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イベントレポート

2017.08.30

「NARAソックス・プロジェクト」に参加!~人間環境デザイン学科

学生が考案した弾性ストッキングのデザインおよびネーミングが採用!   人間環境デザイン学科の村田ゼミ生ら9名が「NARAソックス・プロジェクト」に参加しました! NARAソックス・プロジェクトとは、圧迫療法の普及と国内随一の靴下産地である奈良県の地場産業の復興を目的として、下肢静脈還流促進および血栓症予防のためのソックスの開発・検証を奈良県内の医療機関で行い、デザイン・ネーミングは奈良県内にある大学の学生が発案し、奈良県内の靴下会社で制作するプロジェクトです。 ●西の京病院のHPでも、この取り組みが紹介されています。 医療法人康仁会 西の京病院 血管外科センター長の今井崇裕先生から「NARAソックス・プロジェクト」への参加協力の依頼が人間環境デザイン学科 村田先生のゼミ生たちにありました。     「靴下の町」をもつ奈良県が、産官学の三位一体で取り組んでいるプロジェクトです。2017年6月に、今井先生と打合せして、7月に村田ゼミ生9名でデザイン案およびネーミング案を提案しました。     デザインは鹿をモチーフにし、奈良から発信する靴下であることをアピールしています。その結果、デザインは2パターン、ネーミングは「ashika」が採用になりました。ネーミングは「足鹿」の漢字をイメージしたもので「あしか」と読みます。 「ashika」には、この靴下を着用することによって奈良の鹿のように軽快に闊歩してほしいという願いが込められています。     今後は、商品化に向けパッケージの製作を行い、市場に並ぶこととなります。   ▼参加した村田ゼミ9名   【人間環境デザイン学科プロジェクトゼミ】 ・竹取公園ツリーハウスプロジェクトが始動!~人間環境デザイン学科プロジェクトゼミ ・「バーンデザイン」農業小屋アート~人間環境デザイン学科 ・東向アーケードサイン・デザインコンペに挑戦!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ

2017.08.28

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.10(教員総括)

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行いました。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しました。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えました。   最終日を迎え、全行程を振り返り、教員から総括(現地リポートvol.10)が届きました!     8月27日(日) をもって2017年度の海外インターンシップ研修の全日程が終了いたしました。 前年度の反省を活かして、企画した今年度のプログラムの特色は以下の通りです。   1.学内プログラムを大幅に変更し、英語の自己紹介やネイティブ講師による英語と日本語によるプレゼンテーションの学習の場を企画した。   2.学習内容の難易度を徐々に上げていくように、①ラトローブ大学で日本語のクラスで友達を作り、②認知症ケアの体験と学習、③高齢者ケアや終末期ケアの講義と実際の施設や病院見学、といったスケジュール順序性を考慮した。   3.施設や病院見学は、オーストラリアの人が利用する(ヴィクトリア州所在)特徴的な施設とした。   4.学生の主体性を培うために、最終日には学生だけで行動する機会を1回は企画した。     特色1.については、学生の自主性と安全性の確保のため、どこまでを指示したら学生の自律を促進するのかという課題は残りましたが、その他の2.~4.については、ほぼ達成できたと評価しています。   さて、それでは以下に、11人の学生達の素晴らしい成長をお伝えします。   学生11人は、最初は緊張していて、とても静かで消極的でしたが、3日目頃から英語にも慣れて聞き覚えのある単語や学内で学習したことのある講義に対して、積極的に質問ができるようになっていました。 ●関西国際空港からタイ経由でメルボルンに到着!   【インターンシップ初日】 ラトローブ大学に行き、日本語コースで勉強をしているラトローブ大学の学生(1~3回生)と一緒に授業に参加しました。日本語で自己紹介をしてから講義に参加し、講義の最後に2回生が畿央大学の紹介を日本語と英語のPPTでプレゼンテーションしました。すぐに友達になり、学生が集う学食の使用の仕方や校内案内、フリー時間にラトローブ大学の学生達のお勧めのアクティビティを紹介してもらったり、レストランを教えてもらったりしていました。 ●ラトローブ大学での講義はコチラ!   【インターンシップ2日目】 ラトローブ大学で、4回生が奈良の文化や歴史について日本語と英語のPPTでプレゼンテーションしました。日本の東京や北海道、京都、奈良、大阪に来たことのある学生は10人ほどいましたが、この学生たちにも関心を持っていてもらうために相手の反応をみながら質問していくプレゼンスキルやPPT資料を事前に印刷・配付した説明はさすが4回生だと実感しました。 ●ラトローブ大学での最後の授業はコチラ!   ▲お世話になったElise先生とラトローブ大学の学生との記念写真   午後からのDHHS:Department of Health and Human Services(厚生省:保健社会福祉省)は、オーストラリアのネイティブスピーカーたちの説明に圧倒されながらも、必死に聞き取ろうと努力していました。その場では分からなかったことも翌日以降の講義内容を聞くことで理解できていました。 ●DHHSでの講義風景はコチラ!   【インターンシップ3日目】 VIC(アルツハイマー病協会ヴィクトリア)では認知症の講義とバーチャルな認知症の人の世界の体験をすることができ、日本とヴィクトリアとの相違点や認知症に関する知識を深めるとともに認知症の学習をさらに深めたいと記録している学生もいて、後期の学習への動機づけにつながったと評価しています。   ▲認知症の人の世界をイメージする体験での1コマ ●VICでの講義風景はコチラ!   【インターンシップ4日目】 Banksia Palliative Care Center(緩和ケアセンター)のJulie氏のAged Care、End-of-Life Careに関する講義は、今年5月にもJulie氏の講義を聴講しているので内容の理解もかなり正確にできました。最初に英語で各自の自己紹介とメルボルンに来て学んだこと、興味をもったことについての発表からスタートし、学内でレッスンした英会話や自己紹介のフレーズを活用することができていました。 ●Banksia Palliative Care Centerでの施設見学の様子はコチラ!   午後からのBECC(Bundoora Extended Care Centre)では、メルボルンの特徴のある医療施設やNursing homeを2グループに分かれて見学することで、前日のVICの講義内容や午前中の講義の実際を確認することができていました。また、ラトローブ大学の看護実習生とのインタビューでは、積極的に「看護師をめざした動機」「実習で指導者と上手に関係性を築く方法」などの質問をしていました。 ●BECCでの施設見学の様子はコチラ!   【インターンシップ5日目】 5日目は、学生達だけでBanksia Palliative Care Centerに向かい、Julie氏と駅で待ち合わせてEnd-of-Life Careに関する講義とロールプレイを体験しました。午後に教員と駅で待ち合わせるまで、グループ全員で協力して講義内容を理解しようとしていたようでした。学んだ内容は、End-of-Life Careに関するアドバンスケアプランニングやアドバンスディレクティブなど患者や家族に必要なこと、ロールプレイに参加して死の準備で「自分ならば何を一番最期まで大切にしたいか」という自己の価値観を認識する内容で、学生たちは「家族」「お金」「友達」などを大切にしていると回答していました。 ●Banksia Palliative Care Centerでのグループワーク   午後からのオースチン病院の見学は、2つのグループに分かれて同じ説明を2回に分かれて説明を受けました。1回目に説明を聞いた学生が、2回目に説明を受ける学生達に同行して、通訳をサポートしてくれるぐらい英語のヒアリング力も頼もしく成長していました。 ●オースチン病院見学はコチラ!     この5日間の研修をとおして、学生たちは異文化や他国のコミュニティの状況、保健医療制度や高齢者ケア施設、緩和ケア病棟の実際を知る機会につながったと考えます。 また、看護師として就職した後のビジョンとして、海外留学することやもっと英語力を高めなくてはいけないということを再認識していたことが今回の海外インターンシップ研修の最大の学習効果であったと考えます。   オーストラリアの経済や医療情勢も日々変化しているため、大学や企業の受け入れ状況も変化しており、教員は今年度の研修実施の安全確保とともに、次年度の企画実施の日程や内容の確認や新規開拓を行いながらの研修でした。学生教員ともに内容の濃い海外インターンシップ研修として終了いたしました。 ご協力いただいた本学の広報センター・総務部の皆様、また学内に待機してくださったワーキングメンバー(看護医療学科教員)堀内先生、對中先生、河野学科長に心から感謝いたします。   なお、9月1日(金) 13:00-14:30 K204ゼミ室において、今年度の海外インターンシップ研修報告会を実施いたします。皆様、ぜひ学生の学習成果の発表会にご参加ください。   看護医療学科 教授 山崎 尚美  准教授 林田 麗   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.9 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.8 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.7 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから    

2017.08.28

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.9

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第9弾です!   【8月25日(金)午後】 お昼からAustin病院の緩和ケア病棟の見学をさせていただきました。 Austin病院は1800年に設立された病院で、同じ建物のなかにMercury病院という女性専門の病院があり、左右に分かれて建設されていました。その理由は、専門科目の意思や職員の連携をスムーズに行うこと、他科受診をしやすくして患者さんの負担を少なくするためです。また、緩和ケア病棟は、5年前に女優のオリビア・ニュートンジョン氏の寄付によって設立されたためとても新しい病棟でした。   病棟内は大きな窓がいくつもあり全体的に明るく、木目調の壁があったり、アボリジニの文化を象徴する飾りや絵が飾られていて、温かい雰囲気が感じられました。     病棟に入ってすぐのところにpray roomがありました。小さな個室で、静かな環境で心を落ち着かせたり、宗教の祈りを行うための場所でした。さまざまな宗教の聖書がおかれていたり、メッカの方向を示す矢印が描かれていました。多民族国家であるオーストラリアには様々なルーツを持った人々が暮らすため、どんな文化的背景や宗教の人でも、自分の最期の時間を大切に過ごすための工夫がなされていると感じました。     病棟内に、患者さんや家族の方が自由に出入りできるバルコニーがあることに驚きました。私たちは患者さんが転落するリスクがあるのではないかと考えましたが、このバルコニーは患者さんや家族の方々からの、外の空気を吸ってリラックスしたいという希望によって作られたもので、椅子はコンクリートで固定して動かせないようにするなど安全面の工夫もされており、医療のquality(質)とsafety(安全)のどちらの視点からも配慮がされていました。 この病棟で使われている「ナースコール」はナースを呼ぶボタンに加えて、トイレに行きたい時のボタンや飲み物を飲みたいときに押すボタン、痛みがある時に押すボタン等が別々にあり、患者さんが今求めていることをナースに伝えることができます。     ボタンに種類があることで患者さんはナースに気を使わずに押せるのではないかと考えました。また看護師にとっても患者さんの目的が把握できるため、優先順位の判断がしやすいのではないかと考えました。   Buthroom(浴室)の見学もさせていただきました。     スタッフが撮った写真が、入浴中の患者さんから見えるように壁に飾られていてリラックスできる雰囲気がありました。 また、終末期の患者さんにとって自分の変わり果てた姿を見ることは辛いことであるため、浴室の鏡はすりガラスに加工されていました。   最後に緩和ケア病棟を案内してくださった看護師長KIRSTENさんに、日本から持参したお土産をプレゼントしました。     日本でも終末期を自分らしく過ごし、生活の質を重視するために工夫された緩和ケア病棟はありますが、オーストラリアではとくに異文化に配慮された工夫がたくさんありました。 明日はオーストラリア最終日です。自由行動になるため、安全面に気を付けて楽しみたいと思います。   看護医療学科 4回 竹田実緒 的場郁恵   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.8 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.7 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから  

2017.08.28

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.8

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第8弾です!   【8月25日(金)午前】 インターンシップ6日目です。今日の目標はQOL(Quality of Life;生活の質)に関して自分の意見を考え、看護師が終末期の対象者に対してどういうケアを行うかについて考えることです。学生同士の意見交換やロールプレイングを通して、QOLに対する自分の考えを深めました。   昨日に引き続き、Banksia Palliative Care Centerにて、学習しました。 自分にとって何が大切なのか、QOLとは何であるかを考え、それぞれで発表しました。人によってしたいこと・したくないことは異なり、またQOLの考え方も人によって異なることを学びました。   ▼グループワークの説明   ▼グループワークの様子   看護師役と対象者役に分かれ、演習カードを用いてロールプレイングしました。対象者自身が、家族やケアに対してどういう考えなのか、自分はどういう風な人生を送りたいかなどを知ることができると学びました。     また、なぜ選択したカードが自分にとって重要なのかについて看護師役が対象者役から引き出し、対象者自身の考えや価値観、人生について情報を得ることができると学びました。     ▼発表内容のまとめ   【まとめ】 自分のQOLを考え、話すことは、家族が自分の考えを理解できる機会にもなり、医療者側にとっても対象者の意思を理解しながらケアの方向性や必要なサポートを考えやすくなるのではないかと思いました。 また、急な身体の変化などの突然の場面においても、自分のQOLについて身近な人に伝えておくことで、自分の意志決定に沿ったケアを受けられるのではないかと考えました。   看護医療学科2回生 岡本 悠希、山上 真未   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.7 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2017.08.28

第15回畿央祭実行委員Blog vol.9~模擬部署長からのメッセージ!

こんにちは!第15回畿央祭実行委員会の模擬部署長をさせていただく健康栄養学科2回生の平井初音です。 前年度の部署長の黒崎さんに声をかけて頂いたのと、すごく大変ではあったもののとても大きなやりがいを感じたという理由で部署長になりました。 模擬部署は夏休みにあまり活動がなく、畿央祭前後の4日間に活躍する部署です。前日には模擬店のテントを組み立て、当日には構内で危険なことが起きていないかのチェックやごみ捨てをします。夏休みにはキャンパスを見回り、危険箇所のチェックを行っています。 ▲学内の危険箇所などを確認します。 当日、危険箇所には「立ち入り禁止」などのPOPを設置します。 仕事内容は地味ですが、畿央祭を安全に行うためにはとても重要な役割です。縁の下の力持ちとして模擬部署全員で頑張っていきます!! 私はそれとは別に業者さんと模擬店の配置、レンタル機材についての会議を行いました。去年との変更点が多く、苦労しました。 9月上旬には出店許可をもらうため、保健所(中和保健所)を訪問する予定です。 今年は50団体が出店してくれます!どのお店もとても魅力的で、私も楽しみにしています(*^-^*) 畿央祭をみんなが楽しく、安全に終えられるよう頑張ります! 第15回畿央祭実行委員会模擬部署長 健康栄養学科2回生 平井初音 【関連リンク】 ●これまでの実行委員Blogはコチラから! 1分でわかる畿央大学#8 学生たちが作り上げる学園祭「畿央祭」ってどんな感じ?【Youtube】

2017.08.25

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.7

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第7弾です!    【8月24日(木)午後】 メルボルン5日目の午後からは高齢者ケアやリハビリテーションなど幅広く行っているBECC(Bundoora Extended Care Centre)にバスで移動し、2つのユニットとナーシングホームの見学を行いました。       【BECC: Bundoora Extended Care Centre】 まずは、メインエントランスにてNurse Educationの方に施設の大まかな説明をしていただきました。その後、Nurse Educationの方とClinical Support Nurseの方の2グループに分かれて施設内の説明を受けながら、センター内を見学しました。 このセンターは、1つの施設のなかに、2つのセンター(公的な医療機関とプライベートな医療機関)とナーシングホームの3つの施設がある、とても特徴のある施設でした。 また、La Trobe大学の看護学生や理学療法、作業療法、医学部の学生も実習に来ていました。   ▼メインエントランス・受付(リハビリテーション) 【作業療法や理学療法を行うユニット】 このユニットの病室は、4人部屋・2人部屋・個室の3種類です。基本的には4人・2人部屋ですが、退院の準備や家族との時間を必要とする方には個室を使用してもらう方がよいとされています。個室に移るかどうかは経費がかかるため、本人や家族の意思によって決定されます。   ▼病棟出入口・ナースステーション   【高齢者ケアのhigh careを行うユニット】 重症度が最も高い方がいるユニットです。認知症などのより専門性の高い看護師が配置されています。高齢者の安全、医療職者の身体面の負担の軽減のために、高齢者2人につき1人の医療職者が配置されています。   ▼病棟出入口   精神状態が安定せず、暴力や暴れてしまう高齢者に対して、身体拘束をせずに高齢者自身、医療職者の安全を守るために外から高齢者状態を観察できるように扉が上下半分に分かれている部屋がありました。   ▼上下が半分に分かれるドア   【Nursing Home】 日本の特別養護老人ホームのような施設です。ユニットとナーシングホームを往復できるため、緊急時にもすぐ対応できるため高齢者にとって良いとされています。また、病棟の高齢者の退所先がないという事態を避けることもできます。   ▼Ian Brand Nursing home(概観)     【Percy H Cleland Wing】 ここは整形外科の治療を必要としている高齢者が入居しているユニットです。この病棟にはバイタルサインを一度に図ることができる機械がありました。この機会は瞬時にバイタルサインの計測ができるため便利でもありますが、血圧が低すぎる人、または高すぎる人の計測はできないというデメリットもあり、直接聴診器を使用して測定する必要があります。また、シャワールームは車椅子でも出入りしやすいように入口が大きくされており、オーストラリアでは体重が重たい高齢者の体位変換や入浴介助には2名の介助者を必要とすることが決められているため、大きなスペースが確保されていました。   ▼機械でバイタルサインを図ってもらう学生・シャワールーム   最後に、先日訪問したLa Trobe大学の看護・助産コースの学生に質問をさせていただきました。なぜ、看護師をめざすようになったのか、実習でやりがいを感じること、病院の指導者はどのような人なのか、など共感できることについて多くのことを質問させていただきました。そして、お世話になった皆さんにお土産を渡しました。     【まとめ】 オーストラリアと日本の医療制度が異なることから、日本と同じような施設であっても施設の作りにも違いがあることがわかりました。高齢者の安全・安楽に加え、医療職者の安全・安楽も守られる環境はどのようなものかお互いの国の特徴を理解し、活用することでさらに良い環境づくりにつながると考えました。                 看護医療学科 2回生 河野美佳・佐々木樺李乃・佐藤莉子   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2017.08.25

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.6

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第6弾です!    【8月24日(木)午前中】 メルボルンでの5日目。8月24日(木)は、朝からFlinders駅から電車に乗ってHeidelberg駅へ。そこから徒歩10分のところに位置するBanksia Palliative Care Service(緩和ケアセンター)に行きました。JulieさんとTimさんは5月22日(月)にも畿央大学に講義に来てくださっていて、私たちとの再会をとても喜んで歓迎してくださいました。 この日の目標は、 ①メルボルンの高齢者ケアの最新の知見について、理解を深める。②施設見学をとおして実際を知る。 ということです。     到着するとTimさんが出迎えてくれ、寒いからと一人ずつに温かい飲み物を買ってくださいました。     午前中は、JulieさんにオーストラリアのAged Care(高齢者ケア)にいて説明していただきました。 2050年には5分の1を超える国々で65歳以上である高齢者の人数が増えると予想されています。そこでオーストラリアの政府は、Aged Care systemの見直しを行い、より良いシステム作りに努めました。政府が考えた案として、高齢者のケアを施設で行うのではなく、「地域ケアに移行していること」「オーストラリアにいるアボリジニやその他の民族に対するケアを行う施設を増やすこと」などがあります。在宅への移行など、日本の高齢者ケアシステムの方向性と似ている部分があると感じました。       各部屋にはオーストラリア、アボリジニ、その他の原住民を象徴している旗が飾られていて、多文化・多民族の受け入れ意思を象徴していると教わりました。またその他にも、オーストラリアは多国籍国家であるため、7か国の患者・家族へ説明するためのパンフレットがその国の言葉で用意されていたり、その国や民族が大切にしているものなどが用意されていました。   ▲多民族のための説明資料とコミュニケーショングッズ   施設見学が終わった後、Banksia Palliative Care Serviceの職員方がサンドイッチを用意してくださり、みんなで昼食をとりました。       【まとめ】 ビクトリア州では、高齢者の生活の場は日本と同様に施設ケアよりコミュニティケアにシフトしていること、ダイバーシティの考えにもとづき、異文化や多民族の理解に重点をおきケアとしていることを学びました。オーストラリアは多文化、多民族国家であるため日本ではあまり見られない文化的な援助の方法があることを学びました。   この後は、午後からの「BECC: Bundoora Extended Care Centre」の訪問に続きます!!   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2017.08.24

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.5

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第5弾です!   【8月23日(水)】 この日はさまざまな認知症ケアを行っているNPO、Alzheimer’s Australia VICを訪問しました。 本日の学習目標は、 ・施設見学を通してメルボルンの高齢者ケア(認知症ケア)の最新の知見を得る ・Alzheimer’s Australia VIC の概要・機能と役割を理解する ・認知症に関する最新の知見を理解する ・VDEを体験することで認知症の人の世界を理解する の4つを掲げました。   朝から電車に乗ってメルボルン市内にある Royal Park Zoo 駅から徒歩でAlzheimer’s Australia VICを訪れました。午前中は認知症に関する講義を聴講しました。講義では、認知症は脳の障害部位により症状が異なるため、認知症の人それぞれ個々の病状に合わせたパーソンセンタードケアが重要であると学びました。     また、認知症の症状の原因としてCAUSEDについて学びました。CAUSEDとはCommunication(コミュニケーション)、Action(行動)、Unwell(健康を害している痛みなど)、Story(過去)、Environment(環境)、Demencia(認知症)のこと。看護師はこれらに焦点を当て、サポートしていくことが大切だと学びました。   午後からは、VDE: Virtual Dementia Experience(認知症人の世界を体験)をしました。   ▼Alzheimer’s Australia VICホームページのスクリーンショット       VDEでは、2回のテストを実施しました。   【1回目のテスト】 赤いライト、騒音、靄のかかったような映像が流れている部屋に移動し、そこで学生同士がお互いの「名前」と「物」と「好きな芸能人」について聞いて、それを時間内に覚えてテストをしました。3つすべての項目を覚えることは難しく、学生全員の項目を書くことはできませんでした。   【2回目のテスト】 緑のライト、穏やかな音楽と映像の中で行いました。また、項目を三つから「名前」と「物」の二つに減らし、紙にメモをしながら行いました。その結果、学生全員の項目を把握することができました。   このことから、認知症の方たちに接する時は言葉だけではなく、視覚からも理解できるようにしたり、選択肢を減らすようタスクを簡単にしたり、落ち着いた環境に調整することが大切であると学びました。   ▼VDE体験後の風景     次に、認知症の方の世界をリアルに再現した映像が流され、2人のスタッフがそれぞれ、映像に合わせて認知症患者役・その息子役を演じているのを見ました。映像の内容は認知症患者が部屋からシャワーを浴びるまでの流れでした。これらを見て、認知症は色のコントラストによって幻覚が見えたり、選択肢が多いと混乱してしまったり、急かされると不安になることを、身をもって知ることができました。その後どのように改善するべきか意見交換しました。   それらを踏まえて、家族の対応や環境を改善したところ、認知症の人は無事にシャワーを安全に穏やかに浴びることができました。患者だけでなくその家族に認知症という病気について理解してもらうように説明することや、環境では色のコントラストを考え、患者が目でわかるような目印をつけるなど安全で安心できるような環境に整えることが大切であることを学びました。   看護医療学科 4回生 梶実 花子・五島 愛永   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2017.08.24

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.4

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 4日目の現地レポートです!   【8月22日(火)午後】 この日は午後からDHHS:Department of Health and Human Services(厚生省:保健社会福祉省)を訪問しました。 本日の学習目標は、 ・事前学習で学んだことを活かしてオーストラリアの保健医療制度の実際を知ること と掲げました。 お昼からLa Trobe大学からトラム(路面電車)に乗って移動し、DHHSを訪問しました。ヴィクトリア州の機関で入り口には厳重なセキュリティーがされており、事前登録された人しか入れません。一人ずつ登録パスカードと名前が記された名札をもって、緊張しながら無事に入館できました。   ▲International Chamber House の入り口カウンター     会議室のような大きな部屋に通されると、ネイティブスピーカー(外国語指導助手)の方々にオーストラリアの医療制度の実態や保健医療システム、看護教育、現任教育制度について説明をしていだきました。普段聞きなれない英語に圧倒されてしまい、なかなか説明内容を聞き取ることができず理解が難しかったですが、事前学習で学んだ単語がいくつか出てきたため、理解の手助けとなりました。 また、オーストラリアの看護師の方からのお話も聞かせていただき、日本とオーストラリアの保健医療・看護教育システムにはいくつか似ているところがあると分かりました(病院インターンシップで学んだ看護管理や1回生で学んだ社会保障制度と類似点が多くありました)。     例えば、高齢化への看護の対応。新人看護師は1年間の新人教育を受けること。看護師になるための学校には専門学校のような18か月で看護師になる学校と、私たちと同じように大学で看護を学んで看護師になる方法の2つがあることなどです。 オーストラリアは多国籍で様々な文化背景を持った人が暮らしているため、看護師もそれぞれ個人の文化背景を考慮して看護を行っていると知ることができました。   ▲講義をしてくださったネイティブスピーカーの方々   講義が終わった後は、日本のカルタ模様のお菓子などのお土産を渡し、全員で記念撮影をしました。     後ろに並ぶ国旗の中に日本の国旗がなかったことを伝えると、「次は用意しておく」とおっしゃってくださいました。一般の人はなかなか入ることのできない機関を訪問し、貴重な体験をした1日となりました!   看護医療学科 4回生 的場 郁恵・竹田 実緒   【関連記事】 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 ・看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ・過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2017.08.24

看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.3

昨年に続いて、看護医療学科ではオーストラリアのメルボルンで「海外インターンシップ」を行っています。2017年8月19日(土)から27日(日)の日程で、2回生7名、4回生4名の計11名が参加しています。大学や高齢者施設での講義や施設見学、現地の方との交流などを通してオーストラリアの看護と教育、緩和ケア、認知症ケアなどについて理解を深めながら、健康課題や保健医療事情を比較し、看護の在り方をグローバルに考えます。 現地レポート第3弾です!   【8月22日(火)午前】 メルボルン3日目です!!!! 本日は午前中に2時間、LaTrobe大学で最後の授業です。   本日の学習目標として ・LaTrobe大学の学生と交流を深め、英語や日本語を交えながらお互いのコミュニケーション能力を高めること を掲げました。目標に対する内容としては、「~ます」や「~しちゃった」の語尾の変換や、漢字の読み方、日本語の意味が分からなかった際に同じように発音したり、英語で説明したりすることでお互いに協力しあいながら授業に取り組むことです。   ▼ワールド・ラトローブウィーク  United Diversitiy(異文化理解)のイベント   ▼大学の象徴像 セレモニーの際に記念撮影する場所   昨日は、私たち2回生がオーストラリアに来るまでに学内で準備をしていた「畿央大学の紹介」に引き続き、「奈良県の紹介」についてのプレゼンテーションをしました。     畿央大学の所在地、学部の紹介、大学のイベントや看護医療学科の1~4回生までにどのようなことを学ぶかについて日本語と英語で発表しました。     今日は4回生が「奈良について」というテーマで、奈良の場所、奈良の人口や面積、奈良の歴史や食べ物について日本語や英語を用いて発表しました。LaTrobe大学の2回生の皆さんは、とても熱心に聞いてくれました。   ▼奈良の魅力を発表した4回生     【本日の学び】 異なる国の人と授業を受けることで、お互いのことを理解するためにも、コミュニケーションをとる際に相手が何を言いたいかを汲み取りながら話すことで、意思疎通がしやすくなると学びました。   【今後の課題】 英語が理解できなくても、相手の表情や目を見て、何が言いたいかを汲み取ろうとし、また積極的に会った人と話しをしようと心掛けていきたいと思います。   看護医療学科 2回生 山上真未・岡本悠希   【関連記事】 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.2 看護医療学科 海外インターンシップ in オーストラリア 現地リポートvol.1 ●過去の看護医療学科の海外インターンシップの記事はコチラから