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健康科学研究科

2023.06.23

第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議および第65回日本老年医学会学術集会で教員、大学院生らが発表!〜理学療法学科・健康科学研究科

今回、第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議と第65回日本老年医学会学術集会が同会場で約1週間(IAGG:2023年6月12日〜14日、第65回日本老年医学会:2023年6月16日〜18日)にわたって行われました。コロナ禍以前の状態に戻った完全対面式での開催です。 畿央大学地域リハビリテーション研究室からは、IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議で高取 克彦先生がポスター発表を行い、第65回日本老年医学会学術集会では、私、山坂 宏太(客員研究員、神戸医療福祉専門学校三田校)、高取先生、山本 泰忠先生(博士後期課程2年、宝塚リハビリテーション病院)の3名が口述発表を行いました。 両学会とも昨年に引き続き、高齢者の「主観的幸福感:subjective well-being」「レジリエンス: resilience(困難をしなやかに乗り越える回復力、適応力)」という用語がトレンドであると実感した他、前回より「AI」を含むテーマが多く発表されていた印象を受けました。急速な時代の流れを感じます。 第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議   理学療法学科/健康科学研究科 高取 克彦 テーマは「Bidirectional relationships between subjective age and higher-level life functions in community-dwelling older adults: A 3-year prospective study of the KAGUYA project(地域在住高齢者の主観的年齢と高次生活機能の双方向の関連性について-KAGUYAプロジェクトの3年間の前向き研究)」です。     本研究は、主観的年齢と高次生活機能との双方向の関連性を交差遅延効果モデルと同時効果モデルを用いて検討したものです。手段的日常生活活動(IADL)よりも高いレベルの生活機能(新しい機器を扱う能力や自ら地域活動に参加し役割を果たす能力など)と主観的に感じる若さとの関係性を前向きに調査したもので、今回の結果から「気持ちの年齢が若さは高次生活機能の向上を導き、生活機能が高いことは気持ちを若返らせるという双方向性の関係」が報告されました。 第65回日本老年医学会学術集会   大学院健康科学研究科 博士後期課程2年 山本 泰忠 山本先生は「地域在住高齢者における身体活動量と社会参加数の関連を調整する中心性について」というテーマでご発表されました!     ▼山本先生の口述発表の様子     本研究は、地域在住高齢者が通われる集いの場のグループの中からリーダー的存在の高齢者(オピニオンリーダー)をソーシャルネットワーク解析という手法により特定し、中心性(個人のリーダーシップ:あるグループ内で支持を集める度合い)が、身体活動量と社会参加数との関連に対して、どのように影響するのかについて検証したものとなっております。その結果、中心性は身体活動量と社会参加数との関連を弱めることが明らかとなり、個人のリーダーシップの強さは社会参加が少なくても身体活動量を保てることを意味することが報告されました。本研究の内容を踏まえると、地域でご活躍される各職種の方々は、グループ内でリーダー的存在の育成をしていくことで、参加者の身体活動や社会参加を増やしていくことにもつながるかもしれません! 今後も山本先生の地域に根差した研究活動を応援しております!   ▼参加時の写真:山本 泰忠先生(左)と私(山坂 宏太)     理学療法学科/健康科学研究科 高取克彦 そして、高取先生は「地域在住高齢者における subjective age と新規要介護発生との関係―KAGUYA プロジェクト縦断調査―」というテーマでご発表されました!   本研究は、昨年の同学会発表内容に生存曲線分析、Cox比例ハザード解析を加えて、主観的年齢と新規要介護状態の発生との因果関係に迫るデータを示したものになります。結果として、「実年齢より上」に感じる高齢者は、自身で感じる年齢が「年相応」や「実年齢より若い」と感じた高齢者と比較して新規要介護発生のリスクが高まることを示しました。 二度見してしまうような目を引くテーマで、またとても興味深い結果で驚きました!     客員研究員/神戸医療福祉専門学校三田校 山坂 宏太 私の発表は「地域在住要介護高齢者の sedentary に与える座位姿勢関連要因の影響について」というテーマで発表させていただきました。     本研究は、要介護高齢者の座位姿勢から得た骨盤傾斜角度が身体活動や座りがちな生活を意味するsedentaryに影響するかどうかを検討したものです。     本研究の結果は、座位姿勢が不良者(骨盤後傾している者)は、身体活動時間が減少し、sedentaryが増加する可能性があることを示しました。本研究は残念ながら対象者数が不十分であったことから明白にできなかったところはありますが、本研究を通じて研究の流れや注意点などを理解することができました。また今回のように学科発表まで行うことができました! ここまでご指導いただいた高取先生をはじめ、地域リハビリテーション研究室の先生方に深く感謝申し上げます。   今回の学会はIAGGと日本老年医学会と連続して行われましたが、老年症候群を取り上げたテーマは現在も多く、さらに超高齢社会である本邦や高齢者人口の増加が推計されている各国では重要なテーマとなっています。 今後も超高齢社会における有意義な研究を継続し、学会、学術誌などを通じて広くアウトプットして行きたいと思います!   令和4年度畿央大学健康科学研究科修士課程修了生 客員研究員 神戸医療福祉専門学校三田校 山坂宏太 お問い合わせ先 畿央大学 健康科学部 理学療法学科 教授 高取 克彦 k.takatori@kio.ac.jp 地域リハビリテーション研究室ホームページ   【関連記事】 後期高齢者のフレイルはそのステージにより改善・悪化因子が異なる可能性~運動系社会参加活動の増加は前フレイルから健常への移行に寄与  「令和4年度地域リハビリテーション活動支援事業」成果報告とミーティングを開催!!〜地域リハビリテーション研究室+TASK卒業生チーム 修了生が学術大会長賞に!第9回日本予防理学療法学会学術大会・第9回地域理学療法学術大会参加レポート~健康科学研究科 第64回日本老年医学会学術集会で教員が発表!~健康科学研究科

2023.06.15

奈良学園大学 池田教授による質的研究勉強会を開催!~健康科学研究科 瓜谷研究室

2023年6月13日に奈良学園大学の池田先生をお招きして、瓜谷研究室の院生に向けて質的研究勉強会を行っていただきました。     みなさんは、「やさしさ」とは何ですか?と問われると答えられますか?   やさしさというのはみんなあると良いなと思いつつも、個人個人が少しずつ違う捉え方をしていると思います。 瓜谷研究室では普段、量的研究を行うことが多いのですが、最近「やさしさ」のような主観的なものや量的に測定しにくいものなどを扱うのって難しいよねという話がよく挙がっていました。そこで、今回池田先生に勉強会の開催をお願いすることにしました。 私は以前から池田先生に質的研究はそういった主観的なものを扱うのが得意な手法だと伺っていたので興味があったのですが、なかなか勉強する時間が取れなかったこともあり、今回はとても良い機会になりました。 池田先生の講義の中で、質的研究とはどういったものか、どんな手法があるのか、質的研究の質について学ぶことができました。       量的研究と質的研究のどちらが優れているといったことではなく、量的研究が得意とする部分、質的研究が得意とする部分など扱いたいものによってしっかり使い分け、時には組み合わせながら、自分が明らかにしたいことに近づいていくことが重要だというメッセージがとても印象に残り、改めて自身の研究の根底にある目的を考え直す良い時間になりました。   院生からもたくさんの質問や意見が出て、活発なやり取りが見られてとても有意義でした。 今回の勉強会のおかげで、研究への考え方、用いる研究手法の選択肢の広がりができ、今後の研究をより深めていけるイメージが沸いて、とてもワクワクしています。 本勉強会の内容を踏まえて、瓜谷研究室のメンバーでより社会に役立つ研究を進めていきたいと思います!       健康科学研究科 瓜谷研究室 博士後期課程 山野 宏章(理学療法学科4期生)   【関連記事】 大学院生が「第33回岐阜県理学療法学会学術集会」で奨励賞に選出!~健康科学研究科 瓜谷准教授の研究成果が2年連続で学会表彰されました!~健康科学研究科 「第10回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会」に教員・大学院生が参加!~健康科学研究科 変形性膝関節症の患者さんは自らの病状とどのように向き合っているのか?~理学療法学科教員 患者教育プログラムは変形性膝関節症患者さんの自己効力感の向上に有効か?~理学療法学科教員 変形性膝関節症に関する研究の途中経過が学会誌に掲載されました~理学療法学科教員

2023.06.11

大学院生が「第33回岐阜県理学療法学会学術集会」で奨励賞に選出!~健康科学研究科

2023年6月11日(日)に岐阜県大垣市情報工房で第33回岐阜県理学療法学会学術集会が開催されました。 瓜谷研究室から、私(山藤 滉己:修士課程2年)が口述発表を行いました。       本学会は約250~300名程度が参加し、基礎研究・症例報告・観察研究等の幅広い発表内容が報告されました。 今回、私は「人工膝関節置換術術後患者における術前の運動恐怖と退院時の身体機能の関係」という研究内容を報告し、その内容が奨励賞に選出されました。 本研究のテーマは、人工膝関節置換術後患者の術前の運動恐怖が退院時の身体機能と関係があるのか?ということです。今回の結果から術前に運動恐怖が強い場合、退院時の歩行能力が低下しており、術前のリハビリテーションの際に運動恐怖を低下させる介入の必要性が示唆されました。 数ある演題の中から、奨励賞に選出していただき、大変嬉しく思います。 今後も変形性膝関節症・人工膝関節置換術術後患者さんの心理社会的側面に関するリハビリテーション介入の一助となるよう研究活動・臨床に取り組んでいきたいと思います。       【口述発表】 山藤 滉己(セレクション演題) 「人工膝関節置換術術後患者における術前の運動恐怖と退院時の身体機能の関係」   最後になりましたが、今回の発表にあたりご指導いただきました瓜谷大輔准教授、予演会にお付き合いして下さった瓜谷研究室の皆様、研究データ収集を手伝ってくださった社団医療法人かなめ会山内ホスピタルリハビリテーション部の皆様に深く感謝申し上げます。   健康科学研究科運動器リハビリテーション学研究室 修士課程2年 山藤 滉己   【関連記事】 瓜谷准教授の研究成果が2年連続で学会表彰されました!~健康科学研究科 「第10回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会」に教員・大学院生が参加!~健康科学研究科 変形性膝関節症の患者さんは自らの病状とどのように向き合っているのか?~理学療法学科教員 患者教育プログラムは変形性膝関節症患者さんの自己効力感の向上に有効か?~理学療法学科教員 変形性膝関節症に関する研究の途中経過が学会誌に掲載されました~理学療法学科教員  

2023.06.01

大学院生が国際学会「ESOC2023」でポスター発表!〜健康科学研究科

2023年5月24日から26日にかけてドイツのミュンヘンで開催されたEuropean Stroke Organisation Conference 2023が開催されました。 本研究室からは、乾さん・古賀さん(博士後期課程)と、私(蓮井成仁 博士後期課程)が発表を行いました。   【発表演題】 乾 康浩 Factors associated with decreased gait speed on uneven surface in stroke patients (脳卒中患者における不整地での歩行速度低下に関連する因子)   古賀 優之 Characteristics of hemiplegic shoulder pain differ according to the extent of the pain site (片麻痺性肩痛の特徴は、痛みの部位の範囲によって異なる)   蓮井 成仁 Characteristics of gait in post-stroke patients during the rehabilitation process: a preliminary study using muscle synergy analysis (脳卒中患者のリハビリテーション過程における歩行特性:筋シナジー解析を用いた予備研究)         本学会は、脳卒中に関連した幅広い一般演題ならびにシンポジウムが設けられており、どの発表会場を訪れても非常に活発な議論がなされていました。 脳卒中後のリハビリテーションに関わる演題では、国をまたいだ多施設共同研究が多く示されており、その大規模データと結果には終始圧倒されました。また、未だに分析が難しい現象や症状に対して、介入効果の有無だけではなく、大規模な症例の長期にわたる縦断的な変化から介入の可能性を検討しようとされる姿には非常に感銘を受けました。 本研究室からは、1日目に古賀さんと私がそれぞれ脳卒中後の肩痛特性ならびに脳卒中の縦断的な歩行回復の特性について、2日目に乾さんが脳卒中後の不整地歩行についてポスター発表を行いました。質問には、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったセラピストだけではなく、医師にも多く来ていただき、発表時間があっという間に過ぎていく感覚を受けました。質問内容は建設的であり、さまざまな職種から新たな視点を頂戴することが多くあり、今後の課題として日々の研究活動ならびに臨床へ生かしていきたいと思いました。 最後になりましたが、このような貴重な経験ができたのは森岡周教授をはじめとする研究室の仲間のご指導と、畿央大学の手厚い支援があったからであり、ここに深く感謝申し上げます。     博士後期課程2年 蓮井成仁   【関連リンク】 理学療法学科 大学院 健康科学研究科     【関連記事】 大学院修了生のColumbia University留学に向けた壮行会を開催!~森岡研究室 森岡 周教授のコメント論文が「Physics of Life Reviews誌」に掲載されました~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 多くの理学療法士が購読する「理学療法ジャーナル」の特集を本学教員が企画!~理学療法学科・健康科学研究科 日本物理療法合同学術大会2023で大学院生が優秀賞を受賞!~健康科学研究科 第27回日本神経理学療法学会サテライトカンファレンス@畿央大学、開催レポート!

2023.05.23

エリシオン真美ケ丘・エリシオン真美ケ丘アネックス「ひまわりカフェ」活動報告!~認知症ケアサークルOrange Project®畿央大学

Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)、愛知県(同朋大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体です。 “認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体で、2020年にはロゴやマークが商標登録されました。 2019年9月に畿央大学では「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に、サークルとして発足しています。 2023年5月14日(日)、広陵町にある介護付き有料老人ホーム「エリシオン真美ヶ丘・エリシオン真美ケ丘アネックス」で開催されている「ひまわりカフェ」にボランティアとして参加させていただきました。前回の4月の参加に引き続き、2度目の参加です。あいにくの雨模様でしたが、雨でも楽しく参加できるように、入り口前から素敵な飾りつけで参加者の方々のお出迎え準備がしてありました。     「ひまわりカフェ」は認知症の方や認知症の家族がいらっしゃる方、地域の方々、施設ケアマネジャーや生活相談員、施設長などが集い、楽しいイベントや世間話、介護相談など地域の人々の交流の場として開催されています。   私たちはひまわりカフェの準備からお手伝いさせていただき、会場の飾りつけや机の設置を行いました。     今回のひまわりカフェには27名が参加されていました。夫婦や友達同士で参加されている方が多かったです。皆さんが集まられてから、施設長の挨拶と職員の紹介があり、その際に私たち学生も自己紹介させていただきました。     次に、施設の調理師によるオムライス実演があり、昼食をいただきました。オムライスにケチャップでお名前やハートなどをかかせていただき、オリジナルのオムライスをつくりました。       昼食の後はお家でできる脳トレ体験として、ストレッチや足の運動、棒を使った運動を行いました。棒を使った運動では、参加者の方々から「難しいわ~」や「これなら家でできるわ」という感想が聞かれ、運動を楽しんでいる様子でした。     運動を行って昼食後の眠気覚ましをしたところで、介護保険制度について、簡単で分かりやすい説明がありました。   最後に、ロールケーキを食べながらお茶会と介護相談が行われました。私たちもお席にお邪魔して楽しくおしゃべりさせていただきました。     新型コロナウイルスのため、これまで大学外での活動が制限されていましたが、今回、直接地域の方々と交流することができ、とても良い経験ができました。 今後はOrange Project®のメンバーでも何か企画をしたいと考えています。   エリシオン真美ヶ丘・エリシオン真美ヶ丘アネックスの皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。 これからもOrange Project®をよろしくお願いします。     看護医療学科 上垣穂乃佳 岸田 知奈   【関連記事】 認知症ケアサークルOrange Project®が活動を再開!~エリシオン真美ケ丘「ひまわりカフェ」活動報告 認知症ケアサークルが「2022年度Orange Project®記念式典」にオンライン参加! 新たに「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科 対面とZoomで「七夕交流会」を開催!~Orange Project®畿央大学 第1回エコマミ公開講座に山崎教授と学生が協力!~Orange Project®畿央大学 畿央大学看護実践研究センター第7回研修会 「地域で・笑顔で 生きるとは」を開催しました。 認知症啓発のための「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告!~Orange Project®畿央大学 「2021年度Orange Project®記念式典」で学生3名が功労賞を受賞! 広陵中学校の認知症サポーター養成講座にリモートで協力!~Orange Project®畿央大学 多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティション、2年連続で「参加者賞」に!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」 広陵町図書館での認知症啓発活動に参加!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」 地域連携センター

2023.04.19

認知症ケアサークルOrange Project®が活動を再開!~エリシオン真美ケ丘「ひまわりカフェ」活動報告

Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)、愛知県(同朋大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体です。 “認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体で、2020年にはロゴやマークが商標登録されました。 2019年9月に畿央大学では「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に、サークルとして発足しています。 2023年4月2日(日)、広陵町にある介護付き有料老人ホーム「エリシオン真美ヶ丘」で開催されている「ひまわりカフェ」にボランティアとして参加させていただきました!       「ひまわりカフェ」は認知症の方や認知症の家族がおられる方、地域の方々、エリシオンの施設ケアマネジャーや生活相談員、施設長などが集い、楽しいイベントや世間話、介護相談など地域の人々の交流の場として開催されています。   ▼ひまわりカフェ 準備の様子       私たちはひまわりカフェの準備からお手伝いさせていただき、合間の時間を使ってエリシオン真美ケ丘、エリシオン真美ケ丘アネックスの施設内を案内、紹介していただきました。 入居者の方々やその家族様に寄り添った大変充実した設備と体制が整った施設で、介護のリアルな現場を知ることができました。   今回のひまわりカフェには25名の方が参加されていました。 皆さんが集まられてから、施設長の挨拶と職員紹介があり、その際に私たち学生も自己紹介させていただきました! Orange Project®の活動についても説明させていただくことができ、地域の方々にOrange Project®を知ってもらうきっかけになったと思います。     ▼施設長の挨拶     次に、ウォーミングアップとして、家でもできる簡単リハビリ体操をしました。皆さん苦戦しながらも、それぞれのできる範囲で身体を動かしておられました。 参加者の方からは、座りながらでも意識して運動を行うことで良い運動になることを実感しているという声が聞かれました。     しばらく身体を動かしてリラックスしたところで、お手玉を使ったキャッチゲームやポップコーンの実演なども行われました。         また、職員の方が “昔の紙芝居のオジサン” 風に、紙芝居「舌切りスズメ」を披露してくださいました。参加者の方々からは『懐かしい感じやわ~。』『こんなの私の時代にあったかな~。』などそれぞれの感想が聞かれ、迫力ある職員の方の上手な紙芝居に皆さん楽しまれている様子でした。   そして最後には手作りケーキを食べながらお茶会です!私たちもお席にお邪魔しておしゃべりに花を咲かせました。   ▼美味しいケーキを食べながら交流     参加者には広陵町居住の方が多かったため、コロナ禍前には畿央大学で健康診断を受けたり、畿央大学の教員が地域で行っていた活動に参加してくださっていたりと、畿央大学に関連するお話を聞かせていただき、畿央大学の地域活動が、地域の方によく知られていることを実感しました。私たちOrange Project®の活動も、地域の方々にもっと知ってもらえるよう、これからの活動のモチベーションになりました。   新型コロナウイルスのためこれまで大学外での活動が制限されてきましたが、5類引き下げや世間の情勢を鑑み、徐々に活動の幅を広げる一つのきっかけとして、今回のひまわりカフェでの活動を今後につなげていこうと思います。 これからもOrange Project®をよろしくお願いします!     看護医療学科3回生 大久保 翼     【関連記事】 認知症ケアサークルが「2022年度Orange Project®記念式典」にオンライン参加!|KIO Smile Blog 新たに「認知症ケア論」が開講しました!~看護医療学科 対面とZoomで「七夕交流会」を開催!~Orange Project®畿央大学 第1回エコマミ公開講座に山崎教授と学生が協力!~Orange Project®畿央大学 畿央大学看護実践研究センター第7回研修会 「地域で・笑顔で 生きるとは」を開催しました。 認知症啓発のための「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」活動報告!~Orange Project®畿央大学 「2021年度Orange Project®記念式典」で学生3名が功労賞を受賞! 広陵中学校の認知症サポーター養成講座にリモートで協力!~Orange Project®畿央大学 多世代まちづくりプロジェクト2021コンペティション、2年連続で「参加者賞」に!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」 広陵町図書館での認知症啓発活動に参加!~認知症ケアサークル「畿央大学Orange ProjectⓇ」

2023.04.12

福本ゼミ同門会を開催!~理学療法学科・健康科学研究科

2023年3月25日に福本ゼミで同門会を行いました。コロナの影響もありなかなか対面での開催ができていませんでしたが、今回は対面とzoomのハイブリット形式で行うことができました。1期生から今年卒業したばかりの17期生まで、総勢18名の会となりました。     大学院に進学され自律神経についての研究に奮闘されている方、地域の方々と障害児を支える活動をされている方、糖尿病の健康イベントを企画・運営をされている方、自身で訪問の会社を経営をされている方などなど、、、福本ゼミは普通の人がいないのか!?というぐらい色々な場所で活動している人が多く、普段聞けない話をたくさん聞くことができました。当日参加できなかった方の中には、事前に動画を撮影し現在の活動について報告してくださったり、皆さん様々な形でご参加いただきました。同門のゼミだからこそ話せる、その時の苦労話や奮闘記など、久しぶりの対面での開催で、予定時間を大幅にオーバーするほど話が弾み、大変濃密な時間となりました。     私も久しぶりの現地での参加で、たいへん楽しい時間を過ごすことができました。また、たくさんの刺激を受け、これからも頑張っていこうと思いました。まずはベンチプレス130キロをめざして頑張ります! 来年も参加しますので、今年来ることができなかった人もぜひ一緒に参加してたくさんお話ししましょう。 皆さまの参加を心からお待ちしています。     理学療法学科11期生(2016年度卒業生) 小原 蓮

2023.04.09

大学院修了生のColumbia University留学に向けた壮行会を開催!~森岡研究室

2018年度に健康科学研究科博士後期課程(森岡研究室)を修了した片山 脩さん(現:国立長寿医療研究センター)が、6月より米国のColombia Universityに留学するため、森岡教授をはじめ、今回は片山さんが大学院に在籍していた間の旧知の仲である大学院修了生などが集まり壮行会を開催しました。     壮行会では片山さんから留学に至る経緯、留学先で行う予定の研究紹介、留学後の展望についてプレゼンがあり、様々な意見交換や激励が行われました。     また、このような同門の仲間が集まる機会は久しぶりであり、それぞれの近況報告や思い出話にも花が咲きました。参加者は臨床現場で活躍する者だけではなく、大学や研究所を活躍の場とする者も多く、森岡研究室の歴史と同門の仲間とのつながりを強く実感する時間となりました。     片山さんの留学が実り多いものとなることを心より祈念しております。   森岡研究室 博士後期課程 2017年度修了生 名古屋学院大学リハビリテーション学部 講師 石垣智也 大阪河崎リハビリテーション大学 講師 今井亮太   【関連記事】片山さんのプレスリリース(2018年) 感覚運動の時間的不一致による身体性変容の神経メカニズムが明らかに~ニューロリハビリテーション研究センター 

2023.03.31

「令和4年度地域リハビリテーション活動支援事業」成果報告とミーティングを開催!!〜地域リハビリテーション研究室+TASK卒業生チーム

地域リハビリテーション研究室では、生駒市内にて「いきいき百歳体操」を実施している「住民主体の通いの場」支援のために、昨年度から健康支援学生チーム「TASK(Think, Action, Support for Health by Kio University)」を中心とした卒業生チームで地域を巡回しています。目的は体操のポイント解説と歩行観察などの評価を行い、通いの場に参加している地域高齢者の方々へ社会参加の継続性を高めること、また理学療法士の評価によるフレイル者や転倒リスクの高い方々をチェックし、適切な支援に結びつけることです。地域巡回をしている生駒市は奈良県の中でも介護予防の先進地として有名ですが、リハビリテーション専門職の積極的活用についても有名です。   昨年秋からチーム畿央(高取ゼミ+松本ゼミ卒業生+TASKのOB/OG)で巡回を行っており、約100箇所で活動されている通いの場のうち、30箇所の通いの場に出向き、約300名の方々の評価を実施させていただきました。 今回、3月22日に令和5年度の事業打ち合わせのため大学に集まりミーティングを実施しました。     ▼ミーティングに参加した卒業生とともに       今回も20名以上の卒業生が参加予定であり、古くは畿央3期生からの卒業生も含む幅広いチームとなりました。ミーティングでは令和5年度に巡回予定である通いの場70箇所についての支援内容確認と、事業成果の共有を行い、今回はこれまでの経験や今後の課題などのグループワークも取り入れてみました。卒業年度が様々なメンバーのグループワークでは皆さんの成長度を実感でき充実した時間となりました。   ▼グループワークの様子(授業をしていた頃を思い出します)       地域リハビリテーション活動支援事業はほとんどの自治体で実施されていますが、理学療法士の専門性を活かした取り組みと成果については報告が少ない現状です。私たちは理学療法士の持つアセスメント力を活かした通いの場支援に焦点を置き、市や地域包括支援センターがまだ把握できていないフレイル者や転倒リスクの高い方をチェックするようにしてきました。その結果、私たちがハイリスクと評価した方のうち半数以上がまだ把握されていない「隠れハイリスク者」であることが分かりました。         高取ゼミ、松本ゼミの卒業生達は在学中の卒業研究で、またTASKの卒業生達は活動を通じて地域に関わった経験を持つ方が多く、その経験が地域支援事業に活きていると実感しました。普段の職場は大阪で地域との関わりも少ない方も多くいますが、事業を通じて病院を退院した患者さんが生活する地域において、「住民主体の通いの場」が重要な役割を果たすことの認識が深まったのではと思います。チーム畿央での事業参加は結束力の高さと柔軟性を兼ね備えていることが最大の強みだと考えています。興味のある方は是非、高取まで連絡頂ければ大歓迎いたします。   今年も秋に再度下半期ミーティングを実施予定ですが、その時には同時に交流会も実現できれば・・と密かに考えています。コロナの影響により増加したフレイルの方々の介護予防や、間近に迫った2025年問題に対応できる専門性を磨くため、卒業生の皆さんと一緒に地域に出たいと考えています。   理学療法学科 教授 地域リハビリテーション研究室 高取 克彦   【関連リンク】 地域リハビリテーション研究室 理学療法学科 大学院 健康科学研究科   【関連記事】 生駒市の地域リハビリテーション活動支援事業に向けて卒業生が集結!~地域リハビリテーション研究室with TASK 修了生が学術大会長賞に!第9回日本予防理学療法学会学術大会・第9回地域理学療法学術大会参加レポート~健康科学研究科 令和4年度 広陵町・香芝市・畿央大学 介護予防リーダー養成講座を開催しました~理学療法学科 第64回日本老年医学会学術集会で教員が発表!~健康科学研究科 香芝市市政施行30周年記念事業の一環として本学教員監修の「フレイル予防体操」がリリースされました〜理学療法学科 第8回日本予防理学療法学会学術大会で大学院生と客員研究員が発表!~健康科学研究科 TASK(健康支援学生チーム)活動レポート 第5回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 第4回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 第3回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 第2回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科 第1回「次世代リーダー育成セミナー」を開催!~理学療法学科

2023.03.05

森岡 周教授のコメント論文が「Physics of Life Reviews誌」に掲載されました~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

この度、Physics of Life Reviews誌に掲載されたレビュー論文 “Doricchi F, Lasaponara S, Pazzaglia M, Silvetti M. Left and right temporal-parietal junctions (TPJs) as "match/mismatch" hedonic machines: A unifying account of TPJ function. Phys Life Rev. 2022 Sep;42:56-92. https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.07.001”に対する森岡周教授(本学理学療法学科・健康科学研究科教授、ニューロリハビリテーション研究センター長)のコメント論文が掲載されました。       Doricchiらのこのレビュー論文は、側頭-頭頂接合部(以下、TPJ)の役割に焦点を当て、既存のエビデンスに基いて、左TPJが予測と現実の一致/不一致のコード化を、右TPJが不一致のコード化を担っていると提案しています。   この提案に対して、神経科学界を代表するリーダーたちがコメント論文を出しています。 上肢運動制御や失行症に関わる前頭-頭頂ネットワークの研究で著名なFerdinand Binkofski博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.11.004) 注意および半側空間無視研究の偉大な先導者であるPaolo Bartolomeo博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.12.004) 痛み、触覚、身体表象、身体意識などに関するユニークな実験手法により様々な新しい発見を見出し続けているMatthew R. Longo博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.12.009) ヨーロッパ神経心理学会連合の元会長で、現在は失語症や認知症に関する研究に注力している神経科医であり認知神経科学者のStefano F. Cappa博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.11.013) 多感覚ニューロンが身体近位空間をエンコードする方法と運動皮質が複雑な運動レパートリーをマッピングする方法に関する先駆的な電気生理学研究を行い、近年では意識の脳内基盤に関する研究で神経科学に貢献し続けているMichael S.A. Graziano博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2022.12.023) 言わずと知れた行動と知覚・能動的推論の「自由エネルギー原理」を提唱し、Statistical Parametric Mapping(SPM)、Voxel-Based Morphometry(VBM)、Dynamic Causal Modelling(DCM)を発明した理論神経科学と脳イメージング研究の権威Karl Friston博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2023.01.004) 半側空間無視の治療的トレーニングとして現時点で最もエビデンスレベルの高いプリズム順応の開発者として著名なYves Rossetti博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2023.01.003) NatureやScienceを含む数多くの原著論文を公表してきており、脳構造、脳機能イメージング、脳卒中、パーキンソン病、神経変性疾患、認知神経科学、そして非侵襲的脳刺激や薬剤治療を含む新たな神経学的治療法の開発と幅広い研究領域を有しているGereon R. Fink博士(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2023.01.016) 錚々たる研究者にならんで、本学の森岡 周教授(https://doi.org/10.1016/j.plrev.2023.02.001)のコメント論文も掲載されています。   TPJは運動制御における単純な予測と結果の一致/不一致のみならず、注意や言語、模倣や道具使用、情動や感情、ワーキングメモリ、デフォルトモードやサリエンシーネットワーク、心の理論などの社会的認知、自己意識、そして半側空間無視や身体・病態失認、あるいは失行といった高次脳機能障害にも関わる重要なノードとして認識されており、森岡教授もこれらに関する自らの数多くの研究成果と考えに基づいてコメント論文を書かれています。   神経科学領域に関心がある方々にとっては著者名を見るだけでワクワクするビッグネームばかりですが、全て短いコメント論文ですので、超一流の研究者らの考察を一度読んでみられてはいかがでしょうか??   健康科学研究科・ニューロリハビリテーション研究センター 准教授 信迫 悟志     【関連記事】 ニューロリハビリテーション研究センター関連記事 ニューロリハビリテーション研究センターHP