2025年2月の記事
2025.02.17
学生ボランティア団体助成金に採択!~災害復興ボランティア部HOPEFUL~
災害復興ボランティア部HOPEFULでは、昨年10月に一般財団法人学生サポートセンターの令和6年度学生ボランティア団体助成事業「学生ボランティア団体活動レポート」に応募しました。ボランティア活動の意義や必要性を広めるとともに、社会貢献活動に積極的に取り組む学生ボランティア団体を支援することを目的として行われています。 「ボランティア活動の意義や必要性を発信したい!」「もっとボランティア活動が広がってほしい」という思いで、これまでの活動内容をレポートにまとめて応募しました。その結果優秀レポートに選ばれ、助成金をいただけることになりました! ▼2024年6月に参加した日帰り防災キャンプの様子 HOPEFULのこれまでの活動をすべて詰め込んだ濃いレポートですが、まさか優秀レポートに選ばれるとは思っておらず、嬉しさと驚きでいっぱいです。また、2月12日(水)に、ニッセイ京都駅前ビル「ナジックセミナーホール」での表彰式に参加しました。当日の様子はまた報告させていただきます。 私たちの活動をこのように評価していただくことができ、本当に光栄に思っています。今回、このような素晴らしい賞をいただけたことを私たちの誇りとし、これからもさらに精力的に活動を続けていきたいと思います! 災害復興ボランティア部HOPEFUL 代表 人間環境デザイン学科 2回生 藤井 岳 ▶「災害復興ボランティア部 HOPEFUL」活動紹介記事はこちら
2025.02.07
英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.9 ~ お正月を2回体験しました!
2020年度に開設された現代教育学科英語教育コースでは、6か月間にわたって英語圏で生活し語学や異なる文化・価値観を学ぶ「セメスター留学」を2回生後期に開講。今年度は、2回生3名が、2024年9月21日(土)にカナダのビクトリアに出発しました。現地からの学生リポート第8弾です! こんにちは。教育学部 現代教育学科 英語教育コース2回生の福岡 煌大です。2月になり冬の寒さも本格的に感じるような気候になってきました。最近学校に行くような時間帯はマイナスの気温になる頻度が増え、体調管理が少し難しくなってきました。今回も前回のブログ以降に私が経験したことについて書いていこうと思います。 海外で迎えたお正月 人生で初めて国外で迎えた正月は記憶に残るものとなりました。 日本では正月におせちを食べる、初詣に行く、おみくじを引く、家族と時間を過ごすなどが一般的ですが、カナダではそういった特別なことはなく、ただ新年をカウントダウンすることは世界共通でした。新年を祝うイベントが大晦日にあり、そこではカナダの伝統料理のプーティンやホットチョコレートが売られていました。 ▼ 会場の様子 とても海外っぽいと感じたことが簡易的な観覧車が会場に設置しており、私たちも乗車してきました。一般的な観覧車とは違って少しスピード感があり海外のユニークな点を感じることができました。またその場ではアーティストの方がステージでショーを開催し、多くの人がステージ前で歌って踊っており、一種のフェスティバルのように感じました。海外の方の熱気が高く一部の人は仮装をしておりハロウィンを二度味わったような感覚でした。 学校は大晦日であるにもかかわらず授業があり、元日のみが休日でその次の日からも学校があり不思議な感覚でした。 旧正月も体験! カナダは多くの国の人々が暮らしているため、旧正月もカナダに来て経験することが出来ました。中国や韓国は日本とは暦が違い、1月1日に祝わず、1月29日に祝いました。一年で2回も正月を経験するというのは少し不思議な感覚でした。 ▼ China Town その際にDown Townの近くにあるChina Townに行き中国の歴史について学び、中国料理もGVの友達と一緒に食べてきました。中国と韓国の友達がいたので、言語や旧正月についても教えてもらうことが出来、いい経験となりました。 Origami Activityに参加! Global Villageでは毎週アクティビティがあり、無料のものもあれば料金を払って参加するものもあります。とても魅力があり多くの生徒が参加しています。その中で折り紙を折ろうというアクティビティがあり、日本人としてこれは参加せねばと思い参加してきました。 海外の人たちは折り紙をあまり知っていなかったため、私たち日本人が教えるなどして自分の英語のスピーキングの練習にもなり、また文化交流ができたためとても楽しかったです。旧正月ということもあり、今年の干支は巳なのでみんなで蛇をおりました。他にも鶴や兜やハートなどみな興味津々で取り組んでいました。 GVでの学習は、よりコミュニケーションが流暢になり海外の友達も多くできているので日々スピーキングとリスニングが鍛えられていると実感しています。友達とご飯に行く機会や遊びに行く機会が増えてきたため日本ではなかなかできない経験ができています。 残り留学生活も一か月となり残り時間が少ないため少し焦りもありながら、後悔の無いようにより充実した留学生活にしたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。 現代教育学科 英語教育コース 2回生 福岡 煌大 関連記事 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.1~今年は3人がカナダへ! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.2 ~ カナダに来て3週間がたちました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.3 ~ ウィンタースポーツ観戦を楽しみました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.4 ~ 祝日の過ごし方! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.5 ~ 誕生日を祝ってもらいました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.6 ~ もうすぐクリスマス! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.7 ~ 新年も積極的に活動しています!|KIO Smile Blog ▶ イギリス短期語学留学2024についての記事は こちら ▶ カナダ短期語学留学2024の記事は こちら
2025.02.06
虐待防止教育に取り組む卒業生が大学に帰ってきてくれました!~現代教育学科
現代教育学科13期生(2022年3月卒)の尾上 翼さん、小松 奏楽さんが近況報告で大学に帰ってきてくれました。現在お二人は子ども虐待防止団体HeartresQ の一員として活動しています。今回はクラウドファンディングを経て一般社団法人を立ち上げた尾上さんに、大学のことや今やろうとしていることを語っていただきました。 自己紹介・略歴をお聞かせください 教育学部13期生の尾上 翼(右)です。 現代教育学科 幼児教育コース で4年間所属し、保育や教育について学んできました。2022年3月に卒業し、大阪の児童養護施設で勤めながら、クラウドファンディングで資金を調達し一般社団法人 HeartresQを設立し、代表理事に就任しました。2024年4月から法人の資金調達を行うために、個人事業を開業し現在に至ります。 なぜ、社団法人を立ち上げたのですか? 私たちHeart resQは児童虐待を防止し、子どもたち並びに子どもを持つ保護者も笑顔で溢れる社会を実現したく立ち上げました。児童虐待をなぜ防止したいと思ったのかについては、まさに畿央大学での学びの中での「気づき」からでした。私は「児童虐待」という言葉を大学2回生の時に初めて知りました。 その実態を知りたいと思い、当時の授業をしてくださったた吉原 豊先生と実際に児童養護施設へ見学に行き、その後アルバイトとして働く中で私の人生の分岐点がやってきます。 少し関わる程度であれば、虐待を受けて育ったとは思えないとても明るい子どもたちがいっぱいです。しかし長い時間過ごしていると、子ども自身の心に一生消えない傷ができて苦しんでいる姿を目の当たりにしました。その時に、 虐待についてもっと早く知りたかった 児童養護施設に早く来たかったSOSを 出せる場所が欲しかった そんな言葉を聞きました。その子どもたちの声を聴いて、私は子どもたちや子どもを支える保護者がもっと笑える社会を作るために児童虐待のない社会を作ることを決心し、団体を立ち上げました。 どのような活動をされていますか? 現在は、「虐待についてもっと早く知りたかった」「児童養護施設に早く来たかった」「SOSを出せる場所が欲しかった」という子どもの声を実際に実現すべく活動を進めています。 具体的には、児童虐待予防教育のカリキュラムを作成し、行政機関と一緒に授業を取り入れていくための協議を繰り返しています。実際に児童虐待予防教育を行なった後、子どもたちがどこにSOSを発信すればいいのかと思った時に、SOSを受信できる場所として、また子どもたちのことを支えることができるように「子どもの居場所」を開所するための準備を行なっています。 また、熱い思いを持つ児童虐待防止活動者が孤立して、活動を諦めてしまう人も多く見てきた為、自社で児童虐待防止活動者のオンラインコミュニティを立ち上げました。現在会員は15人で児童虐待のない世界に向けて活動をしています。 振り返ってみて、畿央大学での4年間はどうでしたか? 畿央大学で過ごした4年間は、本当に濃い時間でした。畿央大学に入学していなかったら、「児童虐待」という言葉も知らずに生きていて、今では全く別の活動や仕事をしていたかもしれません。また、人にも恵まれました。教育に携わる友人が多く、「児童虐待防止活動」を行う際には協力してくれる友人もいました。このような課題に取り組むことができたのも、教育学部にいたからこそだと思います。 大学のキャンパスライフとしては、とても楽しい思い出がたくさんあります。クラスの友人と毎日地下食堂で話したり、一緒に遊んだり、時には提出期限が迫っている課題を一緒にしたりと、とても濃い時間を過ごしました。 教育学部での学びは、今にどう生きていますか? 現代教育学科での学びは、私にとって最も大切な土台となっています。幼児教育コースで学んだ私は、子どもの支援を発達の段階から考えるだけでなく、環境設定や海外で取り組まれている教育の仕組みを学び、子どもへの関わり方の視点が広がりました。畿央大学の4年間で、子どもと関わる中で遊びを通して何を伝えたいかを学びました。「遊び」や「環境」など、どれひとつ取ってもこだわることで子どもへの支援方法が変わると感じています。このような基礎を学び、児童養護施設での勤務でも実践的に活かしています。 また、授業では、たくさんの質問やチャレンジしたいことを教授に尋ねる機会が多くありました。先生方はいつも「まずはやってみたらいい」「やってみないと分からない」と励ましてくれました。この経験から、「まずは一歩踏み出してみる」という精神を学びました。入学当時ピアノが弾けなかった私も、「まずはやってみないと分からない、あとは努力の数」と言われたことを鮮明に覚えています。頑張らない人に結果はついてきませんが、頑張った人には必ず何かの成果がある。そう思えるようになったのも、この4年間の経験のおかげです。 今後の目標や展望をお聞かせください 私の目標は、「笑顔で溢れる社会」の実現です。「笑顔」の作り方はたくさんあります。例えば、お笑いや美味しいご飯、友人と過ごす時間などが自然と笑みをもたらします。しかし、その中でも特に私は「児童虐待」という問題を解決することを決心しています。 児童虐待を受けた子どもたちは、心に深い傷を一生背負って生きていかなくてはなりません。助けを求めたいけれど、求めても何もしてくれなかったという喪失感や、「大人はどうせ頼りにならない」という無力感を持ちながら苦しんでいる子どもがたくさんいます。私は、そんな社会を終わりにしたいと思っています。 助けを求めて助けてもらえる、また大人を頼ればどうにかなると思ってもらえるように、SOSを発信しやすい環境を作っていきます。直近の具体的な目標としては、誰もが遊びに来られる学校外の居場所を創造することです。 地域のコミュニティが衰退してきた今、子どもの遊び場も少なくなっています。また、保護者も地域内で孤立してしまい、子育ての相談ができる人がいなくなる傾向があります。そこで、大人も子どもも気軽にほっと一息つける居場所を作っていきます。さらに、子どもたちの未来を守るための教育カリキュラム「児童虐待予防教育」も進めていき、子どもも大人も笑顔で溢れる社会を実現します。 最後に在学生や大学に向けてメッセージをお願いします! 在学生の皆さんへ 大学生活は「人生の夏休み」とよく言われています。また、大学受験する際にこんな言葉を言われませんでしたか? 「受験勉強は、夏休みが1番の山場」 世の中では、「夏休み」という期間をどう使うかそれでその後の人生が変わってくるかもしれないということです。しかも、「夏休み」が4年もあります。この時間をどう使うかで、社会人になるまでに大きく差がつきます。現に私も大学1年生の時に、他の大学で起業している人や社会で成功している同年代の方と会い、ものすごく差を感じました。正直こんなに差があったら追いつけないとも諦めかけた日もあります。諦めることは本当に簡単です。でも、諦めなければクラウドファンディングで資金調達も会社を設立することも、行政機関と連携した居場所作りをすることも必ずできます。必ずと言い切れるのは、諦めずにずっと続けるからです。僕は、とんでもないほどの負けず嫌いで、しつこいやつです。だから、居場所作りの開業も虐待予防教育の導入も必ずやり遂げます。 「夏休み」という時間をどう使うかはあなた次第です。それぞれが最高に楽しい大学生活を送ってください!応援しています! 畿央大学の皆さんへ 在学中は本当に色々なことでご迷惑をおかけしたこともたくさんあると思います。そんな中でも優しく何も知らない私に、世の中のことを教えていただきありがとうございました。畿央大学に在学していたからこそ、私は今の活動ができています。 2021年に奈良県で虐待防止イベントをする際や2022年に奈良県庁に訪問した際も本当に温かく見守ってくださり、無事に会社も設立することができました。畿央大学を卒業したことを誇りに思って今後とも活動を続けてまいりますので、今後とも何卒よろしくお願いします。 関連記事 海外のスポーツチームでトレーナーをする卒業生が大学に帰ってきてくれました~理学療法学科 【森岡准教授が読売新聞に】8/17(土)夏の無料体験講座「ひらめき☆ときめきサイエンス」予約受付中! 6/21(金)ならコープとのコラボ企画「こども寺子屋」を開催しました! タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.4~学校での授業実践を通じて タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.3~タイ農村部の教育的課題って? タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.2~コンケン大学でワークショップに参加! タイ ドンデーン村での教育調査レポートvol.1~現代教育学科教員が22年ぶりの再訪!
2025.02.03
英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.8 ~ 新年も積極的に活動しています!
2020年度に開設された現代教育学科英語教育コースでは、6か月間にわたって英語圏で生活し語学や異なる文化・価値観を学ぶ「セメスター留学」を2回生後期に開講。今年度は、2回生3名が、2024年9月21日(土)にカナダのビクトリアに出発しました。現地からの学生リポート第7弾です! こんにちは。現代教育学科英語教育コースの川上明莉です。現在、カナダのビクトリアに畿央大学から3人で留学しています。早速、現地での生活をリポートしていきます。 雪が降る日を楽しみに待っています。 年が明け、どんどん寒くなってきました。日はどんどん長くなっていきますが、最低気温が0度になりました。今年は例年に比べて温かいと先生やホストマザーに教えてもらいました。少し雪を体験してみたいという気持ちがあるので、寒さは苦手ですがいつ雪が降るのかと楽しみにしています。 ビクトリア・バタフライ・ガーデンズへ! 週末にビクトリア・バタフライ・ガーデンズに行ってきました。中はとても暖かく、上着なしで過ごすことができました。見たことのない大きさの蝶や虫が展示されていて、最初は少し怖かったです。他にもフラミンゴなどの鳥が放し飼いにされていてとても楽しみました。 ダンスアクティビティを実施しました! また、1月3日にGVでダンスを教えるというアクティビティをさせてもらいました。英語でダンスを教えることは初めてでとても緊張しましたが、先生や友達に助けてもらい、なんとか成功しました。たくさんの人に参加してもらい、このような貴重な経験をできてとてもよかったです。2月にもう一度行うので、次はもっとすらすらと教えられるように頑張りたいです。 残り帰国まで2か月をきりました。もっと英語力が伸びるように頑張りたいです。最後までご覧いただきありがとうございました。 現代教育学科 英語教育コース 2回生 川上 明莉 関連記事 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.1~今年は3人がカナダへ! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.2 ~ カナダに来て3週間がたちました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.3 ~ ウィンタースポーツ観戦を楽しみました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.4 ~ 祝日の過ごし方! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.5 ~ 誕生日を祝ってもらいました! 英語教育コース「セメスター留学2024」 現地リポート vol.6 ~ もうすぐクリスマス! ▶ イギリス短期語学留学2024についての記事は こちら ▶ カナダ短期語学留学2024の記事は こちら
2025.02.01
次世代教育センター主催イベントプログラム「AIのその先へ」を開催!
21世紀に入って20年以上が経ち、ひとが作るような文や声や絵をつくるAIも登場しています。これからも車の運転や医療診断など、AIがひとの代わりに出来ることがどんどん増えてきます。そこで、これからの社会を担う皆さんに「ひととAIの関係」に関する教養を身に付けてもらうことを目的として、昨年度に引き続き、冬休みにオンデマンド型の講座を実施しました。学科、学年をこえて12名の学生の皆さんが参加しました。 ※次世代教育センターは2021年4月、次世代社会のニーズに応えられる幅広い教養を身につけた人材の育成を目的として開設されました。毎年度、様々なテーマを取り上げた講座を実施しています。 今年度は、AIの「こころ」と「からだ」に関する考え方やテクノロジーを紹介した上で、近未来のひととAIの仕事について説明しました。また、担当教員が全1回の講義動画を配信し、学生の皆さんから質問や意見、感想を送ってもらいました。そして、全ての質問への回答や皆さんの感想を記したファイルを作成し、参加者全員で共有しました。 第1章の「ひととAIの『こころ』」では、ひとの「こころ」とは人生経験(本棚のようなもの)であることや、AIはひとと何十年も共に過ごせば「ひとと同じような」こころを持てることを説明しました。しかし、育成に時間がかかり、管理方法にも課題が残るため、「こころ」が必要な仕事はAIには不向きであることや、「味覚」「臭覚」「身体の動き」などを含む仕事も不向きであることを説明しました。 ▲AIのこころの育て方を説明しているスライド ▲AIには難しい仕事を説明しているスライド 学生の皆さんからはひとは人生を歩むことで経験を積み、そのこころを感情の土台としますが、AIは学習能力を活用した経験(こころ)を自分自身から湧き出る感情の土台にはしないと考えます。そのため、ひととAIは同じようにこころを持つことはできるとしても、その2つの性質は異なると考えます。という意見を貰いました。 講演者からは「生存本能」の様に、ひとには何かを経験する前から備わっている本能があります。これらの本能と経験が基になって感情が生まれます。例えば、「目の前の現象」に似た現象によって死にそうになった経験があれば、「目の前の現象」を見て「恐怖」を感じます。そのため、AIにも「生存本能」のような「本能」を与えて、経験と共に感情の土台にするように設計すれば、家族から「学習」するAIはひとに近づくと考えられます。と回答しました。 第2章の「ひととAIの『からだ』」では、仮想空間において仮想のからだ(アバター)を持つ時代が来たことを説明しました。そして、社会参加のきっかけになる等良い面もありますが、本来の心身への数々の悪影響もあること、さらには実社会に欠かせないブルーワーカー不足まで起きていることについて説明しました。その上で、自分の人生そして社会を長い目で見て、仮想空間とアバターを活用することに言及しました。 学生の皆さんからは仮想空間を用いることで障害のある人が自分らしく生きることができるのではないかと考える一方で、特別支援教育で「害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることが必要なくなるのではないかと感じました。そのため、仮想空間において仮想のからだを持つことは教育の在り方を問い直すことにつながるのではないかと考えました。という感想を貰いました。 この感想に対してはその通りかもしれません。もっと正確に言うと、“必要なくなる”ということはなく、“授かるべき必要な知識技術が変わってくる”というのが正しいと思います。物理的身体の問題を仮想空間で解決できるのだとすると、それをどのように制御していくのか、どのように制御したらコミュニケーションが円滑になるのか、などについての知識が必要になってくるのだと思います。ただし、そのような世界がくるのはかなり先のことかと思います。」と回答しました。 そして、講座全体に対して最近ではAIに関するニュースをよく聞きます。良い面もありつつ悪い面もあるということを実感しました。これからの時代はAIと関わっていくことが多くなります。そのため、今後もAIに注目していきたいなと思いました。という感想を貰いました。 講演者達からは10年ほど前に政府や民間企業が予想した以上に日本の出生率が下がってきていることもあり、AIのニーズが高まってきています。一方で、人の文章や絵や声などを模倣する、なりすましAIなども開発されています。さらに自律的に人に殺意を持つAIが出てくる可能性も指摘されています。自分そして社会にとって一つ一つのAIの使い方を考える習慣を身に付けていく心構えは大切であると思います。と回答しました。 さらに、次のような質問も貰いました。倫理的な問題を無視して、人員不足や少子高齢化などを解消するために、クローンとAIのどちらかを増やすとしたらどちらがよいと考えますか。クローンもAIも育てなければならないことには変わりないと思うので今回の講義を通して疑問に感じました。という質問を貰いました。 そこで、講演者達からは(1)純粋に人間の機能をもつ生命体を増やすならば、クローンを増やす方が良い様に見えますが、人間の代わりにAIロボットが働いてくれるならば、経済的時間的に子どもを産み育てる余裕ができて、出生率が上がる可能性もあります。(2)クローンの基となる人からの同意をどのように得るのか、また、クローンを育てる人をどのように決めるのか、その人との関係は、といった項目について法律が整備されるかどうかがクローンが社会に受け入れられるかどうかを決めると思います。(3)ただ、倫理的問題は避けては通れないですし、こういう話はこの先ずっとしていく必要があると思います。AIにもこころに似たものが創られてくると思いますので、そうなると、これを生命だと考えることもできます。そのような段階では,AIロボットを創ったり壊したりすることにも倫理的問題が出てきそうです。と回答しました。 学生の皆さんからの質問や意見、感想は、非常に本質的かつ発展的なものあったため、我々教員も触発され、色々なことを考えながら回答しました。充実したプログラムになったと考えています。 畿央大学大学院健康科学研究科 冬木正紀・大住倫弘 2024年度 次世代教育センタープログラム 畿央大学 次世代教育センター 次世代教育センター 関連記事 次世代教育センター主催「ライフプランニング講座」「文章読解・作成能力検定講座」を開催! 次世代教育センター主催「Excelの魅力発見・体験講座」を開催! 次世代教育センター主催「プレゼンテーション力養成講座~パワポで表現する自分の未来予想図~」を開催! 次世代教育センター主催:「コミュニケーション力養成講座~一生ものの自己紹介で自己発信力を高めよう~」を開催! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~基本編~」を開催! 次世代教育センター主催「近未来テクノロジーの生かし方」を開催! 次世代教育センター主催「Excelスキルアップ講座~応用編~」を開催! 次世代教育センター主催「文章読解・作成能力検定講座」を開催しました!
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