2023.03.31
「令和4年度地域リハビリテーション活動支援事業」成果報告とミーティングを開催!!〜地域リハビリテーション研究室+TASK卒業生チーム
地域リハビリテーション研究室では、生駒市内にて「いきいき百歳体操」を実施している「住民主体の通いの場」支援のために、昨年度から健康支援学生チーム「TASK(Think, Action, Support for Health by Kio University)」を中心とした卒業生チームで地域を巡回しています。目的は体操のポイント解説と歩行観察などの評価を行い、通いの場に参加している地域高齢者の方々へ社会参加の継続性を高めること、また理学療法士の評価によるフレイル者や転倒リスクの高い方々をチェックし、適切な支援に結びつけることです。地域巡回をしている生駒市は奈良県の中でも介護予防の先進地として有名ですが、リハビリテーション専門職の積極的活用についても有名です。
昨年秋からチーム畿央(高取ゼミ+松本ゼミ卒業生+TASKのOB/OG)で巡回を行っており、約100箇所で活動されている通いの場のうち、30箇所の通いの場に出向き、約300名の方々の評価を実施させていただきました。
今回、3月22日に令和5年度の事業打ち合わせのため大学に集まりミーティングを実施しました。
▼ミーティングに参加した卒業生とともに
今回も20名以上の卒業生が参加予定であり、古くは畿央3期生からの卒業生も含む幅広いチームとなりました。ミーティングでは令和5年度に巡回予定である通いの場70箇所についての支援内容確認と、事業成果の共有を行い、今回はこれまでの経験や今後の課題などのグループワークも取り入れてみました。卒業年度が様々なメンバーのグループワークでは皆さんの成長度を実感でき充実した時間となりました。
▼グループワークの様子(授業をしていた頃を思い出します)
地域リハビリテーション活動支援事業はほとんどの自治体で実施されていますが、理学療法士の専門性を活かした取り組みと成果については報告が少ない現状です。私たちは理学療法士の持つアセスメント力を活かした通いの場支援に焦点を置き、市や地域包括支援センターがまだ把握できていないフレイル者や転倒リスクの高い方をチェックするようにしてきました。その結果、私たちがハイリスクと評価した方のうち半数以上がまだ把握されていない「隠れハイリスク者」であることが分かりました。
高取ゼミ、松本ゼミの卒業生達は在学中の卒業研究で、またTASKの卒業生達は活動を通じて地域に関わった経験を持つ方が多く、その経験が地域支援事業に活きていると実感しました。普段の職場は大阪で地域との関わりも少ない方も多くいますが、事業を通じて病院を退院した患者さんが生活する地域において、「住民主体の通いの場」が重要な役割を果たすことの認識が深まったのではと思います。チーム畿央での事業参加は結束力の高さと柔軟性を兼ね備えていることが最大の強みだと考えています。興味のある方は是非、高取まで連絡頂ければ大歓迎いたします。
今年も秋に再度下半期ミーティングを実施予定ですが、その時には同時に交流会も実現できれば・・と密かに考えています。コロナの影響により増加したフレイルの方々の介護予防や、間近に迫った2025年問題に対応できる専門性を磨くため、卒業生の皆さんと一緒に地域に出たいと考えています。
理学療法学科 教授
地域リハビリテーション研究室
高取 克彦
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