2026.09.01
「佐味田みんなの縁側」の絵描きワークショップ ~ 河合町×佐味田自治会×畿央大学 人間環境デザイン学科 陳ゼミ×現代教育学科 中村ゼミ
2026年6月20日(土)の午後、人間環境デザイン学科の陳ゼミと現代教育学科 中村ゼミは、河合町佐味田老人憩の家で「佐味田みんなの縁側」における「絵描きのワークショップ」を行いました。
▶ 前回の活動を紹介した記事はこちら
学生たちは地域の子どもたちと一緒に大判の地図に「未来のまち地図」を描きました。また、地域の交流拠点である「佐味田みんなの縁側」に設置するおもちゃとして、「四季キューブ」と「四季板絵カルタ」を地域住民の皆さんと共同制作しました。
地域住民22名(大人18名、子ども4名)をはじめ、河合町役場職員3名、学生12名、教員2名を含む、合計39名の皆さまにご参加いただきました。多くの方にご参加いただき、心より感謝申し上げます。

奈良県河合町佐味田地区における「佐味田みんなの縁側」

「佐味田みんなの縁側」は、地域の方々が気軽に立ち寄り、交流できる場として設置された取り組みです。今年5月で設置から3年を迎えました。「佐味板」は、地域情報を共有する掲示板として、地域のさまざまな情報を発信するとともに、住民同士の交流を促す役割を担っています。
▶3年前の設置の様子はこちら
▼「佐味板」の地域情報発信が利活用されています。

未来のまち地図の絵描き
現代教育学科 幼児教育コースと人間環境デザイン学科の学生たちは、地域の子どもたちと一緒に「未来のまち地図」を描きました。
当初は、集会所前の広場の地面にチョークで「未来のまち地図」を描く予定でしたが、あいにくの雨天となったため、室内で実施しました。雨天時の対策として、学生たちは事前に大判の地図を準備しました。この地図は約8畳の大きさで、実際のまちを約100分の1に縮小したもの(縮尺S=1/100)です。

地域の子どもたちと保護者、学生たちが一緒になって、これからのまちにあったらいいものや、暮らしの様子について話し合いながら、「未来のまち地図」を描きました。参加者同士でアイデアを出し合い、それぞれの思いを地図に描き込んでいきました。

子どもたちは、大きな地図を囲みながら、楽しそうに思い思いの絵を描きました。

子どもたちが描いた「未来のまち地図」には、まちを遊園地に見立て、観覧車やジェットコースターなどが描かれました。子どもたちならではの自由な発想によって、楽しく夢のある未来のまちが表現されました。

最後に、子どもたちは皆さんの前で、完成した「未来のまち地図」を発表しました。自分たちが描いたまちの様子や込めた思いを紹介し、参加者の皆さんと共有しました。

四季キューブの共同制作
「佐味田みんなの縁側」に設置する新たなおもちゃとして、「四季キューブ」を共同制作しました。学生たちは事前に、8つの立方体を組み合わせて一つのキューブになるよう準備を行いました。当日は、住民の皆さんがキューブの表面に、春・夏・秋・冬をイメージした季節の絵を描きました。
▼地域住民の皆さんが学生たちと話し合いながら「四季キューブ」に描く絵柄を決め、それぞれの季節をイメージした絵を描く様子

「四季キューブ」は、開く面によってそれぞれ異なる季節が現れる仕組みになっています。制作では、住民の皆さんが季節からイメージを膨らませ、夏を連想させる太陽や船、海の風景などを、思い思いに描きました。

住民の皆さんは、完成した「四季キューブ」の絵柄について説明し、それぞれが描いた季節のイメージを紹介しました。また、学生たちから「四季キューブ」の遊び方も紹介しました。

四季板絵カルタの共同制作
「四季板絵カルタ」とは、1年間を通して住民の皆さんが描いた108枚の板絵を活用し、カルタやカード合わせ、積み木など、さまざまな遊び方ができる地域のおもちゃです。
今回のワークショップでは、これらの板絵を、四季のテーマに沿って二十四節気・七十二候と結び付けながら、新たな季節の絵を描きました。
▼地域住民や役場職員、学生たちが一緒になって、「四季板絵カルタ」の共同制作を行う様子

学生たちは事前に、板絵に色を塗り、二十四節気・七十二候の文字を書き入れる準備を行いました。当日は、住民の皆さんがそれぞれの節気をイメージし、その季節らしい絵や言葉を板絵に描きました。

住民の皆さんは、ご自身で描いた絵や言葉について説明し、それぞれの思いや工夫を笑顔で発表しました。

「佐味田みんなの縁側」の「佐味棚」に「四季板絵カルタ」と「四季キューブ」を設置しました。108枚の板絵を一斉に並べることで、集会所前の屋外空間に四季のイメージが広がりました。

担当した学生の感想
佐味田マップに子どもたちの好きなものや自分の街になにがあったら嬉しいかなどを考えて、理想のマップ作りをしました。参加してくれた子どもたちは大きな遊園地や地域にない飲食店、好きなキャラクターなどを夢中になって描いていました。その中で佐味田の魅力や子どもたちの日常などもたくさんお話ししてくれました。また、様々なものに絵を描くことを通して子どもたちが地域の方の作品に触れて、興味を示していました。
短時間でしたが地域の方との関わりで子どもたちが新たなものに触れられたことで交流を深めるきっかけになったのではないかと思います。
現代教育学科 3回生
琴浦、佐々木、岡村
佐味田の1/100の地図に未来の佐味田についてというお題で書き込みをしてもらいました。今回の活動を通して、子どもたちの発想力の豊かさにとても驚きました。最初は自由帳のような感覚で描かれたものになると思っていましたが、実際には一目見ただけで何を表しているのか分かるものが多く、それぞれがしっかりと未来の佐味田を考えていることが伝わってきました。特に印象に残ったのは、佐味田全体を遊園地にして100kmのジェットコースターをつくるというアイデアでした。大人ではなかなか思いつかないような自由な発想で、とても面白いと感じました。また、子どもたちは現実にとらわれず、自分たちがあったら楽しいと思うものを素直に表現していて、その姿が印象的でした。
一方で、大人の方からはスーパーやレストランなど生活に必要な施設についての意見が多く出ており、世代によって考える視点が違うことも分かりました。
今回の活動を通して、自分にはない考え方やアイデアにたくさん触れることができ、とても良い経験になりました。さまざまな人の意見を聞くことで、新しい発見があることを改めて感じました。
人間環境デザイン学科 3回生
渡邊 涼
四季キューブの活動では、住民の方々の思い描く四季の絵が異なって、完成したときには一つひとつが全く別物の素晴らしい作品になっていた事が印象的でした。
また、どのような原理でキューブが作られているのか不思議だという住民の方からの声をたくさんいただけて四季キューブを紹介できて良かったと思いました。
人間環境デザイン学科 3回生
巽 飛翔
板絵では、意外にも多くの人が真剣に取り組んでくださったことが印象に残った。また、夏の節気やイメージをぞれぞれの人が自分なりに解釈し、季節感もありながら一人ひとりの個性や考え方が作品に表れていて見栄えがよく、完成した板絵は、自分たちだけでは思いつかないようなアイデアやその季節の情景を思わせるような板絵になったと感じます。
人間環境デザイン学科 3回生
中本 路瑛
さいごに
今回の「佐味田みんなの縁側」の絵描きワークショップでは、地域住民の大人から子どもまで多くの方にご参加いただき、学生たちとのおもちゃの制作や絵描きを通して、世代を超えた交流を深めることができました。
今後、常設される「四季板絵カルタ」と「四季キューブ」が、住民の皆さんに親しまれ、さまざまな場面で活用されることが期待されます。本ワークショップにご参加いただいた地域住民の皆さまに、心より感謝申し上げます。
人間環境デザイン学科
准教授 陳 建中
今回のワークショップの活動は、河合町のホームページおよび広報誌8月号に掲載されました。
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