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看護医療学科

2017.02.22

冬のスポーツ実習2017(in 白馬村)レポート vol.1

平成28年度のスポーツ実習(冬期)が始まりました。1年生の受講生113人、アシスタントとして2年生・3年生の助力12人、教員10人、合計135人が、2月21日(火)~24日(金)まで、長野県北安曇郡白馬村の白馬五竜スキー場で「スポーツ実習」を行っています。   初日の様子を学生がレポートします! ---------------------------------------------------------------------------------------   待ちに待ったスポーツ実習の日!!!!! バスに乗る直前に雪が降ってきて、ワクワク感が高まりました。 バスに乗ると学部や学科が違う人が多くとても戸惑いましたが、席が隣になった人とは打ち解けることができました。     長野に到着すると一面真っ白で、とてもテンションが上がりました。 雪道は慣れていないため、みんなトボトボ歩きで、まるでペンギンの子どものようでした。 スキー靴を合わせる時に、これからスキーをするんだという実感が湧いてきました。     宿舎に着くと、温かいご飯が出迎えてくれており、思わずおかわりを5杯してしまいました。 ご飯の後はお風呂!冷えた体が一気に温まり、一気に体が寝るモードになりました。   ・・・が、楽しい楽しいレクリエーションが始まると、さっきまでの眠気はどこやら、交差じゃんけんに始まり、猛獣狩りなどのレクリエーションゲームでは、グループになった人同士で自己紹介をして、お互いを知ることができました。初対面でもすぐに仲良くなれることが畿央生のいいところだなと改めて実感しました。     明日からの実習がとても楽しみです。ケガのないよう実習に取り組みたいと思います。 教育学部1年生 長谷和樹

2017.02.21

新生児蘇生法(NCPR)講習会を開催!~看護医療学科

平成29年2月18日(日)10時から16時に看護実習室にて新生児蘇生法(NCPR)講習会が開催されました。この講習会は、出生時に胎外呼吸循環が順調に移行できない新生児に対して、いかにして心肺蘇生法を行うべきかを学ぶことを目的としたものです。     「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立を目指し、日本周産期・新生児医学会では、2007年から新生児蘇生法(NCPR)普及事業をスタート致しました。 今回は、看護医療学科の選択科目「ヒトの遺伝学」を担当している小児外科の小角卓也先生が主となり、看護医療学科の藤澤弘枝(私)がアシスタントとして、希望者多数につき1日に講習会を2度開催いたしました。     今回開催した一次コースは、本学専攻科で行っている専門コースではなく、看護学生等を対象にしたもので、この講習会受講後に試験を受けて合格すると、所定の手続きを経て「新生児蘇生法修了認定」の資格を得ることができます。本講習会によって、標準的な新生児蘇生法の理論と技術に習熟することにより、児の救命と重篤な障害の回避が期待され、学生さんたちの今後の活躍の場が広がっていきます。   今回の一次コースでは、「気管挿管、薬物投与を除く「臨床知識編」「実技編」で構成される基本的な新生児蘇生法の習得」を目的に、各コース3時間の講義・実践が行われました。     出生時の実際の事例演習では、「2015年版 NCPR アルゴニズム」を基本として、最初は60秒、そして、その後は30秒ごとに評価し、蘇生を行います。       実技終了後は、すぐに試験がありました。みんな真剣そのものでした。     終了後の学生さんの感想です。   1分1秒を争う中で、いかに焦らず、正確に蘇生を行うかの重要さを学ぶことができた。(北村) 声かけなど、チームワークが大切であると気付いた。(松尾) 60秒以内に人工呼吸を開始しなければならず(最初の蘇生で大事な)「60秒」がとても短く感じた。(妻谷) 人形を使っていても、あわててしまって確実な手技が困難なことがあった。何度も手技を繰り返し、練習することが大切であると考えた。(野中) 1つ1つの手技を正確に取得し、臨機応変に対応することが、1人でも多くの乳児を救うことに繋がると学んだ。(吉岡) 乳児を救うことは容易ではないと痛感した。谷田) 正確な判断と手技、チームワークが、乳児を救うために必要なのだと学んだ。(田村) 的確な判断を「すばやく」することの難しさを知った。NCPRに興味をかなり持った。(石井) 1つ1つの的確な判断とチームワークがとても大切であると学んだ。(上田) 1秒でも遅れると新生児の生命に大きく関わり、とても緊張感がある中で、チームワークや様々なことを気にしないといけないため、難しさを改めて感じた。(高丸) 数秒で生死を争うことなので、1つ1つの判断が重要であるため、声を掛け合い、蘇生することの大切さを学んだ。(粉川) NCPRのアルゴニズムで、新生児の状態からすぐに次の観察や処置を行うことが難しかった。(江野島) 難しいことも多かったけれど、新しい技術もたくさん学べてとてもためになった。焦らないで、正確に蘇生することの難しさを知った。(前田)   「テキスト1冊をすみずみまでしっかり事前に学習してこないと当日の試験に合格できないよ!」と伝えていました。そして、18名の学生さん全員が、テキストが真っ赤になるくらい勉強して参加してくれました。     参加希望者が多く、10名の定員をはみ出したため、急遽1日で2つの講習会を開催することになり、当日も真剣そのもので学んでいた学生さん…、開催して本当に良かったと思えますし、うれしいです。 参加してくれた2回生18名が全員試験に合格してくれていることを心から祈っています。本当にお疲れ様でした!     看護医療学科 講師 藤澤弘枝 【関連記事】 「NCPR(新生児蘇生法)Aコース」受講レポート!~助産学専攻科

2017.01.18

乳房マッサージでご活躍されている宮下美代子先生が来学!~助産学専攻科

1月6日(金)、乳房マッサージでご活躍されている助産師の宮下美代子先生(みやした助産院の院長)が、本学助産学専攻科の中居先生との共同研究のために、横浜から来られました。   中居先生との研究内容は、乳房模型に対して乳房マッサージを行い、指圧と動作分析の測定をする実験研究です。 今回は模型での実施だったため、一般的な方法という事で助産学生も見学させていただきました。     宮下先生の手掌は分厚く柔らかい手をされており、リズミカルな乳房マッサージは、まるで模型が本当の乳房のように見え、母乳が今にも出てきそうに見えました。 また、宮下先生は学生に「マッサージをしながらお母さんのおっぱいの状態をアセスメントし、その上で個別的なマッサージをすること。とにかく触りなさい。そして観察してアセスメントするようにしなさい。」とのご指導を頂きました。 私たちは、実習中はほとんど乳房を触ることはなく、見た目の状態やお母さん達の訴えのみでアセスメントをしていましたが、まずはお母さんのおっぱいを触り、観察していき、様々な問題をアセスメントしたうえで個別的なマッサージをしていく必要性があることを学びました。   宮下先生の乳房マッサージの技術を見学できたことは、本当に貴重な機会でした。 今後、臨床で助産師として勤務した時、多くの母児のためにも、宮下先生のように個別的なおっぱいケアができるように頑張ります。宮下先生 ありがとうございました。 畿央大学 助産学専攻科 学生代表 荻野愛理 藤井智子

2017.01.17

御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.58~Kioオレンヂ喫茶 in 御所

畿央大学と御所市、住民が共同して運営している「Kioオレンヂ喫茶(カフェ) 分かち合いin 御所」が1月13日(金)に開催されました。午前は認知症についての話でサポーター養成講座としています。午後は認知症の方とその家族、介護をされている方、介護経験者による認知症についての思いを語り合う場です。御所市認知症啓発事業として、畿央大学健康科学部看護医療学科老年看護学の先生方と教員と共同で行っています。     13日は、地域のボランティアの方4名と畿央大学看護医療学科山崎教授と南部、御所市地域包括支援センター職員で行いました。午前は地域の方、ボランティアの方を含めて14名の参加がありました。内容は認知症の理解についてのDVD視聴と山崎教授による認知症の症状、対応の仕方などについてテキストを中心にした具体的な話です。参加者の方から「話が分かりやすくてよかったです」「何度聞いても損はない」などの意見がありました。     その後、認知症サポーターのマスコットである「ロバ隊長」をモールで作りました。結構難しく「ここどうするの?」「次は?」などと言いながら、20分ほどでマスコットを作りました。それぞれ、味があってかわいいマスコットが出来上がりました。 今日は2017年最初の開催ということもあり、会場を貸してくださっている上田さんからぜんざいの差し入れがあり、ほっこりとしたカフェとなりました。     午後は、寒くなってきたせいか参加がなく、御所市地域包括支援員2名、施設のケアマネージャーさん2名、畿央大学教員2名で、今後のカフェの方向性についてディスカッションをしました。   次回は2月10日(金)です。2016年度の「Kioオレンヂ喫茶(カフェ) 分かち合い in 御所」は2月で終わりとなります。 2017年度も開催しますので、お近くの方は、ぜひご参加ください。またお知り合いの方もお誘いください。 2017年4月以降のオレンヂカフェの予定はコチラ!   看護医療学科 講師 南部登志江 【関連記事】 過去の「御所コミュニティカフェの取り組み」記事を読む

2017.01.16

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.35~認知症カフェでのボランティア第2弾!

健康支援学生チームTASK※ から、理学療法学科1回生 礒兼実沙、池田結衣、看護医療学科1回生 配山ひなの、合計3人で1月15日(日)ボランティアとして広陵町の特別養護老人ホーム大和園で行われた「認知症カフェ」にお邪魔しました!   ※TASKはThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。   最初はミニミニ講義として、入浴時に湯船に浸かる際の注意事項の説明と、この季節ならではの乾燥肌の解決法について教えていただきました。     次に、認知症予防になる頭の体操として、グループ対抗で「木」へんの漢字をできるだけ多く書き出すというゲームをしました。普段からケータイを使っているせいか全然思いつきませんね^^;他にも、「た」から始まる3文字の言葉を出し合ったりしました。頭を動かした後は体も動かしました。右手と左手で異なった動きをしたりして、学生の私たちも完璧にできませんでした。しかし、失敗が笑いになったりと上手にできなくても楽しめました。体を動かしながら頭も使う体操でした。 最後にみんなで、ねぎ焼きを作りました。役割分担したり手順を考えて行動するので、認知症予防にいいそうです!出来上がったねぎ焼きはみんなでおいしく食べました(^^)みんなで作る料理は美味しいですね。     認知症カフェは1ヶ月に1回行われており、毎回楽しみにしている方が多かったです。今回初めて参加された方も凄く満足していらっしゃいました。誰かの楽しみになる一日を作ることは素晴らしいなと感じました。そして、短い時間で満足させるスタッフさんの凄さや思いやりも感じることができました。また、参加者の方への気遣いやどうしたら楽しんでくださるか考えることの難しさも知りました。私たちにとって良い経験となったと思います。   理学療法学科 1回生 礒兼実沙   ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。 次回のひまわりカフェ(大和園開催)は、2月19日(日) 13:30~15:30です。 皆さんも一緒に参加しませんか?     ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。

2016.12.26

保健師課程選択学生の講義・演習・実習がすべて終了!~看護医療学科

看護医療学科4年次配当「保健医療福祉システム論Ⅱ」は保健師資格必修科目で、保健・医療・福祉の計画の企画および評価について実践的に学びます。本学では実習を行った市町村の健康増進計画について、その策定プロセス、実施、評価、改善の、いわゆる「PDCAサイクル」を整理・分析する演習を行っています。 発表では、パワーポイントに実習市町村のゆるキャラをちりばめ、学生は、思い思いのプレゼンテーションを行いました。     住民の声をどのように計画に取り入れたのか、PDCAサイクルの中で、住民にどのように政策の可視化を図ったのか、それぞれのグループが、計画策定にかかわった関係者に情報収集を行い、魅せるプレゼンテーションを意識し、うまくまとめて発表することができていました。そして、住民に沿う行政計画になるよう、住民の暮らしぶりを把握している保健師ならではの役割についても考察し、専門職が政策に関わる意義を深めることができました。お忙しい中、ご指導くださった市町村の皆さま、ありがとうございました! この授業の終了で、保健師課程選択学生の講義演習実習がすべて終わりました。完走した学生たちは、授業終了後、講義室のホワイトボードにそれぞれの思い出を綴りました。友人への感謝の言葉から教員の口癖まで(笑) 「国家試験全員合格に向けて頑張るぞー!」と一致団結で終わりました。   ▼授業終了後、記念撮影(在室されていた坂﨑先生も交えて)    保健医療福祉システム論Ⅱ 主担当 看護医療学科 准教授 廣金和枝

2016.12.13

第2回奈良メディカルラリーに在学生・卒業生・教員が参加!~看護医療学科

12月3日(土)、第2回メディカルラリーが奈良県立医科大学・附属病院で開催されました。メディカルラリーとは、医師、看護師、救急救命士など救急医療に携わる者が主に病院前救護(プレホスピタル)における知識、技術を競う競技会です。多くは、医師、看護師を含む4-6名を1チームで行われ、外傷、内因性疾患、心肺停止患者に対する心肺蘇生法、現場での安全確保の手順、トリアージなど多数傷病者への対応などが問われます。第2回目となる今年は、熊本や鹿児島、福岡などを含む県内外の医療機関から15チームがエントリーしました。会場の設定や傷病者役などボランティアは500人にも及びました。畿央大学からは、卒業生1名(看護医療学科2期生)、看護医療学科3回生1名、とTASKメンバー6名(2回生1名、1回生5名、いずれも看護医療学科)が参加しました。TASKメンバーは、11月の学習会で学んだムラージュ(傷病者メイク)を卒業生とともに任されました。 地下鉄構内での爆発事故やパニックで2階から飛び降りた精神疾患の患者さん、大規模交通災害など、シナリオは9つでした。   ▼スタッフと同じTシャツを着て、なかなかの活躍でした。ランチタイムで一度集合、記念写真。 ▲地下鉄駅構内火災と爆発 けが人やパニックになっている人でごったがえす…という想定   ▼列車事故 トリアージの現場(大学病院内外来の待合室を使って)   このブースのムラージュも畿央大学の学生が担当しました。   ▼真剣にムラージュ   今回、ムラージュ隊としてボランティアをしてくれたTASKメンバーから感想を頂きました。   救急の現場で医療者がどのようなことをしているのか見ることができ、貴重な時間をすごすことができました。もし私が働いているときに南海トラフが起きた場合、看護師としてどのようなことをしなければならないのか考えることにもつながった経験でした。(看護医療学科1回生 佐藤莉子)   非常に貴重な体験であり、看護師になりたいという気持ちが高まりました。また、実際のDMATの活動をみて、医療従事者それぞれどのような対応をしているのか、学ぶことが多くありました。再びこのような機会があれば参加させていただきたいと思います。 (看護医療学科1回生 山上真末)   実際に現場で活躍されている方々のチームワークや技術を間近で見ることができ、とても貴重な体験をすることができました。また、ムラージュを通して、こんな事故があったらどのような怪我をするのかということを考える勉強にもなりました。ぜひまた参加させていただきたいです。 (看護医療学科1回生 佐藤愛月)   このメディカルラリーを通して実際にDMATの方々がどのように災害現場で活動を行っているのかを間近で見ることができました。中でも印象的だったのは、熊本のDMATの方々で、他のチームの半分ほどのスピードで、救助を行っており、あまりの速さと正確さ、連携のとれたチームワークに驚きを隠せませんでした。同時に、災害現場ではこのような迅速さが1人でも多くの患者を救い出すためには最重要なスキルとなるのだと感じました。他にも、実際に病院内で勤務する医師や看護師、他の大学の学生や専門学校生と交流を深めることができ、丸一日、一秒一秒がとても貴重な時間であったと感じました。 (看護医療学科1回生 畑中陽太郎)   奈良メディカルラリーには、去年も参加させていただいたのですが、少し去年よりも理解できる部分が増え、より学びが多い、また、部活に所属していない私にとって、ボランティアは先輩や後輩と関わることのできる機会であり、様々な話ができて楽しかったです。(看護医療学科2回生 徳尾野楓)   災害は、いつでもだれにでも遭遇する可能性があります。先を読む力があれば、自身の身を守ること、また医療職者として、自身のもつ知識や技術をより効果的に使うことができます。今回は、ボランティアとして第3者的に全体を見ることができ、イメージ力を高める機会になったと思います。こうした訓練(競技会)への参加の意義はそこにあります。皆さん、早朝の準備から暗くなっての片づけまで、本当にお疲れ様でした。   看護医療学科 教授 堀内美由紀   【関連記事】 TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.32~傷病者メイクを体験!

2016.12.12

奈良県断酒連合会から学ぶアルコール依存症~看護医療学科「公衆衛生看護学概論」

保健師選択科目 公衆衛生看護学概論 住民組織活動への支援や連携を考える―奈良県断酒連合会長ご夫妻による講義―   看護医療学科2年次配当「公衆衛生看護学概論」は、保健師資格取得のための必須科目ですが、看護師希望の学生も履修しています。 地域での看護活動の実践には、地域住民の予防や健康増進に対する意識を高め、支援を必要としている個人やその家族を住民同士で支えあえるようにグループづくりをすることや、その活動が良い方向に発展していくように支援していくことが必要になります。 そのような目的をもって組織化された住民のグループ活動を「住民組織活動」と言います。本学では、支援を必要とする個人やその家族と住民組織活動の関連を理解するために、奈良県断酒連合会長である新井様と奥様を講師にした授業を行っています。     この講義は、3年前の保健所実習で参加した保健事業でご一緒させていただいたことをきっかけに講師をお願いして、今年で3年連続となり、断酒連合会の啓発活動の一貫として応諾いただいています。 まず奥様から、一家の大黒柱が過度の飲酒により色々な問題を起こすようになったことや「止める」と言いながらまた飲酒を繰り返す姿を見て、家族でありながら見放してしまう境地に陥るようになる家族の苦悩を切々と語られました。最後に入院した病棟の看護師長から断酒会に夫婦で参加するよう勧められ、半信半疑で参加したところ、自分たちと同じ問題を抱えた人やその家族と出会い、ようやく自分たちのことを理解してくれる人々と出会えた喜び、そして一番つらかったのは、断酒できない本人だったと気づかされたことなど話してくださいました。     新井様からは、断酒会の例会に参加し「今日1日飲まない」ことを繰り返し、20年断酒を継続できているのは、理解してくれる人や家族の支えであることを話してくださいました。またアルコール依存に対する偏見の歴史と対策、保健所や市町村での啓発活動について、分かりやすいスライドを用いての講義に加え、これから看護の道を進む学生たちに、アルコール依存に対する正しい理解を基盤に、病院や地域で支援者として活躍してほしいと熱いエールをいただきました。   学生は、講義の間とても重い話でしたが真剣に聴き入っていました。また講義終了後には夫妻に駆け寄って話を聞く学生もいました。 講義後の受講票には、「アルコール依存症については知っていたが、家族やご本人の苦痛や本当の気持ちを知ることができた」「家族や本人の思いや苦痛を理解し、心身のケアをすることが必要であることを学ぶことができた」「前回の授業で聞いた“セルフヘルプグループ”の実際の活動や役割、その重要性が理解できた」など、たくさんの感想が綴られていました。 こういった当事者の方々のお話を直接聞くことは、より現実として学生にインパクトを与え、看護者としての役割の自覚を促し、学生自身の今後の飲酒行動などの保健行動の方向性につながるものと考えています。 看護医療学科 教授 松本泉美

2016.12.08

平成28年度「臨地実習指導者研修会」を開催!~看護医療学科

2016(平成28)年12月3日(土)午後よりP302講義室において、看護医療学科「臨地実習指導者研修会」を行ないました。この研修会は、看護医療学科の臨地実習指導者および本学教員が学生の看護実践能力の向上に向けて協働し、効果的な実習指導を行うことを目的として、また日頃の学生指導を振り返るとともに相互の交流と親睦を深める機会として年1回開催しており、今回で6回目となります。     当日は晴天でかなり暖かい日となり、各施設・病院から71名もの臨地実習指導者の方々にご参加いただき、本学教員を含めると100名を超え、盛況となりました。   第1部は、一般社団法人日本ほめる達人協会 特別認定講師の井内律子先生に、「ほめて育てる今どきの学生」というタイトルでご講演をいただきました。井内先生は、看護師としてご勤務の傍ら、同協会特別認定講師としてもご活躍されておられます。ほめる達人協会(通称、「ほめ達」)という協会があることは知っていましたが、お話を伺うのは初めてで、実はかなりわくわくしながら聞いておりました。 先生ご自身の「できない」「叱られる」ことの繰り返しから、「認めてもらえない」「自分の居場所がない」という思いになり、自分自身に自信が持てず、自分が嫌になる経験を経て、「ほめ達!」と出会ったそうです。「ほめ達!」の講習を受けることで自分自身が変わることで、人の観方や接し方が変わり、良い人間関係が築けるようになった経緯からスタートしました。先生のご講演から、内容をかいつまんでご紹介したいと思います。 「ほめ達!」は、「心の内戦状態を終わらせる」のモットーのもと、うつや自殺者の減少をめざしています。「ほめる」ことは、人の価値、モノの価値、出来事の価値を発見して伝えることです。人のいいところを見つけて伝える、それが欠点やマイナスであっても良いことに転換するよういします。そのときに口癖として使うのが「すごい!」「さすが!」「すばらしい!」の3Sです。それに加え、「そうくるか!」や「惜しい!」というのもよいとおっしゃっておられました。 また、「すみません」を「ありがとう」に言い換え、「でも」、「だって」、「どうせ」(3D)の否定語を使わないことも大事だとおっしゃっておられました。     教員も実習指導者も学生を「ほめる」こともあれば「叱る」こともあります。先生は、ほめることと叱ることの考え方は同じであり、叱るときは決して他人と比較しないことを強調されておられました。 本日の講演は「学生の価値を発見して伝える」ことを主なテーマとし、上記項目の多岐にわたる講義内容でした。 講義の合間には、参加者同士で、握手をして笑顔の交換をする自己紹介、動画を観察して観えているものや観えていないものに気づく、だまし絵で角度を変えて観る、一番いい笑顔を作るワーク、話しかけられても「徹底的に無視する」ワークを取り入れ、実際に体験することで実感でき、笑いにあふれ楽しく学ぶことができました。   第2部では、食堂に場所を移し、ワールド・カフェが開かれました。ワールド・カフェは、会議室で日々繰り返される機能的な会議よりも、カフェで行うようなオープンで自由な会話を通してこそ、活き活きとした意見の交換や新たな発想の誕生が期待できる、という考え方に基づいた話し合いの手法です。本研修会でも初めて取り入れることにしました。     まず、実習指導者、本学教員をシャッフルし18のグループに分け、1部の講演に基づいて自由なテーマを設定し意見交換を行いました。その後、グループに1名だけを残し、他のグループに行って、お茶を飲みながら別メンバーと話すというラウンドを2回行った後、また当初のグループに戻ってきて、他グループでの意見交換をもとにまとめる、という流れでした。 本来、ワールド・カフェでは、その内容を発表することはないそうなのですが、いくつかのグループに発表してもらうことにしました。その内容は、「指導が困難な場合のほめ方」、「自信のない人をどう指導するか」、「ほめ過ぎた学生の未来はどうなるか」などで、本当に自由闊達な意見交換ができました。     最後に、1部の講演をしてくださった井内律子先生と本学看護医療学科長の河野由美教授による講評があり、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。実施後のアンケートにも、今回はとても楽しく、他施設の実情も知ることができ、本当によかったとのお声を多数頂戴しました。     本研修会には、本学の卒業生も参加してくれていました。看護師の勤務の後、現在は、奈良県川上村で保健師をされておられる、看護医療学科4期生(2015年3月卒)の本めぐみさんからお話を伺うことができました。   研修には初めて参加させていただきましたが、参加できてとても良かったと思います。1年の看護師経験の後、現在は、市町村保健師として働いています。まだ、指導者の立場ではありませんが、今回の研修は新人看護師のときのことを思い出しながら聴くことができました。保健師として指導者側になるのは先の話ですが、指導前にこのような場があればよいなと思いました。仕事に活かせるような具体的な話もあり、また頑張ろうという気持ちになりました。ありがとうございました。   卒業後にも様々な接点がありますが、今回の臨地実習指導者研修会においてもお話ができることは、私たち教員にとっても大きな喜びです。また、実習を受ける学生たちの励みにもなるでしょう。 今後も臨床側、大学側が「同じ思い」で進みつつ、学生に還元できるよう努力を重ねていきたいと思います。   看護医療学科 准教授 文 鐘聲        教授 松本 泉美

2016.12.02

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.32~傷病者メイクを体験!

こんにちは!健康支援学生チームTASK※、看護医療学科2回生の徳尾野楓です。   ※TASKはThink,Action,Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。   11月22日(火)に、奈良県立医大学で12月3日(土)に行われるメディカルラリーのボランティアのためにムラージュという傷病者メイクの方法を習いました!     看護医療学科堀内先生をはじめ、災害看護論を受講している4回生の方々と卒業生に丁寧な指導を受け、楽しみながらリアルな傷を作ることが出来ました。     ほとんど同じ材料を使って、打撲、熱傷、切り傷、擦過傷など様々な傷を作ることが出来ることを知り、とてもおもしろかったです。     TASKからは7人、12月3日(土)に開催される第2回奈良メディカルラリーでムラージュのお手伝いをさせていただきます。競技者の方々に、できるだけリアルに感じてもらえるようなムラージュができるように頑張ってきます!   ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。