時間知覚と主体感の関係について講演しました。午後のセッションでは、身体と環境の相互作用に焦点を当てた研究が紹介されました。牛場 潤一 教授はブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)研究の成果を報告し、Yves Rossetti 教授らは身体自己とナラティブ自己の相互作用について議論しました。またAlessandro Farnè 教授は道具使用に伴う身体表象の拡張について講演し、最後に入來 篤史 教授が複雑系における因果関係の新しい枠組みとしてPath-Integral Causality を提案しました。 総括 本ワークショップでは、ナラティブと身体性の関係を基盤とした「自己統合(self-integration)」というテーマのもと、哲学、認知神経科学、神経心理学、リハビリテーション科学など多様な分野の研究者による学際的な議論が行われました。特に、身体経験とナラティブの相互作用を通じて自己がどのように形成・変容するのかという問題について、理論的・実証的な観点から多くの新しい視点が提示されました。その中でも、リハビリテーション科学の観点から身体経験と自己の再構成を探究する研究は国際的にも高い関心を集め、畿央大学の研究グループによる取り組みは、本テーマの発展に重要な示唆を与えるものとなりました。今後は、国際的な概念や定義の作成に向けて研究を重ね、国際共著として出版する予定です。 これまでのミーティングを通して議論が重ねられてきましたが、本カンファレンスではナラティブとエンボディメントの関係を「ナラティブ・エンボディメント」として捉える概念的枠組みについて、研究者間で一定の共有が形成されたことが大きな成果の一つとなりました。 本カンファレンスは,NARRABODYプロジェクトを通じた日仏研究交流をさらに深化させるとともに、自己研究と神経リハビリテーション研究を結びつける学際的研究の発展に向けた重要な一歩となりました。 関連記事 JST CREST領域内研究交流報告 ― 内受容・予測的処理とNarrabody理論の接点 ― ~ ニューロリハビリテーション研究センター|KIO Smile Blog 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター
2026.02.27
JST CREST領域内研究交流報告 ― 内受容・予測的処理とNarrabody理論の接点 ― ~ ニューロリハビリテーション研究センター
2026年2月17日(火)、JST CREST「生体マルチセンシングシステムの究明と活用技術の創出」領域における研究交流の一環として、名古屋大学・大平 英樹教授の研究室を訪問し、理論的および実証的討議を行いました。 大平教授らは「多様な迷走神経情報から創発する内受容感覚の脳統合」プロジェクト(代表・佐々木拓哉 東北大学教授)を推進しており、内受容感覚および予測的処理を基盤とした脳―身体―情動統合の神経機構を明らかにすることを目的としています。本交流は、我々が推進するNarrabodyプロジェクト(身体を媒介とした時間的自己再構築の理論化・実証化)との理論的接続可能性を検討する重要な機会となりました。 今回は、森岡グループから、森岡 周、大住 倫弘、佐々木 遼(JSPS特別研究員)、大西 空(CREST特任研究員)、産屋敷 真大(修士課程)が参加しました。 CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学 森岡 周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。 【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 当日の発表テーマについて 当日は、以下のテーマについて発表を行い、活発な議論が交わされました。 脳卒中回復過程におけるナラティブ変容 森岡(大西)は、脳卒中患者における運動機能回復過程とナラティブ変容の関連について話題提供しました。 本発表では、機能回復と主観的回復の乖離に着目し、運動機能の改善が単なるパフォーマンス向上にとどまらず、「時間的自己モデル」の再構築過程に関与する可能性を提示しました。また、内受容感覚の変化が自己物語の再編とどのように同期するかについて、意見交換しました。 サーマルグリル錯覚と予測誤差モデル 佐々木研究員は、サーマルグリル錯覚を用いた痛みの質的評価と予測誤差との関連について報告しました。 特に、内受容予測モデルの不整合が主観的痛み経験の質を規定し得ることが示唆されました。議論では、内受容予測誤差の再重み付けが重要論点となりました。これは、予測誤差を単に最小化する対象としてではなく、「意味生成過程の一部」として再解釈するNarrabodyの理論的立場と接続するものです。 脳卒中患者における身体感情の評価枠組み 産屋敷(修士課程)は、脳卒中患者が自身の身体に抱く感情の構造について報告しました。身体への否定的感情は、単なる情動反応ではなく、身体所有感や行為主体感の回復過程でもあり、それは時間的自己連続性の再構築と密接に関連する可能性があります。今後は、内受容指標・行動指標・ナラティブ評価を統合した多層的評価枠組みの構築が課題であり、その方向性を意見交換しました。 慢性疼痛における脳内ネットワーク再編 大住准教授は、慢性疼痛患者における脳内機能ネットワークの異常結合について報告しました。異種ネットワーク間の機能的過結合が、症状の持続や多様性に関与する可能性が示されました。Narrabodyの視点からは、これを「神経ネットワークの異常」ではなく「時間的自己モデルの固定化」として再解釈する理論的展開の可能性が議論されました。 本領域横断的対話は、神経科学・リハビリテーション科学・現象学的自己理論を統合するための基盤をさらに強化するものとなりました。 今後は、マルチセンシング指標とナラティブ評価を統合した実証研究へと展開する予定です。 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター
2026.01.07
1/22(木)放送「あしたが変わるトリセツショー」に客員研究員の西先生が出演!~ニューロリハビリテーション研究センター
NHK総合「あしたが変わるトリセツショー」(毎週木曜放送)の2026年1月22日(木)放送回に、本学ニューロリハビリテーション研究センター客員研究員の西 祐樹先生(長崎大学勤務/大学院健康科学研究科 博士後期課程修了)が解説員として出演予定です! 「あしたが変わるトリセツショー」は、身近でありながら意外と知られていない“モノ・コト”の正しい理解や活用法を、専門家の知見と最新の科学的根拠をもとに紹介する番組です。 今回のテーマは、「しびれ」。腰・首・足・手・顔など、全身のさまざまな部位で起こる“しびれ”について、その原因やメカニズムを解説します。番組では、「しびれる範囲」から原因の可能性を読み解く“しびれ図鑑”の作成をはじめ、「背骨が原因となるタイプ」「命に関わる可能性のあるタイプ」「治療しないともったいないタイプ」など、多様なしびれを体系的に整理し、効果的な対策や最新の治療法についても紹介されます。 ▼ 番組ホームページより(1/22(木)放送告知) 西先生は、ニューロリハビリテーションの専門的立場から、しびれに対して開発した治療について解説する予定です。 しびれに悩む方も、健康に興味がある皆さんも、ぜひご覧ください! ▼ 初の4学会合同開催となり1300名が参加した「JAPAN PAIN WEEK2025」で、西先生はしびれに関する研究で「奨励賞」を受賞されています。 ▼西先生の「しびれ」に関する論文はこちら 脊髄損傷によるしびれ感に対するしびれ同調経皮的電気神経刺激の効果 -N-of-1試験による効果検証- 横断性脊髄炎1症例の異常感覚および上肢運動に対するしびれ同調経皮的電気神経刺激の効果 しびれ感に対する新たな経皮的神経電気刺激の効果 関連記事 ▼ 番組ホームページ あしたが変わるトリセツショーの最新情報 - NHK ▼ニューロリハビリテーション研究センター関連記事 JAPAN PAIN WEEK 2025にて本学関係者が登壇・受賞しました! ~ 健康科学研究科 第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター
2025.12.24
【新刊紹介】生成AI時代にあらためて問う「人間の知性」 —— ピアジェをハブに、時空を超えた知の対話へ ——
このたび、森岡 周(本学理学療法学科・教授、ニューロリハビリテーション研究センター長)の新刊『ピアジェ・思考の誕生 —— ニューロサイエンスと哲学から読み直すリハビリテーションの新しい地平 —— 』が、協同医書出版社より刊行されています。 本書は、生成AIが急速に発展する現代において、「それでもなお人間の知性とは何か」を根底から問い直す、568ページに及ぶ単著書き下ろしです。特徴的なのは、図表をほぼ用いず、文章のみで構成されている点です。そこでは、効率や要約を志向するAI的記述とは異なる、人間ならではの飛躍的洞察や冗長性があえて選び取られています。 ジャン・ピアジェの発達理論を中心軸(ハブ)に据え、予測符号化理論、メルロ=ポンティやハイデガーの現象学、リクールの物語論、スピノザの自由論、レヴィナスの倫理学、そして東洋思想まで——100名を超える科学者・哲学者が時代や分野を越えて交差します。発達心理学、神経科学、現象学、哲学、そしてリハビリテーション臨床——それぞれの知が断片としてではなく、思考の生成過程そのものとして編み直されていきます。 本書が提示するのは、単なる理論整理ではありません。砂原茂一が掲げた「人間復権」の理念を継承し、「機能回復」を超えて、人がいかに世界を理解し、自己を構築し直していくのかという根源的問いに対し、リハビリテーションを知の交差点として再定義する試みです。AIが情報処理を加速させる時代だからこそ、人間の思考がもつ遅さ、回り道、物語性が、あらためて価値を帯びる——その確信が、全編を貫いています。 書誌情報 * 書名:『ピアジェ・思考の誕生 —— ニューロサイエンスと哲学から読み直すリハビリテーションの新しい地平 ——』 * 著者:森岡 周 * 出版社:協同医書出版社 * 刊行日:2025年10月24日 * 仕様:単行本(ソフトカバー)/568ページ * ISBN:978-4-7639-1098-1 人間の知性の未来を、深く、ゆっくりと考えたいすべての方へ。本学から発信される一冊として、ぜひご注目ください。 関連記事 養成校の4割が使用!本学教員が編集する「標準理学療法学 神経理学療法学」第3版が発行されました! 教育学部教員による書評~森岡周教授著「コミュニケーションを学ぶーひとと共生の生物学ー」 書評「リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改定第2版」 書評:森岡周教授執筆「発達を学ぶ―人間発達学レクチャー―」
2025.12.23
JAPAN PAIN WEEK 2025にて本学関係者が登壇・受賞しました! ~ 健康科学研究科
2025年12月4日(木)~6日(土)に、東京都江東区の東京ビッグサイトにてJAPAN PAIN WEEK 2025(JPW2025)が開催されました。本大会は第47回日本疼痛学会、第18回日本運動器疼痛学会、第29回日本ペインリハビリテーション学会、第30回日本口腔顔面痛学会による本邦の疼痛関連では初の4学会合同開催で、全国から約1300名が参加されました。 畿央大学大学院およびニューロリハビリテーション研究センターからも多くの大学院生・修了生・研究員・教員が参加し、研究発表や講演、そして受賞という形で大きな成果を収めました。 学会での主な講演・発表 シンポジウム/教育講演 初日には、大住倫弘准教授が「慢性疼痛の脳波ネットワーク異常とリハビリテーション」というテーマでシンポジウムに登壇され、脳波を活用した慢性疼痛の神経病態解明やリハビリテーション応用への展望について話題提供されました。 2日目には客員研究員の西祐樹氏(現・長崎大学生命医科学域(保健学系) 助教)が「慢性疼痛患者の運動特性から考える運動療法の新展開」というテーマでシンポジウムに登壇され、個別最適化を目指す運動療法の新たな展開について提言されました。また、「痛みを有する患者に対する物理療法」について、私(佐々木遼)が教育講演を担当いたしました。 3日目には大住倫弘准教授が「義手の身体化の背景にある脳内メカニズム」というテーマでシンポジウムに登壇され、身体所有感の誘起プロセスについて、医工連携研究の知見を紹介されました。 一般演題/受賞 一般演題でも多数のメンバーが発表しました。本学およびニューロリハビリテーション研究センター所属メンバーの発表演題は以下の通りです。 <客員研究員> 西 祐樹:しびれ同調経皮的電気神経刺激の即時効果を規定する臨床指標:末梢・中枢神経障害を対象とした疾患横断的決定木分析 佐藤 剛介:経頭蓋交流電気刺激が脳波リズムと疼痛閾値に与える影響 <研究員> 佐々木 遼:サーマルグリル錯覚はプレゼンティーイズムのスクリーニングツールとなりうるか:小型機器の信頼性・妥当性を含めた検討 <大学院生> 田中 智哉:人工膝関節置換術後における痛みと身体性の関係性に基づくサブタイプ分類 森川 雄生:高周波電気刺激で誘発された中枢感作に伴う空間的注意と脳ネットワークの変化 江田 朱里:脊髄損傷後に出現する触覚アロディニアに特徴的な脳波成分の分析 古賀 優之:人工膝関節全置換術の周術期における運動恐怖の縦断経過分類と疼痛および運動学的指標の特徴―予備的研究― 海藤 公太郎:療法士として働く非特異的腰痛有訴者の患者教育ニーズに関するパイロット混合研究 内沢 秀和:亜急性期脳卒中後疼痛に対する早期経皮的電気刺激(TENS)介入の有効性:単一症例ABABデザインによる時系列分析 南川 勇二:しびれ同調経皮的電気神経刺激によるしびれ感・アロディニアの改善と長期持続効果:脳波所見を含めた症例報告 輝かしい受賞 その中で、客員研究員の西 祐樹氏(現・長崎大学生命医科学域(保健学系) 助教)が「しびれ同調経皮的電気刺激の即時効果を規定する臨床指標:末梢・中枢神経障害を対象とした疾患横断的決定木分析」というテーマで発表し、奨励賞を受賞しました。多職種が参加する合同学会の中で、本学関係者が受賞したことは大変喜ばしい成果です。 終わりに 来年度開催のJAPAN PAIN WEEK 2026(12月3日~5日、東京ビッグサイト)では大住 倫弘准教授が第30回日本ペインリハビリテーション学会の大会長を務められます。合同学会に向けて、より一層盛り上げていきたいと思います。 今後も、畿央大学大学院とニューロリハビリテーション研究センターが疼痛領域、そして社会に貢献できるよう、臨床・研究・教育ともにさらに精進してまいります。 畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター 研究員 佐々木 遼 関連記事 第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました!
2025.12.23
第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター
2025年11月29日(土)~30日(日)に、大阪市中央公会堂にて第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会が開催されました。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの大松 聡子客員准教授が学会長を務め、本学からは多くの大学院生・修了生・教員が登壇しました。 冒頭の学会長講演では、大松 聡子客員准教授が、畿央大学大学院在学時から取り組んできた視線計測や脳画像を用いた研究を紹介しながら、学術集会テーマ「見えないものを観る〜行為と認知のVisualization〜」の背景や視座を示しました。 クリニカルディスカッションでは、9名の本学関係者が以下の各病態に関するセッションでモデレーターやパネリストを務め、最新の研究活動や臨床経験にもとづく発表を行い、『見えない「病態」を観る』視点や思考について議論を展開しました。 発表演題 慢性疼痛 大住 倫弘准教授が「疼痛リハビリテーションにおける情報の不一致と身体情緒」を捉える視点について、修了生の井川 祐樹さん(西大和リハビリテーション病院)が「痛みという現象の再考―臨床的洞察に基づく多角的評価の重要性―」について、修了生の長倉 侑祐さん(たつえクリニック)が「肩関節鏡視下腱板修復術後の疼痛患者におけるナラティブと客観的指標の統合―個別性を捉えた病態把握と介入の視点―」について発表しました。 姿勢バランス 修了生の菅沼 惇一さん(中部学院大学)が「姿勢バランスの見えない病態を多角的側面から観る」枠組みを提示し、植田 耕造客員准教授(JCHO大和郡山病院)が「見えない恐怖感や注意は姿勢バランスをどう変えるか」について研究成果にもとづく発表を行いました。 小児疾患 修了生の浅野 大喜さん(日本バプテスト病院)が発達に関する理論や症例をもとに「当たり前の視点に至るまでの臨床思考」を整理し、大学院生の私 長森 由依(北陸大学)が『「この子なりの成長」の可能性を観る~重度肢体不自由児と養育者の相互作用のVisualization~』と題して多層的・多角的・微視的な観察の視点について発表しました。 高次脳機能障害 修了生の玉木 義規さん(甲南病院)が「左半球損傷者をどのように観察し、病態を捉え介入につなげていくか」と題して失語症や失行症の症例を提示し、大学院生の産屋敷 真大さん(市立福知山市民病院)が「脳卒中後症例の身体に対する感情」の強度や空間的な広がりを可視化するbody mapping法を用いた取り組みについて発表しました。 教育講演 教育講演では、本学関係者4名を含む講師陣が登壇しました。 信迫 悟志教授が「実験的手法で明らかにする認知の構造」、石垣 智也准教授が「症例検討の在り方を再考する」、修了生の上田 将吾さん(結ノ歩訪問看護ステーション)が「言語の質的分析」、修了生の塩崎 智之さん(奈良県立医科大学)が「前庭系の多面的評価の視点」といったテーマを掲げ、それぞれの立場から「見えないものを観るための手段」について講演しました。 ポスター発表 ポスター発表では、CREST研究の一部として、大学院生の三枝 信吾さん(東海大学文明研究所)が「入院中の脳卒中者における上肢経験の変容過程–二症例に基づく比較的アプローチ–」について発表しました。異なる変容過程を辿った2症例の経過をもとに、活発な議論が行われました。 シンポジウム シンポジウムでは、修了生の赤口 諒さん(摂南総合病院)が「上肢機能の回復可能性と治療ストラテジーを把持力制御と認知神経リハビリテーションの視点から紐解く」というテーマで、大学院生の南川 勇二さん(西大和リハビリテーション病院)が「実生活における上肢活動の観える化と心理と文脈統合による行動変容支援」というテーマで発表し、見えない変化を可視化し実践へとつなげるストラテジーについて議論しました。 学会の最後には、2日間の総括と今後の課題について議論が行われました。ときにユーモアを交えながら忌憚のない意見が交わされ、あたたかい空気と身が引き締まる思いを胸に、学会は幕を閉じました。 この2日間では、一般化されたエビデンスから漏れてしまう対象者の個別性や主観的体験をどのように観るかについて、認知神経リハビリテーションの枠組みやそれにとらわれない視点で議論が繰り広げられました。日々の取り組みを異なる立場から振り返るとともに、視野を広げる貴重な時間とすることができました。また、私たち大学院生にとって初のパネリストやシンポジストとしての機会を、神経リハビリテーション学研究室の尊敬する先輩方と同じ壇上で経験し議論できたことは、かけがえのない財産となりました。 このような貴重な機会をくださった学会長の大松 聡子客員准教授はじめ運営のみなさま、そして日頃より親身にご指導くださり、この2日間も私たちをあたたかく見守り、励まし、誰よりも刺激的な議論を展開する背中を見せてくださった森岡 周教授に、心より感謝申し上げます。本学会での学びを活かして、引き続き神経リハビリテーション学研究室の仲間たちと切磋琢磨し研鑽に努めてまいりたいと思います。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 長森 由依 関連記事 CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました! 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科
2025.12.23
CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター
2025年12月17日(水)~19日(金)、北海道大学学術交流会館において、CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました。CREST(国立研究開発法人科学技術振興機構〈JST〉による戦略的創造研究推進事業)は、学際的かつ先端的な研究を推進することを目的とした大型研究プログラムです。本領域会議では、各研究プロジェクトの進捗報告や研究成果の共有に加え、今後の研究展開について分野横断的な議論が行われました。 CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡 周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。 【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 本会議では、本プロジェクトの研究代表者である嶋田 総太郎教授(明治大学)より、研究チームのテーマである「身体的自己とナラティブセルフの関係性」に関する研究成果および進捗状況について報告が行われました。具体的には、ラバーハンド錯覚において錯覚が生起する際の主観的経験のフェーズ遷移と、それに対応する脳活動の特徴との関係について紹介がありました。 また、VRを用いたフルボディ錯覚実験に基づき、脳活動、重心動揺、心拍などの複数の生体指標を統合的に解析することで、錯覚の生起およびその強度との関連を検討した研究成果と進捗が示されました。さらに、脳卒中後患者を対象とした研究として、現象学的インタビューによって得られたナラティブと、慣性センサーや筋電図を用いて評価した歩行機能の時間的変化との関係について、現在進行中の研究状況が共有されました。 これらの報告に対する質疑応答では、哲学や数理科学など多様な専門分野の研究者から示唆に富む意見が寄せられ、今後の研究の方向性について活発な議論が交わされました。 また、本年度採択された若手チャレンジの発表として、西 祐樹助教(長崎大学、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター客員研究員)より、「パーキンソン病患者におけるすくみ足の状態遷移モデルの構築とその機序の解明」をテーマとした研究発表が行われました。 本発表では、すくみ足の発生前・発生中・発生後における眼球運動、心拍、筋活動など複数の生体指標の時間的遷移に着目し、これらを統合的に捉えることで、すくみ足の状態変化をモデル化する試みについて、その途中経過が報告されました。発表後には、計測手法および解析手法の可能性に関して、活発な意見交換が行われました。 本領域会議を通して、私たちのプロジェクトに対する貴重な助言を得るとともに、他大学・他分野の研究者による発表を聴講することで、本研究にとって新たな視点や着想を得る大変有意義な機会となりました。また、本プロジェクトに参画する各大学(明治大学、東海大学、畿央大学)の研究メンバーが一堂に会し、それぞれの研究内容について直接意見交換を行うとともに、今後の研究協力体制について改めて確認することができました。 本研究は、日仏共同提案による国際共同研究(CREST–ANR)として実施されており、今後は研究内容をさらに発展させ、2026年3月にフランス・ボジョレーで予定されている日仏合同シンポジウムにおいて、国際的な視点から研究成果を発信していくことを目指します。本領域会議で得られた知見や議論を今後の研究活動に積極的に反映し、国際的な議論の深化につなげていきたいと考えています。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター フランス・リヨン神経科学研究センターのHugo ARDAILLON 氏が畿央大学を訪問されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター
2025.12.17
第4回日本老年療法学会学術集会で大学院生が最優秀ポスター賞受賞!~ 健康科学研究科
2025年12月6日(土)~7日(日)の2日間にかけて第4回日本老年療法学会学術集会が一橋講堂で開催されました。今年のテーマは「しんか ー深化・進化・真価ー」ということで、多様性が求められる社会で多様な価値観を尊重しながら老年療法学におけるさまざまな領域での「しんか」について考える機会がたくさんありました。地域リハビリテーション研究室(高取研究室)の私(山本)がポスター発表形式で発表をさせていただきました。 学会発表の概要 山本泰忠(博士後期課程) 演題名:「通いの場における地域在住高齢者の身体活動に対するグループ特性が与える影響」 本研究は、一自治体内の通いの場における地域在住高齢者の身体活動と通いの場各グループ特性との関連を検討したものです。各通いの場にOpinion Leader(OL)と呼ばれる同じグループ内の一定の割合からリーダーであると認識されている方たち(OL群)とそうでない方たち(非OL群)に分けて、各グループ特性と身体活動との関連を検討しました。OL群は非OL群と比較して、若年者で身体活動や身体機能、諸々社会性指標が高い傾向にありました。クラスタ分析の結果、3タイプに分けることができ、 「リーダー依存階層型」・・・リーダーが引っ張り、その他の参加者が階層的で縦関係をイメージ。リーダー性が高く、友人ネットワークやソーシャルキャピタルが希薄傾向 「友人高密度水平型」・・・特定のリーダーが少なく、友人関係が密で水平的で横関係をイメージ。リーダー性が低く、友人ネットワークやソーシャルキャピタルが密傾向。 「中庸型」・・・「リーダー依存階層型」と「友人高密度水平型」の間のイメージ。 の3タイプに分類しました。 身体活動の評価である日本語版Physical Activity Scale for the Elderly(日本語版PASE)に対するOL(p<.001)、グループ特性(p<.001)、交互作用(p<.001)の主効果は有意に正の関連を示しました。また、非OL群においては、「リーダー依存階層型」をReferenceとした際に「友人高密度水平型」(p=.003)が有意に正の関連を示しました。 これらは、因果関係に関しては不明であるものの、特に非OLにとって特定のリーダーが少なく、友人関係が密で水平的で横関係に近いグループ(「友人高密度水平型」)に属することが、「リーダー依存階層型」と比較すると身体活動を高く保てることと関連がある可能性が示唆されました。 これまでに通いの場個々のグループの影響に着目した研究は散見されず、本研究が初の試みになるかと考えております。今後は、こちらの内容を論文として形にしていければと考えております。 最優秀ポスター賞を受賞しました。 本研究では、高取教授をはじめ地域リハビリテーション研究室のみなさま、職場のみなさま、宝塚市高齢福祉課、宝塚市社会福祉協議会企画総務課のみなさま、測定にご協力してくださった地域住民さまにこの場をお借りして、心より御礼申し上げます。 ※第4回日本老年療法学会公式SNSより引用 本学会では、職場の同僚たちとも一緒に発表に臨むことができました。同じ志を持った仲間が増えていくことは、何にも代えがたい体験です。引き続き、切磋琢磨し合いながら臨床・研究活動に励んでいければと思います。 健康科学研究科 博士後期課程 山本 泰忠 地域リハビリテーション研究室 関連記事 地域リハビリテーション研究室の学生が第13回日本運動器理学療法学会にて発表しました。~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科
2025.12.13
地域リハビリテーション研究室の学生が第13回日本運動器理学療法学会にて発表しました。~ 健康科学研究科
2025年11月22~23日に大阪国際会議場で開催された第13回日本運動器理学療法学会学術大会に地域リハビリテーション研究室から健康科学研究科 博士後期課程1年の池本 大輝が参加・口述発表をしてきました。 学会発表の概要 池本 大輝(博士後期課程1年) 演題名:「急性期運動器疾患患者における大腿前面筋厚の非対称性:サルコペニア診断アルゴリズムISarcoPRMの運用提案」 急性期運動器疾患患者では、サルコペニア*を有すると術後の機能回復を妨げ、入院期間の延長や自宅退院率の悪化など様々な悪影響があることが知られています。しかし、骨格筋量を評価できる生体電気インピーダンス法では、水分量や体内金属に影響されるため、手術が必要な急性期運動器疾患では、骨格筋量を正確に評価できないという課題があります。 国際リハビリテーション医学会によるサルコペニアの診断基準であるISarcoPRMでは、超音波画像装置で測定された大腿前面の筋厚をBMIで除した値であるSTARを骨格筋量の指標として用いられています。超音波画像装置は、水分量の影響が少なく、骨格筋量を測定することができますが、手術直後の患部では、腫脹の影響が避けられない可能性が考えられますが、診断基準とは疾患別の対応方法など詳細に決められていません。 そこで、今回は、急性期運動器疾患患者202名を対象に、人工膝関節全置換術、大腿骨近位部骨折後骨接合術、大腿骨人工骨頭置換術、手術を伴わない脊椎圧迫骨折の4群に分類し、STARの左右差および一致度について疾患別に比較・検討しました。 結果は、人工膝関節全置換術および大腿骨近位部骨折後骨接合術群では、手術側のSTARが非手術側と比較して有意に高い値を示し、人工膝関節全置換術群では、他の疾患群に比べ、手術側と非手術側の一致度が最も低く、ISarcoPRMに基づく骨格筋量低下の該当率においても、他の疾患群に比べ最も低い結果が得られました。さらに、大腿骨人工骨頭置換術では、手術をしていない脊椎圧迫骨折群と同等の左右差および一致度でした。 これらの結果から、STARにおける手術に伴う腫脹の影響は、疾患により異なることが示唆されます。よって、急性期運動器疾患患者においてISarcoPRMを用いたサルコペニアの判定には、手術側ではなく非手術側のSTARを使用するように提案できると考えられます。 *サルコペニア:加齢に伴う進行性の骨格筋量および筋力低下と定義されており、転倒、骨折、入院、死亡のリスクが高い疾患である 今年の学会テーマは、「運動器理学療法におけるアウトカムを確立する」であり、「何をもって理学療法の成果を評価するのか」という問題について多くの議論がなされておりました。私自身も日々の臨床で頭を悩ませる課題であり、講演やシンポジウムを非常に興味深く聞くことができました。特に、高齢患者を対象とした際には、主疾患とは別に、他疾患併存、低栄養や認知機能低下など様々な問題を抱えることが多く、より包括的な視点で理学療法介入を行う必要があることを再認識しました。 最後に、今回の発表に多大なご指導をいただきました松本准教授、地域リハビリテーション研究室の皆様、職場のスタッフに心より感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程1年 池本 大輝 地域リハビリテーション研究室 関連記事 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科|KIO Smile Blog 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科
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