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畿央の学びと研究

2025.05.14

人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2025 vol.1~事前準備編「岡みんなの格子縁側」の設計と加工

人間環境デザイン学科では2年次前期配当「フィールドワーク演習」の一環として、2025年5月14日(水)から18日(日)まで、『明日香村国際ワークショップ2025(International Workshop in Asuka 2025)』を開催します。今回は「岡みんなの格子縁側」※を事前準備する様子をご紹介します! ※「岡みんなの格子縁側」…「明日香村と畿央大学との相互連携に関する協定」に基づき、明日香村岡大字の地域住民の交流場所および居場所の創出を目的に製作・設置される予定です。設計担当は畿央大学の陳ゼミで、プロゼミ活動として、現地実測調査および明日香村岡大字の地域住民との意見交換会が行われました。この縁側の使われ方は休憩だけではなく、岡地区のことの掲示・展示、古い写真や歴史の語り、住民や来訪者の交流場所になることが想定されています。 『明日香村国際ワークショップ(International Workshop in Asuka 2025)』において、参加の3大学【畿央大学+国立成功大学(台湾)+国立高雄大学(台湾)】の学生たちと教員によって組み立て、明日香村の岡地区に設置する予定です。 事前準備を2025年3月10日、11日、12日の3日間行いました。春休み期間ではありましたが、ワークショップ参加者の多くの学生と「岡みんなの格子縁側」の準備を始めることができました。初日から2日間は、最終日の組立に向けて、材料の加工を行いました。 2025年3月10日、11日 墨付け・加工 今回使用した木材は、奈良県産の吉野桧です。 桧の香りが漂う、素敵な空間で準備をすることができました。桧は、比較的柔らかく、傷が付きやすい欠点があります。そのため、より慎重に加工をする必要がありました。         材料の切断、長さ調整をチームに分かれて実施しています。         制作作業 製作作業は、A班(庇)、B班(フレーム)、C班(格子)、D(縁側ベンチ横材)、E班(縁側ベンチ脚と座面)に分かれ、設計図によって墨付け・加工が行われました。       初めて鋸を触る学生や、大きな木材を初めて扱う学生もいましたが、先輩後輩関係なく、自分たちの持っている知識を出し合って、協力し合うことで、作業を進めることができました。 加工で大変だったことは、ミリ単位の小さなズレが大きなズレを起こすことでした。何度も微調整を繰り返し、加工を行いました。   ▼Aチーム   ▼ Bチーム   ▼ Cチーム   ▼ Dチーム   ▼ Eチーム   2025年3月12日 組立と調整 最後の調整を全員で行い、組み立てに向けて進んでいます。細かい作業があるため、真剣なまなざしで、集中して作業しています。 ついに骨組から組み立てが始まりました。 掲示板の骨組からつくっていきます。大きな材料をみんなで支え一つの骨組みの完成をめざします。     次に座面の組み立てが始まりました。人が一番触れる部分なので慎重に組み立てを行います。       骨組の組み立てが終わり地面に立ち上がりました!肘木の取り付け、座面の設置を行いました。     格子以外の掲示板の組み立て、座面の設置が完了したので座れるようになったところで記念写真です!     肘木の加工です。かわいい模様を掘り入れました。細かいところにもこだわりを込めています。     格子も取り付け一度すべての組み立てが完了しました。 模型を上に並べてみましたが、大きさの違いが一目瞭然です。       完成したものと一緒にみんなと記念写真!3日間一緒に作業ありがとうございました! 3日間で墨付けから組み立てまでの作業を行い、事前準備の大切さ、連携を取っての作業が大切だということを知りました。事前に図面を完成させて加工図なども用意していたためそれぞれの班が各自で作業を進めることができ、よかったなと思いました。また、今回いつも作業しているメンバーとは違うこともあり、お互いに何をしているか何をすべきかなど確認、連携をとって進めることが大事だなと改めて感じました。3日間でしたが、学びが多く楽しかったです。 今までは、自分たちで設計した建築は、模型でしか見ることができませんでしたが、今回初めて実際に作るという経験ができました。自分たちの設計したものが、模型ではなく、実際のカタチになるということ、そして、将来の利用者を想定して製作を進めることが建築の楽しさであると気づくことができました。 人間環境デザイン学科  3回生 吉川 香帆子、櫻井 祐美香 関連記事 ▼ 昨年度実施の明日香村国際ワークショップ2024の様子はこちらから 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.1~台湾から大学生・教員が到着! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.2~課題への取組がスタート! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.3~現地調査や意見交換を進めました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.4~活性化案を発表しました! 人間環境デザイン学科 明日香村国際ワークショップ2024 vol.5~最終日を迎えました!   ▼ 人間環境デザイン学科関連記事はこちら 青垣園 Cafeあおりん の外構の設計連携活動 ~ 人間環境学科 陳ゼミ 「佐味田みんなの縁側」の塗り替えおよび春の板絵描き・障子替え ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.2 ~ 人間環境デザイン学科 社会と医療の未来をデザインする~人間環境デザイン学科「Japan Venous Talk 2025参加記」

2025.05.14

日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター

2025年4月25日に、フランス・リヨンで日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 3rd Meetingが開催されました。   ▼ 前回の様子はこちら ▼ 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター     CREST:国立研究開発法人科学技術振興機構による戦略的創造研究推進事業 ANR:The French National Research Agency (ANR) NARRABODY:Narrative embodiment: neurocognitive mechanisms and its application to VR intervention techniques (ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用)   CRESTは国内の競争的科学研究費としてはトップに位置するもので、本学森岡周教授らの日仏合同研究チームが2.74億円(5年6ヵ月/3研究室合同)の研究費を取得しています。   【プレスリリース】森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 スケジュール <Research Progress Reports> □Eric Chabanat: Introduction □Osumi Michihiro: Rehabilitation for phantom limb pain □Yvan Sonjon: Social influences on chronic pain: investigating cognitive mechanisms of pain perception □Yuki Nishi: Quantifying real-world upper limb activity using accelerometers □Anaëlle LEBATTEUX: Presentation of  self-efficacy questionnaire in pain management     Online Session (Shotaro Tachibana, Chair) □ Discussion on Interview Reports □ General Discussion   Extra Session □Yuki Nishi: How to measure real-world upper limb activity using accelerometers     日本側は森岡 周 教授(畿央大学)、大住 倫弘 准教授(畿央大学)、大松 聡子 客員准教授(畿央大学)、西 祐樹(長崎大学)が現地参加し、嶋田 総太郎 教授(明治大学)、田中 彰吾 教授(東海大学)がWebで参加されました。フランス側からはJean-Michel Roy 教授(ENS-Lyon)、Eric CHABANA 助教授(リヨン神経科学研究センター,INSERM)、Shotaro Tachibana 研究員(リヨン大学病院)、Hugo ARDAILLON(リヨン神経科学研究センター)をはじめ、多くの共同研究者、大学院生らが参加されました。   今回のミーティングでは、疼痛分野におけるナラティブ・エンボディメントの枠組みで、自己効力感や脳波のネットワーク解析、上肢運動など、各研究に関する進捗報告が行われました。方法論に関する助言や革新的なアイデアの提案がなされ、活発な議論が交わされました。また、議論の中で国際共同研究が創発され、貴重な機会となりました。   フランス側の研究者のおもてなしや心配りに感銘を受けるともに、信頼関係を深める契機にもなりました。本ミーティングは国際的かつ学際的な研究展開にとって、極めて意義深く、今後の研究の深化と連携の発展に向けた確かな基盤が築かれたといえます。   関連記事 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。  日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 1st Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター 日仏国際共同研究CREST-ANR NARRABODY 2nd Meetingが開催されました!~ニューロリハビリテーション研究センター  

2025.05.14

福祉コミュニティあおがきの外構の設計連携活動 ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ

人間環境デザイン学科陳ゼミでは2023年の冬(11月〜12月)に、当時の2、3回生がグループとなって、社会福祉法人 青垣園 福祉コミュニティあおがきの外構の設計を行い、施設の方と会議を重ねながら「maru」をテーマに地域のコミュニティ空間となる場所を考えました。 私たちが考えたデザインを多く取り入れてもらい、無事に完成しました。今回は2025年3月に現地を訪問した内容をレポートします。       完成した福祉コミュニティあおがきの様子です。当時製作した模型と比較しても、かなり多くのデザインを反映していただくことができました。     ▼提案時の模型   施設の方から普段の使われ方や利用している人について説明していただきました。     自分たちが設計したベンチや芝生広場を、座ったり、寝転んだりして居心地の良さを体感しました。         見学後に併設されているふれあいコーナー"Caféあおりん"で売られているスイーツをご馳走していただきました。自家栽培のいちごは大きくて甘く、とても美味しかったです。     参加学生の感想 ● 自分たちが考えたプランの一部が採用されて、一部の提案が実現できて、とても嬉しかったです。それが形になっているのがとても感動しました。実際に、地域の方々がその空間を利用していることも伺い、これから地域住民の方に愛される場所になって欲しいと思いました。 S.Kさん   ● 実際に広場が完成してから足を運ぶ機会が無く、今回初めて現地にて見学をさせてもらいました。休憩場所、芝生共に綺麗な状態に保たれており、2階テラスからの景色はとても気持ちの良いものでした。施設の方にドリンクとケーキをご馳走して頂き、とても有意義な時間を過ごせました。大変貴重な経験をさせて頂き、施設の方々に心より感謝申し上げます。 S.Sさん   ● ゼミで初めての仕事が青垣園の前庭提案でした。高齢者や子どもなど、色々な視点から提案を考え、ゼミメンバーのアイデアを集結させた設計物が採用されただけでなく、それが実際に建てられることで、目に見える達成感とやりがいを感じることができました。貴重な体験をさせていただき、「自分がなりたいもの」について考える良いきっかけになりました。 T.Sさん   人間環境デザイン学科 4回生 白木 滉大 関連記事 ▼ 陳ゼミの活動についての関連記事 「佐味田みんなの縁側」の塗り替えおよび春の板絵描き・障子替え ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ プロジェクトゼミ 御所まち旧和光ビル跡地活用提案 ~ 人間環境デザイン学科 陳ゼミ 前川ゼミ 吉永ゼミ 河合町佐味田地区の「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の動物将棋の制作活動 ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 明日香村の屋外居場所の縁台をメンテナンス!~ 人間環境デザイン学科 陳ゼミ   ▼ 人間環境デザイン学科についての過去の記事 社会と医療の未来をデザインする~人間環境デザイン学科「Japan Venous Talk 2025参加記」 人間環境デザイン学科プロジェクトゼミ報告会を開催しました 完成した椅子を畿央大学付属広陵こども園の子どもたちにお届け ~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」 学生がデザインしたKIOオリジナルバッグが完成しました!~人間環境デザイン学科 第4回近畿学生住宅大賞で3回生が「企業賞」に!~人間環境デザイン学科

2025.05.14

大阪・関西万博で万博BENTOを販売!26日の販売を終えて~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~

2025年4月13日(日)に開幕した大阪・関西万博。4月19日(土)、20日(日)に続き、26日(土)にも、関西パビリオン多目的ホールにて行われた万博BENTOの販売に本学のヘルスチーム菜良※が参加しました。   ※ヘルスチーム菜良…管理栄養士養成課程を持つ奈良県内4年制大学(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)で構成されており、食育啓蒙活動に取り組んでいます。 万博BENTO 販売最終日! 万博BENTOは、ヘルスチーム菜良の学生が奈良県産の食材を用いて開発したレシピを和食井上様のご協力のもと、完成させることができました。26日も、前回同様に限定100食・税込1000円で販売しました。大阪・関西万博での最後の販売の様子をお届けします。     26日も、20日と同様に時間帯ごとに販売数を制限して実施しました。11時からの60食は1時間で完売し、13時の30食、15時の10食は、いずれも15分で完売しました。19日、20日の販売が好評だったこともあり、26日も多くの方にご来場いただき、どの時間帯も勢いが衰えることなく、すぐに完売しました。   販売に参加した学生の感想   販売時間前から長蛇の列ができており、あっという間に完売して嬉しかった。もう少し販売数を増やしてもよかったと思った。 メニュー一つひとつに興味を持ってくださる方が多く、1年間頑張ってきてよかったと思った。 ポスターやレシピをご覧になり、お弁当やヘルスチーム菜良のことを事前に知ってくださっていた方がいたのが嬉しかった。 テレビ出演を見てくださった方から「見たことある!」と声をかけていただいて、多方面から興味を持ってもらえていることを実感し、喜びを感じた。 他大学との学生とも交流ができ、販売活動以外にも貴重な経験ができた。 食べ終わった後に「おいしかった」と声をかけてもらえたことが嬉しかった。 手に取ってくださったお客様、並びに関係者の皆様へ 万博BENTO企画は、大規模イベントへの出店ということもあり、準備段階から不安や緊張を感じていました。しかし、多くの方々の支えにより、3日間で合計300食を無事に完売することができました。心より感謝申し上げます。   来場者の方々からは、「おいしかった」「また食べたい」といった温かいお言葉を直接いただくことができ、大きな励みとなるとともに、今後の活動に活かせる貴重な学びにもなりました。また、長時間にわたる準備や搬入、販売対応にご尽力いただいたスタッフの皆様、そして準備段階からご支援くださった関係者の皆様にも、深く御礼申し上げます。   万博という大きな舞台で、奈良の魅力を“食”という形で多くの方にお届けできたことは、私たちにとってかけがえのない経験となりました。この経験を活かし、今後も奈良の魅力を伝える活動に一層取り組んでまいります。   引き続き、温かいご支援をよろしくお願いいたします。 "万博BENTO" 今後の販売情報 8月9日(土)、8月10日(日) 奈良のうまいものプラザでの店頭販売決定! ~詳細は後日公開~   Instagramではヘルスチーム菜良の活動をリアルタイムでチェックできます。万博BENTOに関する投稿もたくさんしていますので、以下のリンクから、ぜひご覧ください!     ヘルスチーム菜良協議会 ヘルスチーム菜良 畿央 nutrition egg 健康栄養学科 3回生 岡田 こころ 2回生 外池 美那、畠山 日那、吉原 実瑠 関連記事 万博BENTOの売れ行き好調!19日、20日を終えてのレポート~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~ “奈良県産食材”使用「万博BENTO」を大阪関西万博会場で販売します!~ヘルスチーム菜良 大阪関西万博 奈良県公式ホームページ 万博BENTO

2025.05.14

新入生歓迎会を行いました!〜健康栄養学科・ヘルスチーム菜良

2025年5月10日(土)、ヘルスチーム菜良※の新入生歓迎会を行いました。 ※ヘルスチーム菜良…管理栄養士養成課程を持つ4年制大学(畿央大学・近畿大学・帝塚山大学・奈良女子大学)で構成されており、食育啓蒙活動に取り組んでいます。   新入生に、ピザバトルで販売予定のピザと、畿央祭で販売予定のドーナツを味わってもらうため、朝から2・3回生で集まり、準備を進めました。   ▼ 準備の様子     ▼ 梅しそ薫るごろっと大和丸なすとじゅわっとハラスのピッツァ   ▼ 3種のドーナツ(枝豆・きなこ・チョコバナナ)   当日は、約30人の新入生が参加してくれました。自己紹介を聞く中で、ヘルスチーム菜良に魅力を感じて入学したという学生や、商品開発に興味を持っている学生がいてとても嬉しく感じました。   様々な思いを胸に入部してくれた新入生たちがのびのびと活動できるよう、私たち上回生がたくさんサポートしていきたいと思います。   ▼ 新入生歓迎会の様子   ▼ 新入生歓迎会に参加した現幹部メンバー   これから、1回生のみなさんと一緒に活動できるのがとても楽しみです!   健康栄養学科 3回生 薮田 真歩   ヘルスチーム菜良協議会 ヘルスチーム菜良 畿央 nutrition egg   関連記事 万博BENTOの売れ行き好調!19日、20日を終えてのレポート~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~ 大阪・関西万博にて販売する万博弁当の開発に参加!~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良~ 【全国4位】フードスペシャリスト資格認定試験で特別表彰!~健康栄養学科 第1回みどり戦略学生チャレンジ近畿大会で4回生が「近畿農政局長賞」を受賞!~健康栄養学科 大和食材を使用したジェラートを考案し、完成発表会が開催されました! ~ 健康栄養学科 ならコープ「らくらくお料理パック」レシピ開発に挑戦!vol.1~健康栄養学科 野迫川村「郷土料理研究交流実習会」に参加しました!~ 健康栄養学科 ラジオ「FMヤマト」で、4大学対抗ピザバトルを紹介!~健康栄養学科・ヘルスチーム菜良

2025.05.12

2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.3 ~ 理学療法学科

理学療法学科に新入学生を迎え、2025年4月7日(月)に新入学生研修が奈良ロイヤルホテルで開催されました。 この研修会は、新入学生に対し、新入学生、3回生、卒業生,教職員など様々な立場の人とコミュニケーションを積極的に図り、横と縦のつながりを深めること、理学療法士を志す上で本学の建学の精神である「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」がどのように関わるかについての理解を深め、今後の大学生活をどのように過ごすべきかを考察することを目的としています。   今回、新入生62名、3回生2名、卒業生2名、教職員3名が参加しました。プログラムは新入生自己紹介、卒業生・3回生の講演、グループワーク、発表という流れで実施しました。   ▼ 新入生の皆さんには登壇して、一人ずつ簡単な自己紹介をしてもらいました。   また今年は、新入生の皆さんが少しでも早く仲良くなってもらうために、3回生からアイスブレイクを目的としたいろいろなグループゲームを行い、いま流行りの「ito」では各グループともに大盛り上がりでした!     今回の奈良ロイヤルホテルは初めての会場でしたが、昼食メニューもボリュームたっぷりでとても美味しかったです。食べながら新入生同士の話もかなり弾んできていることを実感できました。     3回生の講演 3回生 寺野 真音さんは、理学療法学科の仲の良さと「スポーツ分野で活躍する理学療法士になる」という夢を叶えるために大学生の間からできることについて講演しました。 特に、夢を叶えるには「自分から行動すること」の大切さを伝えました。新入生の皆さんにも大学での勉強は受け身ではなく、興味・関心のある分野を見つけ、夢に向かって積極的に行動することで色々な人たちとのネットワークが広がっていくことを感じてもらえたのではないかと思います!     続いて3回生の大西 晴翔さんより畿央大学の紹介、大学生活中の活動を伝えました。   大学での勉強のコツや所属しているアルティメット部の活動などを紹介し、リアルな畿央生の日常を感じてもらえたのではないでしょうか。 卒業生の講演 今回は長吉総合病院で活躍されている井上 健さん(11期生)と南奈良総合医療センターで地域リハビリテーションを実践されている西井 美紗衣さん(11期生)からそれぞれ「建学の精神と理学療法士を考える」というテーマでお話しいただきました。   井上さんの講演の中では理学療法士として働きながら感じる思いをランキング形式で発表してもらいました!医療従事者としての立ち振る舞い、患者さんとの接し方などどれも建学の精神に当てはまる部分が多いことに気づきました。   西井さんの講演では、実際に担当されたケースのお話しから、患者さんの出来ることが増えてくることが理学療法士としてのモチベーション向上にとても影響していることがわかり、病院のリハビリとは違った目線をもって地域で真剣に活躍されている様子がよく伝わってきました! グループワーク 「建学の精神と理学療法士を考える—すてきな理学療法士になるための4年間—」をテーマにグループワークを行いました。積極的に意見を交わし、楽しく取り組んでいたことが印象的でした。グループワーク中は,笑顔が絶えない班が多く、非常に良い雰囲気でした。     発表・質疑応答 発表では、入学して間もないにも関わらず、どの班もパワーポイントでのスライド作成が上手く、とても分かりやすかったです。また、班の中での仲の深まりが見られました。新入生の皆さんには、これからたくさんの壁が待ち受けているかと思いますが、同期との絆を深め共に乗り切ってくれたらと願っております。     最後に・・・ 3回生からのコメント 今回の新入生研修に参加して,私たち3回生も多くの刺激をもらい、初心に帰ることができました。これからの授業ではより臨床に近い内容を勉強していき、また3回生の後期にはいよいよ臨床実習がスタートします。新入生の良い見本となるように少し上の先輩として頑張っていきたいと思います!   理学療法学科 3回生 大西 晴翔、寺野 真音 1回生担任からのコメント 予想していた以上に新入生全体としてのまとまりを感じた研修会でした。また理学療法士を目指す動機は人それぞれですが、強い思いを抱いて入学された方々が多いことに少し感動し、同時に卒業まで全員揃って国家試験を乗り越えて欲しいという期待も感じた1日となりました。   理学療法学科 1回生担任 高取 克彦(1組)、梶原 由布(2組) 関連記事 2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.1 ~ 看護医療学科 2025年度 新入学生研修 学科別レポート vol.2 ~ 人間環境デザイン学科    

2025.05.08

「佐味田みんなの縁側」の塗り替えおよび春の板絵描き・障子替え ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ

人間環境デザイン学科の陳ゼミでは、佐味田地区の皆様と河合町役場と協力して『佐味田みんなの縁側』を制作し、2023年5月12日から河合町 佐味田集会所前に設置しています。 ▶ 前回の活動を紹介した記事はこちら 「佐味田みんなの縁側」の塗り替え   私たち陳ゼミ3回生と2回生は、2025年3月20日(祝・木)に佐味田で自治会の方と一緒に縁台の塗り替え作業を行いました。   以前塗ったペンキを機械や紙ヤスリを使ってヤスリがけをし、縁台の補修も行いました。自治会の方と楽しくお話しながらみんなで協力しました。座面など面積が大きい部分は機械で、細かい部分は紙ヤスリを使って丁寧に行いました。     ▼ 午前の1回目塗りには、ペンキをムラなく細かいところまで丁寧に塗りました。   ▼ 午後に2回目塗りも行い、一度ペンキを塗った後少し乾かし、もう一度塗りました。 春の板絵描き 2025年3月20日に住民の皆さんと一緒に春の板絵を制作しました。皆さん植物や動物や食べ物など各々が思う春をテーマにした作品を描いておられました。真剣に描かれている大人の方やニコニコ楽しく制作する子どもさんがいました。       「佐味田みんなの縁側」の組立と再設置 翌日、前日塗ったペンキを乾かし、「佐味田みんなの縁側」の組み立てと設置を行いました。自治会役員の方も2日間集まってくださいました。     組み立てた後最終確認を行い、壊れているところ、汚れ、塗り忘れなどみんなで確かめました。また光箱の照明器具の電池交換を行い、照明器具の取り付け用の部材も修理しました。     ▼ 組立の後、春テーマの障子に張り替えました。   この障子の絵は季節が変わる度にその季節にあった絵を展示しています。今回、私たちは春に関連する植物をテーマにして、春の雰囲気が感じられるように、タンポポやつくしなどの絵を描きました。     住民たちが描いた「春の板絵」を「佐味棚」に飾って、「佐味田みんなの縁側」には、さらに春の雰囲気が感じられるようになりました。   Before(冬テーマ) After(春テーマ)   ▼ 夜になるとライトが自動で光り、季節の絵が引き立ちます。   参加学生の感想 短時間でしたが、自治会の方と一緒に活動することで住民の方の声を直接聞くことができとても良い時間、経験を過ごしました。たくさんの方が使用してくれているからこそペンキが剝がれてきていたのだと思いました。写真でも一目瞭然ですが、メンテナンス前よりとてもきれいになり、またペンキが剥がれるほどたくさんの方に使用してもらいたいと思いました。  (Hさん) 普段私の地元ではあまり近隣住民の方とお話しする機会がないため、ゼミの活動で地域の方と交流する経験ができて良かったです。また、佐味田の方達は交流してみて全体的に明るく、子供達の面倒見が良い印象を持ちました。  (Kさん)   人間環境デザイン学科 3回生 廣瀬 彩音、川本 有珂 【追記】 佐味田における卒業研究の発表会 2025年3月20日に、陳ゼミの卒業研究<LOCO農square ~建築×農×食に関連した体験型交流施設~>の発表会が行われました。     子ども向けの発表を聞きに来てくれた子ども達は発表に興味津々で、模型の前で身体を乗り出し、立ち見で真剣に発表を聞いていました。広場の活用提案に対して、遊び場を設置して欲しいなどの意見をいただきました。   次に大人向けの発表会も行い、住民の方は真剣に聞いて、農体験施設の利用方法などの質問やご意見があり、学生たちと住民さんとの有意義な交流の場となりました。   人間環境デザイン学科 准教授 陳 建中   関連記事 ▼ 陳ゼミ 河合町佐味田地区での活動についての過去の記事 河合町佐味田の居場所計画で「佐味田みんなの縁側」“縁台”を提案!~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所計画 「佐味田みんなの縁側」制作・発表~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田の居場所「佐味田みんなの縁側」の活用状況調査~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田地区「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の制作活動~人間環境デザイン学科 陳ゼミ 河合町佐味田地区の「佐味田みんなの縁側」の増設 板絵の飾り棚および遊び道具の動物将棋の制作活動 ~人間環境デザイン学科 陳ゼミ   ▼人間環境デザイン学科についての過去の記事 社会と医療の未来をデザインする~人間環境デザイン学科「Japan Venous Talk 2025参加記」 人間環境デザイン学科プロジェクトゼミ報告会を開催しました 完成した椅子を畿央大学付属広陵こども園の子どもたちにお届け ~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅱ」~ 学生がデザインしたKIOオリジナルバッグが完成しました!~人間環境デザイン学科 第4回近畿学生住宅大賞で3回生が「企業賞」に!~人間環境デザイン学科

2025.05.08

1回生・2回生交流会を開催しました ~ 理学療法学科 ~

理学療法学科1・2回生の交流会を初開催!   2025年4月22日(火)の5限、理学療法学科の1回生・2回生の交流会を開催しました。これから専門的な勉強を進めていく1回生のために、早期に上回生との交流機会を作ることで学生生活へのアシストになればと考え、2回生と教員が主体となり交流会を企画しました。     当日は8つのグループに分かれ、最初はアイスブレイクを行いました。グループ分けもランダムだったので、先輩後輩だけでなく1回生同士の仲が深まる場面もありました。       その後はグループ対抗の解剖学リレーを行いました。解剖学は1回生にとって大切な授業の一つであり、授業で習う人の骨のことについて馴染んでもらえるよう、骨をテーマにしたリレーを行いました。内容やルール設定も含めて理学療法学科らしさが詰まったものですね。     1回生はまだ分からない内容があるものの、先輩からの指示に耳を傾けながらも骨の模型を探していました。時には先生もサポートに入り、教科書を使いながら説明もしていました。       その後は部屋を変えて茶話会を実施。 1回生にとっては、授業のことや学生生活に関する質問をすることで不安解消の場となり、2回生は、1年間の学生生活を振り返るとともに、後輩の相談に乗ることで先輩としての自覚を感じる機会となりました。       今回は初めて行ったイベントではありましたが、多くの学生が集まって交流する姿を見ることができたのはとても良かったことだと思います。これから理学療法学科の縦のつながりがより深まればと思います。   2回生からのコメント ● 初の1、2回生交流会ということで、皆さんに楽しんで頂けるか不安な気持ちもありましたが、ゲームやお話会を通してとても楽しい時間を過ごすことができました!これからも縦の繋がりを大切にしながら、2回生として頑張ろうと思います!                                            大塚 陽南子   ● 新1回生と2回生が様々な出し物で交流しましたが、お互いの学年にとって学びのモチベーションが上がったり、自分の勉強のスタイルの参考になったりと、いい刺激になりました。 橋本 庵冶   ● 1回生のフレッシュで誠実な姿から、忘れかけていた初心を取り戻すことができました。「後輩にかっこいい背中を見せるため」という、大学生活における新たな自分の目標ができました。 古川 裕貴   教員のコメント ● 大学全体のウエルカムイベントとは異なり、今までにない理学療法学科独自の企画ということで、学生と教員が一緒に考えることから始めました。実行委員の皆さんからは、昨年、自分たちが不安だった気持ちを思い出しながら、アイスブレイクやゲームを提案してくれました。当日は、「あとは自分たちに任せてください!」という頼もしい言葉もあり、緊張している1回生に優しく声をかけ、全力でふざけ、教員の出る幕なしで大盛況となりました!このイベントを通して、彼らの新たな側面を知ることができましたし、成長を感じました。ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。 2回生担任 冷水・松本   ● 大学という新しい環境の中で、上級生との関わりを持つ機会があることは新入生にとって心強いものだと思います。理学療法士という自分達と同じ目標を持つ先輩たちの姿を見て、モチベーションが上がった人も多いのではないでしょうか。初めは参加を迷っていた様子だった学生たちも、終わる頃には笑顔で二回生と話している姿が印象的でした。一回生も1つのチームとして夢に向かってスタートダッシュして欲しいと思います。我々担任も全力でサポートしていきます! 1回生担任 高取・梶原   関連記事 TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.97~新入生対象説明会&歓迎会を開催! 令和6年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~教員レポート 令和6年度 理学療法学科卒業研究発表会を開催!~学生レポート 令和6年度「全学年症例検討会」を開催しました~理学療法学科 「チーム医療ふれあい実習」レポート!~理学療法学科

2025.05.08

活躍する大学院修了生vol.3~大松 聡子さん(株式会社デジリハ 勤務/健康科学研究科博士後期課程修了)

働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました!   大松 聡子さん(健康科学研究科 博士後期課程 2019年3月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 株式会社デジリハ 研究開発部に所属し、既存および新たなサービスの価値を創出する業務に携わっています。最近ではプロダクトマネージャーとしての役割も担っています。また、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター客員准教授としてリヨン神経科学研究センターのメンバーと研究に関する議論を重ねています。 これまでのキャリアを教えてください! 広島大学を卒業し作業療法士免許を取得後、主に脳卒中を中心とした中枢神経疾患の急性期から維持期にかけた支援に従事してきました。大阪の村田病院という脳神経外科病院に勤務しながら、修士・博士課程に進学しました。   その後、国立の研究機関で研究員として1年半勤務し、同施設内の病院に異動して4年間、作業療法士として脊髄損傷者に対する再生医療の慢性期治験に携わりながら、研究員としても引き続き研究に取り組みました。現在は臨床を離れ、企業の研究開発部に所属しています。 これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 修士課程では、運動による不安軽減のメカニズムについて、脳波・尿中セロトニン・アンケートを用いて検証しました。博士課程では、より臨床に近いテーマに取り組みたいと思い、脳卒中後の高次脳機能障害、特に半側空間無視に着目し、視線計測や脳画像解析を用いた研究を行いました。当時所属していた研究機関では視覚障害のある方々が多かったため、その後は半側空間無視に加えて視野障害にも関心を広げ、運転支援やリハビリテーションに関する研究も進めました。     当時から一貫して関心があるのは、「対象者の残存機能をいかに捉えるか」という点です。この関心は現在も変わっていません。今は小児から高齢者まで幅広い対象と関わる中で、自分の状態をうまく言葉にできない方々の生理学的・行動学的な側面をどう捉えられるかに、特に関心を持っています。 大学院に進学したきっかけや目的は? 当時勤務していた村田病院には、働きながら大学院に通っているスタッフが複数おり、学会発表を行う人も半数以上という、研究や学びに対して非常に熱心な職場でした。大学院を修了した方々や通っている方々は、臨床における引き出しの多さや、分析・仮説検証能力の高さが印象的で、自分もそんなふうになりたいと思ったのがきっかけです。     進学先については、働きながら通えることを前提に考え、当時熱中して読んでいた本の著者である森岡教授が所属する畿央大学を選びました。   大学院での時間を一言でいうと? 一言で言えば、「何とかする力を育んだ」時間でした。大学までの学びが「教わること」中心だったのに対し、大学院では「問いを立て、自ら探求し、形にする」ことが求められます。修士課程当時は、今ほど横のつながりが強くなかったこともあり、不安に押しつぶされそうになることもありましたが、周囲のサポートのおかげで何とか乗り越えることができました。特に指導教員の森岡教授が異なる学科の先生方をつないでくださったことで、技術的なサポートに加え、考察のヒントや新たな視点もたくさん得ることができました。     博士課程では、教授のつながりから臨床に近い研究プロジェクトに関わらせていただき、外部の客員教授と共同で研究を進める中で、自分の視野や思考を広げることができました。現場との接点を保ちながら、学術的な視座を高められたことは、自分の成長にとって大きな意味があったと感じています。   今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 大学院で得たのは、「自分で問いを立て、それを解決しようと試行錯誤する力」だと思います。この力は分野を問わず応用が利きますし、今の仕事の中でまさに日々活きていると感じます。   例えば現在の仕事では、「このデータを見た人にどんな行動変容を起こしてほしいのか?」「この機能は誰のどんなペインを解決し、どんな価値をもたらすのか?」といった問いに向き合い、仮説を立てて検証しています。これは、大学院での研究とまったく同じ構造です。   また、視野を広げることの大切さも大学院で学んだ大きな価値のひとつです。目の前の課題に集中していると、どうしても視野が狭くなりますが、全体像を俯瞰することで、今自分が立っている位置や次に進むべき方向が見えてきます。これは、研究においても、実務においても、非常に重要な視点だと思います。     これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 正直に言うと、私は大学院進学を「誰にでもおすすめ」とは思っていません。博士号や修士号という肩書きが、キャリアアップや給与アップに直結するわけではないですし、時間もお金も労力もかかります。現代のコスパやタイパという視点で見れば、大学院進学は決して効率の良い選択ではないかもしれません。   それでも私は、大学院に進んでよかったと思っています。なぜなら、自分で問いを立て、何度も失敗しながら粘り強く向き合った経験が、今の自分の自信につながっているからです。そして、さまざまな立場の人と関わり、視野を広げる中で、「自分は何を大切にしたいか」が少しずつ見えてきたと感じています。     世界的にも大学院生の3割以上が不安障害に悩んでいるという報告があるほど、大学院進学は決して楽な道ではありません。でも、その厳しさの中にこそ、自分の可能性を広げるチャンスがあるとも思います。進学を考えるときには、「何を得たいのか」「何を経験したいのか」を、自分なりにしっかり言語化してみてください。   遠回りや迷いを経てでも、「やってよかった」と思える人が、これからも出てきてくれたら嬉しいです。       Researchmap(大松さんのページへ)  

2025.05.08

1回生集中講義「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科

長寿世界一、超高齢社会の日本において「認知症」を正しく理解し、支え合い、共に過ごしやすい地域社会を構築することは私たち1人1人の課題です。看護医療学科では、低学年からこの課題に向き合い、市民として、医療職としてどうあるべきかを主体的に考え行動していく土台づくりを担うべく、アクティブラーニングやフィールドワークを取り入れた「認知症ケア論」を開講しています。   今年度の「認知症ケア論」履修者に、履修動機を聞いたところ、 認知症や高齢社会のことを学びたい 看護師として役立つ (身内の)おじいちゃん、おばあちゃんに役立つ アクティブラーニングやフィールドワークが楽しそう というお声をいただきました。大学1回生の時期から認知症や高齢者、社会に関心を持って頂けることは嬉しい限りです。     第3回目となった5月2日(金)の講義では、認知症キャラバン・メイトでもある教員が「認知症サポーター養成講座」を行いました。この講座は2004年に「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」構想の一環として全国的な取り組みとしてスタートし、すでに20年が経過し、全国には1500万人を越える認知症サポーターが誕生しています。講座を受講すれば「認知症サポーター」となりますが、何か特別なことをするわけではなく、まず、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かい目で見守る「応援者」となります。個人の考えにより可能な範囲で自分のできる活動に参加していただくのも歓迎で、例えば、町中で困っている人がいたら手助けする、近所の人を見守る、地域の認知症カフェに参加してお手伝いする、などが一例です。   本日の講座は、講義だけではなく、認知症希望大使の藤田和子さん、丹野智文さんの動画メッセージを視聴し、受講後「自分ならサポーターとしてどんな活動ができそうか」のワークショップを行い、KJ法*で意見をまとめました。   ※KJ法:付箋等の紙に情報を記し並べ変えたりグループ化したりすることで断片的な意見・アイデアを効率的かつ論理的に整理するための手法。     その結果… 対応として「偏見をもたない、できないと決めつけない」「1人の人として対応する」「さりげなく気遣う」「やりすぎないサポート」「笑顔で優しく声をかける」等、 ともにあることとして「一緒に活動する」「本人が好きなこと、得意なことを一緒にする」等、 見守るとして「全て手伝うのではなく、ゆっくり待つ」「近くで見守る」等、 話す・聞くとして「話を聞く」「不安なことを聞く」「コミュニケーションを沢山とる」等、 理解するとして「認知症のことをもっと詳しく知る」「相手のことをいっぱい知る」等、 その他「家族のことを考え、今後のことを家族と話しあう」等の意見がまとまりました。   90分程度の講座にもかかわらず、学生は認知症の理解を深め、認知症の人とその家族の思いを理解し、自分ならどんな対応ができるのかを考え、春に入学したばかりのとは思えないような、相手の立場を理解し、相手に寄り添う視点を備えた素晴らしい意見の数々が表出されたことに驚きを感じました。   「認知症」に限らず、人と接する時には偏見を持たず、その人に興味を持ち、その人の魅力やもてる力を引き出せるような関わりができる人であることは、今後生きていく中でとても大切な力です。この先の4 年間、どのように成長されるのか大変楽しみな履修生です。教員としても彼女たちとの出会いに感謝し、これから共に作り上げる授業がとても楽しみな「認知症ケア論」です。今後は認知症カフェの見学、認知症マフづくり交流会、認知症の人との交流や活動の場の見学、啓発イベントに向けた企画などが続きますが、引き続きより良い学びが提供できるよう教員も切磋琢磨し頑張ります。   看護医療学科 准教授 室谷 牧子 関連記事 国際看護Ⅰの授業で「海外インターンシップ」発表 ~ 看護医療学科 3回生15名が「いこまスポーツの日」にボランティアとして参加!~看護医療学科 第3回「認知症の人と家族の思いに耳を傾ける」 松本一生先生講演会「認知症の人と家族とともに」を開催しました。 ~ 畿央大学看護実践研究センター認知症ケア部門 難病当事者(患者会・家族会)団体活動者を講師に招いた授業を実施しました!~看護医療学科「公衆衛生看護学概論」